白銀 -アンファンス-
日本のとあるのどかな街、雫が丘。ここに不思議な怪異が発生していた。街のど真ん中に突如、巨大な穴が出現したのだ。調査に向かった特捜チームUPGの面々がそこで見たのは、宙に浮かぶどす黒い
モノを投げ入れると、それは跡形もなく消え去ってしまい、偵察用のドローンは内部で破壊された。その近辺を封鎖し被害の拡大を防いだが、その虚はどんどんと大きくなっていく。どうしたものかと頭を悩ませるUPG。
そこに、宇宙から宇宙船が飛来した。
宇宙船の中から現れたのは、三人の地球人に酷似した宇宙人。
ストルム星人の少年。キール星人の女性。そして、ウルトラマンと名乗る青年。
三人は、’光’に導かれてこの世界にやってきたという。
「それで、その虚がこれですか」
「なんだか、ブラックホールみたいですね」
一通り虚空とにらめっこした青年は、おもむろに小型の銃を取り出し、虚に向けてエネルギー弾を発射した。変化が起こらないのを確認すると、連れの二人に振り返る。
「俺はこれから、あの中を調べに行く。二人はどうする?」
「私は嫌。戻ってこれないかもしれないし、宇宙船を置きっぱなしにはできないでしょ」
「僕は行きます、マキさんに守ってもらっているので、少しでも恩返ししたいです」
「じゃあリーゼ、留守番よろしく」
そういうとマキと呼ばれた青年は短剣状の物体を取り出し、鞘から抜く。すると剣先から光があふれだす。瞬く間に、青年は白銀の戦士になった。
少年を担ぎ上げ、戦士は暗黒の内部に入っていく。
闇による浸食をかわし、暗黒の空間の奥へ進んでいくマキ。彼の視界の前方に、うっすらと光が見えてきた。
その方向へさらに進むと──―
そこには、もう一つの街があった。先ほどまで二人がいた世界とどこか違う。例えば、街並みが違う。特捜チームではなく、警察がこの虚を監視している。そして、その警察は二人の出現にひどく困惑している。
アンゲルが気付き、マキにこっそり耳打ちする。
「さっきの街、雫が丘って名前でしたよね。こっちは違う町のようです。ほら」
アンゲルが指し示した先には、「綾香市」の文字。
違う町同士が、この虚を通してつながっているのだ。マキは、エボルトラスターを見る。すると、先ほどまでこの虚に伸びていた光は、どこか遠くに向かって伸びている。今回の目的はこの虚を解決することではなく、それを通った先にあるこの街にあったようだ。ひとまずこの場を離脱しようとアンゲルを抱えて空に飛び立つマキ。
すると上空から見える山中に、昼間にも関わらず、人目をはばからずに訓練している巨人を発見した。
「なんだ、あれは……」