空自の爆撃で航空戦力の9割を失い、空の優位を喪失した南軍は、有り余る数の地上戦力による物量作戦に切り替えて、クワトイネ、ロウリア民国に対する大攻勢を仕掛けようとしていた。
これに対して、クワトイネとロウリア民国へは日米を中心に編成された第3文明圏国家により編成さへれた第3文明圏国家連合軍(以下:国連軍)が到着し、南軍による物量作戦への備えが進められていた。
ロウリア方面は新生アメリカ合衆国軍(以下:米軍)を中心としたガハラ、フェンの3国による国連軍第2師団はジン・ハーク港沖合いの強襲揚陸艦から首都ジン・ハーク入りを果たし、ロウリア民国軍と合流した後、最前線となっている首都南方のロウ・ハーク川に設けられた前線基地へと移動していた。
「今日中には前線基地の構築だ!」
旧在日米軍工兵隊を中心に編成された合衆国工兵隊は、ロウリア民国軍工兵部隊と共同で持ち前の機動力にモノを言わせ、様々な重機や工兵機器を最大限活用し強固な前線基地構築を開始していた。
ガハラとフェンの部隊はそんな彼らを尻目に、持ち前のワイバーンや風竜などの南軍を上回る航空戦力の即時投入が出来るよう、仮設の滑走路で待機している。
そして日本を中心にアルタラス、カルアミーク、ムーの4国で編成された国連軍第1師団も、マイ・ハーク港沖合いの輸送艦からマイ・ハークへ入り、第3師団への援軍として待機していた公国軍第5師団と合流した後、ク・ボタへと移動した。
国連軍の到着により、クワトイネとロウリア民国は戦力的にも南軍よりも勝る事となり、ロウリア人民共和国の優位性は影が見えはじめる。
「さて、これで全てが揃った」
「えぇ。此処からは我々の番だ」
中央山脈に構築された防衛戦線でも、国連軍の到着により士気は最高に高く、未だ数万という戦力を持っている南軍のクワトイネ侵攻部隊に対する備えも完璧である。後は実際に戦うまでどうなるかは分からない。
「師団長!」
国連軍第1師団司令部が置かれるク・ボタとリアルで繋がっている中央山脈最前線司令部に居るクワトイネ、日本、ムー、アルタラス、カルアミーク各国の前線指揮官達の元に報告が入った。
「ムーの偵察飛行隊からの報告で、南方方向より多数の敵勢力が向かってきているとの事です」
「来たか。各部隊に戦闘配置を命令!」
中央山脈に展開していた部隊が攻撃態勢に入った。地上部隊は実弾を装填し待機、自衛隊のヘリ部隊、ムーの航空部隊はク・ボタの飛行場から飛び立ち山脈を越えて敵地上部隊へ対する、航空攻撃のため出撃していった。
「さて、彼らが先行か」
国連軍第1師団陸上自衛隊第5対戦車ヘリコプター隊所属のAH-1Sコブラ8機は対戦車ミサイルTOWを降ろし、代わりにハイドラ70ロケットランチャー2基を追加し合計4基のランチャーと、実弾がフル装填された20ミリバルカン砲を携えて飛行していた。
彼らの上空を制空権確保のため、ムーのマリンが先行して飛行している。
「さて、ムーのお手並み拝見と行きますか」
続く
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