「えっと、その...中野 雷香です。入部させてください!」
中野さんがそう言った。
「おー!入部してくれるのね!もちろんOKだよー!これからよろしくー!」
また軽いなこの部長は...
「ちょっと待って中野さん!部員の俺が言うのもあれだけど...こんな謎の部活に入っていいの?」
「はい!私、少し悩みがあって、この部はその悩みにピッタリで!」
「悩み?」
俺はそう問いかけた。この完璧そうな子に悩みなんてあるのか!気になるな...
「その...私、勉強と友達ができないの!」
「...はい?」
全員が呆気にとられた。そりゃそうだ。勉強はともかく、言っちゃあれだが、この可愛い子に友達ができないなんてそんなことないだろ。つーかその二つを並立させんな。
「それは悩むよね~!大丈夫!この私に任せて!どんな悩みも解決してあげるよ!」
一人、普通に受け入れた人がいた。
「部長さん...!!!一生ついていきます!」
そんなこんなで、中野さんが入部することになった。
「中野さんは勉強できないってどのくらいできないの?」
俺は気になったことを聞いてみた。
「あ、ライカでいいですよー。」
「え?あ、あぁ。分かったよライカ。で、勉強は...」
「この部は何をするクラブなのですか?」
話聞けよ!!
「なるほど。ライカちゃんが友達できない理由はこれだな。」
と、和樹が言った。
(つまり、ライカは人の話を中々聞かないのか。)
「勉強は、前の学校でも下の方でした。」
「え!今!?」
まだ原因を増やすか。ライカは天然なんだ。天然すぎて友達にちょっと引かれてるんだな。
「私、ライカちゃんと仲良くなりたいなぁ。」
と、佳奈がこのタイミングで言った。こいつたまに空気読まねぇな。
「ほんとですか!?」
「うん!私は水谷 佳奈。佳奈って呼んで!」
「はい、カナ!よろしくです!」
「なんかこうゆうのいいな♪な、シュン!」
「...別に。」
「なにかな?今の間は?」
「おいおいシュン、これはもう言い逃れはできないぜ?」
「あーもう!うるせぇ!」
和樹と部長が結託するとウザさが2倍を通り越して2乗だなぁ。
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「なぁシュン、そういえばお前、なんでこの学校にきたの?」
下校中、急に和樹が聞いてきた。
「なんだよ急に。」
「いや疑問でさ。お前佳奈のこと嫌ってるのに、何で同じ高校に来たのかなぁって。別に下げても良かったんじゃないかと思ってさ!」
「...負けたくなかったから。」
「はい?」
「あいつより下の高校に行きたくなかったんだよ!」
「ほう。つまり、佳奈に負けたくないけど、ここ以上はお前の学力では無理だからここにしたと。」
「ハッキリ言うな!でもその通りだよ!」
「まぁ、結局佳奈に負けてるけどな笑」
「ぐっ...痛いところを!」
「実はそこまで佳奈のこと嫌ってないんじゃないのか?」
「嫌いだよ。」
「そうか。まぁ、そうだよな。お前はまだ...」
「ん?まだ、何?」
「そろそろ臨海学校だなー。」
「話聞けよ!!」
こいつホントムカつくな。
「じゃ、俺はここで。またな!」
逃げるようにそう言ってきた。
「あぁ。またな。」
まぁ普通に返事した。疲れたし、早く帰りたいなぁ。そう思っていると、
「...何か変わるといいな。」
と、和樹がなんか呟いた。が、小さすぎて聞き取れなかった。
「ん?なんか言った?」
「なんでもね。じゃ、またなー!」
そう言って和樹はまた逃げるように離れていった。
「臨海学校かぁ。まぁ楽しみだな。」
俺は期待を胸に、玄関のドアを開け、帰宅した。
この臨海学校で、とんでもないことが起きるということを、俺はまだ知らなかった。
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次回からは臨海学校編です。お楽しみに!ではまた次回!