日本国召喚×不沈戦艦紀伊   作:明日をユメミル

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閑話休題:5-9

射撃場へと移動した試験中隊は、支給された試作ライフルを手に、射撃する順に一列に並ぶ。

 

 

「第1小隊、射撃用意!」

 

 

第1小隊が横一列に並び、手にしていた試作ライフルに20発入り弾倉を装着しチャージングハンドルを引いて薬室に弾丸を装填する。

 

 

「構え!安全装置解除!」

 

 

第1小隊の隊員はライフルを前方にある標的に向けて構え、セレクターレバーを回し、セーフティーを解除する。

 

 

「撃て!」

 

 

 

中隊長の合図と同時に中隊全員が引き金を引き、銃声が響き渡る。セミオートライフルのため、射撃する度に薬室から薬莢が吐き出され、弾倉から押し上げられた弾薬が再び薬室に装填され、また引き金が引かれる。

 

 

「本当に凄いや!」

 

「一々ボルトの操作しなくて良いから楽だぜ!」

 

 

第1小隊の隊員達は試作ライフルを撃ち続けながら、その性能を肌で感じる。弾倉が空になった隊員達は、マイラスの説明通り弾倉を交換していくが、少し癖のある弾倉交換方法のため少し戸惑う場面も見られるが、特にこれと言ったトラブルもなく第1小隊は射撃を終えて、次に射撃する第2小隊へと場所を譲る。

続けて射撃をした第2小隊、第3小隊、第4小隊とも無事に試作ライフルの射撃を終え、皆その性能に少し戸惑いを見せつつも概ね受け入れられた。

 

 

「続けて、拳銃射撃に入る!」

 

 

次にトカレフの射撃テストに入り、中隊はライフルから拳銃に持ち替える。

 

 

「安全装置解除!弾倉装着!」

 

 

オリジナルのトカレフには無い手動式の安全装置を下に倒して、グリップに弾倉を装着する。

 

 

「装填!射撃用意!」

 

 

スライドを引いて薬室に弾丸を装填し両手で構える。

 

 

「撃て!」

 

 

『バンッ!』と、軽い発砲音と共にトカレフから7・62㎜トカレフ弾が飛び出し、各国で広く使用されている鉄製鎧の一番固い部分である胸部を易々と貫通し穴を開けて、裏側へ抜けていく。

 

 

「おい……コイツの威力強すぎないか?」

 

「だな……ウチのリボルバーでも鉄製の鎧相手には小さい穴を開けるのがやっとなのに」

 

 

鎧を大穴を開けていくトカレフ弾の威力に彼等が驚くのは無理もない。

トカレフに使用されている7・62㎜トカレフ弾は小口径ではあるが発射薬の量が非常に多く、開発当時は高価であった鉛の量を減らす目的で鉄製の芯を鉛と銅で覆っているため射程距離は45口径弾のような大口径弾に比べれば短いが、『貫通力の高い銃』として一般的にイメージを持たれているのである。

 

 

 

「日本じゃこんなのが犯罪に使われてるって聞いてるけど、考えただけで恐ろしいな」

 

「こんなのが犯罪者の手に渡ったら大変だ」

 

 

彼等はトカレフの威力に恐れおおのきつつも、威力は必要以上との認識を持った。

 

 

「さて、これらの装具と銃火器の使用方法を体験してもらったが、我が中隊はこれより1ヶ月掛けてこの試験場全体を新装備を使った試験演習を行う。明日の朝より開始予定だ。各員は1ヶ月間の演習に備えるように。解散!」

 

 

試験中隊は、ムーにとっては数十年先の技術で作られた新装備を手に1ヶ月に及ぶ、新装備の性能をテストするための過酷な試験演習に入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続く




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