日本国召喚×不沈戦艦紀伊   作:明日をユメミル

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第22話

ラルス・フィルマイナが戦闘態勢に移行し、国連軍による侵攻に備える態勢を整えてから数日が経過した。

 

 

「急げ急げ!日本の連中に遅れを取るな!」

 

「弾薬と燃料は多めに積み込め!いざって時に無くなったじゃ済まされんからな!」

 

「そこの車両は積み込み次第移動させろ!」

 

 

この日の深夜、ヒノマワリ王国に設置された国連軍最前線基地と、ハルナガ京の東にあるハルダール川東岸の平野に建設された飛行場では国連軍の地上部隊と航空部隊が慌ただしい様子を見せていた。

 

 

『こちら第2戦車連隊、燃料弾薬補給完了。待機する』

 

『了解』

 

『こちら第8歩兵連隊。移動準備に多少の遅れがある』

 

『了解。準備完了次第報告し、次の指示を待て』

 

 

ハルナガ京内の国連軍地上部隊の戦車や装甲車等の車両はエンジンの暖気運転と弾薬燃料の搭載が急ピッチ行われており、戦車、装甲車、トラック、バイク、軽車両等、ありとあらゆる車両に燃料と弾薬が積み込まれていく。

 

 

「銃の手入れは念入りにな。埃一つ見逃すなよ」

 

 

ムーの歩兵部隊の兵士達も新たに支給されている43式小銃の分解掃除を行い、入念に手入れをしていく。

 

 

「お前、念入りだな」

 

「いざって時に頼れるのはコイツだけだからな」

 

 

彼等も新型銃を支給されて日は浅いが、手にしている武器の手入れには余念が無い。

 

 

 

 

 

 

国連軍はレイフォルのグラ・バルカス帝国軍に対する本格的な軍事行動である『鋼鉄の嵐作戦』の実行に向けて動き出している。

正統府の建物内に設置された司令部は事前のミーティングに従い各々が率いる部隊へ向けて指示を出している。

 

 

ムー陸軍は陸上自衛隊の支援を受けレイフォルに向けての進撃作戦準備を整え、航空部隊も進撃路上にある帝国軍基地への爆撃とレーダー網の無力化、制空権確保のため発進準備を終えている。

 

 

 

「各部隊、出撃準備完了!」

 

「よし!これより鋼鉄の嵐作戦を実行に移す!各自時刻合わせ!」

 

 

 

前線指揮所の大内田達は無線越しに鋼鉄の嵐作戦の実行前のカウントダウンを読み上げる。

 

 

 

「5、4、3、2、1、0」

 

 

時計が午前0時を示すと同時に鋼鉄の嵐作戦が開始された。

 

 

『前進!!』

 

 

 

ハルナガ京からヒノマワリ王国とレイフォルとの国境地帯へ向けてラ・シャルマンを主力とするムー陸軍第1師団が動き出し、後ろを陸上自衛隊第7師団、マギカライヒ共同体の地上部隊が次々と出発していく。

飛行場からも新生合衆国空軍のF-15Cに護衛されたF-15EとF-16C、航空自衛隊のF-2とF-15Jが次々と飛び立っていき、レイフォル方面へ向かって飛び去っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

午前1時

 

 

国連軍地上部隊は何の障害もなくヒノマワリとレイフォルとの国境がある国境地帯に突入し、そして無事に国境線を越えてレイフォル領へと入った。地上部隊は国境を越えると同時にその場で進撃を停止した。

 

 

「総員集合!」

 

 

ムー陸軍のある部隊指揮官を勤める将校の掛け声で、その配下の兵達が集まった。

 

 

「これより我が第1偵察大隊は当初の予定通り4個中隊に分かれ、進撃路上に存在する敵の4つの基地の前線偵察に出発する」

 

 

国連軍に参加しているムー陸軍第1師団直属の第1偵察大隊は最新の43式軽戦車ラ・ドークと42式装甲車を主装備とした本格的な威力偵察能力を兼ね備えた近代的な偵察部隊である。

大隊は4個の偵察中隊で編成されており、軽装の偵察兵を中心にジープや軽機関銃を装備した軽装部隊と、42式装甲車とラ・ドークを主装備とした車両部隊を擁している。

 

 

当部隊を指揮する陸軍の『レオナルド・オースティン』大佐の指示の下、大隊は4つに分かれる。

 

この部隊の任務は、レイフォリアに続く進路上に存在する4つの帝国陸軍基地へ主力部隊による攻撃に先だって、敵状偵察と監視、味方航空部隊の爆撃誘導、基地への強襲攻撃、味方地上部隊の誘導を担当する事になっている。隊はそれぞれ1つの目標につき1個中隊が割り当てられ、偵察歩兵を前衛として後方をラ・ドーク等の重装備が支援する手筈となっている。

 

 

 

「中隊編成完了!」

 

「よし!各隊は連絡を密に、敵に気付かれる事の無いように。万が一発見された場合は極力戦闘は避けて、撤退に全力を尽くすように!」

 

 

第1偵察大隊は行動を開始し、それぞれ割り当てられた目標へライトをつけず、月明かりのみを頼りに向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続く




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