攻撃隊がハルナガ京に突入した頃、空挺団普通科大隊は16式機動戦闘車を先頭にして東門を突破、首都ハルナガ京に向けて移動していた。
「敵影なし!」
先行しているヘリ部隊からの報告で東門付近に敵の姿は確認されておらず、部隊は上空から援護を受けつつ移動する。
普通科大隊は空挺団本部中隊の作戦行動援護のため敵の注意を引き付けるべく、ハルナガ京の東エリアを中心に上空を飛行しているヘリ部隊からの誘導を元に飛行場と正統府へ向けて前進を続ける。
『敵襲!』
周囲の家屋に隠れていたシーン部隊が重機関銃と軽機関銃を撃ち込んできた。車両に次々と銃弾が直撃、金属音や銃声が辺りを響かせる。
『2時方向の民家2階に敵!』
『8時方向にも視認!』
『11時方向にも敵兵確認!』
『各車、応戦しつつ前進!』
96式装輪装甲車、軽装甲機動車などの武装車両も敵兵に向けて機銃で銃撃しながら敵を排除していくが、攻撃は一向に止む気配がない。
特に16式機動戦闘車に対しては攻撃が凄まじく、建物の屋根や2階の窓から軽機関銃や擲弾筒による集中攻撃を受けている。
『奴らを吹き飛ばせ!』
砲塔に備えられた105ミリ戦車砲が火を吹き、建物ごと敵兵士を吹き飛ばす。
『指揮車より各車へ!速度を上げろ!』
車列は速度を上げ、激しい銃撃の中を強行突破していく。
「連中の好きにさせるな!撃て!」
上空援護のコブラとアパッチが機銃掃射とロケット弾攻撃を行い、車列の強行突破を支援し脅威を確実に取り除いていく。
「隊長!敵の抵抗が激しく、我が方の火力では押しきれません!」
「ぬう……敵の能力がこれ程とはな」
「やはりあの回転翼機が厄介ですね」
その様子を見ていたシーンはヘリ部隊を脅威と認識、直ぐに次の手を打とうとする。
「例の新兵器の用意は?」
「何時でも」
「信号弾を撃て!」
ハルナガ京に信号弾が2発上がった。
それを確認したシーン部隊の兵士達は木箱の中から新兵器である新兵器である携帯式対戦車砲の発射機と砲弾を取り出し、砲弾を装填する。
「来たぞ!」
丁度、車列の前方の安全確保のために速度を落として地上目標を捜索していた1機のアパッチが彼等の頭上にやって来た。
「今だ!撃て!」
発射機を携えていた一人の兵士が建物から飛び出すと、真上のアパッチに向かってランチャーを構える。
『ジェロニモ6、後方下から狙われてるぞ!』
大塚のジェロニモ1からの警告を受け、狙われていたアパッチ『ジェロニモ6』は機体を振って避けようとしたが、一瞬早く発射機から放たれた砲弾が尾部のテイルロータに直撃した。
『なんだ!?』
爆発でテイルロータを吹き飛ばされたジェロニモ6はメインローターの回転方向に向けて機体が反時計回りに激しく回転し制御不能となる。
『ジェロニモ6、被弾した!被弾した!』
『エンジン停止!燃料バルブ接続解除!』
パイロットは無線でそう叫びながら墜落時に機体が爆発炎上しないようエンジンを停止させ、燃料タンクとの接続を解除した。
『ジェロニモ6墜落する!墜落する!』
車列から西へ向けて墜落していくジェロニモ6。
地面が近づいた時、2階建ての住居の屋根に機体底部が接触し屋根の一部分を吹き飛ばす。
『衝撃に備え!』
機体は地面に滑り込むように激突し、その衝撃で機体は大きくバウンドし土煙をあげながら地面を滑走し、その先にある大きな屋敷の門扉を回転していたメインローターのブレードが吹き飛ばし、機首が門に突っ込み挟まれた状態で停止した。
『アパッチダウン!アパッチダウン!ジェロニモ6墜落!』
続く
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