覚・醒 -アクティブ-
いつものように光を追って、三人を乗せた宇宙船は航行していた。
時空の狭間を超えてギンガとビクトリーのいた世界から離れ、別の世界に突入する。光が伸びていくその先へ進むと、宇宙空間に時空の乱れが確認できた。
そこには一人のウルトラマンが居て、その空間を見ていた。
宇宙船とアンゲル、リーゼをそこに待機させて、マキは変身。巨人の姿へと変身した。そこにいたウルトラマンに声をかける。
「あの、あなたはいったい?」
「ああ、私はウルトラマンXというものだ。君は……ウルトラマンネクサス?」
Xと名乗るウルトラマンは、マキの正体を知っているようだった。
「実は、記憶が無くて……でも、たぶんそうだ。ところで、これは?」
「ああ、この宇宙は私が普段守っているのだが、数日前からこの辺りに時空の歪みが現れていてな。調査しているうちにここに行きついたというわけだ」
そこは電波の乱れのように、プラズマ波が漏れ出ており、二人に近づき難い印象を与える。
「この電波は宇宙の航行や近隣の星々、生命体に悪影響を与えるだけでなく、他の宇宙とつながってしまう可能性もある。早急に解決すべき事案だ」
「俺も協力する」
Xの説明を聞き、マキが提案する。
「それはありがたい。だが、この中の空間は一種の電子空間になっているようだ。何が起こるかわからないぞ」
「ああ、わかっている」
「サイバーゴモラアーマー アクティブ」
電子音声とともに、Xの上半身にアーマーが展開され、その腕部の巨大な爪で空間が切り割かれる。
「行くぞ、ネクサス!」
「ああ!」
そして、未知の空間へと入り込んでいく―――
マキが目を覚ますと、そこには一人の青年が立っていた。
「大丈夫かい? 僕は大空大地。Xとユナイト――一体化している。君がウルトラマンネクサス?」
「ああ、俺はマキ。よろしく」
二人が辺りを見渡すと、そこには平凡な街が広がっていた。
「電子空間の中にこんな町が……しかも、人が生活している」
電車も人も活動している。そこには、現実世界と何ら変わらない世界があった。
しかし、この世界の何らかの異変が、外の世界に影響を及ぼしている。それを見つけなければならない。
「手分けしてこの街の人に聞き込みをしよう」
そう言って大地とマキは別行動を始めた。
街には高層ビルが立ち並び、かなり栄えている街だと見当がついた。この中から異変を見つけるのは困難だ。
しかし、マキには目的を指示す光がある。エボルトラスターを取り出してそれを確認すると、どうやらそれは一軒の店に続いているようだった。
店名から察するに、リサイクルショップのようだが……
「絢 JUNK SHOP」
ウルトラマンX
登場