少なくとも真理ではあると作者は思っている
過激派だ!やっちまえ!
正式にめいじ館に所属する巫剣全員が俺の所有物とかいう一見外道そうな誓約がなされて早2か月。
俺もそれを受け入れ、彼女たちに幸せをなんとか与えようと頑張っている。
そんな日になおや君から緊急の連絡を受けた。
7年間で緊急の連絡を受けたのは3回ほど。それもすべて次元世界多数に影響を受けるものが多く、簡単に言えば世界の危機なのだ。
「おう。どうしたなおや君」
「緊急の連絡ごめんなさい!今ジェイル・スカリエッティという次元犯罪者がミッドチルダに攻めてきました!住民を守るには圧倒的に人が足りない状況です!!心苦しいですが、助けてください」
「よおうし、任せろ。」
管理局に所属しないと断言している身としてはここで実力を見せつけるのは得策ではない。模擬戦?あれは身内で固めていたので無問題。
話を戻すと、慢性的な人材不足という問題を抱える管理局は力があればどんな人でもスカウトをするらしい。反省の余地がある犯罪者も管理局に所属させようとするレベルでそりゃもう大変らしい。
俺たちも人材、巫剣不足はあるけど、一人一人の力がある程度あり、陸軍とも協力体制を取れているので、補えている状態。
管理局はそれぞれ、時空間の秩序を保つ、なのはちゃんの所属する海とミッドチルダ内の秩序を保つはやてちゃんの所属する陸、秩序を空から監視する空の三つがあり、その中でも特に陸と海は犬猿の仲らしい。
組織が大きくなると問題点増えるよねぇ。わかりみ。
んで、俺の場合、なのはちゃんと同じく管理外世界出身ということもあり海に熱心にスカウトされる可能性が高い。
本来それを回避するためには、この戦闘を回避すればいい。
だけど違うだろう?俺が士官学校で学んだことを思い出せ。
“市民を守るため”
そう。俺たち巫剣使いも陸軍も気持ちは同じなのだ。例え、それが別世界の俺が関係ない場所とはいえ、命があるなら、助かるのなら。
この判断を1秒で終わらせた俺はなおや君に了承の意を込めた返事を返し、通信端末を閉じる。丙子椒林剣さんに許可を取り、連絡を受けた10分後、ミッドチルダへ行くこととなる。
ここで一つ俺の持つ能力の一端を見せつけよう。それは量子テレポーテーション。劇場版OOにて刹那氏が登場するダブルオーク〇ンタが持つ移動方法である。
この能力を使い刹那は外宇宙へ飛び立つ。
EXVSシリーズではこの量子テレポーテーションは使用されていないが、リザルト画面でクアンタムシステム時に勝てばクアンタはこれを使用する。
そこで俺の能力なんだが、EXVSシリーズの全機体の能力ということで、この量子テレポーテーションでさえ再現できる。最初できたときはびっくりしたけどな!
もちろん欠点も存在する。この世界には量子演算型処理システム、ヴェーダはなく、もちろん、俺も所持をしていない。しかも刹那のような外宇宙まで行くならまだしも時空空間を超えるための座標計算が全くできない。
ただ、この座標計算、俺の行ったことのある場所を思い浮かべるだけで自動的に入力され量子テレポーテーションができるという寸法だ。
転送装置を二回経由するのも手だが、ミッドチルダ側の転送装置が壊されている可能性がある。なおや君はあの時かなり焦っていた。最悪な状況としてミッドチルダ側の転送装置は壊されていると考えて行動することにした。
「ということで行ってきます。弟とその嫁たちを助けて無事戻ってくるからさ。」
「…また戦場に行くんですか…でもあなたは帰ってくるんでしょ?なら待ち続けます。」
「ありがとうよ典子。さて、行先はミッドチルダ機動六課。演習場ならだれもいないはずだ。」
6つのソードビットが俺の周りに出現し、前方に環を描いて待機する。
「ワープ!」
その中へ突入する俺。いやぁ!ちょいとシリアス気味だけどこのセリフ言ってみたかったんだ!男の夢じゃん!?ワープ!能力ありきとはいえ、かなりうれしい。
まぁ着いたらまじめになるんですけど。
ミッドチルダはもともと活気あふれた世界である。しかし、その有様は別のものへと変わった。
人々が阿鼻叫喚の中で飛び交うレーザーの数々。流れる血の量は尋常ではない。
それらを生み出しているのは自分たちが生み出した兵器群であるためにさらに恐怖の底へ叩きつける。
ジェイル・スカリエッティが作成したガジェットドローンは他の機械を乗っ取りそれを攻撃手段とするⅠ型も脅威だが、なによりAMFと言われる魔法を使うための結合をといて魔法を使えなくするという性質を持つ防御魔法も兼ね備えている。
AMF内では上級者は戦うことができるが魔力消費量がかなり多く、疲労することには変わりない。木村直也はレアスキルで王の財宝を用いて戦うことができるが王の財宝は魔力を使って宝物庫をあける技術。普通の展開でも疲れるそれをAMF内で持続することはできない。
さらに言えば宝物庫の中身も魔力に依存しているものらしく、物量作戦も厳しすぎる局面を迎えている。王の財宝をつかった殲滅攻撃は、その展開数による蹂躙爆撃がやりやすい。故に多数の魔力を消費する。直也が生まれた先がリリカルなのはだったのが今回災いしてしまった。
さらに言えば、爆撃という種類の厄介さである。彼の使う爆撃は敵味方の識別が難しい。迂闊に放てば犠牲になるのは味方だ。だから本来の力を発揮できない。
別の能力をお願いすれば。
無印、A`sの活躍を見れば些細なことだが、今この瞬間だけIFを考え自己嫌悪に陥りそうになる。
(A`sの後に何か大きな出来事があると知っていたが、まさかこんなことが起きるなんて…)
直也自体の記憶もそこまで多くない。もっとも無印しか見ていなかったために他ではすべて後手に回っていたのだ。それでも助けることのできるものは可能なものをあきらめずに戦場をかけていた。
それに心惹かれた少女たちは、AMF内での少ない魔法行使者として直也と共に前線に出ている。それでも疲労は隠し切れないようだが。
このまま行けばジリ貧なのは確実。
なのはとフェイト、はやてなら切り抜けてくれると考えているが、それでもギリギリの戦いになるだろう。自分の無力さに思わず歯ぎしりするが、それを見越していたかのように3人の女性が彼の手を握る。
「大丈夫。なおや君。私たちはなおや君がいるから頑張れるの!」
「これくらい切り開いてみせるよ!」
「なんてったって、なおや君もいるもんな!」
この時に自覚してしまう。あぁ俺は彼女たちに惚れているんだなと。ならば俺も男としてできるだけのことをするのだ。
(全く、俺にはもったいない子たちだな。俺、頑張るよ。)
魔力枯渇のことなど考えず王の財宝を空に向けて撃ち続ける。レアスキル、王の財宝のとんでもない物量攻撃により、2割程度のガジェットドローンの消滅を確認したが、それでも2割。
ガジェット・ドローンは規模を大きくしていく。魔力枯渇の直也を支える三人の後ろに飛び出るガジェット・ドローンIV型。蜘蛛のような兵器のそれは奇襲性に長けている。そして小学5年生時になのはをかばった直也を一時期瀕死の重体に持って行った兵器。
その腕が振り上げられる。それに気づいたなのはたちだったが、回避は間に合わない。小学5年生とはいえ魔力量Sランクを所持していた直也を軽々と落としたその攻撃は死神の鎌の如し。思わず目を閉じ、衝撃が来るのを待つなのはたち。
いつまでたっても訪れないその衝撃に疑問を持ちゆっくりと目を開ければガジェット・ドローンIV型は空から落ちていた。頭のような所に開いた大きな穴。
それを方然と見送る3人の目に捉えた存在は大きな精神的支柱になるであろう。あくまで実力のある先輩としてだが。
薄く目を開けていた青年はつぶやく。
「にい…さん…」
スーパーチートターイム