日本国召喚×不沈戦艦紀伊   作:明日をユメミル

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第19話

 

 

 

「降下!!」

 

 

ヘリ部隊が到着し、武装したUH-60Jブラックホークからから次々と空挺団とタスクフォースの隊員達が降下する。

 

 

「行け、行け、行け!!止まるな!!」

 

 

ブラックホークから次々と空挺団の隊員達がファストロープを使って降下、地面に降り立つと同時に周囲の安全を確保、待機していた橋本達と無事に合流した。

 

 

「これから車両を降ろす!周囲の安全を確保!」

 

 

ブラックホークに続いてチヌークが飛来し、降下した隊員達の目の前で高度を下げると、吊り下げ輸送していた高機動車と軽装甲機動車を降ろし、隊員達は降ろされた車両に乗り込む。

 

 

「よし、行くぞ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、ヘリコプターの騒ぎに気付いた帝国兵達は直ぐに行動を開始した。と言っても飛行場に居た兵士の大半は爆撃により戦闘不能に陥っており、現状で動けるのは基地警備隊3個小隊90名のみ。弾薬庫も破壊されたため手持ち以外の弾薬もなく、爆撃と襲撃の混乱から組織立った行動は難しい状況である。

 

 

「オール・ブーツ閣下は!?」

 

「分からん!だが敵が向かってきている方向から見れば恐らく………」

 

 

帝国兵達は予定ではそろそろ出発する頃合いのオール・ブーツのトラックの姿が見えないのに気付き、彼がどうなったのかを悟る。

 

 

「どうする?」

 

「どうするったってよ………」

 

 

オール・ブーツと言う最重要人物を失った帝国兵達はどう行動すれば良いのかが分からず、特に徴兵で連れて来られた若手の兵士達に動揺が広がっている。

 

 

 

「何をしている!!早く迎撃態勢を取らんか!」

 

「しかし……」

 

 

 

帝国兵の指揮官らしき将校が拳銃を上空に向けて放ちながら兵士達を怒鳴りつけながら命令を出す。

兵士達は上官命令には逆らえず、各々が担当するエリアに即席の防衛線を構築し向かってくる敵を迎え撃つ準備を整えた。

 

 

「来たぞ!」

 

 

彼らの目の前に軽装甲機動車と高機動車に乗り込んだ空挺団とタスクフォース332が現れた。

 

 

 

「撃て!近づけるな!」

 

 

防衛線に居た帝国兵達は軽機関銃や小銃を放った。

部隊の盾として先頭を走る軽装甲機動車に弾丸が命中するが、ライフル弾を防ぐ装甲に阻まれる。

 

 

「撃て!」

 

 

軽装甲機動車の銃座に座る隊員がM2重機関銃とMINIMIの引き金を引き、それらの弾丸が帝国兵達に襲い掛かった。

 

 

「なんて火力だ!!」

 

「上からも来るぞ!」

 

 

上空からブラックホークによるミニガンの機銃掃射が加わり、帝国兵の動きを妨げる。

 

 

「後退!後退!」

 

「前進!前へ!」

 

 

後退していく帝国兵を押し返すかの如く空挺団とタスクフォースの隊員達は一気に前進を開始した。

既に飛行場の東、西、南の3つのエリアは陥落、残りは北エリアを残すのみである。

 

 

「奴らを此処から先に通すな!死守しろ!」

 

 

帝国兵達は最後の抵抗と言わんばかりに、かき集めた雑多な武器を動員し、攻撃を仕掛けてくる。

 

 

「クソ!やはり最後の砦なだけに抵抗が凄いな!」

 

「伏せろ!」

 

 

誰かが叫んだと同時に警備隊が迫撃砲を撃ってきた。

 

 

 

「うおっ!!」

 

 

車列の前方に迫撃砲弾が落下し爆発と衝撃波と破片が散り軽装甲機動車の車体に直撃する。しかし、砲弾片を防ぐ現代の装甲車には殆ど効果はなく、爆風で車体が揺れたが横転するような事態にはならず、ほぼ無傷と言えた。

 

 

「今だ!発射!」

 

 

直後、砲弾の装填が完了していた携帯式対戦車砲から砲弾が発射された。

2発が高機動車1両の至近距離で炸裂した。

 

 

 

「うわぁっ!」

 

 

爆風の直撃を受けて横転してしまい、乗っていた運転手と空挺隊員が外へ投げ出された。

 

 

「やったぞ!吹っ飛ばしてやった!」

 

「見たか!」

 

 

アパッチを撃墜した携帯対戦車砲を使った帝国兵は横転し大破した高機動車と動けなくなっていた空挺隊員達を嘲笑う。

 

 

「クソっ!救出!」

 

 

1両の軽装甲機動車が横転した車両に近付き横転した高機動車を守るように展開、2両の軽装甲機動車の後部座席から降りた隊員が投げ出された隊員を回収していくが、その車両にも小銃と機関銃による攻撃が加えられる。

 

 

 

「早くしろ!こっちも保たない!」

 

 

弾丸は装甲に弾かれるが、防弾ガラスに弾丸が直撃すると白いヒビが入り、いつ弾丸が貫通してくるか分からない。車内に居る隊員に焦りが出る。

 

 

「来たぞ!!」

 

 

その時、敵防衛線の側面にあたる飛行場の東方向から一両の大型車両が乗り込んできているのが見えた。

 

 

「MCVだ!」

 

 

東エリアを確保していた空挺普通科連隊から応援部隊が到着。先陣を切って突入してきた16式機動戦闘車が飛行場の東入り口のゲートを突き破り、飛行場へと突入する。

後ろから96式装輪装甲車と軽装甲機動車が次々と雪崩れ込んできた。

 

 

 

「側方に敵戦車!」

 

「なんだと!」

 

 

 

敵も側面に現れた彼等に驚いたのか、慌てて攻撃を仕掛けようと対戦車砲を指向する。

 

 

 

『11時方向、敵対戦車砲!弾種、榴弾!撃て!』

 

 

 

対戦車砲に砲弾が装填されている最中に16式が砲撃、対戦車砲ごと帝国兵を吹き飛ばした直撃した。

 

 

「うぁぁぁっっ!!」

 

「腕がぁ…………目がぁぁ…………」

 

「クソ!こちらも戦車を前に出せ!!」

 

 

そこへディーゼルエンジンを響かせながら爆撃から逃れたハウンドⅠ/Ⅱ中戦車3両が動き出し、16式の迎撃に出てきた。

 

 

『なんだあの戦車は!?車輪で走ってやがる!』

 

『慌てるな!撃て!!』

 

 

1両のハウンドⅠが57ミリ砲を向けるが、スラローム走行しながら走る16式に狙いが定まらず、そうしている間に105ミリ砲の攻撃を受け破壊された。

 

 

『ウソだろ!?あんなに動いて当てられるのか!』

 

『慌てるな!あんなのまぐれ当たりだ!2号車、撃て!』

 

 

もう一両のハウンドⅡが前に出た瞬間、突然その車両は爆発炎上した。

 

 

 

『やられた!!』

 

『敵は撃ってないぞ!』

 

 

 

この時、ハウンドⅡを破壊したのは空挺普通科対戦車小隊の84ミリ無反動砲で、対戦車榴弾を真横から受けたシェイファーは先に撃破されたシェイファーⅠと同じ運命を辿った。

 

 

『駄目だ!こんなのやってられない!俺は降りるぜ!!』

 

『俺もだ!』

 

『置いてくな!!』

 

 

最後のシェイファーⅡの乗員は戦意を失い、我先にと自車を棄てて逃げ出す。

 

 

「敵が戦車を放棄した!」

 

「押し込むぞ!前進!」

 

 

部隊は再度前進を開始する。16式と96式、軽装甲機動車が全速で敵に迫り、帝国兵は手持ちの武器で必死に応戦するが押し止める事など不可能であり、機銃掃射の前に次々と倒れていく。

 

 

「隊長、ダメです!もう止められません!」

 

「撃て!撃つんだ!1発でも多く奴らに弾を叩き込め!」

 

「敵機が来るぞ!」

 

 

後退する帝国兵に向けて武装したブラックホークが飛来した。

 

 

「クソ!兎に角撃て!上のヤツも近付けるな!」

 

 

帝国兵達は手にしていた小銃と軽機関銃でブラックホークを攻撃するが防弾が施されている機体にライフル弾はあまり意味はなく、ゆっくりと接近してくる。

 

 

『これより攻撃する、目標をマークしてくれ』

 

「分かった!」

 

 

地上部隊がストロボライトで目標の位置をブラックホークのパイロットに報せる。

 

 

『了解、確認した!これより掃射を行う!』

 

 

 

直後、ブラックホークに搭載されているM134ミニガンと74式車載機銃による猛烈な機銃掃射が始まり帝国兵達に鉄の雨を浴びせる。

 

 

『掃射終了!引き続き警戒する!』

 

 

 

僅か30秒の機銃掃射を終えて硝煙による煙が晴れると帝国兵らが武器を棄てて駆け寄ってくる。

 

 

「武器を棄てる!降伏する!だから助けてくれ!」

 

「降参だ!降参!撃つな!撃つな!」

 

「止まれ!動くな!動くな!止まれ!」

 

「両手を後ろにその場でうつ伏せに!」

 

 

降伏の意思を示した帝国兵を次々と拘束、最後の防衛線を突破に成功した空挺団は遂にヒノマワリ王国のグラバルカス帝国軍最後の砦である飛行場の制圧に成功し、国連軍の旗が掲げられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続く




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