お前なんで俺ん家にいんの? 作:アナタは
神作画過ぎて家宝にします。
前回の話で「おや?」って思った方もいるのではないでしょうか。今回はそれ関係のもあります。
「昨日は楽しかったよねぇ〜。私映画観るの久しぶりだったけど思ったよりも楽しくてまた見に行きたいかな。あっ、勿論次も一緒にだよ?別に映画じゃなくても私はとらくんと一緒なら何処にだって行くし何処に行っても楽しいんだけどあれって続きものだから一緒に見たいの。前編を一緒に見て、また後編も一緒に見ようねって約束するのってるんってならない?私るんってなっちゃった!えへへ、楽しみだね!もちろんポップコーンはまた大きいサイズのカップル御用達のを買ってさ食べさせ合うの。シートも勿論カップルシート!カップルシートって目立っちゃうけど私とらくんとならいいよ?アイドル的にはNGなんだろうけどそこは嘘つけないから。それにもしスキャンダルになってもとらくんに責任取って貰うからなんにも問題ないよね。あっ、凄いるんってする!」
「ははっ、そうだな」
俺も頭がるん☆ってするわ(脳死)
どうも。そうだなbotの虎之助です。
知ってるか?俺、今言われた映画館のくだり全く身に覚えがないんだぜ?ていうかこんな感じのやり取りもう1時間以上続いてるんだぜ?ははっ、そうだな(乾いた笑み)
俺は怪しげな
なんか氷川妹、日菜がいた。別に身体が縮んでたり真実はいつも1つだったりしない。
この前ラブコメ宜しく裸添い寝をしていた氷川姉の妹でありPastel*Palettesというアイドルバンドグループに所属している。
そしてめっちゃ天才でありいつも俺の長期休暇の宿題は日菜がやってくれている。ありがとうございます!
合言葉は、「るん」である。意味は知らん。パリピ風に言うなら「ヒャッハー」的な?
さて目が覚めたらニコニコしながら俺を見ていた日菜だが俺が起きたのに気が付いたらもうこんな感じでずっと喋り続けている。
とらくん違いじゃないですかね。って聞いたら目のハイライトが消えた笑みがとても素敵だったので「いやー、あのアクション映画楽しかったなー!」って言ってしまったところ。
「やだなーもー、とらくん私達が見たのは恋愛映画だよー」って言われて死ぬ程焦った。きっとその時の俺の顔はひょっとこみたいに曲がっていたに違いない。
あと距離感が近い。さっきから肩が触れ合ってる。あと目線がミリも動かない、もうピントが完全に俺に向かってる。なに?俺隙でも見せたら暗殺されちゃうわけ?
「それでねそれでね!」
「あぁー……そう言えば彩ちゃん」
「ねぇ」
「あ、ごめんなさいなんでもないですほんとすみません気をつけますね」
ふぇぇぇ。目がやべぇよぉ。
ハイライト仕事してないですよ。帰っておいでぇ。
「もう、
「ははっ、そうだな」
なんか凄い意味深な所に何か振られてた気がしたけど気の所為だよな。
……気の所為だよね?
ほんとに分かってるのー、と俺の肩を握って聞いてくる日菜に分かってるってーと返す。あの、肩がメシメシいってんですけど。
にっこり笑う日菜はとても可愛らしいが握力が洒落になってない。表情と行動が連動してないですよ日菜さん。
「私忘れてないから」
「ていうかその時は……」
「うるさいっ!」
目尻に涙を溜めて抗議するような目線を向けてくる日菜に対して俺は口篭るように黙ってしまう。まぁそりゃそうだ、これは俺が全面的に悪い。
「ほんとに悪いって思ってる?」
「ああ」
「じゃあ今度デートして」
「俺で良ければ」
「あとお揃いのアクセサリーとか欲しい。ちゃんととらくんに買って貰った奴がいい」
「そんなに高くないものなら」
「じゃあキスして」
「うん無理」
ちぇー、と唇を尖らせる日菜。
流れで釣られると思ったか。残念だったな!まぁこの前2回引っ掛かったからなんだけどね。
引っかかった事あんのかよとか言ってはいけない。人は皆失敗を繰り返して成長していくのだ。
「大丈夫だよ。ただの粘膜と粘膜の接触だから!」
「ごめん。何が大丈夫なのか分からない」
「彩ちゃんとはしたのに?」
「……いやぁ⤴︎︎︎してないし?」
「………………」
やべ。声裏返ったわ。
「えっと、近くない?」
「………………」
お願い喋って下さい。無言が1番良くないです。
無言で詰め寄ってくる日菜の目はハイライトがない。あ、これダメなやつですね。後ずさる俺だが背中が壁に着いた。そして日菜は思いっきり俺の横の壁に叩き付けるように手を置いて俺の顔の方に自分の顔を近付けてくる。
どぅくん
いわゆる壁ドゥンである。
あれ、これ逆じゃね?
そうか俺の方がヒロインだったのかー、そうなのかーと脳内パニック状態に。俺は食べてはいけない人間です。
ときめくどころか身に危険を感じるのは何故なのか。久しぶりです、俺のサイドエフェクトさん。
日菜の顔がどんどん近づいてきて、やっぱ可愛いな流石アイドルとか近くで見ると姉とそっくりだとか。浮かんでくるのはそんな事ばかりで俺の脳は追い込まれると現実逃避するらしい。ほんとつっかえ。
そしてそのまま……
ペロリ
ぞくり、と全身に電撃のようなものが走る。
壁際に追い詰められた俺は首筋に顔を埋め込む日菜を突き放すことも、抱き寄せる事もせず何だか遠くなった現実の中で首を這うように動く日菜の舌の感覚だけを鮮明に感じる。
やらしく響く水音が俺のなにかをゴリゴリと削る。
「ねぇ」
いつの間にか顔を離した日菜は相変わらず何も感じさせない無表情で俺を見詰めている。
「私はとらくんの事しか考えてなくてとらくんの匂いしかしないのに、なんでとらくんからはそんなに色々な女の子の匂いがして他の女の子の事ばかり考えてるの?いつも一緒にいた幼馴染がいいの?それともツンデレ?お金?身体?私知ってるよ、とらくんの周りには色々なタイプの女の子がいるのに普通の女の子が好きなんだもんね。だから天然でふわふわしてて女の子女の子してる彩ちゃんが好きなんでしょ?分かった、じゃあ私も同じ風になるから。そしたらとらくんは私だけのモノになってくれる?私、とらくんの為ならなんでも出来るよ。何でも出来ちゃうからどんな風にもなれるし何だってする。だから、」
何処かに行かないで。
あぁ、そっか。
結局俺のせいなのか。
「ぁ……」
「ごめんな日菜、俺馬鹿で周りが見えてなくて。けど大丈夫。もう突然居なくなったりしないから」
そっと日菜を抱き締める。
あやすようにゆっくりと頭を撫でながらちゃんと相手に気持ちが伝わるように出来るだけ優しく。
「ほんと?」
「あぁ。俺は馬鹿だが嘘はつかねぇからな」
ん、と短く返事をした日菜は暫くそのまま動かずにいたが直ぐに俺に背を向けて軽やかに離れていく。
そして振り返った日菜はいつものるんっとした感じの笑顔を浮かべ
「じゃあ言質は取ったからね!」
そう言って部屋を出ていった。
…………。
あれ、俺もしかして何か不味いこと約束した?
加藤 虎之助
家に誰かいるのは当たり前、もう覚えた(悟り)
選択肢に正解した為にBADEND回避。
少し前にやって来た彩ちゃんとイチャラブしてたらしい。
なおバレたのは彩の顔が放送禁止な顔をしていたのと、素で惚気ツイートしたせい。けして盗聴でも盗撮でもない。ホントだよ。
頑張れオリ主、負けるなオリ主。きっとスキャンダルはすぐそこだ。
次回、オリ主死す!(社会的に)デュエルスタンバイ。
氷川 日菜
やべーやつその1。
やべーやつの中ではかなり優しい方。
昔の出来事のせいで拗らせ偶に思考が危ない方に。
基本選択肢と嫉妬させ過ぎず定期的に相手をしていれば無害、寧ろ可愛い。
彩ちゃん
天然ゆるふわ系を素でいく。
約束された勝利のヒロイン(ただし告白出来たら)
次回のお宅訪問者
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ポピパ、パスパレ、ハロハピ
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アフグロ
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Roselia
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Morfonica
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RAS