「まじか...!」
俺は入部届けを出しに、そのクラブ、能力研究部に顔を出しに行ったのだが...
「あ!シュン君もこのクラブに入るのー!?」
俺の嫌いな佳奈がいた。
「何で...!!」
こいつがいるならこのクラブに入るのは辞めよう...
そう思い、引き返そうとしたのだが...
「救世主よ~!!よくぞ来てくれたぁ~!!」
と、泣きながら飛び付いて来たのが、この部の部長である、森本 京子(もりもと きょうこ)先輩(2年)だ。
「ちょっ...!!先輩!ちょっと離れ...」
と、俺は少し照れながら離そうとするが、
「君が入ってくれるおかげで、あと一人で廃部は阻止できるんだよ~!」
と、ますます重たいことを言ってきた。
(くっ...!!これ辞めれないやつじゃねぇか。)
そう、諦めて入るか辞めるかで苦しく悩んでいると...
「お!何々、楽しそうなことしてんな~!」
と、空気の読めない和樹が割り込んできた。
「あ、カズ君も入るー?」
と、佳奈が勝手に誘った。和樹は俺が小1のときから仲がよく、当然佳奈とも仲良かった。
(何勝手に誘ってんだよ!!)
俺がムカついていると、和樹は少し悩む...事もなく、
「面白そうだし、俺も入るぜ!」
と、即答した。これは...
「ホントに!?よっしゃー!廃部阻止成功ー!おめでとー!」
と、京子先輩がはしゃぐと、やる気満々な佳奈と、ノリが良い和樹も一緒に盛り上がっていた。
(これ、俺辞めるって言うの無理じゃね?)
こうして、半強制的に能力研究部の部活に入ることになった。
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「で、どんなことをするクラブなんですか?ここ」
俺は未だに謎だったことを遂に聞いた。
結局この部活には、俺、和樹、佳奈、京子先輩の四人のメンバーになった。
「なんか能力上げるって楽しそうじゃない?だから作ってみた。」
部長が訳の分からないことを言ってきた。
「分かります!その気持ち!」
和樹が訳の分からないことに賛同し、握手を交わしている。やめて!あんたらが仲良くなるとめんどくさそうだ!
「いや、そうじゃなくて、こう、具体的にどーゆーメニューをするのか...みたいな」
「ん?特に考えてないよー」
部長はダメかもしんない。
「つーか、和樹はなんとなく分かるけど、佳奈は何でこのクラブに入ったんだよ。」
俺は少しキツメにそう聞いた。
「んー。私って勉強とかあんまりできなかったりだから、能力アップできたらなぁって。」
案外普通な理由で反応に困る。
「そ、そうか。べ、別に聞いてねーけどな!」
「え?今聞いて...」
と、こんなやりとりを部長と和樹はニヤニヤしながらこっちを見ていて、少しムカついた。
下校中、俺は和樹と下校していた。
「なぁシュン、お前まだ佳奈と仲わりぃのか?」
と、突然和樹が聞いてきた。ちなみに、和樹にもあのことは話していない。ちょっと佳奈のお母さんが怖いのはあるけど、別に話せない理由はない。
ただ、あまり話したくないだけで。
「そう簡単に嫌いな気持ちは変わらねぇよ。」
「でもさ、同じクラブなんだし、もうちょい仲良く行こうぜー?」
「やだよ。あんなやつと仲良くとか。」
「そう意地を張るなよ。それ、お前の悪い癖だぜ。」
「別に意地を張ってる訳じゃ...」
「じゃ、また明日な!」
そう言って、和樹は俺の話を聞かずに俺の家の向かいにある、和樹の家、『和菓子屋 土井』に帰っていった。
「お前のその自分勝手なところもお前の悪い癖だな。」
と、呟き、俺も帰宅した。
こうして、俺の、佳奈との地獄のクラブが始まったのであった。
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