新たなる目覚めネクスト
緑の平原が広がるその地で、俺は目を覚ました。
地面に寝転がっていた体を起こす。自分が誰なのか、ここがどこなのかさっぱりわからない。おもむろに辺りを見渡してみる。太陽が周囲を明るく照らしている。草花が咲き誇り、雄大な自然や山が見える。しかし、動物の気配はない。
「きれいな場所だな……」
自分の体を見てみる。黒っぽいジャケットとジーンズを着て、首にネックレスをかけている。不思議な形の赤いアクセサリが日の光を浴びてきらりと輝いた。
水溜りを発見し、のぞき込む。自分の顔は、男らしい鋭い顔つきをしていた。服を探るが、自分の存在を示すものは何も出てこなかった。
「さて、どうしたもんか……」
途方に暮れていると、遠くから大きな音がした。異変を感じ、そちらに向かってみることにする。
しばらく歩く。その間も、美しい風景が広がっており、やがて山も見えてきた。だが、突然視界が暗くなる。先ほどの音の正体がそこにいた。
それはとてつもない大きさだった。全容が見えず、俺は首を曲げて上を見上げる。
巨大な怪鳥だ。羽を広げ、この場に先ほど降りてきたようだ。青い体毛に覆われており、くちばしやトサカも見られる。しかし、記憶の混濁している俺にもわかる。こんな巨大な生物がいるのは普通じゃあり得ない。
「なんてバケモノだ……」
身の底から恐怖を感じる。すると、怪鳥の近くにさらに別の巨大な怪物も現れ始めた。一本角の二足歩行怪獣や体に赤い棘を持つ四足歩行怪獣。続々と集結する巨大生物を前に俺はただ立ち尽くすことしかできなかった。
その時、体の中から不思議な感情が沸き上がってくる。
―巨大な怪物を―
―倒さなければ―
その謎の感情によって俺は揺さぶられる。この怪物たちを、倒す?
怪物たちがこの豊かな自然を壊す前に。自分が殺される前に。
不思議な感情と、焦りと、いくばくかの不安を抱えながら、俺は無意識のうちに走り出す。すると、胸のペンダントが赤く発光する。
その刹那。
俺の体は光に包まれ―そして銀色の巨人になっていた。
これなら、いける。あの怪物たちを倒す! そう気を奮い立たせて怪物たちを見据える。
だが。
俺の体の大きさは巨大化したとはいえ、怪物たちには到底及ばない。そして、すぐにその変身も解除され、もとの姿と大きさに戻ってしまった。
「今のはいったい……?」
戻らない記憶。怪物たちの出現。巨人への変身。わからないことだらけだ。
頭の中のもやを振り払うように、巨大な音が響く。空だ。見上げると、何かが降ってくる。近づくにつれ、その正体が見えてくる。機械の塊だ。
怪物に加えて、機械……いったい何がどうなってるんだ!
機械は大きな音と衝撃とともに落下。すると、驚くべきことにその機械は変形し、巨大な人馬の形をとった。
そして、自然と、俺を守るかのように怪物たちは機械に立ちふさがった。
―怪物たちは自然を荒らし、俺を殺すものと無意識に思い込んでいた。しかし、違うのか? この機械を倒すため、集まったというのか?
集まった怪物たちを見渡し、人馬型の機械は電子音声を放った。
「敵性生命ヲ確認、殲滅スル」