助け求むフォーリナー
胸に下げた赤いペンダント。それが光り指し示す先へ、俺は向かっていた。いくつもの宇宙を超え、やがて伸びた光の終点が見えてくる。そこには、以前と同じく地球が在った。
「とりあえずどこかに降りてみるか」
光の射す大まかな場所に従って、俺は地球の大地に着地する。巨人化していると目立ってしまうので人間の姿に戻る。人気の無い場所を狙ったからか、人の姿はない。
それでも、街に向かって歩いていくと、ちらほらと人の姿が見えてきた。ビルや商店が並ぶ街並み。辺りを見渡してみると、この前訪れた地球とあまり変わらない。怪獣や宇宙人の姿も今のところ見当たらない。
「何か事件が起きているかもしれない。本や新聞で調べるとしよう」
そう決めて歩き出すと、後ろから何かがぶつかってきた。
「な、何だ!?」
そこには、見たところ12歳くらいの少年が息を切らしてしゃがみこんでいた。相当疲れているだろう彼を落ち着かせながら、俺は用件を聞く。
「どうした、なにかあったか少年」
「ッつ……お兄さん、助けてくれ! 狙われてるんだ!」
少年は焦りを隠さずに言う。
「何に狙われてるんだ!?」
俺が聞くと、少年は逃げながら話す、と言って俺の手を引き路地裏に逃げ込んだ。
「よし……もうまけたかな」
「少年、一体何が起こってる? 君はいったい誰に狙われてるんだ?」
少年は俺に事情を話し始める。
「ごめんごめん。俺はストルム星人のアンゲル。お兄さんも宇宙人だろ? 悪いやつに狙われてんだ。助けてくれ」
ストルム星人。聞いたことのない宇宙人だ。
「アンゲル、君はなぜ狙われてる? 理由を聞かせてくれ」
「ああ……たぶん、俺の体の中にある器官を狙ってるんだ。ストルム器官っつってな」
アンゲルの話によると、彼はストルム器官によって周囲の位相を反転し、エネルギーを変化させられるという。しかし、故郷のストルム星は滅び、売人にとっては貴重なお宝だという。
「人の体を商品扱い……許せない」
俺はアンゲルの両肩に手を置き微笑む。
「俺はマキ。名もないウルトラマンだ。俺がお前を守ってやる」
そういうとアンゲルは非常に驚いた様子でしりもちをついた。
「ウ、ウルトラマンだァ!? まじかッ!!」
「ウルトラマンって、そんなに珍しいか?」
「いや、おれはいくつもの世界を放浪してたけど、どのウルトラマンにも助けてもらったことなくてさ……」
「いま、宇宙中でロボットが暴れている。ウルトラマンは皆、その対応に追われているようだからな」
「へー。まあ、お兄さんが助けてくれるならいいや。じゃあ、よろしくね」
「あ、待ってくれ。俺は、このペンダントの導きに従って困った人を救っているんだが、今回は君を狙っている奴のことだと思う。なにか手掛かりはあるか?」
アンゲルは思案して、情報を話し出した。
「俺がこの世界に飛んできたのは二日前だ。そいで、昨日からもう襲ってきやがった。二人組の宇宙人だった。武器はたぶんレーザーガンかな」
「ふむふむ……ン!!」
情報交換している俺とアンゲルの間に、レーザーが照射された!
「逃げるぞ!」
ストルム星人アンゲル(オリジナル怪獣)
登場