もうひとりの悪魔
――M78スペース――
「辺境惑星に膨大な量の悪性エネルギーが出現。ウルトラマンキングを狙った者と同質の存在と思われます」
そう報告する隊員を下がらせ、隊長ゾフィーが分析を急がせる。
「どうだ」
「はい。これはかつて、我々の宇宙に飛んできた外的存在……ダークザギと全く同じ反応です」
「しかし、奴は以前我らとウルトラマンノアの協力で封印したはずだが……」
何らかの形で封印を脱した可能性。エネルギーを吸収し復活した可能性。ウルトラマンと同じく、完全な死が存在しない可能性。そして、何者かが復活を手助けした可能性……。
今現在、宇宙警備隊は"悪魔"に対抗するため、その戦力のほとんどを光の国に結集している。レオ兄弟など一部は休眠しているキングの護衛についている。そのため、大きな戦力をダークザギに割くことができない状況に居るのだ。
「仕方ない、80を呼べ。勇士司令部のメンバーと共に向かわせる」
「以前ダークザギを撃退した時のデータと比べると、戦力が少なすぎると思われますが」
「大丈夫だ。80は、マイナスエネルギー……いわゆる、悪性の力に対する対処法に詳しい。それに、我々はあの時よりも強くなっている」
こうして、選抜されたメンバーがダークザギ撃退のために派遣された。
突如小惑星帯に出現したダークザギは、光の国へと侵攻。その途中で、80率いる迎撃部隊と接触した。勇士司令部のメンバーによるコンビネーション攻撃でダークザギを無人の惑星に誘い込む。
ダークザギが地面に降り立つ。すると、勇士たちはウルトラランスを構えて次々と降下。80の指揮の下、ザギのエナジーコアに向けて連撃を加える。ザギはそれを超重力光線、グラビティ・ザギで次々と彼方に追いやる。
投擲されたランスもザギ・リフレクションで反射し、投擲主を撃墜。並の勇士たちを歯牙にもかけず、次々と始末していく。
そこに、空中から強烈な蹴りが飛び込んでくる。
80のウルトラ400文キックだ。
ザギが目障りに感じ、ザギ・シュートを放つ。しかし、80はフラフープ光線でそれを完全に消滅させる。
これがザギの逆鱗に触れた。暗黒の炎を拳に纏わせ、ザギ・インフェルノを放とうと接近する。
しかし、80は暗黒のエネルギーの扱いはお手の物だ。ウルトラオーラと呼ばれる光の矢が闇のエネルギーを消滅させる。
ザギは暗黒の力が無効と知ると、格闘戦に切り替える。だが、80はディフェンス念動でこれを回避。ウルトラショット、ウルトラスパイラルビームなど遠距離攻撃で徐々に攻撃を与えていく。
高速瞬間移動であっさりと80を捕らえるザギ。そこですかさずボディスパーク! 体に電撃を纏わせ、逆にザギを捕らえる。
この至近距離で80は目から、腕から、そして腹部から三つの光線を同時に放つ。
ウルトラアイスポット、サクシウム光線、バックルビーム。
吹き飛ばされるザギ。戦闘力では80を圧倒しているはずだが、いかんせん相性が悪い。
そして、ほとんどなすすべなく撤退を余儀なくされてしまう。
宇宙空間に一時退避したザギ。必殺光線ライトニング・ザギを放ち、惑星ごと80を始末しようとする。すると、その惑星付近の空間が歪む。
ザギの強力な光線は、現在不安定になっている並行世界同士のゲートを開いてしまった。
ザギはその中に光線ごと吸い込まれていく。
―――"N"の世界―――
ダークメフィスト・ツヴァイへと変貌したチャリジャを撃破したマキは、5人のウルトラ戦士と別れ、再び宇宙船型石像に乗り込んだ。
アンゲルとリーゼ……二人の意識は未だ回復しない。しかし、エボルトラスターの射す光はマキを休ませてはくれない。この世界への別れもそこそこに、石像は宇宙を超え別の世界へと突入する。
マキはウルトラマンオーブ……クレナイ ガイとの会話で新たな事実を発見した。自分の中に宿るウルトラマンネクサス、そしてエボルトラスター、飛行船型の石像。これらは宇宙の異変を解決するために動いている。事実、行く先々で4人の"悪魔の手先"と戦ってきた。さらに、一度として同じ世界には出なかった。
悪魔の手先の蒔いた呪いを石像が解除していたという。エボルトラスターの光は、これを指していたのだろう。
そして、手先はすべて倒した。
では、次の行き先は?
新たな世界が見える。闇の巨人が同時に別のゲートから飛び出してくる。どうやら、まだ戦わなくてはいけない敵がいるらしい。
そして、自分はいったい何者なのか?
失った記憶。闇の巨人と戦ったという謎の記憶。なぜか取り戻していくウルトラマンネクサスの力。
それは、この戦いの先にあるのだろうか。
宇宙空間で、ザギとネクサスの決闘が始まった。
ウルトラマン80
ダークザギ
登場