日本国召喚×不沈戦艦紀伊   作:明日をユメミル

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第14話

攻撃を開始した第5対戦車ヘリコプター隊のコブラから単発ずつ放たれるロケット弾は、地上を群を成して進撃する南軍地上部隊へ向けて降り注ぐ。

ヘリコプター隊の目的は敵が保有する重兵器の破壊であり無誘導ロケットであるハイドラ70は、移動速度が馬や人間が歩くよりも遅い重兵器へ次々と命中する。

 

 

「うわぁっ!」

 

「バリスタが!」

 

「重装歩兵前へ!」

 

 

南軍は防御力重視の重装歩兵にこれらの兵器を守るように盾を構えて、展開する。だがそんな彼らに降り掛かったのは、コブラの20ミリバルカン砲による機銃掃射だった。

戦闘機に搭載するために開発された機関砲を小型軽量化した20ミリ口径の砲弾を連射して打ち出す3連装バルカン砲は装甲車や軽車両に穴を開ける威力があり、精々装甲車よりもやや劣る程度の防御力しかない重装歩兵の盾と鎧をあっさりと貫通し、鎧を纏っていた南軍兵は引き裂かれていく。

 

 

「ダメだ!盾じゃ歯が立たないぞ!」

 

「魔道士を呼べ!あの羽虫を落とせ!」

 

 

後方に控えていた魔道士部隊が手にしていた杖をコブラに向けて詠唱を開始した。

 

 

『敵後方に魔道士らしき一団を確認!』

 

『一時目標変更、バルカン砲発射用意』

 

 

魔道士達が自分達に向けて杖を向けていたのに気がつき、重兵器を攻撃していたコブラは目標を魔道士達に変更しバルカン砲を彼等に向けた。

 

 

「いかん!早く詠唱を…」

 

 

魔道士部隊の指揮官らしき魔道士が詠唱を急ぐように指示するが、詠唱が終わるより早くバルカン砲が射撃を開始し、彼らを文字通り吹き飛ばしていく。

 

 

「腕がぁぁ!私の腕がぁぁ!」

 

「私の足は………足は何処だ!」

 

 

20ミリ弾をまともに受けた魔道士は一瞬で上半身が消え去り、直撃はしなかったものの弾丸が掠めただけで手足を千切られた魔道士達は言葉にしようがない激痛とパニックにより、士気は崩壊していく。

 

 

『敵魔道士部隊を排除。目標攻撃を続行する』

 

 

魔道士部隊を排除したヘリコプター隊は弾薬の量が許す限りの攻撃を行い、バリスタ、攻城槌、重装歩兵を始末していく。

やがて、弾薬が尽きたコブラからの射撃は止まった。

 

 

『攻撃終了。全機、帰還せよ』

 

 

攻撃を終えたヘリコプター隊はその場から反転し、全速力で立ち去る。

 

 

「おのれぇぇぇぇ!我々を此処までコケにしてぇぇ!」

 

「見てろ!このツケは倍にして返してやるからなぁ!」

 

 

去っていくコブラに向かって感情的になっていた南軍兵士がそう罵倒するが、それを気にせんとばかりに悠々と去っていくコブラの姿に悔しさから、やがて罵倒する者は居なくなる。

 

 

 

 

 

攻撃成功は直ちに中央山脈の前線指揮所へと伝えられた。

 

 

「これで敵の装甲戦力は半減、攻城兵器は壊滅的な被害を与える事ができました」

 

「では次は我々の番ですな」

 

 

ヘリコプター隊の攻撃終了と同時に、今度は第3師団とクワトイネ派遣隊の特科部隊による榴弾砲の砲撃作戦が開始された。

帰還するヘリコプター隊とすれ違うようにOH-1観測ヘリが数機程、前線へと向かっていく。

 

 

『こちらオメガ1、目標地点に到達。敵地上部隊を確認』

 

 

OH-1に装備されたセンサーカメラからの情報を元に、特科隊への着弾観測を開始する。

特科隊はOH-1からの情報を元に、砲撃諸元を算出し射撃準備を開始する。

 

 

「各砲、射撃用意よし!」

 

「撃て!」

 

 

合図で75式が斉射による砲撃を開始した。

 

 

 

 

 

続く




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