降谷翠の暗殺教室 (連載休止)   作:リリーマクリーン

26 / 29
みなさんこんにちは。

とうとう2019年が終わりますね。

だんだんと1年が過ぎていくのが早く感じてきています。不思議な感覚です。

今回はほぼ番外編的な立ち位置なのでかなり短めです。

それではどうぞ。


第26話 降谷翠の時間

~春菜視点~

 

部屋に入りこむ太陽の光で目が覚める。ベットの近くにある机を手でまさぐり目覚まし時計をつかむ。時間はすでに8時を過ぎていていつもなら完全に遅刻だ。でも今日は土曜日、起きる必要はない。

 

まだまぶたが重くて起きたくない。よし寝よう。

 

そう思いすぐに布団をかぶりなおした。かぶりなおした直後、部屋の扉が乱暴に開く。

勢いよく開いた扉は壁に当たりガンと鈍い音がする。こんな酷いことをするのは1人。

 

「おい、起きろ。」

 

ピリピリした空気をまとってきたのはエプロンを着た翠だ。

 

「やだ!今日は土曜日だよ。絶対に寝るの。」

 

私は全力で抵抗する。そうだ。この休日絶対に満喫してやるんだ。

 

「今日は球技大会の打ち上げじゃないのか?このままだと確実に遅刻するぞ。」

 

翠に言われたその一言で一気に体が起床モードになる。完全に忘れていた。そうだ今日はこの前の打ち上げでみんなとファミレスでご飯の日だった。危ない危ない遅刻しちゃうところだった。

 

「ナイス!翠。」

 

私は跳上がりそう言った。

 

 

「はい。さっさと行け。」

 

翠の反応は思った以上に淡泊あった。今日はいつもより冷たい日だ。

それもしかたないこのなのだけど。クラスのみんなには話せていないことの1つ。

 

私の家族降谷翠は

 

 

 

 

 

 

多重人格者なのだ。

 

 

 

 

 

 

正確な数は3人。3人の人格が翠の体の中に入っている。

 

 

主人格で1番表に出ている草食系男子、翠。

今、表に出ている3人の中の1番子供っぽいケン。

内気な女の子、文(あや)。

 

この3人は互いの存在を認識しあっているみたいで入れ替わるのはいつも突然でコントロール出来ないのにうまく連携をとって生きているらしい。

 

私が翠と出会ったのは10年位前になるけどその頃からこの症状はあったらしい。

 

「い、、、おい!聞いてんの。」

 

「え、あ、ごめん。」

 

「ち、朝飯にするぞさっさと準備しろ。そんな格好で部屋から出てくるんじねぇぞ。」

 

そう言うとさっさと出て行ってしまった。口調が荒いので間違いなくケンだ。ケンは常にイライラしている風に見えるがそれは違う。精神年齢がとにかく子供なのだ。

 

子供だから簡単な挑発にものるしうまくいかないとすぐイライラしちゃう。

 

3人の中では1番扱いやすい人格なのだ。

 

 

~~~~

 

着替えて下りるとすでにみんなが起きていてやっぱり私が1番最後だった。

 

「おはよう。朝ご飯できているわよ。」

 

「おはよう紗良さん。ありがとう。」

 

今日の朝ご飯は食パンとベーコンスクランブルエッグ。このあといっぱい食べるので量は少なめにしてある。

 

「で、ケン。今日の打ち上げ結局行くの。翠は行くつもりだったけど。」

 

「面倒くさいから行きたくない。だいたいあの連中信用できるの?」

 

「またそんなこといって。いい加減信じなさいよ。見てきたでしょここ数ヶ月。」

 

「それはそうだけど、、、」

 

ケンは信用できないという盾を使ってなんとしてでも打ち上げに行くのをやめたいようだ。まぁこんなときは

 

「それともなに?もしかして怖いの?行くのが。」

 

こうやって煽ると、、、、

 

「は?そんなことねぇから。よし分かった。行ってやるよ。そんなこと言うならよ」

 

すぐにムキになって言うことを聞くようになる。このあたり殺先生によく似ている。

本当に扱いやすい。

 

「春菜ちゃん。悪い顔しているわよ。」

 

紗良さんに注意される。いけないいけないそんなに顔にでてまっていたか。

 

 

 

 

~~~~

 

「それじゃ行ってくるね。紗良さん。」

 

玄関を開けて留守番の紗良さんにそう言う。

 

「じゃ、行ってくる。よろしく紗良さん。」

 

人格は翠に入れ替わったので口調は穏やかになった。

 

「行ってらっしゃい。」

 

そう言われて扉をでる。

 

 

~~~~~~

 

「いってきます。」

 

春菜ちゃんはそう言って翠と出て行く。

 

私1人となったバーを見る。誰もいなくなったことを確認して隠していたタバコに火をつける。前までは堂々と吸っていたけど春菜ちゃんが害があると知った途端泣きながら止めてと言ってきたので目の前で吸うのは避けている。それでも吸うのは止められない。止めると嫌なことを思い出してしまうから。

 

 

 

 

 

 

 

    いつかお前も殺してやる。お前もあいつらも絶対に許さない。

 

 

 

 

 

 

 

10年ほど前に翠にそう言われてからもう随分と経った。私が許されないのは十分に分かっている。

 

 

 

 

 

       「我が子に殺されるのはいつなのかしら。」

 

 

 

 

呟いたその言葉を聞いた人はどこにもいない。

 

 

 

 




これが今年最後の投稿になります。1年間本当に応援ありがとうございました。

来年も投稿をがんばりますので応援よろしくお願いします。

もしよろしければ感想をお願いします。

それではよいお年を!!!!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。