南ロウリアの侵攻を見事に跳ね返したクワトイネと国連軍は、南ロウリアへ逆侵攻のため出撃準備を整えていた。
国連軍2個師団による北ロウリアと中央山脈の2方向から首都ピョーヤンを目指す侵攻作戦は『ロデニウスの夜明け作戦』と命名された。
国連軍が侵攻作戦を整えている最中、日本・アメリカ・ムー、3国の特殊部隊で編成されたタスクフォース332部隊は2手に分かれて、南ロウリア領内に於ける重要地点と敵の兵力の偵察を目的として潜入を図っていた。
ダイダル基地から飛び立った、陸上自衛隊所属のCH47J6機、UH-60J6機、新生合衆国海兵隊所属のCH53E6機と同じく新生合衆国陸軍所属のUH-60L2機は暗闇の空の中、南ロウリア領内へと侵入していた。
『目標地点まで後5分』
森林を超低空で飛行していたヘリ部隊は速度を落とし、高度を落とす。
『降下1分前』
UH-60JとUH-60Lの日米が保有するブラックホークに搭乗していたタスクフォース332の隊員達は装備の最終確認を行い、降下に備える。
『10秒前!』
木の真上ほぼスレスレにまで高度を落としていた8機のブラックホークのキャビンドアが開かれ、ラペリング降下用のロープが垂らされる。
『降下開始!』
その合図と共に隊員達は次々と地面に向かって降りていく。僅か2分足らずで隊員を降ろしたブラックホークは、周囲を警戒するように周回飛行を開始し、続けてCH-47とCH-53Eが胴体下から吊り下げていた車両を降ろしていく。
CH-47Jからは軽装甲機動車と防弾仕様の高機動車を計6両、CH-53EからはL-ATVと装甲型ハンヴィー6両が降ろされ、積み荷を降ろし終えたヘリ部隊はその場から足早に去っていく。
「よし。全員集合」
タスクフォース332の現場指揮官である新生合衆国陸軍特殊部隊『ルイス・キャンベル』中佐は全員に集合を掛けて、ブリーフィングを開始した。
「我々の現在位置は此処で、敵の本拠地までは直線で50キロはある。改めて確認するが我々の目的は国連軍の攻撃で手薄になった敵本拠地に潜入し、敵の最高司令官を拿捕する事だ。何か質問は?」
「はい」
そこへタスクフォース332に参加しているムーの特殊空挺連隊を指揮するチャーリーが手を上げる。
「万が一目標が抵抗した場合は射殺と言う手段は?」
「出来れば生かして捕縛したい。抵抗した場合は抵抗出来ない程度に痛め付けろ。他は射殺しても構わん」
「了解」
質問を終えたチャーリーは口を閉じた。
そしてブリーフィングを終えると直ぐに、タスクフォース332は車両に乗り込むとピョーヤンに向けて移動を開始した。
続く
皆様からのご意見とご感想お待ちしております