ビルドダイバーズ re:rise(タイトル表記あってるかな?)、配信されましたね!
プラモを使った小説、書いてみたいんですが、作った経験がまだ浅くて……。
それでは、どうぞ!
揺れる車の中。横須賀提督はゲンナリとしていた。前回も佐世保に送ってくれた運転手も、苦笑している。
「はあ……。まさか本当に呉で建造されるとはな……」
「ははは。ご愁傷さまですとしか、言いようがありませんな」
「申し訳ありません、あっちへ行ったりこっちへ行ったりで……」
「いえいえ。年寄りでも役に立てることがあるなら、何なりと」
朗らかな笑みを浮かべる運転手。後部座席では、変装した3人が談笑していた。
「黒森峰ちゃんですかね~」
「どうかしら? 案外プラウダかもしれないわよ?」
「もしかしたら、継続高校かもしれませんなぁ!」
短期間で再び仲間に会えることに、期待しているようだ。
「まもなく、呉鎮守府です」
運転手のお決まりの台詞が、一同の期待をより高まらせた。
「横須賀~、お久しぶり~」
「てめえ、何が『お久しぶり』だ。ついこの間電話したばっかだろうが!」
「玉砕の弱みを握られた時点で、運の尽きだったね」
「ふ、ふーんだ! あの人には中将がお似合いだもんねーだ!」
「涙拭きなさいよ……。私が悪かったから……」
そっとハンカチを差し出す呉提督と、失恋の過去を思い出し泣いてる横須賀提督をよそに、学園艦娘たちは再会を喜んでいた。
「やっぱり黒森峰ちゃんだったのね~! お久しぶり~!」
「お、大洗!? いきなり抱きつくとは、お前そんな性格だったか!?」
「どうやら、サンダース殿に影響を受けたみたいですな! 力強いハグであります!」
「知波単さん、解説してる場合ではありませんわよ……」
ハグをする大洗に困惑する黒森峰。一方のリーナは苦笑していた。何せ彼女も、大洗のハグを受けた身である。ちょっと力が強いその抱擁の威力は、共感できるものがあるのだろう。
もっとも、知波単にとっては、彼女のハグはサンダースの影響だと思ってるようだが。
「ゴホンッ! さて……。確か電話では、中将に連絡を取ったところ、俺につなぐように言ったんだよな?」
「えぇ、そうよ。黒森峰ちゃん、挨拶して?」
「了解した。私の名は黒森峰。すでに大洗から聞いているかもしれんが、私の戦車道チームはドイツ戦車を使用している。堅牢な装甲、圧倒的な火力! 指揮官だけでなく貴官にも貢献できるだろう!」
初めて呉提督と対面した時のように、凛々しい声と姿勢で自己紹介をする黒森峰。その切り替えの早さと自信満々な発言に、大洗達は心の中で拍手を送っていた(さすがに場の空気があるので、実際に拍手は送らなかったが)。
「それにしても、まさかアンタが学園艦の子を3人も所属させてるなんて思わなかったわよ?」
「俺自身も驚いてるよ。……さて、呉の。応接室で話そうぜ。恐らく、『案』について聞いただろ?」
「あくまで『案』があるって事だけはね。中身はサッパリ」
「ちょうど良かった。黒森峰にも来てもらえるか?」
「ふむ……。私や大洗達に関係することだろう? ぜひとも聞かせてもらいたい」
こうして、応接室にて二人は、横須賀提督たちから軍事パレードの計画を知らされることになった。
「何よそれ、最高じゃない!」
「大洗。アンツィオとサンダースも参加するのか?」
「はい~。提督さんによると~、ゴニョゴニョ……」
「ほう? それは面白そうだな」
大洗が黒森峰に耳打ちする。その内容に、黒森峰はニヤリと笑みを浮かべるのだった。
~おまけ~
「なぁ、呉の。お前の所って海外艦娘を多く受け入れてたよな?」
「えぇ、そうよ?」
「まさかとは思うが、ロシア艦がいるなんて言わないよな?」
「居るわよ? ガングートが」
「………………」
横須賀提督はこの時、「俺の周りの提督、学園艦を入手するの早すぎね?」と呟いたとか。
ともかく、また新たな学園艦がこの世界にやって来るフラグが立ったようである。
というわけで、プラウダ着任のフラグが立ちました。
次回、着任なるか?
それでは、次回もお楽しみに!