正義の使者たる光の国の戦士たちは、この世界を去っていった。
マキたち三人がそれを見送っていると、背後の街から歓声が上がった。ダンパレダ星の人々だ。その目には光が戻っている。
「ありがとう……君たちのおかげだ、これでこの星も活気を取り戻す」
シーカが礼を言い、人間大に戻る。それに続いて元の姿に戻ったマキたち三人。マキが手元を見ると、エボルトラスターは新たな行き先を示している。
「もう行くのかい」
「ああ……この光の先に、また新たな事件がある……」
ふと光を見ると、それは上空に伸びていた。その光の先には、空に浮かぶ不気味なピエロの男がいた。
「……何だ、あれは」
マキがそう漏らし、シーカとアンゲルも見る。
「!!!」
ピエロの男の手には、いつの間にかリーゼが抱えられていた。
「誰だ! リーゼを離せ!」
マキが叫ぶ。
リーゼは眠っている。先ほどまで共に戦い、ついさっき人間大に戻ったばかりである。つまり、この一瞬のうちにピエロ男は彼女を眠らせ捕らえたのだ。
ピエロはマキたちを見下ろすと、ニヤリと笑った後リーゼとともに消滅。
次の瞬間、巨大な物体に光がさえぎられる。
それは、まぎれもないロボット怪獣だった。
四次元ロボ獣・メカギラス!
上空から落下する巨大な機械の獣。
エボルトラスターをすぐさま抜き、変身したマキが迎え撃つ。
銀と銀のボディがぶつかり合い、激しい火花を散らす。
メカギラスは破壊光線とミサイルで特攻を仕掛けてくる。街への被害を防ぐために防戦一方になるマキ。
「ここは僕に任せて、二人はあのピエロを追え!」
アンゲルとマキにそう言い、シーカは変身用チャクラムを構える。
「恩に着る……! 行くぞアンゲル」
マキが変身を解除するのと入れ替わりで、桃色の巨人・ウルトラマンシーカが顕現する。
マキのもとに、宇宙船型の石像が飛来してくる。アンゲルとマキを格納し、石像は発進。惑星ダンパレダを後にした。
シーカはメカギラスと対峙する。街を背後に守りながら、彼はロボットの弱点を探す。
シーカが牽制として光線を放つ。すると、いともたやすく敵のボディに傷が入った。
メカギラスは防御機能を有しておらず、その代わりに攻撃機能を特化させた機体に改造されているようだった。
シーカはチャクラムでミサイルをはじき返した後、必殺光線をチャクラムのエネルギー増幅機能で強化し発射。
無事、メカギラスを撃破した。どうやら、時間稼ぎのためだけに投下されたようだった。
「マキ、アンゲル、そしてリーゼ……無事を祈る」
―――惑星ダンパレダ付近の小惑星―――
セカイは、魔人体を捨てて命からがら逃げだした。プラズマによって魔人の体と力は失われ、今は巨人の体を保つので精一杯だ。
だが。
「私は、生き延びた……もう一度ウルトピアを再演し、再び神に勝る力を手に入れる……!!」
その野望は潰えていなかったようだ。
そんな彼の視界に、遠方よりやってくる人影が見えた。
「誰だ、あれは……メフィラスとチェーンは死んだとの報告を聞いた……チャリジャか? いや、あいつはピエロの姿のはず……」
それが近づいてくるにつれ、セカイの顔は驚愕と焦りに包まれる。
「ま、まさか……そんな馬鹿な」
「貴様か。ウルトピアを破壊した、我が主君の仇」
太刀を構え彼の元へと歩を進める、その名はウルトラマンサイレント。
ウルトピア崩壊から逃れた唯一の戦士であった。
「我が名はサイレント。本来は我が主君ムーン王とメイプル女王をお守りすることが使命……」
サイレントは、セカイを前にして刀を振りかぶりながら語る。
「しかしそれは叶わなかった……これは我の不徳の致す所、よってここで自害致す」
セカイは必死でこの場をしのぐ方法を考える。しかし、先ほどの戦いによって彼に力はほとんど残されていない。
サイレントはセカイをにらみつけて言い放つ。
「貴様を打ち取った後でな」
刃はオーラを纏い、淡い光を発しながら向かってくる。それをセカイは、必死に躱す。しかし、
「遅いッ」
二撃目は容赦なく、セカイを斬った。セカイの体は塵となって消滅していく。
亡霊のごとく、セカイの断末魔が塵に乗って響く。それを太刀の一閃で振り払い、サイレントは自身の腹にその刃を突き立てた。
ウルトラマンサイレント(オリジナルキャラクター)
メカギラス
チャリジャ
登場