翼を広げた黒い鷹   作:フォード2

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第14話 栄光と挫折の日々(7人目)

自分はグリプス戦役を生き残ったティターンズの隊員だった。戦時中はひたすらティターンズの正義を信じて戦っていた。今日、自分は匿名での取材を条件にインタビューに応じる。

 

・ティターンズに入隊を希望した理由は?

 

「自分は、自らの意志でティターンズに入隊を希望しました。自分はティターンズの隊員が1階級上の扱いを受けることに憧れを抱いていたのです。ティターンズに入隊すれば軍人としての将来が開けると夢見ていました。入隊を認められた時は名誉と栄光を手にした気分でした」

 

「自分はティターンズの旗を信じて戦いました。自分は地球圏の平和と秩序を守ることに誇りを感じていました。ティターンズの誇りを信じていたのです。自分は間違ったことはしていないと今も自負しています」

 

 

・あなたは隊員であったことに誇りを持っていますね

 

「自分はティターンズであることに誇りと喜びを感じていました。自分達は選ばれたエリートだという自覚もありました。テスト小隊の仲間も同じ自覚を持っていると思います」

 

・ティターンズに入隊する時に条件はありましたか?

 

「アースノイドという条件がありました。ティターンズは地球生まれで地球育ち、白人であることが入隊条件でした。でも、例外はありましたよ。自分のようなスペースノイドや白人と日本人のミックスがいましたから」

 

・ティターンズでは何をしていましたか?

 

「試作モビルスーツのデータを集めていました。テストパイロットは花方の仕事だと思われていますが、時には新型モビルスーツを実戦でテストすることもありました。最新のモビルスーツにいち早く触れることができたことは良い思い出です」

 

 

・連邦軍の兵士から反感を持たれたことはありますか?

 

「ティターンズに反感を持つ連邦軍の兵士は大勢いましたよ。ティターンズはエリートという扱いを受けていましたから。エリートに対しての妬みと羨望を感じました。連邦軍よりも1階級上の扱いを受けるルールが原因だったと自分は思います」

 

・シャアのダカール演説を知っていますか?

 

「自分はダカール演説を聞いたことがあります。シャアはティターンズが邪悪な組織だと語っていましたね。自分はダカール演説をエゥーゴの情報宣伝活動と考えていました。当時の自分は何も真実を知らなかったのです」

 

「当時、ティターンズはエゥーゴを過激な行為を繰り返すテロ集団だと認識していました。自分もエゥーゴはテロ行為を繰り返す反政府運動だと思っていたぐらいです」

 

 

 


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