ヨガしかしてねぇ!   作:家庭教師はドライ

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 書きたいことはヨガとモンハンの絡みだが……まあ、最初ばかりはどうにもならない。ゆっくり進めていこう。

 今回のヨガ要素は後半の最後らへん。


ハンターとしての修行編
第1話:「陰」~前編~


 オッス、オラ"私"!

 

 文法壊れる。哲学かな? まあ、冗談はさておき……どーも私です。ただいまクエストで雪山から帰ってきたところでございます。いやはや時が経つのは早いもので、この世界に来てから3ヶ月ほど立ちました。未だ帰れる目処は立っておりません。まあそんなもんだよ。

 

 ワタクシ、実はとうの昔に、訓練所を卒業しました。いえーいぴーすぴーす……いやホントにあの人外育成所を卒業できるとは思わなんだ。初日の有り様を見れば「うせやろ?」って思われるかもしれんが、事実なんだなぁこれが。私自身が一番ビックリしてるよ。まあ、突然そう言われても皆さん(誰?)なら「そんな何事もなくハンターに成れるわけないだろいい加減にしろ!」って思うでしょうね。君のような勘のいいやつは嫌いだよ(白目)。

 

 どこから話すべきか……まあ、時間はあるし、端折らず順を追って説明しますか。

 

 

 

 

 

 

少女回想中……

 

 

 

 

 

 目を覚ました。どうやら顔は横向きらしい。天井ではなく知っている部屋目に映った。しかし、残念ながら最近知ったばかりの方の部屋だ。まだハッキリとしない微睡みの中、昨日のことを思い出して血の気が引いた。それすなわち――

 

 

 

 

 

 動くのが怖ぇよチクショォーーッッ!!

 

 

 幸い今はなんともない。だが、動かした瞬間に激☆痛とかされたら洒落になんねぇ……! 大学時代、男にセクハラされようが、本怖見ようが動じなかった私。友人に鋼鉄の女と呼ばれた私が唯一恐れた事案。もう分かるだろ? 物理だよ言わせんな恥ずかしい。いくら鋼鉄と呼ばれようと、体の反応はいつでも清廉・顕著・正直の3拍子。実際の耐久力は普通なんですぅー! 婚活している諸君。外見と学歴が良いからって完璧な訳じゃないぞ。外面は勿論大事だが、それは他人同士の時だけだ。これからお互いに内面を嫌というほど見なきゃいけなくなる。気を使うのが苦にならない奴が最良にパートナーだぜ! 

 

 ……あれ、何の話だっけコレ。あ、動けない……もとい動きたくないって話だ。あまりの怖さに内容がフライアウェイしちまったよ。うえぇ……見るまで分かんない怖さってあるけど、痛みに直結するとかそれどんな罰ゲーム……。でも、このままずっと起きないとか無理だし、何より昼前からも訓練あるしなぁ。

 

 

 

 

 しゃーない動くか。

 

 そして今思った。勢いよく体起こそうそうしよう。どうせ痛いなら思いっきりやる方がいいよね! ほらあれだよ、宴会とかのノリで体張ったやつってあんま痛くないように感じるやん? その用法で「いってぇww」「バッカおまえww」の一連をひとりでやるんだよ。そこイタイ奴とか言わない。体はイタイ(予想)んだから笑えねーぞ(逆ギレ)。

 

 

 よーし起きっぞー起きっからなー……

 

 

 

 

 

 せいっ!

 

 

 

 

 

 

少女確認中……

 

 

 

 

 

 酷い目にあった……。あ、どーも。5分ぶりです皆様(だから誰?)。いやはや、あれだけ部屋をのたうち回ったのはいつ以来か。意識が飛びかけたぜ。むしろ、飛んだ方が幸せだったんじゃ無かろうか……いや、全身の筋肉が緩んで失禁でもやらかしたら大惨事か。結果的に耐えたことが最良だったと思っておこう。あー、まだちょっと痛い……え? そんな激痛だったのかって?

 

 

 

 

 

 当たり前だろ。

 寝違えんだもの。そりゃ痛いでしょ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 え? 筋肉痛?

 

 

 

 

 

 

 

 

 あー……はい。その、言っていいの? 聞いて怒らない? え、いいからとっとと話せ? アッハイ。

 

 

 

 正直に申し上げますと、少し痛いだけでした。

 

 

 ヘイヘイヘイ、ステイステーイ。わかる。物凄く呆れてブラウザバックしようする気持ちは痛いほど分かるとも。でも待ってお願いだから。私だって驚いてんの。人間の限界なんて軽くK点越えなトレーニングさせられて、次の日起きたら「あ、ちょっと痛ぇわ」で済むわけないやん。あれか。早くも人間やめたんか? 少なくともそう思ったね。目覚めて5秒でSANチェックとか冗談じゃないぜ。減りにくくてもSAN値は有限なんだよ? 後、ずっとTRPGネタ引っ張ってんな。許せサスケ、これで最後だ(大嘘)。

 

 ……うん、本当に何でだろうね。違和感ないけど、実はこの体元の私のものじゃない……? いや、寝違えて割りと痛いんだからその可能性は薄いかな……そもそも元々そうだったら訓練所のあの醜態はオカシイ。教官も「ここまで鍛え甲斐のある訓練生は始めてだ」なんて言ってたけど、どことなく憐れみの視線だったし、多分私の体は私のもの……だと思う。

 

 まあ、それはともかく。筋肉痛は無かったんだ。今は素直に喜んでおこう。どっちにしろ1日しか経ってないんだから、現状確かめようが無い。いくら考えても、どれも憶測の域を出ない仮説止まり。仮に私の体が人外(ハンター)に成り代わっていたとしても、それはそれで生き残れる確率が上がったとポジティブに考えよう。

 

 

 

 

 

 

ぼぉ~おぉ~~

 

 

 

 

 

 あ、角笛だ。昨日聞いたときに教官が説明してくれたんだけど、どうやら真昼のお知らせらしい。正確には太陽が真上に来たタイミングに鳴らしているとのこと。モンハン世界の舞台が地球のような天体であると仮定するなら、回転軸等々の関係で時期によって微妙に時間がずれてるんだろうな。まあ、あまり重要ではない。冷静に分析しているが、今考えるべきは昼まで爆睡キメてたっていう事実だ。うむ、

 

 

 

 

 

 

 

 遅刻ですねぇ!? 悠長に状況確認してる場合じゃねぇよ! 走れ走れ走れぇーーー!!

 

 

 

 

 

 

 

少女訓練中……

 

 

 

 

 

 

 

 ぬわぁぁん……やめよう。そんな気分じゃない。

 

 今日も走り込んだよ。それはもう死にそうになるくらい。でも昨日と違って武器の扱いについても少し触れた。首尾? どんくさすぎて片手剣の盾を教官の足先に落としたけどそれ以外は問題ない(キリッ)。あ、それと少しフィールドワークにも出た。場所は雪山の麓。ゲームで見慣れたエリア1と2、マジで近所だったのねあそこ。ネコタクで10分だよ10分。

 

 いやあそこやべーわ。自然舐めてたわ。何がやべーって当たり前だけどメチャクチャ寒いんだコレが。ホットドリンク飲まなくても問題ない場所って言われてるけど、それは「飲まなくても死なないから問題ない」って意味あって、麓だろうが気温は体感0度近辺。エリア1の湖が凍ってないことから氷点下ではないけど寒いもんは寒い。寒気が貸し出しのハンターシリーズぶち抜いてダイレクトアタックですよ。もやしは即死する(絶望)。

 

 後、当然だけどいた(・ ・)よね。うん、ポポとガウシカがいました。この世界に来て2日目にて、モンスター初遭遇。草食モンスターだったけどそんなの関係ない。

 

 見た瞬間に少しの感動と膨大な悪寒が走ったよ。視覚からの情報に対して本能が全力で全身を反応させたんだ。生物として圧倒的に格が違う。自分には攻撃するための武器も、身を守るための防具もあった。けど、目の前の存在に対して意味をなすとは欠片も感じなかった。

 

 帰りたくなった。自分なりに覚悟決めて、腹も括ったと思ってた。けど違った。現実(コイツら)を前にした瞬間に無理だと思った。勝てるわけがない、生き残れるわけがない……って。やっぱり、正直に村長にできないって言うべきだったんだと後悔した。早く村に帰りたい。その思いで頭の中は必死だった。

 

 そんな私に無情にも教官は言い放ったんだ。

 

 

 

 

 

 

『奴を討伐して、生肉を手に入れろ』

 

 

 

 

 

 

 最初は、言っている意味が分からなかった。討伐? 何を? 自分が勝てる相手なんて何処にもいないのに何を狩ればいいの? 自己防衛のために必死に脳が理解を拒んだ。けど、沈黙が長引くに連れて、自分が何をしなきゃいけないか理解してしまった。刹那、想像したくない事が頭を過った。

 

 

 

 モンスターと対峙し、自力で狩り伏せ、素材を手にいれる。

 

 口に出すならこんなにも簡単だ。たったの3工程。「行く、狩る、剥ぐ」……ただ、それだけ。だが、一番最初の"行く"すら億劫だ。足は震え、両腕は脱力し、顔は強ばったまま。心情に呼応するように表情筋は恐怖を象って崩れない。無理だ、無理無理。無理無理無理むりむりむりムリムリムリ――バァン!

 

 

『いったぁ!? へ、え……?』

 

 

 背中に激痛が走った。無意識の内に体は状況を確認すべく振り返る。この場には2人しか人間はいない。故に、誰が自分を害したかは考えるわけもないのだが、思考の渦に呑まれていた私にそんな余裕はなかった。

 

 そこには見慣れた顔(といってもゲーム中も含めてだが)があった。お察しの通り、我らが教官である。そしてようやく、この背中の痛みは教官が施したものということを理解した。でもそれはなぜか。理解はしても納得はいかず、されど彼にどう問うべきかわからない。パクパクと口を開けたり閉じたりさせるしかできなかった。今思えば困惑した間抜け面も伴って魚顔(インスマス)みたいになっていたかもしれない。そんな私を見かねたように教官は口を開いた。

 

 

『ヒヨっこ……貴様は今、何を考えていた』

 

『え? それは、その……怖いって』

 

『そうか、怖いか。だが、そんな当然の事をなぜ考えようとしている?』

 

 

 教官は腕を組んだまま私を見据える。対する私は、質問の意味が汲み取れずに困惑したままだった。数秒の後、教官はため息を吐いた。

 

 

『……昨日といい今といい、貴様が本当にハンターライセンスを持っているのかという疑問は残るが、今は置いておこう』

 

 

 バレてた……でも当然か。何人もハンターとして人を育ててきたエキスパートを私みたいなド素人が欺ける訳がない。そんでも、目を瞑ってくれる教官はやっぱりいい人。ばつが悪すぎて目を反らしたくなる……。

 

 

『ヒヨっ子、貴様は"怖い"と言ったな。何度も言うようだが、それは至って自然なことなのだ。ハンターと言えど、自身の体はヒトのもの。強大なモンスターを相手取るには心許ないと感じるのは当たり前だろう。そこで不安や恐怖に駈られるのは無理もないことだ。だが、そこで聞きたい。どうしようもなく、そう感じてしまうことを考える必要……いや、考える意味があるか? それは人が自身を守るために発する危険信号だ。考えたところでどうしようもないだろう』

 

 

 ……何となく読み取れた。つまり、感情なんて気にするな。感情の移りは思考の方向性に作用するがまったく別のもの。故に、感情を先行させて思考を感情に支配させないよう客観的に鑑みろってことか。

 

『自分がそう感じている、と客観視するだけで十分なのだ。消そうとか、紛らわそうとか思う必要などない。時に、ヒヨっ子。怖いという感情以外に、他に思ったことはあるのではないか? いいか、"感じた"ことではなく"思った"ことだ』

 

 

 思ったこと、か。正直あまり口に出したくはないが、問われている以上答えるべきだろう。

 

 

『帰りたい……と思いました』

 

『なるほど。それは怖いからこの場から離れたい……と思ったという認識で良いな?』

 

『はい』

 

 

 失望されたのだろうかと思い、教官の顔を伺う。だが、そこに侮蔑や冷感のこもったものはない。相も変わらず仏頂面であったが、眉間のシワは寄っていない。むしろ、いつもより穏やかな気さえする。

 

 

『道理だな。身を守るためには危険そのものを避けてしまえば良い。その判断は決して間違いではない。だが、そう思うのであればすぐに帰ったらよかっただろう。何故そうしなかった?』

 

『え!? えっと、あの……帰ってよかったんですか?』

 

『いいわけないだろうがぁッッ!!!』

 

『えええぇぇーーーッッ!?』

 

 

 アイエェェ!? ナンデ!? キョウカンナンデ!? 帰っていいんじゃないの!?

 

 

『帰って我輩の出した目的が達成できるかぁッ! 貴様のここに立っている目的はなんだ! やつらの生肉を手に入れるため(・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・)だろうが! それが村に帰って解決できる訳がないだろう!!』

 

 

 あ、なるほどー……そういうことか。いや、ビックリした。右を向きながら左を見ろって言われてんのかと思った。そうだとしたら影分身できないから詰みだったわ。

 

 

『貴様の目的を達成するためには、まずやつらを狩らなければならん。それでも撤退を示唆したのは、貴様にやつらを狩る術がなかったからだ。恐怖に駆られたというのもあるだろう。そんなことをすれば我輩は貴様を訓練所から叩き出していたところだろうな』

 

 

 怒鳴った先程とは違い、落ち着いた口調がなおも言葉を紡ぐ。私は黙って耳を傾ける。

 

 

『……だが、貴様は行動には移さず、その場で立ち止まっていた。恐怖に駈られながらも、やつらを狩らなければいけないという思考を留めていたのだろう。故に、撤退も突撃も出来なかった。その時点でハンターとしてはヒヨっ子も良いところだが……決してそれは失格ではない。案ずるな、貴様はスタートラインには立てているぞ、ヒヨっ子』

 

 

 

 

 

 

 

 あ、ヤバイ。泣きそう。こんなチョロかったっけ私。でも、胸に込み上げてくる熱さが止まらねぇ。キラキラじゃないよ? あ、冗談言っててもダメだこれ決壊する。

 

 

『泣くなバカ者。それは嫁入りのときにでもとっておけ。ハンターと言えど君は女性だ。狩り場以外で顔を汚すものではないぞ!』

 

『ひっく……は、い……はい……ッ!』

 

 

 嗚咽止まらん……! 

 

 金○先生とかごく○んとか「んな感動するわけww」とか思って感情移入できなかったけど、実際本気で叱って本気で肩を持ってくれる目上の人ってやべぇな(語彙力)。これはみんな背中追っかけますわ。

 

 でも、愛を知らない悲しき者(主に陰キャ)がこんな青春ドラマの一端を味わっちまったら、それこそ止まんねぇぞ。パリピや陽キャなら更正して落ち着いた調子になるだけだろうが、陰キャは勘違いしやすい生き物だからな。中には囁きボイスだけで勘違いしている猛者もいるんだぞ! ソース? 私の黒歴史ですけどなにか?(血眼)

 

 

『これから貴様にはモンスターと戦う術を教える。目的を果たすための手段だ。だが、同時に命を奪うという行為に触れるという意味でもある。ヒヨっ子……貴様にその覚悟はあるか?』

 

『はい!』

 

『即答か! どうやら吹っ切れたようだな! では、早速始めるとしよう。途中でへばるんじゃないぞ――』

 

 

 

 

 

 

 

 ――てな感じで、帰って参った所存です。後々考え直してみても、ホントチョロいな私。詐欺に引っ掛かるんじゃなかろうか。でも、怖かったときに優しくされたら大半の奴が惚れると思うんだわ。あのときに至っては、ちゃんと叱ってもくれたし教官の話術というか面倒見が良すぎるのが悪い。飴と鞭とはよく言ったものだね。洗脳の第一歩って、こういうとこから始まるんだなぁ……。一応、ちゃんと感謝はしてるよ?まあ、その後も訓練し続けたせいでメチャクチャ疲れてる事実は変わらないけど。

 

 さて、今すべきことを考えよう。いや、実はもう決まってるんだけど。はい、運動後のストレッチでございます。昨日もやったけど、毎日欠かさないでやろうと思う。

 

 あ、詳しくは説明してなかったっけ? 私が思い付いたストレッチ方。大したことはしてないよ。実際、誰でもできるだろうし。特別な道具も特にないし、なんなら今からでも始められる。

 

 

 

 

 

 

 ――ヨガ

 

 呼吸を整え、瞑想の世界にはいって、正理と一体になること。古代から伝わるインドの身心鍛錬の方法。瑜伽(ゆが)、またはヨーガともいう。

 

 聞いたことぐらいはあるでしょ? まあ、どっかの大乱闘に参加しているトレーナーとか、座禅で浮く・火を吹くことをやってのける格闘家とか思い浮かべるかもしれないけど……まあ元を辿れば間違ってはないかな。

 

 聞いたことはあるけど、実際何をするかはよく分かんないって人が殆どかな、きっと。でも決して難しいことはしないんだ。私も3年くらい教室通ってかじっていただけだから、そこまで詳しくはないけど、ちょっとした定義ややり方ぐらいは覚えてる。

 

 まず、ヨガの意味はサンスクリット語で「つながり」だ。心と体、魂が繋がっている状態のことを表してる。呼吸、姿勢、瞑想を組み合わせて、心身の緊張をほぐし、心の安定とやすらぎを得るもの……だったかな。

 

 具体的には「調和」「統一」「バランス」を意味し、体・心・呼吸・食べ物など、あらゆるカテゴリーと関係してるって言われてる。

 

 私が始めたきっかけは、姿勢と歩き方を直したかったからかな。大学時代、猫背と内股が酷くて肩は凝るわ、歩くだけで疲れるわで、なんとかしたいって思ったのが始まり。それを母親に相談したら、ヨガ教室に通ってるから自分もどうかと誘われた。最初は結構抵抗があったかな。なんとなくヨガってめっちゃ体が柔らかいイメージがあったし、痛いの嫌いだったから。でも、「私より年食ってる母が続けてんだから、私もやれんじゃね?」っても思えたから、とりあえず様子を見に行く体で、母についていった。

 

 

 

 そしたら、ものの見事にハマった。

 

 それはもう10数年続けてきたゲーム張りにハマったよ。早速週2回で教室に通うことにした。なんで1回行ったぐらいでそこまでって思うかもしんないけど、運動嫌いの人はマジでハマると思う。そのときやったことは今からストレッチとしてやろうとしているヨガなんだけど、順を追って説明する。

 

 

 

 まず、そもそもヨガにはたくさんの流派がある。32種類ぐらいあって、行うトレーニングもそれぞれ違う。ただ、それら全部説明するつもりはない。行うその都度で、説明はしていきたいと思う。けど、すべてのヨガに共通する点がひとつある。

 

 

 

 呼吸法

 

 息を吸って吐くという行為そのもの。これが、全部に共通するということだけあって、ヨガの中でも最も重要なファクターなんだ。呼吸ぐらいがなんだって思う人もいるかもしれんけど、実際ヒトって息ができなかったら死んじゃうんだよ? やんなきゃ死ぬっていう行為に目を向けてそれを軸に創り上げられた心身鍛練法。それがヨガなんだ。

 

 

 で、今回やろうとしているのはその32種の内が一つ。陰ヨガだ。

 

 

 簡単に説明すると、筋肉の緊張を緩め、ひとつのポーズを数分間キープしながらじっくりと身体の奥深くをほぐしていくヨガ。これに相対する形で陽ヨガっていうヨガもあるんだけど、その説明はまた後日ってことで。陰ヨガは見た感じ柔軟運動っぽい動きをする。その認識は決して間違いじゃない。なんで柔軟がストレッチとして組み入れらているのか、運動後にするのが最適なのか。その理由も、実はヨガに繋がっていたりする。

 

 この陰ヨガをすることでの得られる効能はたくさんあるけど、今の私に役立つ効能以下の通り。

 

・ストレスや不安定な心の緩和

・血液循環の促進

・内臓の活性化

・関節の動きを良くする

 

 特に血流がよくなること、これが一番大きい。訓練所で壊した筋肉に効率よく酸素を運ぶことで、再生を促進させてくれる。血液循環がよくなれば代謝も上がって、食事で得たエネルギーも体に循環させられるし、内蔵も活性化しているから効率は2倍!……とまではいかないけど、相乗効果なのは間違いない。

 

 「ストレスや不安定な心の緩和」の理屈は、単純に動かず瞑想に集中できるから。脳も活性化してるから、自分を見つめ直すことにも向いてる。深呼吸で心を落ち着かせる要領で、瞑想、精神統一、血液循環を行えるのが陰ヨガの特徴だ。

 

 

 

 てなわけで、早速実践だ。

 

 まず、やる前に足の指、足首、膝といった具合で間接を解していく。具体的には回したりちょっと引っ張ったりする。疲れてるときとか入浴後とかにこれやるだけでも大分違う。でも痛めないように丁寧に、ね。そんで、次はあぐらで両手を合わせたまま上に持っていく。もぞもぞと動きながら手をより高い場所へと持っていこうと意識してやるべし。あぁ~……伸びるぅ~~…………。

 

 ある程度伸びたら、その態勢まま体を右に傾けよう。このとき、息を吐きながら傾けることを意識しよう。そして、左の座骨……臀部にある固い骨の部分だね。そこを地面から離さないよう注意しつつ、行ける所まで行ったらそのままキープ。息を吸ってー……吐いてー……3回ぐらい繰り返したタイミングで息を吸いながら正面へと戻そう。同じ要領で今度は左側へ傾けよう――。

 

 ――よし。そしたら、両手の親指と薬指と小指をくっつけて、他の2本はまっすぐ伸ばす。そして、膝の上に置いて、背筋を伸ばそう。あ、指なんだけど、親指で薬指と小指を押さえつけちゃダメね。あくまで、くっつけるだけ。そのまま人差し指と中指を伸ばす。うんうん、少しきついよね。けどちょっと我慢。意識を指先に集中させるのが目的だから。背筋を伸ばしたまま目を瞑って、吸ってー……吐いてー……。

 

 

 

 はい、お疲れ様。一通り準備は完了だよ。そう、これは準備。これだけでも結構集中できたでしょ? 本当は、あぐらのまま腰から体回したり、首を横にぐーっと傾けつつ、傾けた方向の逆の手を後ろに引っ張ってたりと色々やるんだけど、今回はとりあえずこんなもんで良いかな。本格的に全部やる訳じゃないし、訓練で大分動かしたからストレッチ程度に、ね?

 

 さて、本格的にポーズキープするのはなのはこれから。もう少し続けるよ――。




 ヨガの描写を丁寧に書いていきたい。教官との三文描写は生暖かい目で見てくれると助かる。

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