お前なんで俺ん家にいんの? 作:アナタは
因みにビジュアルだけなら私はつくしちゃんが好きです。
「なん.......だとっ!」
俺は目が覚めて今の現状に心底驚いていた。
余りの衝撃に布団に頭を打ち付けて見たが夢からは醒めない。
まさか.......まさか本当に.......
「誰もいないなんてっ!」
そう起きたら誰も居なかったのだ。
は?お前何言ってんの?死ぬの?と思うかもしれない。
これまで幾多の襲撃に合ってきて、もう俺の知っている常識ってやつは死んだんだなって思ってたけど、辛うじて常識は生き残っていたらしい。
こんにちは、常識。
そうだよこれが普通なんだ。
起きたら誰かが上に乗ってたり、当たり前のようにご飯食べてたり、同じ布団に入ってたり、ラッキースケベ(強制)に合ったり。
普通は自分の部屋に起きたら誰かいる訳がないんだよな、ははっ。
「よしっ、今日も頑張るぞっ!」
「はい、どうぞ」
「おう。ありがとう」
俺は受け取ったポカリの蓋を開けて一気に飲み干す。
あれ?俺誰からこれ受け取ったんだ?
ぎぎぎ、と擬音が付きそうな硬い動きで振り向くと、こてんと不思議そうに首を傾げて俺を見ている俺以外の人が。
うせやん、何時から居たんや。
「ずっと居たよ?」
「ナチュラルに思考読むのやめない?」
最近俺の人権が行方不明な件について。
俺の思考のセキリティ、ガバガバ過ぎんよ.......
さも当然のように俺のベッドの上でぺたんと女の子座りをしている彼女の名前は倉田ましろ。
最近出来たばかりであるMorfonicaというバンドのボーカルでもある。
まさかましろまでバンド始めるとは思いもしなかった。
何しろましろは他人とコミニケーションを取ったり目立ったりする事は得意ではなかった筈だし、出会った当初俺と話すのも気恥しそうにしていてバンドを始めたと聞いた時にはすげぇ驚いた。
ていうか俺の知り合いバンドやってる率高過ぎるだろ。
「なんでお前まで此処にいんだよ.......」
「?」
おいなんで首傾げるんだ。
俺がおかしいの?ねぇ?誰か助けて。
「ねぇそれよりもこれ」
ものすごいナチュラルにスルーされたんだけどその辺どうなの?
ハイレベルのスルースキルを発動なされたましろさんは何処から出したのか人形を手渡してきた。
「これ、お前か?」
「へへへ、正解だよ」
ほぉ、よく出来てんな。
手編みで作っただろう人形は実際によく出来ていて、Morfonicaの衣装に身を包んだましろ本人に良く似ている。
ましろは昔から良く編み物をしていて、特に人形を手作りするのが上手かった。
いつもは何処かぼーっとしているましろも編み物をしている時はとても優しい顔をするもんだから、それを横から眺めているのが俺も好きだったのを今でも良く覚えている。
見られているのに気が付いたましろに何度も注意されたっけ、あんまり見ないでって。
「それでまたどうして自分の人形を?」
「えっと.......笑わない?」
「ん、笑わねぇよ」
えっとね、と少し俯き恥ずかしそうに上目遣いをしながら俺を見詰めて言った。
「ずっと連絡もしないで離れてたから.......少しでも近くに居れたらなって。これを私と思って、ね?」
なんやこの生き物可愛すぎやろ工藤.......
尊いレベルがカンストしてるぞこれ。
やっぱり高一になってもましろは俺にとって妹みたいでほんと癒されるわ。
ほんと見習って下さい、千聖さん。
「ありがとな、大事にするわ」
「うん、大事にしてね」
俺は無意識に手を伸ばしてましろの頭を撫でる。
お嬢様学校に入学したから大丈夫だと思うが、ましろは絶対に嫁にはやらんぞ。
ましろが欲しければ俺を倒してからにしやがれ。
あ、でも寝込みを襲うのはNGで。
俺ん家のセキュリティガバガバだから、ほんと即死するから。
「むっ、また子供扱いする。歳も1年しか離れてないのに」
「そう言われてもなぁ、もう俺の中ではましろは妹だって認識が強過ぎてだな.......」
不満そうに頬を膨らますましろ。
ずっと妹のように接して見守ってきたから今更なんだよなぁ。
女の子的に複雑なのかも知れないがこればっかりはもう仕方がない。
もう高校生になったのだって俺の中ではまだ少し違和感があるぐらいなんだから。
「これからはもっと一緒に居ましょうね?」
「もちろん。なんだったらデートしてもいいんだぜ?」
あ、今の虎之助的にポイント高い。
ごめん調子乗ったわ。
案の定ぽかんとしているましろ。
あー、やっちまったわ。
よし、ここはなーんちゃって☆って言って誤魔化すしかあるまい。
いや幾らなんでもキモすぎわ、調子乗ってデート行こうとか3秒でフラれても文句言えないレベル。
「なーんちゃ.......」
「はい、楽しみにしてます」
あ、あるぇ?
なんかOK貰ったんだけど。
気恥しそうに微笑みそういうましろ。
その微笑みがなんというか、自然に出たという感じで思わず見惚れてしまう。
はっ、今のは可愛すぎだろお前。
俺じゃなかったらプロポーズしてたな。
にしてもそんな表情もするんだな。
今まで見た事のないましろの表情になんというか、妹の成長ぶりを見せ付けられているような気分だ。
「むっ、いま妹扱いしましたね?」
「いやだから何で分かるの?」
「えっ?虎之助さんの事なら何でも分かりますよ?」
..............。
えっ、今の笑う所っすか?
「ま、まぁそう言われても俺からしたらましろは妹って感じだからなー」
何だか触れてはいけない気がして無理やり話題を変える。
「こうなったら.......えいっ!」
「お、おい」
柔らかい感触が俺の半身を強襲してきた。
「私だって成長してるんだよ?その.......身体とかも」
腕に感じるましろさんのお山の柔らかい感触。
なるほど.......成長したな。
じゃねぇよ、何やってんだもっとやれ。
いや違うそうじゃなかった。
どうやら俺の脳みそは正常運転らしい。
え、可笑しいんじゃないのかって?
お前おっぱい当てられてんのに離れようとするとかお前死ぬの?馬鹿なの?
大丈夫?おっぱい揉む?揉みます(即答)
離れようとしても何故か全然力を込めない正直な俺。
くそっ!パイ有引力が強過ぎて惹き込まれてしまうぞ(棒読み)
顔を真っ赤にしながらギュッと俺の腕を抱き締めるましろ。
「その、分かったから.......」
「ううん。全然分かってないよ、虎之助さんは全然分かってない」
「ましろ?」
空気が変わっている事を今更感じ取る。
薄らと目尻に涙を溜め込んだましろの瞳は真っ直ぐと俺を射抜いていて、何となくこれは目を逸らしちゃ駄目だと思い俺もましろを見詰める。
昔から思っていた事だが、ましろは俺の幼馴染みに負けず劣らず可愛い。
ましろ自身、自信がなくて気弱な所だとか仕草なんかも男の三味線を刺激するようなものが多くて俺自身何度もドキッとした事がある。
それでもましろは妹で傍にいて支えてやらないと駄目な存在だという認識だった。
今だってそう思っている。
でも最近のましろはバンドを始めて、新しい友達も仲間も、目標も出来て確実に成長している。
きっと沢山悩んで迷って、それでも友達や仲間と一緒に1歩を踏み出したんだと思う。
これからもっと色々な事を体験して俺の知らないところで成長をして、今よりもきっと素敵な女性にましろは必ずなるだろう。
「もう私は妹じゃ嫌っ!」
「ましろ.......」
もしかしたら俺はひどい思い違いをしていたのかも知れない。
あぁ、くそ。
いつの間にかいっちょ前になりやがって。
「私は.......虎之助さんの事が.......」
目が離せない。
未だにギュッと俺の腕を抱き締めて、それでもいつもの気弱な雰囲気はなく、力強い意思の篭もった瞳で真っ直ぐと俺を見詰めて。
どくんどくんと不思議と鼓動が早くなる。
可愛らしい桜色をした小さな唇から目を離せない。
そして唇が開いて.......
「はいはーい、虎之助ー.......ってお邪魔だった?」
「り、リサっ!?」
突然開いた扉に反射的に背筋が伸びる。
俺は誤魔化すように素早くましろからの拘束から脱出し背筋を伸ばしてベッドから飛び退き、華麗に飛び下り.......ようとして足を引っ掛けて画面からダイナミック三点倒立。
ダサい?
馬鹿野郎お前、俺は元から三点倒立しようと思ってたんだよ(震え声)
「んー.......ましろちゃん?」
「.......はい、分かってます」
あれ、俺って無視される感じっすか。
ここ俺の部屋だよね?
ていうか声掛けて貰わないとこの状態から動き辛いんだけど。
あ、ごめんなさい普通に座りますね。
そのままリサと一緒に部屋を出て行くましろ。
部屋から出て行く時、振り返り俺を見るましろは何かの感情でその瞳を揺らしていた。
でも瞳を1度閉じて開いた時にはもう揺らいではいなくて、小さく手を振りお辞儀をしてましろは部屋を後にした。
はい、可愛い。
「というか、リサは何しに来たんだ?」
ま、俺ん家ガバガバだし今更か。
虎之助
最近真剣に家の鍵を変えようかと考えているらしい。
でも鍵業者の親会社は弦巻系列なので無意味な模様。
倉田 ましろ
妹扱いされて不満な様子、少し自信を持てるようになって踏み出したが色々と飛ばし過ぎた為ラスb.......管理人からストップが掛かった。
今家にある人形は全て虎之助人形で、最近62人目が誕生した。
暇があると喋りかけている。
いつかオリ主の部屋を自分の人形でいっぱいにしようと思っている。
リサ姉
離れていても虎之助のことなら大体何でも分かる。
虎之助宅のシフト表?はリサが公平の元作成している。
次回のお宅訪問者
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ポピパ、パスパレ、ハロハピ
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アフグロ
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Roselia
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Morfonica
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RAS