新生IS<インフィニット・ストラトス>~英雄達集う~   作:武御雷参型

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第五話~自己紹介と接触

翌日、キラ達は織斑先生に言われた教室へと向かっていく。その際に他の女子生徒達の視線を浴びていたが、カガリ、ラクス、ルナマリアの三人がそれぞれの彼氏に腕を絡めているのを見て、女子達は嫉妬の念をラクス達三人に送るが、三人はどこ吹く風であった。

 

「ねぇ、アスラン。僕達六人は織斑一夏の席の近くになったね」

 

キラは、隣にいるアスランに話しかける。

 

「そうだな、どうも織斑先生辺りが意図的な操作をされている気がするが………」

 

アスランは、千冬が意図的に一夏を囲む様に操作しているのでは、と推測した。

 

「まぁ、それでも護衛対象の人間の近くにいれる事は幸いだがな」

 

アスランはそう言うと自分に与えられている席に座る。すると、入り口から一人の女性(?)が入ってくる。

 

「はい、皆さん揃っていますねぇ。今からSHRを始めます。あっ、私の自己紹介をしますね。この1年1組の副担任の山田真耶です。皆さんこの一年間よろしくお願いしますね?」

 

山田先生はそう言うとニッコリと笑う。

しかし、傍から見ると“中学生が教師になりました‼”とか“子供が無理をして大人の格好をしましたよ‼”といった感じである。

さらに追い打ちを掛ける形で誰一人、返事をする者は皆無であった。

理由は至極簡単である。

この教室内に男が五人(・・)もいる為、他の女子生徒は緊張していた。

 

「じゃ、じゃあ、それぞれ自己紹介してもらいますね」

 

山田先生はそう言うと“あ”行の人から自己紹介をして行く。

先に当たったのはカガリである。

 

「カガリ・ユラ・アスハだ。男性服を着ているが、私は正真正銘の女だ。これからよろしく」

 

カガリはそう言うと、着席する。

 

「キャ………」

 

すると、周りの女子生徒達は…………黄色い悲鳴を上げる。

 

〈キャァァァァァァァ‼‼〉

 

これには、キラ達もビックリ仰天する。

 

「女の子なのに男子服………ジュルリ………」

 

「これでいけるはぁぁ‼ 今回のコミケはこれで勝てる‼」

 

 

 

 

「皆さん、まだ自己紹介が始まったばかりですので静かにしてください………」

 

山田先生は涙目で訴えた。すると、教室内は静かになる。

 

「つ、次の人、お願いします、グスッ………」

 

なんとも破壊力のある涙目効果で他の女子生徒達は赤い鼻水を流していた。

 

次は、シンである。

 

「シン・アスカです。これからよろしくお願いします」

 

シンはそう言うとぺこりと頭を下げた。

 

この後もわかると思うが、女子達は黄色い悲鳴を上げる。そして、山田先生の涙目攻撃で静まった。

 

「もう、いいです。早く終わらせてください。グスッ………」

 

山田先生の落ち込みようは物凄いことになっていた。

 

「お、織斑君、織斑君‼」

 

山田先生は何とか持ち直して、目の前にいる男子生徒に声を掛けるが、無視されている為、大声で名前を呼んだ。

 

「織斑君‼ 織斑君‼」

 

「は、はいっ⁉」

 

すると、織斑はビックリしたかのように返事をした。

 

「あ、あのね。お、大声をだしてごめんね、今、[あ]から始まっていま織斑君の[お]なんだ。だから、自己紹介してくれるかな? かな?」

 

涙目の山田先生に織斑はオロオロする。

 

「判りましたから、泣かないでください」

 

織斑はそう言うと、席から立ち上がり後ろを振り向く。

 

「えーっと、織斑一夏です。これからよろしくお願いします……………以上ですっ‼」

 

織斑はそう言うと、周りの女子生徒達はずっこける。それは某大阪の新喜劇真柄であった。

 

すると、一夏の後ろには一人の女性が立ち、手に持った黒い物体で一夏の頭を叩いた。

 

「いっ………ゲェッ⁉ 張飛⁉」

 

「誰が、三国志の大酒のみだ、馬鹿者‼」

 

一夏を叩いたのは、一夏の姉である千冬であった。

 

「あ、織斑先生。職員会議は終了されたんですね‼」

 

山田先生は涙目で織斑先生が教室に来てくれたことに感謝していた。

 

「ああ、済まなかったな、山田先生。SHRを押し付けてしまって」

 

織斑先生は済まなさそうに山田先生に謝る。

 

「い、いえ‼ これも副担任の役目ですから………」

 

山田先生は、救世主様様といった感じになっていた。

 

「さて、私がこのクラスで担任になる織斑千冬だ。君達新入生を一年で使い物にしてやる。私の言うことは聞いて理解しろ。理解できなくても、とことん付き合ってやる。逆らっても良いが、私の言うことは必ず聞け」

 

なんとも、鬼軍曹のようなセリフを言う織斑先生。しかし、その後に帰ってくるのは、黄色い悲鳴だけである。

 

「キャァァァァァァァ‼ 本物の千冬様よ⁉」

 

「ずっとファンでした‼」

 

「私、千冬様に憧れてこの学園に来ました、兵庫県から‼」

 

 

 

 

 

 

きゃいきゃいと騒ぐ女子生徒達。しかし、キラ達には織斑先生が鬱陶しい感じにしか見られない。現に、織斑先生は、頭に片手を置いているからである。

 

「……………毎年もまぁ、こんなにものバカが集まるとは。呆れるを通り越して、感心させられる。なにか? 私のクラスだけこんなにも集められているのだろうか?」

 

織斑先生は、そんな風に生徒達に聞こえる様に言った。しかし、これもまた、黄色い悲鳴に変えられる。

 

「キャァァァァ‼ もっと叱って下さい‼」

 

「でも、時には優しく」

 

「そして、付け上がらない様に」

 

「躾をして下さいっ‼」

 

まぁ、なんというか………女子生徒達は元気一杯であった。

 

「で? 貴様は、碌に挨拶も出来ないのか?」

 

織斑先生は弟である一夏にそう言った。

 

「いやっ、千冬姉。俺は………」

 

しかし、一夏は言い訳をしようとしたが、織斑先生の持つ黒い物体で殴られる。

 

「此処では織斑先生と呼べ‼」

 

「はい、織斑先生………」

 

一夏は即効撃沈された。

これによって再び周りの女子生徒達が騒ぎ始めたこともあり、痺れを切らした織斑先生の一喝で静まったのは言わずもがな、である。

 

 

「さて、早く済ませろ。直ぐに授業に入るからな」

 

織斑先生の指導の下、自己紹介はスムーズに進んでいく。

 

次に自己紹介をするのはラクスである。

 

「ラクス・クラインですわ。皆さんこれから一年間、よろしくお願いしますわね」

 

おっとりとしたラクスに、クラス中は穏やかな風が吹き渡り、クラス中に和やかな空気が流れる。

 

次は、アスランである。

 

「アスラン・ザラだ。一年間よろしく頼む」

 

そして、次にルナマリア。

 

「ルナマリア・ホーク。先に言って置くけど、シン・アスカとは恋人関係なんで取らないでね?」

 

黒いオーラを出しながら言うルナマリアに、クラス中は押し黙った。

 

最後はキラだ。

 

「キラ・ヤマトです。これからよろしくお願いします」

 

キラに至っては、黄色い悲鳴は上がる事は無かった。

それは先程まで穏やかな風を送っていたラクスが一転、黒いオーラを纏った状態に豹変してしまい、一夏だけでなくクラス中の女子や千冬、真耶を含め冷や汗が頬を伝った。

キラはというと、この時は苦笑いをするだけであった。

 

「さ、さて、自己紹介済んだ所で授業を始める」

 

そして、織斑先生による講義が始まっていく。しかし、冷や汗が頬を伝っていながらであるが………。

 

 

 

 

そして、織斑先生による講義も終了して、休み時間となった。

 

「はぁ、何とか無事に終了したね?」

 

キラがアスランとシンに話しかける。

 

「そうですね。あれぐらいの量ならMSのマニュアルがどれ程難しいかが今になって判りましたよ………」

 

「そうだな。でも、シンはまだ良い方じゃないか。俺なんて、一からOSを書き直したんだから」

 

シンがC.Eに居た頃の事を思い出しながら言い、アスランも昔の事を振り返りながら話す。

 

「そうだったね。僕もあの時は無我夢中だったから判らなかったけど、今になっては良くやったよと思うよ、あんな早口言葉みたいな事………」

 

キラもヘリオポリスでの出来事を振り返りながら遠い目をしながら言った。

 

「まぁ、でもそのお陰でラクスやカガリと出会い、アスランとも再会した」

 

キラは、そう続けて言う。

 

「そうだったな。俺もカガリと出会えたし、キラとも再開をした。これこそが正に運命だったのかと思うぐらいだ」

 

アスランもキラの言ったことに肯定し、結論付けた。

 

「…………」

 

シンは何とか二人の会話に付いて行こうとするが、第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦とメサイヤ攻防戦の二つの戦争を経験した彼等の話には殆ど着いて行けなかった。

 

「まぁ、こんなところで話してるより、織斑一夏君に挨拶しに行こうよ」

 

キラが話を変える為に、一夏の元へ挨拶に行く提案を出した。

 

「そうだったな。これから俺達が護衛兼友人として付き合うことになるんだ。挨拶ぐらいはしておかないといけないな」

 

アスランもキラの提案に賛成を出した。

 

「判りました。行きましょう。キラさん、アスラン」

 

シンも提案に賛成をして、キラ達とともに織斑一夏の元へと向かって行った。

 

 

 

 

「君が、織斑一夏君だよね?」

 

キラが代表して織斑一夏に声を掛けた。

 

「あっ、うん。そうだが………ヤマトにザラ、アスカであってるよな?」

 

一夏も確認の為に尋ねた。

 

「うん、合ってるよ。改めて、キラ・ヤマトだよ。僕のことは気軽にキラって呼んで。織斑君これからよろしく」

 

「あっ、ああ。こちらこそよろしく、キラ。それと、俺のことも一夏でいいぞ」

 

キラはそう言うと右手を差し出し、一夏はキラの差し出した手を握り返す。

 

「次に俺がアスラン・ザラだ。呼び方は特に気にしていない。よろしく頼む」

 

「ああ、よろしく。なら、俺はアスランって呼ぶから、俺のことも一夏で頼む」

 

アスランもそう言うと手を差し出し、一夏も手を握り返す。

 

「最後に俺がシン・アスカだ。一夏よろしく頼むな」

 

シンはフレンドリーにそう言って、キラたち同様にてを差し出した。

 

「ああ、シン。これからよろしく頼むな」

 

一夏もそう答えて手を握り返した。

 

「なんだ、もう挨拶は済んでいたのか?」

 

すると三人の女子生徒がキラたちの元に来た。

 

「うん。今終わったところだよ、カガリ」

 

キラは後ろからやって来たカガリに伝える。

 

「なら、自己紹介をしないといけないな。私はカガリ・ユラ・アスハだ。それと、れっきとした女だ。よろしく頼む」

 

カガリはそう言うと、一夏に手を差し出した。

 

「おう、こちらこそよろしく頼む」

 

一夏はそう言うとカガリの差し出した手を握り返した。

 

「わたくしの名前はラクス・クラインですわ。わたくしのことはラクスとお呼び下さい。一夏さん

これからよろしくお願いしますわね」

 

ラクスはおっとりとした感じで誰もが惚れてしまう様な自己紹介をする。

 

「あっ、ああ。これからよろしく頼む」

 

一夏は少し顔を赤くしながら答えた。しかし、直ぐに顔が青ざめる。理由は………横にいるキラの威圧という名の殺気の所為である。

 

「キラさん、それぐらいにして下さい。皆の顔が青ざめています。んで、私の名前がルナマリア・ホークよ。ルナマリアって気軽に読んでくれていいから、こてからよろしくね? 一夏」

 

ルナマリアは一夏にそう言った。

 

「ああ。これからよろしく頼む。ルナマリア」

 

一夏もそうルナマリアに答えた。

 

「さて、貴様ら何時までチンタラしておるっ‼ 二時間目の講義を開始する」

 

すると、教室の扉から千冬が入ってきて、教卓の前に立って言った。クラス中に居たキラ達も含め、全員が蜘蛛の子を散す勢い各自の席に戻って行った。




誤字脱字、感想、指摘、質問等ありましたらよろしく願いします‼

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