地上へと到着したリフトは大した振動も音も立てずに停止する。地上とリフトの境目は酷く曖昧だ、こんな所にも星の技術力の高さを感じる。地上に他の機械人形の姿は見えない、全て周囲に散っているのか。
「艦船の場所は分かるか? こちらは既にマーキングを済ませてある、必要なら転送する」
「いえ、コマンダーより既に位置情報を取得しております、問題ありません」
「そうか」
返答を聞き銀次は機械人形たちに頷いて見せる。すると偵察隊のS型個体が先行し素早い動きで散って行った、ビルを飛び越え森林の中へと消えて行く。残ったのは中央個体と呼ばれた隊長のみ。
「マザーを発見した場合は直ぐに知らせます、生物であれば各々単独で仕留めますのでご安心を」
「……徹底しているな」
そう呟いて銀次は四郎と並び歩き始める。その周囲にはぐるりと円型に展開した戦闘個体の面々。まるでVIPにでもなった気分だ。調査隊でも指揮官が出る場合はこれに近い隊形をとることもあるが、ここまで露骨ではない。守られる側ではなく守る側であった二人には何となく居心地が悪かった。
暫く全員無言で歩く、周囲に目を配る戦闘体の皆は一様に真剣であったし脅威の存在を知った銀次達もまた万が一が起き得る場所で和気藹々と喋っていられる程お気楽ではなかった。先が見えぬ探索であれば精神的な負荷を考えてある程度楽観して気を抜く事も大切なのだが、あくまでこれは回収のための行動、明確な終わりと行動理由が存在していた。故にこそ気を抜く事は一切ない。
比較的ゆっくりとした行軍で十数分、森を抜け特に何事もなく神楽の残骸へと辿り着いた面々は四郎と銀次を中心に防衛陣を構築、「私達は此処で周囲を見張ります」と口にした中央個体に礼を言って二人はブロックの中へと踏み入った。
実に数時間ぶりの帰還、気分としては日を跨いだ感覚だ。当然だが誰かに荒らされた痕跡も無い。
「さて……私物は持っていくとして、後はどうするよ銀次?」
「訓練通り、食料と水、パーソナルデータの消去と回収、後は使えそうなモノを全て」
「ブロックの蓄電池とかか? こんなもん要るのかよ、連中にとっては塵みてぇなモンだろ」
「連中にとってはな、俺達にとっては貴重な予備電源だ」
散らばった貨物から必要な物資を手早く抜き取っていく銀次。私物の詰まった背嚢を回収し、後は既に亡くなった同胞の背嚢、その中身をひっくり返して活用する。家族の写真などがあれば回収して背嚢のサブポケットに仕舞った。調査隊で死亡者が出た場合は母星である地球に戻ってから遺品を埋めるのだ。骨等は回収しない、本来であればドッグタグを拾ってやりたいところだが――死体すら残っていないのだ、土台無理な話だった。
「データの回収、削除……終わったぜ」
「了解、こっちの水の回収が終わったら出よう」
時間にして五分、取捨選択の決断は早い。調査で敵勢力の襲撃にあって拠点を放棄しなければならない場合、そう言ったケースを何度も訓練で味わって来た。故に僅かな時間で最低限の装備を確保する、その行動は手慣れたものだった。
ノズルから流れて来た水を一滴まで絞り出した銀次はボトルのキャップをきつく締め、背嚢の脇に差し込む。得られた水は凡そボトルにして二本、まぁこんなものだろう。パンパンになった背嚢を二つ、中身はありったけの食糧と私物、それからブロックに残っていた蓄電池や携帯補修装甲の類。鎧武者のメンテナンスに必要な道具だ、それらを優先的に搔き集め計四つの背嚢をそれぞれ分担して背負った銀次と四郎はブロックを後にした。
艦船の外には森林を見張っている回収班の機械達、出て来た二人を見た中央個体が「もう宜しいので?」と聞く。銀次は頷いて見せた、余り欲張る気はない。此処で入手できなくても上位互換の道具が拠点にはありそうなものだ。
「あぁ、大体の物は回収した、拠点に戻ろう」
「了解しました、では――」
そう言って中央個体が帰還指示を出そうとした途端、ピタリと彼女の動きが止まった。見れば周囲を見渡していた殆どの戦闘体が不自然に静止している。一体どうしたのか、疑問の声を上げるより早く彼女達の体が動いた。
『信号受信、位置情報更新、拠点への救難信号発信完了――命令、019と020を除いた全ユニット、マザーへの遅滞防御を開始、偵察隊からの情報だ、間違いない、盾としての役割を果たせ』
『命令受諾、019及び020は
『指令、護衛対象の拠点収容支援、
『了解、最後の盾は私達が務める』
耳に届いたのは恐ろしく圧縮された言語、凡そ一秒すら必要のない会話だった。銀次は勿論、四郎も何を言われたのか分からない。恐らく大和の言葉ですらなかった、その会話を交わした戦闘個体は次々と森の中へと陰の様に溶けて消えて行く。
光学迷彩だ、銀次は呟いた。
残った中央個体が一つ息を吐き出し、振り向くと二人の顔を真っ直ぐ見て言い放った。
「敵マザーが出現しました、私達はこれより増援到着、お二人が帰還するまで遅滞防御を行います」
「マザーだと!?」
「はい、時間がありません、二体護衛を残していきます、どうかお早く」
中央個体の言葉に四郎がかみつく様に叫べば、淡々とした口調で彼女は答えた。そして中央個体である彼女も一瞬で風景に溶け込み、森の中へと消えて行く。そしてその背に何か声を掛けようとした銀次は何か強い力に引っ張られ仰け反った。
見れば飛び出さなかった二人の機械人形、それが銀次と四郎の腕を引っ張っている。
「拠点まで撤退します、敵マザー脅威レベルはⅢ、現戦力では足止め――いえ、正直に言えばそれすら難しい状況です、今の内に少しでも距離を稼ぎます」
「っ……!」
銀次は腕を取られたまま呻く。相手が機械人形だとは分かっている、連中に命なんてものは存在しない。機械、AI、しかしその感情豊かな存在が喪われるのは酷く胸が痛んだ。まるで人に対するソレだ。こうなる事は予め決まっていたのと言うのにいざその場面になると足が動かなかった。自分達が誰かの為に命を擲つならば兎も角、その命を擲たれる側に立つと――その両足が何と重い事か。
微動だにしない銀次の姿を見た機械は掴んだ腕を引き寄せ、至近距離で顔を覗き込み言った。
「鉄の体は幾らでも直せますし、替えられます、けれど貴方達人類の体はその一つだけ――私達は何度でも、幾らでも死ねます、けれど貴方達は一度、たったの一度きり、貴方達が死んだら終わりなんです、何もかも、人類も、機械人形も!」
「!」
半ば叫ぶような声色、そして真摯に自分を見つめる機械の姿に銀次は強く唇を噛む。すまないと一言零し、此方をじっと見ていた四郎に頷いて見せた。そして護衛を伴った四人は拠点へ向けて一斉に駆け出した。
「敵の位置は!?」
「墜落現場から凡そ十キロ後方、詳細は位置情報を送ります」
「――反応がデカイな、詳細は分かるのかよ?」
送られた位置情報を眺めながら四郎が叫ぶ。巨大な木の根を飛び越えながらウィンドを見ると追加で幾つもの電子情報が送られて来た。内容を見てみれば巨大な蜘蛛型の兵器、その画像が目に飛び込んで来る。
「大和での名称は【
「バカスカ撃たせて、自分の攻撃が届く範囲になったら一気にぶった斬るってか……良くそんな兵器と戦って今まで生き残ってたな!」
「真正面から戦う事はありませんでした、連中は機械であれば攻撃を加えない限り大抵無視します、脅威でも何でもない訳ですから、けれど今は人類の反応がある、だから……」
「ッ!」
森林を駆け抜ける四人の背後から凄まじい轟音が鳴り響く。思わず振り返れば緑色の葉傘、その向こう側に幾つもの大樹が宙を舞っていた。凡そ非現実的な光景、隣で四郎が息を呑む。
「敵のレーザー兵器です! 足を止めてはいけません、走ってッ!」
「クソ、数年に一度じゃなかったのか……!」
悪態を吐き更に加速する。しかし付随する二体の機械人形に対して銀次達の纏う鎧武者の性能は御世辞にも高くない。調査隊に在籍していた頃にすら出していなかった最高出力、出力回路を脚力に全て切り替え自壊寸前まで酷使する。まるで矢の様に駆ける四郎と銀次、しかしその横に並ぶ彼女達からすれば大した速度ではない。凄まじい速度で駆ける鎧武者、その両足関節部位が発熱し徐々に赤色を帯びる。
「! 拠点より増援到着、遅滞防御を行っている部隊と合流しましたっ」
「早いなッ――キルヒ、あいつ、俺達に内緒でぜってぇ予備隊を尾行させていたぞ!」
「味方が合流出来たなら文句は言わないさ!」
これで幾分か連中の生存率が上がれば儲けもの――そう思った次の瞬間、フッと四人の頭上に影が落ちた。自分達を中心に十数メートル程の大きな影、一体何だと頭上を見上げた瞬間。
自分達を見下ろす六つの赤いモノアイと視線が交差した。
「こいつは……ッ!?」
四郎が叫んだ。同時に恐ろしく大きな機体が森林に落下、地盤を捲り上げ樹々をなぎ倒す。六本の足が轟音と共に土柱を発生させ、凄まじい風圧が体に叩きつけられた。その力に抗う事も出来ず四郎と銀次の体が後方へと吹き飛ばされる。地面に叩きつけられる寸前で警護隊の二人が銀次と四郎を抱き留めた。土埃が視界を遮り世界が鮮明さを失う、しかしその中で機械人形だけはじっと落下してきた影を凝視していた。
『ッ……キロ単位の跳躍移動なんてッ、情報に無かったッ!』
『救難信号ッ、此処で一秒でも多く足止めする!』
抱き留めた四郎と銀次を背中に回し、二人の機械人形がマザーへと立ち向かう。土埃が晴れると巨大な機体の全貌が見えてきた。
初めてこれ程巨大な兵器を見た、惑星間移動を行うための艦船ならば兎も角自立型の戦闘兵器として生まれた物体の中で凡そこれ程の大きさを誇る兵器を銀次は知らない。その巨大さに圧倒された、見惚れたと言っても良い。
太く機械的な六本足、胴体はずんぐりとしていて本当に蜘蛛のような形をしていた。しかし腹部と背部に設置された幾つものサブアーム、その先端に備え付けられている長方形の射出口――ソレの存在が兵器としての存在感をこれでもかと言う程に醸し出していた。殺す為に創られた兵器、機械人形は人に似せてつくられた存在。だからこそ役割に応じた性能とユニットを持つ、ある意味親近感を沸かせる為の形。
けれどこの機械は違う、ただ効率と恐怖だけを追い求めた一つの究極系。
マザーだ、コイツが大断蜘蛛だ。銀次はそう確信した。
「逃げて下さいッ!」
マザーへと駆ける警護隊が銀次達にも分かる言葉で叫んだ。銀次が意識を取り戻すと四郎が銀次の腕を掴み、「逃げるぞ!」と叫んだ。銀次は座り込んだ状態から慌てて立ち上がり、そのまま後ろ髪を引かれる思いで駆け出す。
全力で駆けながら背後を見れば六つの赤い目は自分と四郎――いや、見間違いでなければ銀次を注視していた。標的にされたのか、ひやりとした汗が背中を伝う。足元まで接近した警護隊の二人は一気に飛び上がり、銀次へと向かう六つのモノアイの前に飛び出す。少しでも自分達に注意を向かせようと必死だった。
『視界機能を奪う、脚を!』
『分かってるッ』
飛び上がった一人はモノアイに向けて手のひらを翳し無数のエネルギー弾を放出した。銀次達の星では見なかった技術だ、それは細長い弾丸のような形でマザーのモノアイ周辺を一気に攻撃、目の眩む光量を生み出した。
もう一人は六本脚の内の一本、その関節部位目掛けて腕を振るう。直前で手の甲が白い光に包まれ甲高い音と共に火花が散る。驚いた事にただの手刀が鋼鉄をも両断し得る攻撃になっていた。
しかし光が収まった時、向こう側に見えたモノアイは――全くの無傷。その結果に思わず顔が歪み、構わずエネルギー弾を撃ち続けようとする警備隊。しかし直前でサブアームが蠢きモノアイに飛びつこうとした彼女を青白い光が両断した。
綺麗に上半身と下半身が分かれ、無数の部品が腸から飛び散る。
『がッ、あっ――』
空中で両断された彼女は何度か口を戦慄かせ、そのまま地面に残骸となって墜落。土埃をあげて転がった下半身と上半身、それを腹部に搭載されていた兵装が幾度も両断、粉々にしていく。機械人形を壊すだけに留まらず地面に深い傷跡を残すエネルギー兵器の威力は凄まじい。
脚に取り付いたもう一人はその光景を目にしながら決して恐れず手を関節部位に押し入れた。収束したエネルギー塊は動力炉に直結し凄まじい熱量を誇っている。それはマザーの弱点部位、関節を覆う合金ですら溶断できる程。しかし如何に可能とは言え時間が掛かる、彼女もまた鬱陶しそうにマザーが上部のサブアームを動かし、無造作に打ち下ろされた打撃に顔面を捉えられ地面に叩き落とされた。
『かはッ』
直前で顔面を腕で守ったモノの、守った腕ごと破壊される。地面に叩き落とされた機械人形に無数の攻撃――エネルギー刃が殺到。原型も残らぬ程に引き裂かれ、両断される。しかし立ち上る砂塵の中から左足と右手、ついで胴体に深い傷を負った警備隊が飛び出す。彼女は飛来したエネルギー刃、その直撃を辛うじて避けていた。
『倒そうとなんて思わない、けれど、せめて
動く残った一本の足で跳躍、足りない分は垂れ下がった右腕を千切り、それをマザーの表面装甲に突き刺す事で足場とする。マザーは彼女を見ようともしない、そもそも電磁防壁を発生させていない事から彼女を敵と認識しているかすら怪しかった。
先の一撃以降、マザーは背を見せ逃げ惑う二人を注視している。
『こっちを……見ろッ、デカブツ!』
咆哮、そして彼女は自分の残った足を蹴り潰す勢いで跳躍し――マザーのモノアイ前面に飛びついた。そしてへばり付く様にして視界を遮った彼女は自分の心臓、動力炉に向けて自分の手を突き入れる。握り締めるのは機械人形の命、全てが詰まっている核、動力炉。
鬱陶しそうに顔を振ってサブアームを動かすマザー、その様子を見て思わず笑う。
『人類に尽くす――悪くない、ここ数十年で一番良い気分だ』
握り締めた動力を一息に潰し――爆散。
行き場を失ったエネルギーがその場で四方八方に飛び散る。白い光と火炎がマザーの機体を炙り、爆音が周囲に鳴り響いた。その爆圧に内臓を揺さぶられながら銀次が叫ぶ。
「四郎ッ!」
「あぁ、分かってるよクソッタレ!」
最後の盾が消えた。
立ち上った白煙を突っ切る様にしてマザーが動き出す。奴には傷一つない、最後の自爆は電磁障壁によって完全に防がれていた。彼女達二人が稼いだ時間は一分にも満たない、その時間で稼げた距離は如何ほどか。銀次は死んでいった二人の機械人形に何とも表現し難い申し訳なさと悲しさを抱き、叫びながら中巻野太刀の柄を握った。
「あんな馬鹿デカイ体のくせに、何であんなに速く動けるんだよ!?」
「デカけりゃ遅いなんてのは前時代的な考えだッ、構えろ四郎、来るぞォッ!」
死んだ二人への感傷は直ぐに消える、次の瞬間には自分が死ぬかもしれないという恐怖。巨体が六本の脚を器用に動かし森林を壊しながら突っ込んで来る。そしてその距離が数百メートルにまで近付くとサブアームからエネルギー刃を射出した。
実体を持たない兵装特有の射撃音、プラズマが瞬き機械の正確無比な斬撃が銀次を襲う。避けようなんて思わない、機械人形ならば兎も角人間の反応を遥かに上回る速度で飛来する攻撃だ。
銀次は背を見せながらも中巻野太刀を抜刀、振り向きざまに持ち替え、逆手でその長い刀身を地面に突き刺した。そしてぐっと腰を落として野太刀を掴み衝撃に備える。瞬間、凄まじい閃光と衝撃が鎧武者の表面装甲を叩く。エネルギー刃は地面に突き刺した盾代わりの野太刀に着弾し、炸裂した。
「ぐぁッ!」
地面に突き刺した野太刀が震え、そのまま地面ごと後方に吹き飛ぶ。きっと重心を低くしていなければ空高く打ち上げられただろう。地面を転がりながら、しかし銀次は決して野太刀を手放さない。
皮肉な事にこの星の兵装は銀次と四郎の持つ旧型兵装との相性が最悪だった。エネルギーをそのまま兵器として運用する技術。銀次の母星である地球でも開発されていた兵器だが、地球ではエネルギー変換効率の悪さから実弾兵器の利用が殆どだった。故に対マザー用兵器としてただの鋼鉄、合金に耐エネルギーコーティングを施しただけの武器など想定されていない。予備兵装である中巻野太刀の特徴は『ただ頑丈である』事のみ、どんな過酷な状況だろうと使用できる兵装として選ばれたソレはマザーのエネルギー刃と競り合っても尚健在だった。
「銀次ッ!」
四郎が吹き飛ばされた銀次を見て足を止める。そして倒れ伏した銀次に向けて次々とエネルギー刃が射出された。どれか一つでも掠れば致命傷になりかねない、四郎は野太刀を抜刀し銀次の前に飛び出す。
「おぉぉォオオオッ!」
叫び、飛来するエネルギー刃に向けて野太刀を奮った。何かを斬るような感触はない、兎に角凄まじい衝撃と閃光が視界と体を染める。一発弾くだけで精一杯だった、弾いた瞬間に四郎の体が後方へと弾き飛び銀次を巻き込んで転がる。転がった拍子に続くエネルギー刃が地面に着弾し、土煙が盛大に舞った。辛うじて避ける事が出来た、殆ど幸運だったと言って良い。
「げホっ、かっ、四郎、生きているか!?」
「ぐッ……当たり前だろが、死んでたまるかよ……!」
二人は互いに手を貸し合って立ち上がる。そして土煙を割く様にマザーが二人の前に立ち塞がった。追い付かれた、背中を見せた所でエネルギー刃を射出されるのが目に見えている。四郎と銀次は中巻野太刀を構える。自分達を見下ろす赤い瞳、まるで巨大な建築物に戦いを挑む様な気分だった。
「ははは……やべぇな銀次、こんなピンチ、今まであったか?」
「いや……こんなに追い詰められた状況は初めてだ」
銀次と四郎は互いに肩を並べて兵装を構える。しかし目の前の敵に比べて自分の持つ武器の何と頼りない事。まるで恐竜相手に爪楊枝で挑む様な無謀、自然恐怖に足が竦む。
しかし挑まねばならない、生き残る為にも時間を稼がなければ。