マキ……
声が聞こえる。マキは、再びノアの内側で目覚めた。だんだんと意識がはっきりしてくる。
「確か、俺たちはダークルシファーを追い詰めて……」
そこへ、ノアが語り掛けてくる。
「そうだ。我々は奴を打ち倒した。宇宙に平和が戻ったのだ」
「そうか……よかった」
ノアはマキにその後のことを説明し始めた。
あの後、状況を知ったキングが皆に伝え、同時に宇宙の異変も消失したらしい。
そしてノアも今、元の時空に帰ってきたところだったのだ。
彼らウルトラ戦士たちは、それぞれの世界に帰っていったのだ。自分たちの守るべき場所へ。
「さあ、残るは君だけだ、マキ。君はどうする」
「俺は……」
マキはノアから生まれた存在。故郷と呼べる場所はなく、ルシファーを滅した今、やるべき目的もない。
しかし、マキは悩まなかった。
「俺を、どこかの世界に連れていってくれないか」
「構わないが、これからどうするのだ。私と離れれば、君はもう巨人には変身できない」
「それでもいい。俺は、そこで俺のやるべきことを探す」
目には希望の光が満ち溢れている。それはノアの記憶の中の適能者たちに似ていた。
「君は勇敢だ。かつて、私が出会った者たちのように。私は無意識のうちに、そのような人物を作り出したのかもしれないな」
「そうかもしれない。でも、俺は俺だ」
「そうだな。君には君の人生がある。その中で、何か残せるものがあれば、君には素晴らしい価値がある……」
「それが何かはわからないけど……探してみるよ。なにもない俺だからこそ、これから何でもできる気がする」
「おっと、君にはいるじゃないか。仲間が―――」
遠い宇宙―――どこかの星
「はあっ!!」
マキは勢いよく目覚めた。
見渡すとそこには、遠くまで広がる街並みが。幾数の宇宙で見てきた青色の星、地球だ。
「あ、起きましたよ」
「ここはいったいどこなの?」
振り返るとそこには、久しく言葉を交わしていなかった二人の姿が。
「アンゲル、それにリーゼ。二人とも、もう大丈夫なのか」
「もうすっかりね」
「ちょっと記憶があいまいですけどね……それよりマキさん、いったい何があったんですか?」
マキはいつの間にか胸にかけられていた、エナジーコア型のペンダントを手にして言った。
「ああ、それはな……」
ノアと別れ、遠き宇宙でマキは仲間と共に暮らし始めた。彼はいくつもの世界を巡り、ついに自分の正体を知った。
そしてこれから、彼の新たな旅が始まる。それは、人生という旅―――
彼に、何ができるのか。何を為すのか。それはまだ、誰にもわからない。
感想と評価お願いします
気が向いたら番外編かきます