ドラえもん のび太の獣友冒険記   作:獅子河馬ブウ

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投稿が遅れてすいませんでした。現実で色々と忙しかったものだから中々執筆するのに時間が掛かってしまいました。本当ならアヅアエン編はこれで終わらせる予定でしたが、キリが良かったので前編後編とわけることにしました。
後半は近いうちに投稿する予定です。


第5話 ともだち前編

公園を探していたドラえもん一行はアヅアエンのラッキーさんの案内されたものの、案内された場所は公園というには何も無いただの広場であった。そこに居たジャイアントパンダに公園について聞こうとするが、会話中に寝てしまいそれを見たドラえもんはのび太と姿が重なりつい暴走してしまったのだった。

それから数十分後、ドラえもんは冷静になりサーバル達と途中から入ってきた少女の前に立っていた。

 

 

「本当にごめん」

 

「いい加減頭を上げなさいって」

 

「そうだよ、ドラえもんが反省する態度がしっかり見れたからそれでいいよ」

 

「わたし達はドラえもんちゃんを怒ってないから大丈夫だよ」

 

「は、はい、わたしもジャイアントパンダちゃんが起こされていなければ大丈夫ですよ」

 

 

ドラえもんは彼女たちに頭を下げて暴走した事について謝罪をしていると、彼女達はそれほど怒ってなくドラえもんを許したのだ。

 

 

(本当になんて優しい子達だろう!)

 

 

本来ならドラえもんの行動に対して多少の非難があってもおかしくはないのに、サーバル達はドラえもんを特に咎める事なく許した事にドラえもんは思わず泣き出しそうになる。

 

 

(これからはなんとか気持ちを抑えて彼女たちの迷惑にならないようにしよう)

 

 

それが今の自分が出来る事だ。ドラえもんはそう思うとこれからはしっかりしようと決めた。

 

 

「そういえばすっかり忘れていたけど、あなたって誰?」

 

 

サーバルはいつのまにか隣にいた赤茶髪の少女に何者なのか聞くと、ドラえもん達も「そういえば」と呟いた。あまりにも会話の中に違和感無く入ってきた事に誰も彼女の存在に気がつかなかったようだ。

 

 

「あ、す、すいません!自己紹介が遅れました。私はレッサーパンダです。レッサーと呼んでください」

 

「レッサー……パンダ?」

 

「さっき其処に眠っているジャイアントパンダさんもパンダって名前が付いているけど、仲間なのかな?」

 

 

キュルルは2人とも同じパンダと呼ばれている事からすると、同じ動物かと考えていると、そこへ先ほどまでフリーズしていたラッキーさんがキュルルの方にやってきた。

 

 

『レッサーパンダとジャイアントパンダは同じ哺乳綱食肉目イヌ型亜目だケド、ジャイアントパンダはクマ科でレッサーパンダはレッサーパンダ科、どちらかと言えばイタチの仲間だネ』

 

「つまり、2人とも全く違うけものって事?」

 

「でも、なんで2人とも違うなら同じパンダって名前なの?」

 

 

ラッキーさんの解説を聞いてもピンと来ないサーバルとカラカルに今度はドラえもん解説した。

 

 

「それはねパンダはネパール語……まぁ、とある国の言葉では笹を食べるものと言う意味があって呼ばれていたんだ。最初に発見されたパンダはレッサーパンダで発見された当時はレッサーパンダって呼ばれなく、パンダって呼ばれていたんだけど、後日にジャイアントパンダが発見された事によりパンダは()()()()()()()=()()()()()()と呼ばれるようになったんだ」

 

「へぇ〜、つまりレッサーさんは元祖パンダってことだね」

 

「そ、そんな私なんかが……あれ?さっきラッキーさんって喋りませんでしたか?」

 

 

先ほどラッキーさんが話していた事を思い出して、レッサーパンダは恐る恐るサーバルに聞いてみる。

 

 

「そうだよ、ラッキーさんは喋れたんだよ」

 

「でも、キュルルとドラえもんとしか喋ってくれないのよね」

 

「そうなんですか……ラッキーさんが喋るの初めてみましたよ」

 

 

基本的ラッキーさんはフレンズと会話をしないとレッサーパンダを含めたフレンズ達は認識しているため、ラッキーさんが喋る姿はとても珍しがったのだ。

 

 

「そういえば、貴女も此処に住んでいるの?」

 

「はい、そうです」

 

 

彼女もアヅアエンに住むフレンズだと知ると、ドラえもんは自分たちがここへきた目的について語る。

 

 

「実は僕たちはこの絵に描いてある所を探しているんだ。そこに寝ているジャイアントパンダちゃんからその場所を聞こうとしたんだけど、途中で寝ちゃって困っていたんだ」

 

「そうだったんですか」

 

 

ジャイアントパンダが会話中に寝てしまった事を聞いて、レッサーパンダは思わず苦笑いを浮かべる。その隣でカラカルはジャイアントパンダとレッサーパンダを見比べた。

 

 

「それにしても貴女とジャイアントパンダって、全く似ていないわね」

 

「そうですよね…わたしって地味ですよね……」

 

「へ?」

 

カラカルが思わず口にした言葉を聞いたレッサーパンダは急に表情が暗くなった。それを見たカラカルは思わず声を漏らす。そして、レッサーパンダはそのまま話し続ける。

 

 

「わかってます。私ジャイアントパンダちゃんみたいに華はないし何処でも寝れる様な特技もないですし……」

 

「いや、寝る特技ってあまり必要ないんじゃないの?」

 

 

話の中で絶対役に立たなそうな特技を求めたレッサーパンダにカラカルはツッコミを入れる。

 

 

「そ、それでも、私は地味でこれといった特技がないから少しでも何か特徴や特技とかあったら良いななんて……」

 

「そんな事ないよ、レッサーだって小さくて毛並みもフサフサしていて目も可愛いよ」

 

「そうだよ、少しは自分に自信を持ちなよ。レッサーパンダちゃんも十分魅力的だよ」

 

「か、可愛いだなんてそんな……」

 

 

自身に過小評価なレッサーパンダだが、あまり他人に褒められた事がない為サーバルとドラえもんに可愛いと言われた事から照れた顔を浮かべた。

 

 

「ところでレッサーさんはここが何処にあるか知りませんか?」

 

 

キュルルは公園の絵をレッサーパンダに見せる。レッサーパンダもジャイアントパンダと一緒に此処に住んでいる為、もしかしたら公園の場所について何か知っているかもしれないと思い聞いて見たのだ。

 

 

「えっと、此処ですか?」

 

「うん、さっき僕らは其処に寝ているジャイアントパンダさんが公園の場所について詳しく知ってそうだから聞こうとしたんだけど、寝ちゃって困っていたんだ」

 

「あ、だからジャイアントパンダちゃんを起こそうとしたんですね」

 

 

レッサーパンダはキュルル達が絵の場所を探していると分かると、彼女たちがジャイアントパンダを起こそうとした理由を理解した。

 

 

「それであんたはこの場所を知っているの」

 

「えっと……は、はい、知っています」

 

(あれ?一瞬目が泳いだぞ)

 

 

ドラえもんはカラカルがレッサーパンダに絵の場所は知っているかと聞いた瞬間、彼女はカラカラに視線を逸らしながら答えたのだ。

 

 

「そう、よかったらその公園は何処にあるか教えてくれない?」

 

「えっ⁉︎」

 

「どうしたのよ、そんな声を上げて?」

 

 

公園について知っていそうなレッサーパンダにジャイアントパンダの代わりに教えてもらおうとするが、彼女は困惑の表情を浮かべていた。

 

 

「あ、べ、別になんでもありませんよ!」

 

(何か怪しい)

 

 

レッサーパンダの態度を見てカラカルも彼女の挙動不審な姿を見て怪しく思った。

 

 

「確か……こ、こっちにある……と思います」

 

 

自信なさげにレッサーパンダは遠くの方を指で指した。それを見たドラえもんとカラカルはますます怪しく思った。本当なら何も知っていないだろうと指摘をしたいが、まだ確信していない為口には出さなかった。そして、レッサーパンダは公園までドラえもん達を案内しようとする。

 

 

「あ、でもジャイアントパンダは起こさなくていいの?」

 

「友達でしょ?」

 

 

サーバル達は寝ているジャイアントパンダをそのままにしても良いのかと聞く。

 

 

「ジャイアントパンダちゃんは怒ると怖いんですよ〜、無理に起こさない方が良いです!」

 

「そんな風に見えないけどな〜」

 

「確かにこんな気持ちよさそうに寝ている姿からは全く想像出来ないわね」

 

「そうだね」

 

サーバルは気持ちよさそうに眠るジャイアントパンダが怒る姿は想像できなかった。キュルルとカラカルも同じく意見だった。

 

 

『いや、ジャイアントパンダはクマ科だカラ、見た目とは裏腹に気性ガ荒いんダ』

 

「え、それって本当なのラッキーさん?」

 

 

ラッキーさんの説明を聞いて思わず確認をとると、「そうダヨ」と返事をした。

 

 

「それに…私が友達なんてとんでもないです。いつも迷惑ばっかりかけてますし」

 

「友達は迷惑とか役に立つとかで成り立つんじゃないよ。ただ、一緒にいて楽しければ友達になれるんだよ」

 

 

自分の所為でジャイアントパンダが迷惑をかけていると思っているレッサーパンダにドラえもんは友達について語る。

 

 

「だ、だけど、私は何か面白い遊びとか知っているわけじゃないんですよ……それに私のような性格のフレンズが友達になったところでジャイアントパンダちゃんの邪魔になりそうだし」

 

(なんだろう、この子ものび太君に見えてきたぞ)

 

 

先ほどからのレッサーパンダの後ろ向きな言動を聞いて、ドラえもんはレッサーパンダがのび太の姿に重なって見えてしまった。

 

 

「大丈夫だよ、フレンズによっては得意な事があるから直ぐにレッサーの得意な事が分かるよ」

 

「サーバルさん……ありがとうございます」

 

 

サーバルに励まされたレッサーパンダは気持ちを改めて、彼女たちを公園まで案内をする。

 

 

「それでは案内をしますね」

 

「よろしくね」

 

「よろしく」

 

 

そう言って彼女達はレッサーパンダを先頭に広場から出ようとする。

 

 

(あれ、これは何だろう?)

 

 

だが、広場から出ようとしたキュルルは足元に何かが落ちている事に気が付き、それを拾った。

 

 

(これは何かのガラクタかな?)

 

 

よくよく拾ったガラクタを観察してみると、見た目は小型の車輪がついた物で明らかに人工で作られた物だ。

 

 

(よく見たらこの広場のあちこちに落ちている)

 

 

キュルルは周囲をよく見てみると辺りにガラクタらしきものがいくつも落ちていた。そして、そのうちの一つに目に入る。

 

 

(あれ、あの物体は何処かで見たような……)

 

 

彼女が目にしたのはガラクタの中で一際目立つ大きな梯子らしきものだ。何処と無く既視感があり、詳しく見ようと近づこうとする。

 

 

「キュルルちゃん行くよー!」

 

 

だが、先に言っていたサーバルの呼び声が聞こえ広場の外で待っている彼女達の方に顔を向ける。

 

 

「あ、待ってよ〜!」

 

 

謎のガラクタの観察は戻ってきた時にしようとキュルルはサーバル達の元へと走っていった。

 

 

の の の の の

 

 

レッサーパンダに公園まで案内してもらっているドラえもん一行は暫く竹林を歩いていたが、途中何もトラブルは起こらず目的の場所へと到着した。

 

 

「着きましたよー!」

 

「おお……?」

 

「これが…こーえん?」

 

 

目の前の景色サーバルとカラカルは困惑の表情を浮かべる。それもそのはず、其処はスケッチブックに描かれていた公園は存在しておらず、あるのは遠くから見える山の景色だ。

 

 

「えーと……」

 

「何か、全然違う感じがするんだけど……」

 

「レッサーさん此処は公園じゃなさそうなんだけど……」

 

 

サーバル達が違うというと、レッサーパンダは汗を一滴流しながら首を向ける。

 

 

「そ、そうですか?あ…じゃ、じゃあ、あちらへ行きましょう!きっとお探しの場所だと思いますよ!」

 

(本当かな?)

 

 

ドラえもん達は不安を覚えながらもレッサーパンダを信じて案内を続けてもらった。

 

そして、しばらく歩いていると最初にいた広場のように広い場所に到着した。

 

 

「こちらはどうでしょうか?」

 

 

次に来たところは激しい水の音が響く滝の近くだが、

 

 

「違うかな」

 

 

其処にも公園は存在しなかった。

 

 

「そ、それならこちらはどうでしょう?」

 

 

その次に行ったのは崩れた吊り橋が存在する岩場であるが、

 

 

「違うね」

 

 

此処にも公園は存在しなかった。

 

 

「だ、だったらこちらで……!」

 

 

最後に連れてきた場所は公園の背景にあった竹林の中にある広場だが、

 

 

「確かにそれっぽい場所だけど……って、此処は最初に会った場所じゃないの!」

 

「え⁉︎いや…あの…その…」

 

 

どうやら、無我夢中になって動いていた為、レッサーパンダは最初の広場であると気づかなかったようだ。

 

 

「アンタ本当に知っている訳?」

 

「ヘアッ⁉︎いやっ、あのっ、そのっ、アワワワワワ」

 

 

流石に怪しく思ったカラカルはレッサーパンダを睨むように公園を本当に知っているか聞くと、彼女は何か言おうとするが、何も思い浮かばず、

 

 

「あ、あの……ご、ごめんなさい‼︎」

 

 

これ以上は言い逃れが出来ないことがわかり、レッサーパンダはサーバル達に頭を下げて謝った。

 

 

「私あまり役に立つ事なくて…折角頼ってもらってうれしくて……とりあえず歩いてたら見つからんじゃないかなーって」

 

「それじゃダメでしょうに‼︎」

 

 

宛ても無く歩き回れば見つかると考えたレッサーパンダにカラカルは思わず怒鳴る。そして、それを聞いたレッサーパンダは目に涙が溜まり、

 

 

「うわぁ〜ん!やっぱり私何の役にも立たないんだ〜!」

 

「な、何も泣くことは無いじゃない⁉︎」

 

 

泣き出してしまったレッサーパンダにカラカルは困り果てていると隣からドラえもんが話しかけてきた。

 

 

「ま、まぁ、カラカルちゃんもそう怒鳴っちゃ駄目だよ、此処は冷静になろう」

 

「けど、ドラえもん…この子が最初から知らないって言えば、こんな事にはならなかったのよ」

 

 

ドラえもんはカラカルを宥めようとするものの、彼女の意見も一理ある為あまり強くは言えなかった。

 

 

「それはそうだけど、この子もこの子なりに僕らの役に立とうと努力してくれたんだよ」

 

 

ドラえもんはそう言うと泣いているレッサーパンダに近寄る。

 

 

「ほら、泣かないで」

 

「うう、すいません。私皆さんに嘘をついてしまいました」

 

 

レッサーパンダは自分に騙されていたドラえもんに慰めてもらっていることから罪悪感を感じていたが、そんな彼はレッサーパンダの頭を撫で始める。すると、次第にレッサーパンダの涙は薄れていく。

 

 

「確かに君は僕たちに嘘をついた。それは悪いことだよ。でも、僕たちの為に一緒に公園を探そうとしてくれたんだよね?それに君は僕たちに嘘をついたけど、正直に言ってくれたじゃないか。嘘を正直に話す事はとても勇気がいる事だよ」

 

「うう…グスッ、あ、ありがどう゛ございまず〜‼︎」

 

「うわぁっ!?…もう、さっき泣き止んだかと思ったらまた泣いちゃったよ」

 

 

レッサーパンダはてっきりドラえもん達を騙した事に怒られるかと思ったが、逆に褒められるとは思っても見なかった為、また涙を流しながらドラえもんに抱きついた。ドラえもんもいきなり抱きつかれるとは思わなかった為、一瞬驚いたが、すぐ慣れた手つきでレッサーパンダの頭を再び撫で始める。

 

 

「全く、ドラえもんは甘いんだから……」

 

「まあまあ」

 

 

それを見ていたカラカルは頰を膨らませる。それをサーバルが隣で宥める。しかし、カラカルは全く怒っておらず、逆に自分の所為で泣き出してしまったレッサーパンダを代わりに相手をしてくれた事に心からドラえもんに感謝していた。

 

 

「そうだよ、レッサーさんも善意で僕たちを手伝ってくれようとしたんだから……」

 

 

一方、キュルルはカラカルが本当に怒っていると勘違いしながらもサーバルと同じように宥めようとカラカルに近づこうとするが、

 

 

「ぶべッ!?」

 

 

キュルルは何かに足をぶつけてしまい、そのまま勢いよく地面に転んでしまった。

 

 

「ちょ⁉︎大丈夫?」

 

「な、何とかね…」

 

 

地面に転んでしまったキュルルを見て、カラカルはキュルルに心配すると「大丈夫」と返事をして顔を抑えながらカラカルに手を貸してもらい立ち上がる。

 

 

「これは何だろう?」

 

「あー、それですけど、それはもともとこの広場やその周りにおちていた物なんです」

 

 

サーバルはキュルルが足をぶつけた物体を手にとって観察する。それを隣でみたレッサーパンダは謎の物体について他にもある事を説明する。そして、キュルルの近くにも先ほど足をぶつけた物とは違った物体を見つける。

 

 

(あれ?これは……)

 

 

スケッチブックを取り出して公園の絵と目の前にある物を見比べた。そこには絵にある遊具の一つとの部分に酷似しているところがあった。

 

 

(竹林の中にある公園の絵、広場に存在しない公園、広場にある沢山の物体……もしかしたら……!)

 

 

瞬間、彼女の脳裏にはある考えが思いついた。

 

 

「みんなに手伝って欲しいことがあるんだ!」

 

「「「「?」」」」

 

 

突然のキュルルの言葉にドラえもん達は疑問符を浮かべながら首を傾げながらも話を聞くのだった。

 

 

の の の の の

 

 

「よし、これで広場に落ちているものは全て集まったね」

 

「うん、集めるのに苦労したよ」

 

 

キュルルから広場に落ちている謎の物体を全て集めるように言われたドラえもん達は全てのガラクタを集める事が出来た。

 

 

(最初はロボッターで一気に全て集めようと思ったけど、全てのガラクタの位置が把握できていないから無闇に使うと、小石まで飛んでくるかもしれないからなぁ〜)

 

 

楽に全てのガラクタを集めようと思ったドラえもんだが、ロボッターは対象物であるガラクタにちゃんと付けないといけない為、ロボッターは使えなかった。

 

 

「けど、こんなにも沢山あるなんてね」

 

「私も沢山あると知っていましたが、まさかこれ程あるとは思ってもみませんでした」

 

 

ドラえもん達の目の前には山のように積み上げられたガラクタの山が出来上がっていた。

 

 

「それでキュルルこのガラクタの山をどうするの?」

 

「うん、このガラクタを元どおりに組み立てるんだ」

 

「組み立てる?」

 

「どういうこと?」

 

 

集めたガラクタを組み立てると聞いてサーバル達は首を傾げる。だが、ドラえもんだけはすぐにキュルルの言葉の意味を理解する。

 

 

「あ、もしかしてこのガラクタの正体は……!」

 

「多分ドラえもんの考えている通りだよ」

 

 

彼も自分の考えを察した事にキュルルはそうだと肯定する、

 

 

「ちょっと、わたし達にも教えなさいよ」

 

「えっ、なになに?どういう事?」

 

 

サーバルとカラカルはまだこのガラクタの正体についてわからないようだ。キュルルは「ごめんごめん」と軽く謝りながらガラクタの山の一部に手を当てる。

 

 

「この集まったガラクタの一つ、公園の絵のここ部分によく似ているからもしかしたらこれらのガラクタは全て公園の遊具だと思ったんだ」

 

 

キュルルはガラクタの山の中で梯子らしき物と絵に描いてあるすべり台の梯子部分を見せる。それを見たサーバル達は漸く理解した。

 

 

「それじゃあ、このガラクタがこーえんですか?」

 

「いや、このガラクタは公園の遊具の残骸でこれを元どおりに組み立てればこの広場は本来の姿、つまり公園になるという事だよ」

 

「そっか!だからこーえんがなかったんだね」

 

「てことは最初からラッキーさんは公園の場所まで案内してくれたのね」

 

 

すぐ足元にいるラッキーさんを見下ろしながら彼女達はラッキーさんが自分たちをちゃんと案内してくれた事を理解する。同時にラッキーさんは基本的に表情は変わらないが、何処と無くドヤ顔しているように見えた。

 

 

「それじゃあ、みんなこの広場を元に戻したいからもう一度手伝ってくれる?」

 

「もちろんだよ!」

 

「ここまできたら最後までやらないとね!」

 

「わ、私も皆さんの役に立てるのならなんだってしますよ!」

 

 

その場にいる全員は気持ちが一つになり、一緒に公園を戻そうと動き出した。

 

 

の の の の の

 

 

サーバル達はそれぞれガラクタを運び出し、キュルルの指定された場所に持っていくと公園の絵を設計図代わりとして少しずつ組み立てていく。

 

 

「これ、便利だね!えっと……」

 

「スーパー手袋。これを手に嵌めておけばどんな重い物も楽に運べるよ」

 

 

キュルルはドラえもんの道具を借りて大きなガラクタを運んでいた。最初彼女はみんなに指示をしていたが、ガラクタを運ぶサーバル達を見て自分も指示だけじゃなく、体を動かそうとしてドラえもんの協力を得て重いガラクタを運んでいたのだ。

 

 

「ふふん、困った事があれば僕に頼ってね、出来る限りの事はするからさ」

 

 

ドラえもん自身 頼ってほしいという欲求に見舞われ、いつもは道具に頼る事はロクな結果にならないという"彼"に対する教訓が頭から抜けているらしい。

もしかすると彼女達の爪の垢でも飲ませればもう少しはマシになるんじゃないかという考えも浮かび上がってくる。

 

 

「ありがとうドラえもん!」

 

(やっぱり、女の子に頼られるのは気持ちが良いな)

 

 

それ以上にドラえもんは女の子に頼られる事に喜びを感じているのが一番なのは言うまでも無い。

そして、その後、着々と公園の遊具が組み立てられていく。その中でも一番活躍していたのは意外にもレッサーパンダであった。すべり台ともう一つの遊具であるブランコを組み立てる途中でバラバラにならないようにロープで縛って固定していたのだ。それをサーバル達は感心した目で見ていた。

 

 

「レッサーって手先が器用なのね」

 

「うん、それに木登りが得意だしね」

 

「そ、そうですか?」

 

 

2人から褒められたレッサーパンダは照れた表現を見せる。特技がなかった自分がみんなの役に立っている事に嬉しく思っていた。

それから残りのガラクタを組み上げていくき、しばらくすると漸く公園は完成した。

 

 

「出来たぁー!」

 

「すっご〜い!絵の通りだ!」

 

「まさか、 本当に絵の通りに私たちが作ったなんて信じられないわね」

 

 

サーバル達は出来た公園の遊具を見て絵にそっくりに出来た事に驚きと嬉しさが湧き上がる。

 

 

「これもレッサーさんのお陰だよ」

 

「え、私が?」

 

 

突然キュルルが公園が完成したのはレッサーパンダだと言う発言に彼女は目を丸くする。すると、キュルルは口を開き理由を説明する。

 

 

「うん、色々歩き回ったからわかったんだ。最初から絵の場所にいたこととか、地面に絵に描いてあったものが落ちていたこととか」

 

「そっか!レッサーが案内してくれたから気がついたんだね!」

 

「その通り!」

 

 

サーバルがキュルルの説明を聞いて、レッサーパンダがアヅアエンの色んな場所に案内した事から遊具であったガラクタや絵の背景に描かれていた竹林から、公園の場所がしっかり絞られていったのだと理解し、キュルルもそれに肯定した。

 

 

「私が…役に立ったんですかぁ〜」

 

 

レッサーパンダは目から涙を流しながら恐る恐る聞いてきた。

 

 

「そうだよ」

 

「うん、ありがとうレッサーさん!」

 

 

サーバルとキュルルはレッサーパンダにお礼を言う。そして、それを聞いたレッサーパンダは段々と目に涙が溜まっていき、

 

 

「うわぁ〜〜ん!うれしいです〜〜〜〜〜!」

 

 

その涙を一気に流しだす。しかし、それは悲しみの涙ではなく自分が誰かの為に役に立った事から流した嬉し泣きであった。

 

 

「ほら、また泣き出しちゃって」

 

「ごめんなさ〜〜い!」

 

「いや、別に謝んなくていいんだけど」

 

 

泣き出したレッサーパンダの目元をポケットから取り出したハンカチで拭くものの、次から次へと涙は流れ続けてドラえもんは一苦労であった。そして、その様子をサーバル達3人は微笑ましく見ていた。

 

 

「キュルルちゃんは優しいね」

 

「え…そうかな?」

 

「うん、ちょっと見直した」

 

「え⁉︎カラカルって僕をそれほどよく思っていなかったの⁉︎」

 

「冗談よ」

 

 

カラカルはペロリと舌を出してそう言う、どうやらキュルルをからかったようだ。それを聞いたキュルルはムッとなり、カラカルに文句を言おうとしたが、

 

 

「あれ?」

 

「どうしたのキュルルちゃん?」

 

 

疑問の声を漏らす彼女にサーバルはどうしたんだと聞いてくる。

 

 

「いや、ただなにかが足りない気がして」

 

「え、なに言っているのよ。ちゃんと私たちは絵の通りに公園を作ったのよ。落ちていたガラクタももう無いし、これ以上になにが足りないって言うのよ」

 

「確かにそうだけど……」

 

 

カラカルの言うことは確かである。キュルルも其処は同意するが、何か引っかかる感覚に見舞われた。

 

 

「まあまあ、取り敢えず出来た公園で遊んでみようよ、きっと何かわかるかもしれないしね」

 

「そうですよ。皆さんで作ったこの公園で遊んでみましょう」

 

 

ドラえもんとレッサーパンダの意見にサーバル達も賛成すると、早速出来上がった公園を楽しむのであった。

 

 

の の の の の

 

 

一方、此処はさばんなちほーにある湖では3人のフレンズが話し合いをしていた。

 

 

「つまり我々はこの方を探しているんです」

 

「正直私たちもこんなセルリアンみたいなものがいるとは思いにくいんだけど、何か知らない?」

 

 

そう言ったのは昨日キュルルがいた建物の中を調査していた。センちゃんとアルマーと呼ばれるフレンズが青い何かが描かれた紙を丁度水浴びをしに湖へやってきたカバに見せる。

 

 

「なんか、とても奇抜な見た目をしていますが、これに似た方なら昨日あっちの方角に行きましたわ」

 

「情報提供ありがとうございます!もし何か困ったことがあれば我々のじむしょに来てください」

 

「人捜しや物探し、なんでもするよぉ〜」

 

 

すると、カバはアルマーが言った言葉にピクリと反応をすると、しばらく考え事をして口を開く。

 

 

「そう、それなら少し探して欲しい方がいますわ」

 

「やったねセンちゃん!新しい仕事だよー!」

 

 

仕事を依頼するカバの発言を聞いてアルマーは喜びの笑顔を浮かべる。

 

 

「そうですね!あっ、だけど今我々はターゲットを先に見つけないといけません。新しい仕事はターゲットを依頼主まで連れて行かないといけません!」

 

「あ、そっか、ごめんなさい。カバさんの依頼は今やっている仕事が終わってからでいいかな?」

 

「ええ、私は構いませんわ」

 

 

センちゃんも最初はアルマーと同じように笑顔を浮かべたが、直ぐに自分たちはまだ仕事の途中だと思い出し、今やっている仕事を放棄するわけにもいかず、カバからの依頼は一旦保留する形にする。それを聞いたカバは特に不満もなくセンちゃんの話に応じる。

 

 

「本当に申し訳ありません。では、じむしょに留守番兼、事務の仕事を担当しているハシビロさんがいるので、その人に依頼内容をお伝えください」

 

「そしたら、仕事をやった後に私たちがハシビロちゃんから仕事の内容を聞いてすぐに行動するからね」

 

「よろしくお願いしますわ」

 

「それでは情報提供ありがとうございます」

 

「ありがとねぇ〜」

 

 

2人は情報を提供してくれたカバに一礼すると、彼女が教えてくれた方角に向かった。

 

 

 

「センちゃん良かったね。新しい仕事の依頼があって」

 

カバに言われた方向をしばらく歩いていたはアルマーは次の仕事の目処が立ってうれしかったのだ

 

 

「油断しては駄目ですよアルマーさん、今我々はターゲットを見つけ出す仕事をしているんですよ。もし、見つからなければ新しい仕事は出来ませんから」

 

「あっ、それもそうだね」

 

 

しかし、冷静なセンちゃんは次の仕事よりも今やっている仕事を最優先としているため、アルマーに浮かれては駄目だと言う。

 

 

「それにしてもカバさんは大雑把に言ってくれましたが、もっと詳しく聞くべきでしたね」

 

 

先ほどから歩いているが、何か目立った物や足跡が見当たらない事にセンちゃんは少し焦りを感じていた。カバから方角しか聞かなかったことに後悔をしていた。

 

 

「そうだ!それならまた聞き込みをしようよ。そうすればだれか1人ぐらいはどこに行ったのか詳しい情報がわかるかもしれないよ」

 

「確かにそうかもしれませんね。しかし、そう都合よく誰かと出会えm「ピィーーーッ!!!」うわぁっ!?」

 

 

突如とその場にホイッスルの音が鳴り響く。其処に現れたのは以前ドラえもん達をモノレールの駅まで案内をしたカルガモであった。

 

 

「あなた方ストップです!列が乱れて…って、何をしているんですか?」

 

 

列が乱れていることに注意しようとしたカルガモは急に身を丸くする2人を見て困惑の表情を浮かべるのであった。

 

 




フレンズ図鑑

レッサーパンダ

ネコ目レッサーパンダ科レッサーパンダ属

Ailurus fulgens

威嚇のポーズが可愛らしいレッサーパンダのフレンズ。
標高1,500 - 4,800メートルにある温帯・亜熱帯の森林や竹林に生息する。全身は長く柔らかい体毛で被われ、足裏も体毛で被われる。背面は赤褐色で、腹面や四肢・耳介外側は黒い。鼻面や唇、頬、耳介の外縁は白くなっている。
尾には淡褐色の帯模様が入る耳介はやや大型で三角形。指趾の数は5本。爪はやや引っ込めることができる。前肢の種子骨が指状の突起に変化し指と向かい合っているため物をつかむことができる。自己評価が低く誰かの役に立とうとして空回りしてしまうこともある。しかし優しさと思いやりを持ち合わせる、心温かな子。
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