英雄去りしワールド
宇宙を飛び、行くあてもなく旅をしていた俺のもとに、一筋の道しるべが現れた。それは、巨人の姿に変身するときに赤く発光する謎のペンダントから突然発せられた。
赤い閃光は輝きを損なわずに宇宙の遥か先まで伸びている。俺はその先に向かうことにしたのであった。
グローカーを追っていた時に見たものと似た『銀河』を超えて、俺は別の銀河に足を踏み入れた。
そして、再び閃光を追って飛ぶ。その示す先に、遊星ジュランや惑星エスメラルダに勝るとも劣らない美しい星が見えた。
「ここに、俺のやるべきことがあるのか……?」
早速俺はその星に降り立つことにした。
巨人の姿で降り立とうとしたが、そこには見渡す限りの建物が広がっており、とても安全に降りられる状況ではなかった。さらに、空飛ぶ船が何やら警告を発している。
「な、なんだこの星は……!?」
その星は、俺がこれから何度も訪れることになる、神秘の星・地球であった。
人間体に戻り、人通りの少ない通りに着地する。しかし、近くにいた子供に見つかってしまった。
興味津々で見つめてくる子供を無視して逃げるのははばかられ、ぎこちなく微笑み返す。
「や、やあ……こんにちは」
子供は近寄り、俺に開口一番こう言った。
「お兄ちゃん、ウルトラマンダイナなの!?」
「えっ……ウルトラマンダイナ……?」
聞きなれない名前に困惑する。いや、その前に。
この星には、俺以外のウルトラマンがいるのか? もし、いるのなら会いたい。子供はそんな俺の様子に気づかずに続ける。
「それとも、ウルトラマンティガ!?」
また知らない名だ。
俺は子供に問いかけてみる。
「えっと、俺は名もなきウルトラマン……? なんだけど、この星にはウルトラマンがいるのかな? 教えてくれないかな」
「ええと、前はいたんだって。でも、今はいない」
「そうか、ありがとう」
ウルトラマンのいない星に来るのは、目覚めてから初めてだ。この星には人類の脅威はないのだろうか。平和な世界なら良いのだが。
少し街を歩くと、巨大なモニターに映像が映されている。そこには見たことのないウルトラマンの姿。
先ほどの子供も言っていたが、かつてこの星にいた『ウルトラマンダイナ』のようだ。
「伝説の英雄、アスカ・シンがこの星を救った『アスカ記念日』が16回を迎えました。街中では……』
モニターでは、過去のウルトラマンダイナの功績や人々の声が紹介されている。アスカ・シン。彼がダイナとなり、この世界を救って消えた、という事が分かった。ウルトラマンティガについての情報は得られなかった。
ふと横を見ると、隣に立って俺と同様にモニターを眺めている女性がいた。
若い外見とは裏腹に、声色は低く、どこか異質さを感じさせる。しかも、何やら物騒なことを口にしている。
「我々の同胞を奪った
俺は意識を集中してその女性を見やる。すると溢れてくる禍々しいオーラ……俺に気づいてニヤリと笑うこの女性は、この星の人ではない!!
第5、6話はネオフロンティアスペース編!