私はガンダムMk.2強奪事件に遭遇し、戦いに敗れた。インタビュアーがその経験を聞きたがっているが、人に話せる内容とは思えない。
・強奪事件について知っていることをお願いします。
「私はグリプスこと、サイド7に配属されていました。グリーンノア1が勤務先です。事件はコロニー内にエゥーゴが侵入した事から始まりました。侵入した機体はたったの3機。その時はエゥーゴの新型という事しかわからず、後になってリック・ディアスという名称を知りました」
「リック・ディアスはバズーカ、ビームピストル、頭部のバルカン砲をうまく使い分けながら戦っていました。機体の性能もありますが、パイロットの腕前も良かった。きっと1年戦争の生き残りに違いありません」
「3機のリック・ディアス相手にジム2が9機も撃墜されました。それにしても、こちらの攻撃が全く当たらなかった事が不思議です。機体の動きが速すぎてロックオンできなかった。まるで赤い彗星です」
「私はジム2でリック・ディアスと戦いました。リック・ディアスの機動力に翻弄され、次々に味方がやられていきましたね。我々はエゥーゴを追い払えず、返り討ちにあいました」
「リック・ディアスに撃墜された機体が住宅地に墜落し、民間人に被害が出ました。只でさえ、我々はグリーンノア1の住民に恨まれているのです。強奪事件が我々に対する印象をさらに悪くしたのは間違いないでしょう」
・ガンダムMk.2を見たことがありますか?
「グリプス時代に何度も見ています。ブラックとダークブルーに塗装されたガンダムMk.2はかっこよかった。私はいつかガンダムMk.2に乗りたいと思っていました。私にとってガンダムは憧れのモビルスーツでした」
「Mk.2が2機連れ去られていました。確か、2号機と3号機だったかな。強奪事件の後にガンダムMk.2をグリプスで見ることはなかった。おそらく、エゥーゴに全機捕獲されたという事でしょう」
・ジム2はどのようなモビルスーツでしたか?
「ジム2はジムを近代化改修したモビルスーツです。ジム2の性能はジム改よりは良く、ビームライフルが使えるメリットがありましたよ」
・ティターンズに言いたいことがありますか?
「そうですね。同じ階級でもティターンズの隊員が1階級上の扱いを受けるのが気にいらなかった。ティターンズは、偉そうでごう慢な隊員が多い印象があります。特にグリプスにいた連中は嫌いでした。私はティターンズに殴られた連邦の軍人を見たことがありますからね」
(5人目のインタビュー 終わり)