あのじじいにこのよくわからん世界に飛ばされ早9年…俺はガキに戻っていた、どう言うつもりかはわからんが転生?だっけか今までの記憶は全てある
だがなんだ…この妙な気持ちは…?
今までその辺の奴らは俺にとっての単なる獲物のはずだが…見る目が変わったと言うべきか、奴が何かしたかはわからんが今はそれを考えても仕方がない…まあとにかく価値観ってのがガラリと変わった、見た目はなぜか金髪、お袋が言うには俺はクオーターで、婆さんとお袋の髪の色を受け継いだらしい、この髪のせいで最初は色々といじられはしたが、やはりどの世界もこういったガキはイライラさせる、ちょいと殴ったら黙りやがって未だに友達はいない…生まれて初めての感覚を覚えた、孤独感ってやつだ…この感情は実にイライラもするが少し切ない…。だがこんなくだらない連中に合わせるほど暇では無い、俺も別に友人がいようがいまいが関係なく生活をする…ヤンキー高校にでも入ろうかなり………?
言い忘れていたがやはり俺はどんなに生まれ変わってもすぐにイライラするのは治ってないらしい、少し適当すぎじゃあねーか?
そんなもんで俺は特に何もないまま3年生に上がって新しいクラスに入る、誰も見たこともない奴らばっかりの場所に…ん?
まだ1人しか来ていないのか……。
先の一番後ろ…窓際の席の女子生徒がチラリの視界に入った。
(パソコン…か?なんで学校なんかに…。)
するとその生徒が俺の視線に気づき近づいてこう言い放った。
「何見てんだ?お前みたいな無知無能なガキがこの大天才の私を視界に入れるな、どうしても入れたいなら3万回くらい生まれ変わってきてから出直してくれる?あ、でも考えてあげるだけだよ?私と君とじゃあ住む世界、レベルが違うからね、月とスッポン、いや宇宙とゴキブリだからね」
なんとも腹の立つガキだ…。
この言葉には俺に対する罵倒ではあるが俺の全てを知った上での侮辱ではないのは十分わかっていた…だが…近頃イライラしていたのが招き入れたのか爆発してしまった。
「くっはっはっはっは!!」
「なに?なんで笑ってんだよ、笑えなんて言ってないよ?遠回しに言ってわからないほどのバカ?はあ、じゃあはっきり言ってあげるうせっ、!!?」
女は口を閉じた、いや俺が閉じさせた。
無理やり口を手で覆って窓ガラスに押し付けた。
いきなりのことで相手は驚いていた。
なんだったら俺だってその1人だ、小3の出せる力じゃないそれぐらい理解できる。
流石に黙ると思ったがこの女は違った…さらに暴言を吐いてきた
「いきなりなにするの!?ムカついたから手でも出したわけ?はっ!低脳の象徴、いや脳筋じゃないそれならまともな会話ができる訳ないねぇ!!」
とケラケラとこちらを馬鹿にしてきたのでまあまあ強めに頭をしばいた。
ゴスッ!
「ッゥ〜〜!!」
思わずグーで。
「ハァ、お前よほど俺をイラつかせたいらしいな?イライラするんだよお前みたいな奴を見てるとな」
そう言うと女は俺を睨みつけて叫び出した。
「私のような奴??っ!!お前に!お前になにがわかるんだ!?私の苦労が!!なにも知らないくせに知ったような口をきくな!!」
女の叫びがまだ誰もきていない教室に響く………。
なにがあったかはわからんが俺は女の地雷を踏んだらしい………が俺は対して気にしていない、どうせロクでもないつまらん過去だろう。
だからあえて俺はそれを、思ってる事を全て言った。
「なんの面白みもないお前の過去なんてのはどうでもいい。」
「どうでもいい……だと…?ふざけるな!!!」
また叫ぶ、なんだ?この女…めんどくさ
「お前がどういった過去を持っているかなんて知ったか、とにかく俺は」
すると女は俺が話している最中に叫び俺の言葉を遮った
「黙れ!!お前にはわからないよ!浅倉威!!」
ん?こいつ、なんで俺の名前を……
「私は幼稚園の頃からお前なんて嫌いだった!!お前の周りには無能共が集まりお前は他の連中とは何が違うってなんとなくだけど思ってた!!なのにお前には私には無い理解者がいた!!!」
ん???こいつ……あ、思い出したそういえばいたな、こんなやつ…確か名前は……篠ノ之束?だっけか?だがこいつは思い違いをしているな
「ハハッ、理解者ねぇ……ククッ」
そう言って不気味な笑い声が出てくる。
「お前の目は節穴か?篠ノ之……?俺には理解者がいると言ったか、それは全く違うぞ?逆に俺には一切の理解者はいない…」
俺の言葉を聞いて困惑しだす篠ノ之
「そ、そんなはずは」
「だいたい、俺には友人と呼べる存在すらこの世にはいない…お前…俺のこと知っているんだったら俺が一度でも向こうからじゃなく俺から話しかけた事はあったか?」
話しかけても逃げられるのがオチだ……
「でも話しかけられてたって事は少なからず理解されてたって事だろ!!」
「……まあ、たしかに来てる奴はいるな…だけど奴らはただ喧嘩を売りに来ていただけだ…俺はだから相手をしている、弱いくせに粋がる奴は本当にイライラさせる。」
「で、でも!」
「まだ何か言い足りないのか?さっきから聞いていればお前はただの寂しい奴だ、理解者がいない、つまり友達がいないんだろ?ただそれだけのことだ、どうしても理解者が欲しいならまずはその傲慢な椅子から降りろ、お前も無知蒙昧なゴミクズの一匹である事を認識しろ本当にイライラする、つまりだ、お前の正体はノーパソ開いた天才ではなくお前はどんなに大人ぶってノーパソ開いても感情もまだ成長過程の中の哀れで惨めな寂しがりやのクソガキだ」
「うわあああああああああああああ!!!!!!」
それを言うと篠ノ之は顔を真っ赤にして怒り、俺の胸ぐらを掴み叫び俺の尻が机にあたり勢いが落ちた。
すると………
「そんなに酷い…ヒグッ…こと言わなくてもいいじゃ無いか…グスッ…私だって頑張っているのに…グスッ…周りが私の事を嫌っているって言うのにどうやってグスッ…」
なんと泣き崩れた。
なんともめんどくさい、さっさと終わらせるか
「いいか?人間ってのはそう皆が皆同じ考えや思想や頭の良さが違う、それと誰もが優しい訳でも無い……世の中そんなに甘えてられないんだよ…でもなそんな中でも自然にお前と向き合える人間は存在する…人は人を嫌う生き物だが人を逆に愛することもできる生き物でもある……それが誰かなんてそんなの神ですら知らない、だが運命ってのはたしかにある、いつになるかはわからんがお前の前にそういった奴らは現れる…それにお前が気付くかは…別だがな」
そう言って俺はランドセルを持ち教室を出ようとする。
「え?ど、どこ行くの?」
「帰るんだよ」
「が、学校は?」
「サボる」
正直この後ものすごくいづらいので帰るだけであるが、お袋にどやされるのだけは絶対嫌だなぁ…まさかこの世界に来て俺より強い存在が出てくるとは…それもなぜか歯向かえないほど怖い。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー次の日
目覚ましが鳴り俺はベットから起き上がる。
カーテンを開け窓を全開にして空気を入れ替えていると
「あ!浅倉〜!!学校行こぉぉぉ!!!」
篠ノ之がいた………うん、なんで?
次回RIDEL TIME仮面ライダー王蛇
「お前が織斑千冬……?」
「浅倉ももう中学生なんだし彼女くらい」
「うるせぇ」
「浅倉……お前…。」
「変身ッ!!!」
episode2 仮面ライダー
戦わなければ生き残れない