学園艦が鎮守府に着任しました   作:G大佐

24 / 54
パレードのオマケを書かせていただきます。それでは、どうぞ!


おまけ:打ち上げパーティーです!

 パレードが終わり、多くの観客が笑顔で帰っていった。中将たちも、軍内に潜む厄介者をマークすることが出来たらしく、大成功と言っても良いだろう。学園艦娘一同はその日、横須賀鎮守府にて打ち上げをすることになった。

 

「みんなお疲れ様~!」

『『『『お疲れ~!!』』』』

 

 大洗の音頭と共に、ジョッキが心地よい音を立ててぶつかり合った。

 

「いやー、今日は成功も成功、大成功だったな!」

「そうかしら? 私から見て大成功ではないと思うけど」

「え? プラウダは不服なのか?」

「大成功じゃなくて、大大大成功よ!」

「あっはっはっ! そうだな! 言われてみればそうだ!」

 

 普段は厨房に回ることが多いアンツィオや大洗も、今日ばかりは酒の席に座る。アンツィオは隣に座るプラウダと共に、成功を祝ってビールをグビグビと飲んでいた。

 

「それにしても、改めて見ると壮大だな」

「いずれも『あの戦い』に集結したメンバーだったりするからね~。あ、注ぐわよ」

「ありがとう、サンダース。そう言えばフリー。お前が大洗と初めて会ったのは、無限軌道杯だったな?」

「そうよ~? 生徒ちゃんたちは喧嘩ばかりしててね~。試合の時だけでも仲良くできたと思ったんだけど~……。でも、大洗ちゃんと会えたおかげで、あの子たちもきっかけを持てた。そう思ってるわ~」

「その通りだ。大洗は、私たちにきっかけを与えてくれた艦だな」

 

 黒森峰、サンダース、フリーが話題にしている人物を見る。……そして、ぎょっとした。

 

「ふえ~。えへへ~。体がポカポカします~」

「大洗殿!? しっかりしてください!」

「ビールはともかく、熱燗がトドメになっちゃったみたいね……。手を貸すわ、知波単さん」

「感謝であります、リーナ殿……って、大洗殿!?」

 

 頬を赤くした大洗は、ふにゃふにゃと立ち上がる。この時学園艦娘たちは、嫌な予感がした。

 

「みなさん! 私は嬉しいですヒック! 皆さんと会えたことに感激しています!」

 

「プラウダ。私は嫌な予感がするぞ」

「私もよ、黒森峰」

「ていうか、大洗ちゃんってあんなに大きな声出せたのね~」

「酔ってる時限定でありましょう」

「サンダース、リーナ。逃げるぞ! 嫌な予感がする!」

「え、えぇ!」

「え? みんなどうしたの?」

 

 全員が適当にはぐらかしてこの場を離れようかと思ったが、それよりも前に大洗が宣言した。

 

「みなさん! 踊りましょう!」

『『『『…………は?』』』』

 

 

 

 

 

 横須賀、佐世保、呉の提督たちは学園艦娘たちの様子を見に来た。せっかく全員集合したんだからという理由で、提督と艦娘たちとで分かれて打ち上げをしていたのだ。酒や食事で程よく気分が良くなったところで、彼女たちの居る部屋へ向かう。

 

「……ん? 何か騒がしいな」

「酒に弱い子が暴れてるんじゃない~?」

「何やら音楽が聞こえますが……これは、お祭り?」

 

 ドアをそっと開けた瞬間、三人は驚きのあまり固まった。

 

 

 学園艦娘たちが、ピンク色のぴちぴちスーツを着て踊っていた。

 

 

「な、何やってんだあいつ等……」

「佐世保くんは見ちゃダメ! 刺激が強すぎるから!」

「わっぷ!? 真っ暗です~!}

 

 呆然とする横須賀提督。慌てて後輩の目を手でふさぐ呉提督。真っ暗になった視界に慌てる佐世保提督。

 彼らは知らないが、学園艦娘たちが踊っているのは『あんこう踊り』と呼ばれるものである。

 

「くっ……! 大洗を酔わせてはいけない……!」

 

 悔しそうな顔で、それでいながら頬を赤くしている黒森峰が踊っている。その悔しそうな顔が、どこかいけない雰囲気を出していた。

 

「まさか大洗さんが下戸だったなんて……」

 

 どこか諦めたように、そして恥ずかしそうに踊るリーナ。ふくよかな胸が揺れるその様子は、佐世保には刺激が強いだろう。

 

「何で私まで踊らないといけないよ!」

 

 恥ずかしそうに怒鳴るプラウダ。幼い体にぴちぴちスーツは、いろんな意味で犯罪臭がする。

 

「ふえ~ん! 恥ずかしい~!」

 

 素直に恥ずかしさを口にするフリー。金髪のお嬢様が色々と凄い格好で踊っているのは、見る者を仰天させるだろう。

 

「こうなったら、羞恥心はかなぐり捨てましょう!」

「そうよ~! それに案外楽しいじゃない!」

「お前、結構ノリノリだな!?」

 

 もはや恥ずかしさは無いと言わんばかりに堂々と踊る知波単。キリっとした顔で踊るその姿は、やはり美しい。

 他とは違い、笑顔で楽しそうに踊るサンダース。めちゃくちゃスタイルが良い彼女の踊りは、いろんな部分が揺れていた。

 そんなサンダースにツッコむアンツィオ。彼女は着やせするタイプなのか、なかなかのスタイルだった。当然、彼女たちの妖精さんも、全員が同じスーツを着て踊っている。

 

 そんなメンバーの中で一番楽しそうに踊っている娘が一人。

 

「うふふふ~! 楽しいですね~!」

 

 酔いで頬を赤く染め、踊りで銀髪を揺らす大洗。そんな彼女の笑顔は、飛び散る汗と共に輝いていた。

 

 




最後はあんこう踊りで締めましたw

さて、もう少し書きたいことがありますので、次回をお楽しみに。ちょっとした予告を書くつもりです。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。