3機のF-2から投下された24発のGBU-87クラスター爆弾は高速で落下しながら、グラ・バルカス軍の直上にむかっていく。
「起爆10秒前、9、8、7、6、5、4、3、2、1!」
24発のクラスター爆弾は空中で破裂し、内部に封入されていた202発の子爆弾が雨のように降り注ぐ。
「うぉっ!」
4000発近い子爆弾の爆発の猛烈な爆風が辺りに伝わり、特殊空挺連隊が居る叢にも到達する。思わず吹き飛ばされそうになるが、何とか耐えて、爆風が収まるのを待つ。
「終わった……のか?」
爆風が収まり、確認のため前進する。
着弾地点にたどり着くと、大量の土煙が上がっており、その合間から戦車と装甲車が横転したり、大破した状態で擱坐しており、帝国兵の骸が無惨な状態となって、まさに地獄絵図のような様相を呈している。
「ヒデェ………」
「生きてる奴、居ると思うか?」
辺りを見回しても生きてる敵兵の姿は見られない。
「う…………」
「あぁ…………」
ふと何処からか呻き声が聞こえてきた。
辺りを見回すと、横転大破した1台のハーフトラックがあり、そこから聞こえてきた。
「生死を確認する。ゆっくり近づけ」
チャーリー達は辺りを警戒しながらゆっくりと近づき、トラックの後部にある歪んだハッチに手を掛けると、一気に引き剥がす。
「動くな!!」
ハッチを引き剥がしたと同時に手にしているM4を構えながら中に飛び込む。
中には、見たところ20代の若い帝国兵が負傷した状態で倒れていた。
「お前ら………敵か…………」
「そうだ。お前らの官姓名は?」
「第8帝国陸軍………レイフォル方面軍………第17歩兵連隊………第6大隊第3中隊の………ワイル・カーンズ………階級は二等兵だ」
「同じく第6大隊第3中隊の………メイナ・オーキン……階級は三等兵です」
「ワイルとメイナだな。残念ながら君達は我々の捕虜となった」
チャーリーの言葉に2人は力無く項垂れる。
「隊長」
そこへチャーリーの部下が彼に耳打ちする。
「そうか…………残念な知らせがある。たった今、君達以外に生存者が居ない事が確認された」
「そうか………ならば!」
ワイルは腰に提げていた銃剣を抜く。
「第8帝国に栄光……」
「やめろ!」
チャーリーは銃剣で自らの胸を刺そうとしたワイルから銃剣を素早く奪い取る。
「聞きたい事があるのに、死なれちゃ困る。ちゃんと捕虜として丁重に扱うから早まった真似はするな」
「くっ……………」
2人は軽い手当てを受けた後、正式な捕虜として連行され、彼等が知る限りの情報に関しての尋問を受ける事となった。
この日を以て『第2次バルクルス衝突』は終結し、 グラ・バルカス軍はバルクルス基地奪還を断念。ムー侵攻の足掛かりを失う事になり、以後、国境を挟んでムーとの睨み合いが続く事になった。
続く
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