日本国召喚×不沈戦艦紀伊   作:明日をユメミル

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第24話

第1師団がバンガー要塞を占領した頃、第2師団はバイール平野を突き進んでいた。

地平線の向こうまで何もない草原地帯を土を巻き上げながら新生合衆国軍の戦闘車両は無人機による上空偵察の結果から、敵部隊主力の前面を敢えて突き進む。

 

 

海兵隊のLAV-25とハンヴィーの偵察隊は周囲を警戒しながら、主力の前方に位置していた。

 

 

「こちらコブラ1、現在周囲に敵影なし」

 

『了解。引き続き警戒せよ』

 

「了解」

 

 

海兵隊装甲偵察隊所属の『マイケル・エマーソン』軍曹はLAV-25の車長用キューポラから辺りを警戒しながら指揮を行っていた。

自分が乗る車両の周囲を装甲ハンヴィーが固めるように展開し、上空の無人偵察機のサポートを受けながら敵主力部隊への威力偵察任務のため移動を続ける。

 

 

「コブラ1より各車へ、間も無く敵主力部隊の本拠地だ。戦闘態勢に備えろ」

 

 

 

既に偵察隊は敵の勢力圏に入っており、マイケルは各車に戦闘態勢を指示する。

 

 

「さて、もうそろそろ敵が見えてくる頃だな」

 

 

無人偵察機からの情報により、もうすぐすればバイール平野の奥地にある首都との玄関口である森林地帯に展開している敵主力を目視で捉えられる距離にまで迫る。

 

 

「ん?あれだな」

 

 

双眼鏡とセンサー類を駆使し敵を捉える事が出来た。

目視で捉えた敵は、流石に主力部隊とあってかなりの兵力が確認でき、バリスタや投石機なども確認できるが、やはり混乱しているのかまだ兵力と重兵器の配置はまだ完了している様子ではなく、向こうもマイケル達の存在に気付いてる様子はなかった。

 

 

「向こうから見えてる筈なんだがな………」

 

「軍曹、どうしますか?」

 

「気付いて無いのなら好都合だ。無人機と合わせて情報を貰おうじゃないか」

 

 

マイケルは無人機と共に敵情偵察を行う。データリンクにより敵の映像を本部に送る。

 

 

 

「しかし、連中はまだ気付かないのか?」

 

 

 

未だに敵がマイケル達に気付いた様子はなかった。重兵器の設営や兵力の配置に気を取られて、監視がおざなりになっているのか特に変わった動きは見られない。

 

 

「どうしますか軍曹?」

 

「無理に仕掛ける必要はない。向こうが気付くまでこのままだ」

 

 

マイケルは双眼鏡で敵陣地の偵察を続ける。

 

 

「ん?」

 

 

そうしていると、敵がこちらを指差して何かを叫んでいるのが見え、慌ただしなっていく。

 

 

「気付かれた!撤収する!」

 

「了解!」

 

 

偵察隊は踵を返すようにその場から逃げるように素早く撤収していく。彼らの目的は飽くまで偵察が目的で戦闘目的ではないため敵に気付かれたなら余計な戦闘を避けるため、直ぐに撤収する。

 

 

 

 

 

偵察隊からの報告を受けた第2師団は、早速戦闘態勢に入る。

自走砲と榴弾砲、多連装ロケットを装備した部隊は本隊の後方から敵へ向けての長距離攻撃の準備に入り、GPSによる照準を開始する。

 

 

「攻撃準備よし!」

 

「攻撃開始!」

 

 

 

主力部隊に先駆けて長射程のMLRSとHIMARSからGPS誘導のM31通常HE弾頭型ロケットが打ち出された。

放たれたM31はGPS誘導により飛翔し、敵陣地へと降り注いだ。

 

 

「うわぁぁぁ!」

 

「爆発!?敵襲!敵襲!」

 

 

M31ロケットは着弾と同時に大爆発を起こし、陣地内の南軍を混乱させる。

最初の発射から続けてクラスター弾頭のロケット弾がが放たれ、敵陣地上空で破裂すると、大量の子爆弾がばら蒔かれ陣地内に数百を越える小爆発が起きる。

 

 

「おぉ……こりゃスゲェ」

 

「敵さんが哀れですね」

 

 

少し離れた位置から攻撃の様子を見ていたマイケルは、爆炎に覆われる敵陣を見てそう思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

続く




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