運命 -ジード-
名も無きウルトラマンとして目覚めた記憶喪失の男・マキ。彼は胸のペンダントの輝きに従い、これまで五つの世界を旅してきた。
ウルトラマンコスモスが守るコスモスペース。
ウルティメイトフォースゼロが守るアナザースペース。
かつてウルトラマンダイナが守ったネオフロンティアスペース。
過去にバット星人の脅威を退けたヒューチャーアース。
さらに、ウルトラマンリブットの活躍する世界。
旅の中で彼は同行者を得た。
ひとりは、気弱で命を狙われるストルム星人の少年・アンゲル。
もうひとりは戦闘マニアな宇宙人で宇宙船も保持するキール星人リーゼ。
今、三人はリーゼの操縦するエイ型の宇宙船に乗り、銀河を航行している。
「行き先はこっちで合ってる?」
「大丈夫だ。あのワームホールを抜けると別の世界に行けるはずだ」
船の向かう先にペンダントの光が伸びている。
ワームホールを超えての別世界への移動を指示しているのだ。
行き先についてはマキの胸のペンダントに一任されている。マキの目的はペンダントの光に従い人々を救うこと。アンゲルはウルトラマンであるマキに守ってもらうこと。リーゼはアンゲルを狙う刺客と戦うこと。三人は利害の一致からこうして共に旅をしている。三人を乗せた船は、やがてまばゆい光を放つワームホールへと突入していく。
ワームホールを抜けると、再び大宇宙が広がっている。一見他の宇宙と大差ないように思えたが、マキが視界の端に何かを捉えた。
(あれは……)
そこに漂っていたのは、コスモスペースの正義執行マシン、グローカーだった。いくつもの宇宙で起きているロボットの暴走により、彼らは様々な世界に移動しているのだ。マキも以前戦ったことがあり、しばらく姿を見ていなかったが……
「このグローカーは壊れているようだな」
ボディが大きく削れ、頭部の光も消えている。何ものかによって破壊されたようだ。
「見て、向こうにももう一体いる」
リーゼが指さすその先には、宇宙船と思わしき機械が一機、高速で移動していた。それを、マキの胸のペンダントも指し示している。
「あれはグローカーマザー。グローカーの母船で、あの中にいっぱいグローカーポーンが入ってるの」
「ペンダントもあの船を指している。追いかけよう」
リーゼが宇宙船に命令を出し、グローカーマザーを追跡する。当然、相手もこちらに気づいている。母艦から数機のグローカーが射出された。
「俺が行く!」
マキが眩い光と共に巨人・ウルトラマンに変身! 宇宙船の外に飛び出し、グローカーに向けて光弾を撃つ。射出されたばかりのグローカーポーンはそれを受けて爆散! しかし数が多く、捌き切れない。
「くっ……この数は無理だ」
マキは船内に戻ると共に変身を解除。リーゼが宇宙船を急発進させ戦線を離脱する。
「あの宇宙船を止めるのは難しい。先回りして迎え撃とう」
グローカーマザーの向かう先に急ぐ。その先には、いくつもの宇宙でマキが見てきた光景があった。太陽系第三番惑星、地球。
宇宙は違えど、この世界でも狙われる運命にあるらしい。
大気圏を抜け、地球上の開けた場所に着陸する。
グローカーマザーも早く、既に二体ほどのグローカーポーンが投下され、街を破壊している。
逃げ惑う人々をかわし、マキは変身する。
光と共に体は巨大化し、銀色と赤色をまとった姿へと変化。胸にはペンダントと同じ形を配している。
遠方のグローカーを確認し、一飛びで接近。素早いパンチで敵をのけぞらせる。
すると、付近で発光が起き、巨人がもう一人現れた。
この世界―サイドスペース―を守る戦士、ウルトラマンジードだ。全身を走る黒、赤、銀の三色のラインと、マキになく他の戦士たちに見られる胸のカラータイマー、そしてつりあがった水色の目が特徴的だ。
腰を低くした構えの体勢から、瞬時に敵に飛び膝蹴りを喰らわせる。さらに、爪型武器・ジードクローによる斬撃がグローカーの腕を割く。
マキも負けじと敵を打ちのめし、光線技で撃破。ジードは腕を組み、必殺のレッキングバーストで敵を仕留めた。
アイ・コンタクトを交わし、互いに称えあうマキとジード。そこに、グローカーマザーから新たな二体の尖兵が投下される。
二体のグローカーポーンは落下せず、空中で分解し合体。第二形態グローカールークとなって降り立った。
「抵抗スルモノハ全テ排除」
無機質な音声でそう呟くルークは、肩、顔、手、足等至る所に刃を持ち、前後のモノアイが三六〇度視界を確保。さらにポーンよりも大型のボディが威圧感を与えてくる。
マキとジードが迫る巨体に応戦するが、地力で押し返されてしまう。
ジードはウルトラの父とウルトラマンゼロの力を併せ持つマグニフィセントへ変化し、グローカールークと正面からぶつかり合う! 強大な力と力の衝突が生む震動波で周囲の建物は大きく揺れ動く。
マキはジードを妨害しないよう、グローカールークの背後から斬撃波を放って援護する。しかし、マキの力が足りず、効果はない。
マキが光線を放つがこれも効果はない。逆にグローカールークは、突然腕から大きな刃を出現させると、隙が生まれたジードを突き刺した。
そのダメージは深く、ジードは一撃で変身解除まで追い込まれてしまった。
光の粒子が霧散し、消滅するジード。人間大に戻った彼を、その友人であるペガッサ星人ペガが受け止め、ダーク・ゾーンで離脱する。
一方、マキは敵の刃をぎりぎりで受け流し、反撃の機会をうかがっていた。
(このままでは……俺もやられる!)
一度身長10m程度の銀色の姿へ戻る。そして巨大な敵の周りをかく乱するように飛び回る!
狙いが定まらずあちこちを向き直すルーク。その背後から隙をつき、赤色の姿へ! 巨大な身体に戻り光線技を命中させる。
爆風。そして煙が辺りを覆う。
マキが敵影を確認しようとするが、そこから現れたのは敵の大きな刃! ジードと同様に腹部を抉られ、マキもまた変身解除に追い込まれてしまった。
グローカーポーン
グローカールーク
グローカーマザー
ウルトラマンジード プリミティブ マグニフィセント
登場