お前なんで俺ん家にいんの? 作:アナタは
そんな感じ。
「闇に飲まれよっ!」
はいはいやみのまーやみのまー。
一時期めっちゃ流行ったよね、男が言ってもキモイだけだが何故か女の子が言うとそれっぽく聞こえる魔法の言葉。
「というかそれって、お疲れ様ですって意味じゃなかった?」
「あれ?」
そう言って首を傾げ左右のツインテールが揺れる姿は実に可愛らしいのだが、1つだけ言わせて欲しい。
いや本当はもっと色々言いたい事はあるのだが、これだけは言わせて欲しい。
「ほんと、君ら上に乗っかるの好きね」
「うん好きっ!」
好き!じゃねぇよ、普通にドキッとしちゃたじゃんか。
君ら俺の上に乗るのがブームか何かなのか?
そもそも不法侵入では?あれ、不法侵入ってなんだっけ?(錯乱)
後ゆさゆさと揺れるのも辞めなさい、この微妙に見えそうで見えないスカートの中、ゆらりゆらりと上で揺れるツインテール。
わーお、ここは天国かな?
いかんせん俺はローアングルに弱いのかも知れない。
「っていつまで俺の上でゆさゆさしとんのじゃあ!」
ガバッと布団ごとぶっ飛ばす。
きゃーーー!と声こそ悲鳴だが楽しんでるのが丸分かりである。
何わろとんねんわれ、可愛いやんけ。
このツインテールの女の子はRoseliaのメンバーでドラム担当の宇田川 あこ。
カッコイイ事に目がなく、例にたがわず超絶イケメンカッコイイ俺にメロメロなのだ。
「虎にぃ、流石にそれはないと思う」
「お、おう」
たからナチュラルに思考読むの止めない?
ガバガバ過ぎんよ.......
ほんとすみません調子乗りました、だからいきなりハイテンションからそんな冷めた目で見られると心にグッと刺さります。
皆俺への扱いが雑過ぎんだよなぁ、あこにまでこんな扱いされちまうと流石に俺でも泣くよ?
実はあこと俺の関係はRoseliaが出来る前からあったりする。
まぁ特別なにかあった訳じゃなくて、どっぷりとハマっちまったオンゲーで知り合ってそっから意気投合って感じだ。
ノリも良いし、一緒に遊んだり話していて楽しいあこは自然体でいても非常に接しやすく妹のような存在だ。
今じゃRoseliaのドラマーとして立派になっちゃって少し疎外感。
リサも友希那も、俺の知り合いは皆今を全力で駆け抜けていて、輝いているってのに俺はどうだ?
特別な何かがある訳でもなく、夢中になれるものも、頑張りたい事も、目標もありはしない。
ただ漠然とそんな皆を眺めて、ただ時間が過ぎていくのを黙って見ているだけ。
あぁ、俺は何も変わっちゃいない。
いい意味でも、悪い意味でも。
「ねぇねぇ虎にぃ!」
「んぁ?どうした?」
明るい声、そして俺の腕を掴んで跳ね上がる感覚に意識が帰ってくる。
何かを訴える様にただじーっと俺を見詰めるあこの瞳。
そうだ、そうだよな。
ダメだダメだ、こんなしょーもない自己嫌悪したところで何も変わらないんだから。
ぽん、とあこの頭に手を置いて優しく撫でる。
「あんがとな、あこ」
「えへへ。でもあこ的にはそんなダメダメな虎にぃでも全然OKだったり」
「ふふふ.......そんな事を言う奴にはこうだっ!」
もう俺の思考が読まれている事に関しては諦めつつ、俺は優しく撫でていた頭をシェイクするように激しく動かす。
ふははははっ!何も出来ないままセットしてきた髪の毛がボサボサになるのを黙って見ているがいいっ!
わきゃー、と何やらよく分からない、でも何処か楽しそうな声を上げながら俺の手を払い除けようとするあこ。
「うぅ.......せっかく綺麗にセットしてきたのに。虎にぃの馬鹿」
「ははっ、なんとでも言え」
涙目の馬鹿頂きました、我々の業界ではご褒美です。
「それで、我が盟友は一体なにゆえ我が城に?」
「虎にぃ。流石にそれはダサいと思う」
「お、おう」
真顔は止めて、お願いだから。
どうやら俺のノムリッシュ語(仮)は不評だったようだ。
「じゃああこが見本見せてくれよ」
「虎にぃ」
「な、なんだよ」
「そういうのは無理に言おうとするとカッコ良くないんだよ?」
「お、おう。そうだな」
だから当たりキツくないっすか?
でもそれブーメランだからな?
お前割と語彙力なくて擬音語ばっかだし、燐子のフォローと通訳ねぇと駄目じゃねぇか。
とは言わない、だって俺は紳士だからね。
んー、と立ち上がって伸びをする。
本当は今日ずっと布団の中に立てこもるつもりだったが、あこが居るしちょっと着替えるか。
「よし、ちょいと着替えるから部屋から出てくれるか?」
「えー」
「えーじゃねぇよ。じゃあ出なくてもいいから向こう見ててくれ」
「じゃあさ、あこが着替えさせて上げるっ!」
ん?聞き間違いかな?
「ごめん、何て言ったんだ?」
「だーかーらぁー。あこが着替えさせて上げるっ!」
どうやら俺の耳はおかしくなってしまったらしい。
着替えさせる?誰が?あこが、俺を?
うんうん、と嬉しそうにニコニコと首を縦に振るあこ。
うん、うん。
「結構です」
「やっぱり.......あこじゃダメ?」
「やったぁ!あこが着替えさせてくれるだなんて嬉しいなぁ!」
手のひらくるっくるですね。
だって仕方がないじゃん、あんな悲しそうな顔して目尻に涙溜めて切なそうな声出されたら誰も抗えんだろ。
くっ、いつの間にこんな小悪魔になったんだあこの奴は。
誰があこに入れ知恵を.......絶対に許さんぞ!
「ふふっ、仕方がないなぁ虎にぃは」
「あぁ.......頼むわ」
まぁあこは嬉しそうだから良いか(テノヒラクルー)
「はいっ!じゃあ手を上げてー」
「あ、ちょっと待って」
ばんざーいと見本を見せるようにするあこに静止を呼びかける。
いやほんと待って欲しい。
えっ、何この羞恥プレイ。
今更ながらめちゃくちゃ恥ずかしいんだけどこれ。
あこは俺が突然待ったを掛けたのが気に入らなかったのかぷくぅと頬っぺを膨らませ睨んで来る。
可愛いかよ。
「もう、虎にぃ?」
「いや流石にこれは恥ずかしい.......やっぱ自分で着替えちゃ駄目か?」
想像してみて欲しい。
自分よりも小さい妹みたいな女の子に着替えさせられている自分を。
うん、変態というかヤバいよね。
「もう虎にぃは仕方がないなぁ。そう言うなら恥ずかしいけど.......あこも脱ぐね。これでおあいこだよ」
「よぉーし!早く着替えさせてくれよ!もう嬉し過ぎて待ちきれないわ!」
「もう、そんなに?ホントに虎にぃはあこが居ないとダメなんだから」
手のひらはひっくり返す為にあるのだ。
悲しきかな自分より年下の女の子に着替えさせて貰っている哀れな俺。
ふふふ、ここまで来たはもう何も怖くないな。
「大丈夫だよ、虎にぃの為ならあこ何でもしてあげるから」
何が大丈夫なのか是非とも教えて欲しい。
「じゃあ今度はご飯を食べさせてあげるねっ!」
この日俺はお世話されまくった。
因みにご飯中俺はお箸を持つことも、水の入ったグラスを持つことも許されなかったとさ。
俺、ヒモになります。
オリ主
基本生活力皆無だが決してお箸が持てないことも、自分で着替えれない事もない。
最近掃除もしてないし洗濯も洗い物もしていないのに、部屋が綺麗だったり洗濯物が畳まれたりしているが考える事を止めた。
宇田川 あこ
ダメダメなオリ主が大好きなダメンズ好きっ子。
大体の小悪魔な仕草や行動はリサ姉からの受け売りで、本人はその破壊力を自覚していない。
ただただ、ダメダメなオリ主をお世話することに生き甲斐を感じている。
定位置はオリ主の胡座をかいた足の中。
次回のお宅訪問者
-
ポピパ、パスパレ、ハロハピ
-
アフグロ
-
Roselia
-
Morfonica
-
RAS