日本国召喚×不沈戦艦紀伊   作:明日をユメミル

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第4話

日米合同による通商破壊作戦が開始されてから3ヵ月が経過した。グラ・バルカス帝国とレイフォル間にある2つの航路は完全に日米潜水艦部隊の独壇場となり、グラ・バルカス帝国の輸送船や貨物船、軍艦はその海域を通り掛かっただけで魚雷の餌食となり、貴重な物資が漁礁へと変えられていく。

レイフォルに送られる戦力も激減し、燃料や弾薬はこの通商破壊作戦前に大量に運び込まれていたのだが、それ以降はほんの僅かしか運び込まれず、レイフォル方面軍は陸海ともまともな訓練が出来ず、警戒機や偵察機ですら燃料節約のため飛行時間も減らされており、着実にダメージを負わせる事に成功している。

 

 

その影響は帝国本土にも及んでいた。

 

 

 

「何だと!船が出せない!?」

 

 

 

帝国一を誇る港、ラグナ港の一角に大声が響く。その声の主は帝国陸軍の制服を着こなした陸軍将校であり、今彼は、レイフォルに派遣されるレイフォル方面軍部隊に編入予定の部隊を率いており、今日は部隊の編成が完了し輸送船に乗り込んでレイフォルへ向かう予定だったのを、貨物船を戦時徴用している海軍関係者と揉めていたのである。

 

 

「ふざけるな!既に上層部からは命令が来ておるのだ!直ぐに貨物船を用意しろ!」

 

「だから、今朝になって海軍上層部から出港停止の命令が来ているんだ!だから船は出せないんだ!」

 

「そんな話は我々は聞いとらんぞ!」

 

「ならそっちの上層部に聞いてみろ!」

 

 

 

陸軍部隊と海軍関係者の間でピリピリした空気が流れる。

これは特段珍しい事ではなく、グラ・バルカスでも陸軍と海軍の対立は存在しており、実際に陸軍と海軍の将校の間では権力争い、下士官兵による乱闘騒ぎも毎年起きている。

 

 

 

そんな中で町中に目を向けみると、帝都ラグナの中心街にある商店街やデパートは普段は人で一杯なのだが、今は通商破壊による資源や物資不足による配給制に切り替わっているのだが、貨物船の出港停止命令の話が広まり、それが深刻な燃料不足によるもので、食料や日用品が不足するのではないのかと言う噂が広まり、民衆の間で大混乱が起きていたのである。

 

 

「食料を売ってくれぇー!」

 

「俺たちを飢え死にさせるつもりかぁー!!」

 

 

街道には閉店した店に乗り込もうと一般人が大勢押し掛け、一部の店舗はシャッターやガラスが割られ商品の略奪が起きていた。

 

 

「貴様ら!!何をしとるか!」

 

 

笛が鳴り、警官がやって来た。

 

 

「警察が来やがったぞ!」

 

「構わねぇ!生きるためだ」

 

 

数で勝る民衆は数で劣る警官達に立ち向かい、それを見かけた他の民衆達も加勢した事により警官達は手に負えなくなり、応援が呼び出された事により、混乱は更に大きくなり、市内は暴動により混沌としていくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

続く




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