降谷翠の暗殺教室 (連載休止)   作:リリーマクリーン

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みなさんこんにちは。

あれ気がついたら3月!!!!期末に向けて勉強していたら休校でなくなりました。

今年に入って数える程しか出せていない。本当に申し訳ございません。

それでは本編をどうぞ。


第29話 水泳の時間

セミの声が山に響く。汗が頬をつたう。今年も夏がやってきた。

 

テレビをつけると毎日「異常気象による猛暑」という見出しのニュースでいっぱいだ。

いい加減飽き飽きしてきているが年々暑くなっているのはどうやら本当らしい。

紗良さんが小学校の頃は扇風機しかなかった。と前に話していたのを思い出す。そう考えると暑くなっているのは間違い無いのだろう。

 

なぜなら今はクーラーがないとやっていけないから。そんな気象状態なのに扇風機すらないここE組の校舎は異常なのだろう。

 

暑い

 

それしか考えられないほどここは今暑い。それは自分だけではなく他のみんなも同じでいつものような活気はどこにもみられなかった。

この学校には夏になると水泳の授業があるらしいがそれが天国になるのは本校舎の生徒だけだ。E組の校舎にはプールはなく本校舎まで歩かなくてはならない。往復2キロの道のりは地獄そのものらしい。

 

誰かが殺先生に本校舎まで運んでと頼むと先生は水着に着替え着いてくるように言った。みんなが不思議に思いながらそれでも何か考えがあるのだろうと指示に従い水着に着替え校庭に集まる。

 

「こちらです。」

 

先生はなにも言わずに校舎とは反対の方向に歩き出す。

1分ほど歩くと水の流れる音が聞こえてきた。ここに小さな沢があったのを思い出した。沢で水浴びかと理解する。

 

「いくら最高時速マッハ20の先生でもみなさんをプールへ連れて行くには1日かかります。なにせ小さな沢でしたので。」

 

茂みをくぐり抜けるとそこには小さな沢はなく、水のたまったプールがあった。

みんなはそれをみるなりすぐに飛び込む。自分の控えめに中に入る。蒸し暑かった外にさらされた皮膚が冷たい水に冷され体が生きかえる。

 

はっきり言ってここは暑い。

 

水から顔を出すと何かがとんできて当たる。とんできた方向を見ると春菜がニヤニヤしながら立っていた。

 

「油断したな翠。」

 

顔に当たったのはどこで買ったのか殺先生の顔のボール。

 

「返して~。」

 

手を振られた方向にボールを投げた。投げた瞬間耳が痛くなるような甲高い音が響いた。

 

「こら、降谷君。そんなに強くボールを投げてはいけません。他の人に当たったら危険です。」

 

「すみません。」

 

「木村君もプールサイドは危ないので走らないでください。岡島君カメラは没収です。狭間さんは本ばかり読んでいないで泳いでください。」

 

((((小うるさい))))

 

器の小ささがここでも発揮されたようだ。

 

「もうそんなことで怒らないでよ。水かけちゃえ。」

 

「キャン」

 

倉橋が手で水をすくい先生にかける。ただの悪ふざけで終わるはずだったが先生は予想外のリアクションをした。全員の頭に?マークが浮かぶ。

 

その間に先生に忍び寄った赤羽が先生が座っている椅子を揺らす。

 

 

「いや!やめて。落ちちゃう、プールに落ちちゃう~。」

 

このリアクション疑惑が確信い変わった。

 

 

 

 

 

 

 

             殺先生は泳げない

 

 

 

 

 

 

 

これまで先生の弱点は何個か見つけてきたが今回のは最大級の弱点だ。

 

 

 

 

 

 

        次の日

 

 

「おい、みんな来てくれプールが。」

 

学校に着いて早々岡島が汗だくになって教室に入ってきた。

岡島に案内されプールに向かうとそこには昨日まであった出来たてのプールはなくベンチやコースロープは破壊されゴミが散乱していた。

 

「酷い。誰がこんなことを。」

 

隣にいる茅野がそうつぶやく。

 

「別にいいんじゃねぇの。プールとかかったるいし。」

 

准が持って来た漫画にあるようなガキ大将寺坂だ。

よく見るとニヤニヤしている。間違い無く犯人はこいつだろう。

自分は怪訝な目線を送る。

 

「あ?なんだよ降谷、俺が犯人だとでも言いたいのか。」

 

何も言っていないにも関わらず寺坂が胸元をつかんでかかる。もう自分が犯人です。と自白したようなものだ。

 

「まぁまぁ、落ち着いてください。荒れたとしてもほら。さぁ帰りましょう。授業を始めます。」

 

殺先生がマッハで修理したことでこの場は収まった。

 

集まったみんなも戻っていく。

 

「ほらよ。」

 

寺坂が首をつかんでいた手を乱暴に放す。普通に降ろされれば別に問題はないが場所が悪い。ここは斜面でしかも若干ぬかるんでいる。

 

「うげ」

 

見事に制服のままプールに入る羽目になった。涼しくなったのはいいが張り付いて気持ちが悪い状態になってしまった。

 

「アハハハハ」

 

「大丈夫?」

 

一部始終をみていた春菜は笑い茅野が手を貸してくれた。プールから上がった後も笑っている。

 

「笑いすぎでしょ。」

 

「いや、フフッフ」

 

笑いをこらえられていない。完全に心の中でバカにされている。

 

一方寺坂はバツの悪そうに無言で立ち去った。一言あるだろとは思ったけど自分は大人なので許すことにした。大人だから。

 

放課後、トイレから帰ると何やら教室が騒がしくなっていった。

 

中では殺先生自作のバイクが倒されていて殺先生が泣いていた。みんなが寺坂を責めているところをみるとまた寺坂が暴れたらしい。

 

「あ~、お前らハエみたいにプンプンうるさい!害虫は駆除してやる。」

 

そう言うと寺坂はスプレーの形をした何かを取り出し投げつけた。その何かは床に叩きつけられたとたん破裂し中身が飛び出す。辺りは一瞬にして煙で覆われた。

 

「キャ」

 

「なんだこれ。」

 

視界が遮られたことにより教室内はパニックに陥る。鼻にツーンとした軽い痛みがはしる。中身は間違い無く薬剤、窓を開けてガスが充満した空気を入れ換える。

 

しばらくしてガスが晴れてくる。

 

「みなさん大丈夫ですか?」

 

殺先生がみんなを心配している声が聞こえる。周りをみた感じそこまでの異常は見られないようだ。

 

「おい、寺坂。」

 

流石に文句を言う。スプレー缶のパッケージは剥がされていて元がなにか分からない。幸いにも何もなさそうだが万が一のこともある。

 

「触るな。気持ち悪いんだよ。モンスターに操られて仲良しこよしのテメェらも。お前もそうだ降谷。世間ではちやほや言われているがお前も所詮は犯罪者だ。」

 

いつも以上に教室に響き渡る声に教室は静まりかえる。

 

「そんなに気に入らないなら殺せばいいじゃん。せっかくそれが認められているんだし。」

 

カルマが相変わらずの小馬鹿にした口調で煽る。単純な寺坂は簡単にのる。

 

「カルマだいたいお前も」

 

のせられた寺坂が赤羽にイチャモンをつけるがカルマはそんなのお構いなしに寺坂を捕まえる。

 

「ダメだよ寺坂。喧嘩するなら口よりも先に手を出さなきゃ。」

 

この時点で赤羽にも空気的にも完全に負けていた寺坂はそのままなにも言わずに帰ってしまった。

 

 

 

 

 

 

「降谷君。少しよろしいですか?」

 

寺坂が帰った後、掃除を任されていた自分に殺先生が話しかけてくる。

 

「みんなの体調は?」

 

「ほとんどは問題なかったので異常がでたらすぐ病院ということで帰りました。ただ茅野さんが目が染みると言っていまして近くまででいいので送って行ってもらえませんかね。」

 

「別に問題ないですが殺先生が送って行った方が早いのでは?」

 

「そんな、万が一生徒と一緒にいるところを誰かに見られたら他ならぬ関係を疑われてしまいます。」

 

そもそもあんたは見られた時点でアウトだというツッコミは置いておいて世間体を気にする先生らしい理由だった。

 

「分かりました。じゃあ送って行きます。」

 

 

 

 

 

 

 

「う~シュバシュバする~。」

 

「大丈夫か?あ、あとそこ段差あるから気をつけて。」

 

「うん。ちょっとしみた程度だと思うから。」

 

「ならいいんだけど。そういえば茅野は泳げないの?昨日のプールほら」

 

「あぁ、うん。昔から泳ぐのは苦手なんだ。」

 

「そっか。それだけならいいんだけど。」

 

そうこう話しているうちに茅野の最寄り駅についた。

 

「あ、じゃあ私ここで降りるから。」

 

茅野は電車を降りていった。

 

 

 

 

 

 

 

次の日、昨日ガスを浴びた中にその後体調に変化があった人はいなかったようでほとんどは来ていた。ただ寺坂だけはバツが悪かったのか先生への反抗なのか朝来ることはなかった。

 

昼休み弁当を食べていない中殺先生に異変が起こっていた。なぜか訳も分からず涙を流しているのだ。しかも黄色い。涙は教壇の近くを塗らしている。食欲が削がれる。

 

「なんであんた意味の無く泣いているのよ。」

 

ビッチ先生が思わず尋ねる。

 

「いえ、鼻から出ているので鼻水です。目はこっちです。」

 

そう言うとどこからか虫眼鏡を取り出して目の部分を拡大して見せた。確かに穴が4つある。

 

「え、じゃあこれ全部鼻水!?」

 

「翠、これで食欲削がれたんじゃない。繊細だし。」

 

「う、うん。ちょっと」

 

 

和気あいあいとそれぞれの昼休みを過ごしている中扉が開いて寺坂が登校してきた。

 

それを殺先生は駆け寄り全力で話しかけている。その弊害なのか寺坂の顔には殺先生の鼻水がついている。益々食欲が失せる。

 

それでも寺坂はそんなのお構いなしに先生のネクタイで顔を拭いて言った。

 

「お前らこいつを殺してやるよ。お前ら協力しろ。俺には完璧な計画がある。」

 

今まで寺坂は一切暗殺に関与してこなかった。その頃に比べるといい傾向だが寺坂に賛成の声をあげるものはおらず静寂だけが教室を包む。

 

「なぁ、寺坂。お前今まで俺たちの暗殺、協力してこなかったよな。そんなやつがいきなり協力しろって言ってはい分かりましたってなると思うのか。」

 

前原が寺坂に反対の意見をいうのをきっかけにみんなも次々とおりていく。

 

「そんなイジワルしないで協力してあげてください。せっかくやる気になった訳ですから。」

 

反対のみんなに対し殺先生が説得を始める。食欲がなくなった自分は外に行こうとすると立てないことに気がつく。

 

「え」

 

足下を見ると黄色いなにかが固まって動けなくなっていた。

 

「え、ちょこれ。」

 

殺先生が自分たちを鼻水で拘束されていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

結局寺坂の暗殺に協力することになった。寺坂はみんなを水着に着替えさせプールに入らせた。寺坂に聞いた作戦によると寺坂がエアガンを使いプールに突き落とし泳げない先生にトドメをさすというものだ。

弱点をついているいい作戦だが殺先生をプールにつき落とせないとこが1番の問題だ。はたして寺坂にプールに落とす作戦は通用するのか。

 

「暑い。」

 

寺坂はただ指示するだけでこちらに一切作戦を伝えてくれない。動きに関しては完全にアドリブに近いのだ。

 

「お前を殺してやるよ。」

 

「ヌルフフフフ、いいですね。この後は面談をしましょう。ゆっくりと。」

 

何か話しているようだがここでは聞き取れないが顔がシマシマになっているところを見ると舐められているようだ。

 

 

 

 

「うぇ」

 

何も考えていないと目に赤い光が飛び込んできた。方向は水門。

 

(なるほど殺先生を落とす仕掛けか。)

 

好奇心で潜って確認する。水門にあったのは殺先生を落とせる仕掛けでもなんでもない水門が破壊できる程度の大きさがある爆弾だ。

 

「ずっとお前が嫌いだったよ。」

 

顔をあげた時寺坂が殺先生への暗殺を実行しようとしていた。

 

「待て!寺坂!!水門に爆弾が仕掛けられている。」

 

「え」

 

声は寺坂には届かず寺坂は引き金を引いてしまう。

轟音と共に水門が破壊され水が抜けて流される。

 

殺先生は既に事態に気がついて引き上げを始めている。

 

(マズい茅野は泳げない)

 

とっさの状況で考えたのはそのことだった。水の中で目立つ緑色が目に入る。透き通っているからこそよく見える。手を伸ばし茅野の腕をつかみ引き寄せる。

何とか岸に上がりたいが流れが速く泳げない。

 

どれくらい水中にいたのか流れがさらに速くなり水から抜け出すのと同時に浮遊感に襲われる。この沢の下流は崖になっていたのだ。

 

崖から落ちかけたとき黄色い触手が2人を掴む。なんとか殺先生が間に合ってくれた。が同時に白い触手が先生の体に巻き付いた。落下を防ごうとなんとか先生に上に投げられる。

 

(OKこれならなんとかなる)

 

茅野を連れてなんとか崖にはりつく。よく見ると原が垂れ下がった木に捕まっている。自分たち以上に緊迫した状況のようだ。

下を見るとそこにはブクブクに膨らんだ殺先生とイトナ、シロがいた。

 

ここで全て合点がいく。全てシロが暗躍していたのだ。1度教室にきた暗殺者は殺先生に覚えられている。だからこそ寺坂を駒として使い色々仕込みをしていたのだ。

 

プールを荒らしたのもスプレーをまいたのも実行したのは寺坂だが裏で道具の準備をしたのはシロだ。

シロは先生の弱点をなぜか熟知している。シロが利用したのだ水がダメなのもほぼ確実なのだろう。

崖の下では策にはまった殺先生がイトナと戦っている。

 

「茅野、茅野。大丈夫か大きく息を吸え。」

 

咳き込みながら息をしはじめた。

 

「どうだ大丈夫か。」

 

「う、うん。」

 

まだ辛そうだがとりあえず大丈夫そうだ。だがここで違和感に気がつく。今、自分たちは崖に捕まり密着している。熱いのだ。茅野が異常に熱いのだ。

 

「おい、茅野お前、、」

 

「翠君!」

 

尋ねようとするといつの間にか地面にいる。

 

「すみません。」

 

殺先生にいつの間にか救出されていた。イトナの隙をついて助けてくれたようだ。

 

崖下ではイトナに水をかけている。みんなに気をとられたことで隙ができたようだ。

 

 

 

 

 

その後、シロたちは撤退横取りをなんとか避けられた。寺坂もみんなの和の中に入りはじめた。自分は寺坂を許すつもりはなく文句を言うつもりだったが春菜に見抜かれ許せとおk説得されたので許すことにした。

 

 

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