ある鎮守府での涼風の物語。

遠征からの帰り、自室に帰るうとすると海風の部屋の前に箱を持った五月雨がいる。
涼風が声をかけると明らかに動揺する五月雨。結局何なのか聞かずに中身に思いをはせる涼風が白露型と話しながら過ごしていく話です

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みなさん、お久しぶりですおしゅら職人です。

1年ぶりの投稿となりましたが私は生きています。

海防艦の続編を書くみたいなことを言ってましたがそれを書かず。なぜかこんな短編を書いています。

ほぼ勢いで書いているのですとーりの細かいところご容赦ください。



前編

あたいは遠征から帰投して、自分の部屋に帰る途中、馴染みの青い髪の長い艦娘を見つけた。

 

彼女はあたいたちの部屋の隣、海風たちの部屋の前に居た。

 

海風たちに用事でもあんのか、部屋の前でじっとしていた。手にはせんべい缶でも入ってそうな大きさのダンボール箱を持ってる。

 

「おーい、五月雨よー!せんべいでも提督からもらったんかぁ?」

 

「ん?え1...す、涼風!?」

 

五月雨がなんかすっげぇびっくりしてやがる。

 

「海風たちにも分けてやるんだろ?何があるんだー?南部せんべいか、のりせんか?」

 

「へ?おせんべい?」

 

五月雨は不思議そうな顔をする。

 

「それだよ、それ。持ってる箱。違うのかー?」

 

「え、えっ!これは、えーと、えーとね?」

 

五月雨は目をあっちこっちに回して、返事をしようとしてる。

でぇてぇ五月雨がこういう事をするときは何かをごまかそうとしている時さ。全くうめぇ言葉が出てくることはないんだけどな。五月雨は隠し事すんのが本当に下手、つーよりできないんだよな。

 

「えーと、んーと......。うーん。ごめん、涼風には内緒だから!」

 

さんざん考えて出てきた言葉が、あたいに内緒のこと、素直に言い過ぎだ。絶対あたい関連のことじゃねぇか。

 

まぁ、あんまり追求すると可哀想なんで、これ以上聞くのはやめとくけど。

 

「そっかー、あたいには内緒か。んじゃ、あたいは部屋に戻ってるぜ。」

 

「う、うん。ごめんね。でも後で、絶対涼風にも教えるから!涼風が絶対喜んでくれる事だから!」

 

あたいが自分の部屋に入ろうとすると五月雨は大きな声でそういった。

別にそんな事いわねぇでも、五月雨が人を仲間外れになんてしないことぐらい分かってんだがよー。

ま、それでもゆーのがあいつの良いところなんだけどな。

 

あたいは扉をあけると横向き並んだ2つのベッドのうち右の方へ飛び込んだ。

あたいは飛び込むなり枕に抱きつき、唸り声をあげる。

 

「つーーかーーれーーたーーーー。」

 

長時間の遠征で足やら腕やらだるくになっちまった。

遠征中に深海凄艦とでもやりえーば入渠や補給の時間ですぐに疲れもとれるんだがぁねぇ、今回は海も荒れねぇで平和そのものよ。おかげで休むときは自分の部屋で休めだとよ。これからは休みだから良いけどなんだか損した気分だぜ。遊びに出かけるよりも布団でごろごろしてたいね。

 

疲れにまかせてにゴロゴロする。布団のやわらかさと暖かさに癒される。

 

「布団はいいねぇ、こりゃあ日本の誇りさぁー。」

 

そうやってしばらく幸せと堪能していると、さっきのことを思い出した。

 

「にしても五月雨の奴、何隠してんだ?あたいへのプレゼントっつーのはわかるんだけどよー。」

 

ダンボールの中身がプレゼントなのは間違いない、でもなんで海風の部屋に持ってったんだ?

 

ダンボールの中身について考えているとドアを叩く音が聞こえた。

 

「ど~ぞ~。」

 

あたいは寝っ転がったまま返事をする。

 

「入るぜ。」

 

枕から顔を離し確認する。

 

入って来たのは江風だった。

 

「あれ?涼風だけなンか。遠征おつかれー。」

 

「んあ、江風か。おつかれさん、出撃終わりかい?」

 

確か江風は朝から近海の重巡級の掃討に行ってたんだったな。

 

「ン、そういうこと。時雨の姉貴と夕立の姉貴と三人でバッタバッタ倒してきたぜ。」

 

普通敵の重巡とやり合うっつーときは、こっち側に重巡や戦艦がいてやるのがふつうなんだ。それが江風達は駆逐艦だけ、しかも今回はたったの3隻でそれをやりやがった。

 

「んで、戦果はどーだったんだい?」

 

「戦果かい?夕立の姉貴が8隻、共同で5隻、時雨の姉貴が4隻共同で7隻、江風が5隻、共同で3隻ってとこさ。」

 

「おー、そりゃあ大漁だなぁ。」

 

「まぁな、けどやっぱり夕立の姉貴にはかなわないンだよなぁ。あの突撃の快さはなかなか真似できないンだよ。」

 

「そうかぁ?あたいから見たら江風も十分すごいと思うんだけどな。」

 

「いンや、まだまだだよ。川内さンにまた稽古つけて貰わないとな。」

 

「まーた、時雨の姉御に怒られんじゃねぇか?」

 

この間徹夜で夜戦の特訓をしたせえで、遠征中居眠りしてんのをみうけて

怒った。と時雨の姉御から聞いたね。

 

「大丈夫、大丈夫。今日はもう時雨の姉貴も夕立の姉貴にさんざん怒ってたから。」

 

「あー、またかい。」

 

出撃後の時雨の姉御に会うと夕立が勝手な動きをする、とよく愚痴られる。

 

「『全く、どうして夕立はよく相手を観察しないで一人で突撃するのかい?フォローする僕の身にもなってよ。』って時雨の姉貴が言ったら、『だって体が勝手に動いちゃうっぽい~。どーしようもないっぽい~。』だってさ。」

 

「夕立の姉御らしいやい。確かに感覚ばっかじゃ困るんだけどなぁ。」

 

五月雨もああ見えて感覚派で、結構こっちが移置をあわせねぇといけねぇ事が多い。

 

「そっから30分位ずーっとお説教さ。」

 

「うげぇ。姉御のお説教って長いんだよな~。」

 

「本当だよな~江風あくびが出ちまったぜ。あと、入渠から帰って来たら白露の姉貴が『どうしてお姉ちゃんも誘ってくれなかったの?戦果もいっちばーんなのに。』っていじけてたな。」

 

「そりゃあ昨日の出撃でドジやって大破して入渠してたからだろうよ。」

 

「でも一番の姉貴だからって理由であの時雨や夕立の姉貴より高い戦果を出すのは凄いよな。」

 

「白露の姉御の一番にかける情熱は本当にすげぇよ。」

 

白露の姉御、夕立の姉御のようなセンスもねぇし、時雨の姉御のような頭の良さもねぇ。あんだけど、負けん気が強くて妹たちの一番になるってものすんげぇ特訓もしていると妙高さんから聞いた。

そういう姿はあたい達の前では全然見せてくんないんだけどな。

 

「だけど時雨の姉貴は『夕立と江風が居るのに、白露のお守りまでできないよとか言ってたぜ。時雨の姉貴も結構毒舌だよな。」

 

「普段は物静かだけど、言うときは言うんだよな姉御。」

 

「その話で気になったンがさぁ、白露の姉貴と夕立の姉貴が居るのはわかるンだけどさ。江風別に変なこととしてないのに、なんで江風入ってンだ?って言ったら江風も怒られた。」

 

「いや。江風も自覚ねぇだけで夕立の姉御と似たり寄ったりだからな。」

 

「えー、江風さン。夕立の姉貴とはちがうと思うんだけどなぁ。」

 

そのあともあたいと江風はいろいろと話した。

 

そろそろ1時間が立とうとする頃、江風が、

 

「あ、忘れてた忘れてた。そういえば海風が五月雨の姉貴を探してたンだった。話に夢中で忘れてたぜ。涼風、どこに居るか知らないか?」

「おん?さっき江風の部屋の前で五月雨が待ってなかったか?」

 

「いンや、いなかったな。ンじゃあ海風を探しに行ったんだろう。」

 

 

 

「ンじゃ、江風は帰るわ。五月雨の姉貴に会ったらよろしく~。」

 

そういうと江風は自分の部屋に帰って行った。

 

江風がいなくなると部屋が静かになった。

 

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疲れもとれ、そろそろ遊びにでも行こうかと思う頃、またドアを叩く音と声が聞こえた。

「涼風......。いる?」

 

「なんだい、今度は山風か。開けていーぞ。」

 




ありがとうございました。

書いてしまったものは柿木rくぁないといけないのでこの小説も完結させます。

今月中には後編がとうこうできるといいなぁと思います。


なかなか涼風の口調を表現するのが難しいです。
時報も未実装だからサンプルが少ないの~。


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