日本国召喚×不沈戦艦紀伊   作:明日をユメミル

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閑話休題:4-10

佐世保から出撃した第2護衛隊群と水陸機動団は、八戸基地第2航空隊のP3C、第1護衛隊群による支援により、島へ向けて大東洋を航行している。

 

 

「艦長、第1護衛隊群と第2航空隊が敵潜水艦と接触したとの報告が入りました」

 

 

前方200キロ先を航行する第1護衛隊群と第2航空隊の対潜哨戒網は広範囲に及び、出港から僅か半日程で敵潜水艦を血祭りに上げていた。

 

 

「ここまでは順調じゃな」

 

「えぇ。敵さん、我々に気づいてますかね?」

 

「恐らく感付いているだろうとは思うが」

 

 

グラ・バルカスと日本の軍事戦略から考えれば、即応力と機動力では自衛隊が勝っている。自衛隊は24時間態勢で任務に就いているため、有事の際には陸海空自衛隊は即座に動けるようになっている。

一応、グラ・バルカスも第3文明圏の各国に放っているスパイにより、日本が潜水艦基地を突き止め、自衛隊がそこを攻略しようとしている事は突き止めているが、惑星の反対側に離れている本土への長距離通信は容易ではない。

情報伝達速度も通信精度も日本の衛星通信には遠く及ばず、グラ・バルカスが自衛隊の動きを察知するまでに1日か、下手すれば2日は掛かるため、今の所はグラ・バルカス側に目立った動きは無かった。

 

 

 

「予定ではそろそろ彼らが動き出している頃じゃな」

 

 

神は腕時計を見る。

 

 

 

 

その頃、自衛隊の目的地である島の北東にある森林の奥地では、夜の暗い森の中を目立たない様に複数の人影の姿がある。その人影は叢から目の前の山の山頂に聳え立つ敵のレーダサイトを監視している。

 

 

「1尉、作戦開始時刻です」

 

「よし」

 

 

暗闇の中、月明かりが差し掛かる。月光に照らされたのは陸上自衛隊の迷彩服を着用した自衛隊員が20人が息を潜めている。彼等はロウリア戦時にロウリア王捕縛作戦で活躍した陸上自衛隊特殊作戦群の隊員だった。

彼等は海上自衛隊の潜水艦を使って数日前から島に上陸しており、潜水艦基地の捜索と監視、精密爆撃誘導、水陸機動団の上陸支援のため数日前から潜入していたのだった。

 

 

 

「島内の敵の動きはどうだ?」

 

「特に変わった動きはありません。車両や艦艇、航空機も通常通りの動きです」

 

「間も無く空自の爆撃と海自のミサイル攻撃が始まる。誘導準備を始めるぞ」

 

「了解」

 

 

レーダーサイトを監視している第1小隊と、港の艦艇を監視している第2小隊は、空自のレーザー誘導爆弾を目標へ誘導する誘導装置を設置し、それぞれの目標へ向けてレーザー光線を照射する。

 

 

 

 

 

 

 

同時刻、カルアミーク王国の王都の北にある郊外に建設された連絡用空港では、本土の三沢基地の第3飛行隊と千歳基地の第201飛行隊、そして今回の作戦のため入間基地から派遣されてきた航空戦術教導団電子作戦群で急遽編成されたカルアミーク王国分遣隊の戦闘機と輸送機が暖気運転を開始していた。

 

 

「空将、時間です」

 

「うむ、では当初の予定に従い第3飛行隊と201飛行隊は出撃させよ」

 

 

カルアミーク王国分遣隊を指揮する太田空将の命令が下り、レーザー誘導爆弾と対艦ミサイルを装備した第3飛行隊のF-2戦闘機と201飛行隊のF-15Jが格納庫から滑走路へ出てくる。

ジェットエンジン音を響かせながら、先ず最初に飛び立つ201飛行隊のF-15J離陸地点で停止する。

 

 

『take off!』

 

 

アフターバーナーが点火しエンジンノズルから火柱を上げながら、F-15は1機ずつ飛び立っていく。

201飛行隊が飛び立った後、第3飛行隊も同じようにアフターバーナーを焚きながら飛び立っていった。

 

 

 

 

 

 

 

続く




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