「最近部長の様子おかしいよな、姫柊」
「はい、そうですね」
俺は姫柊と最近の部長の様子おかしいことを話ながら旧校舎にある部室に向かっていた。
「呼ばれいるのにうわの空で聞いていなかったり、何か思いつめてる表情をしてはため息ついていたりなどしていますね」
「たしかに、昨日も兵藤が話しかけていた時もそんなんだったな・・・」
俺は昨日の事思いだす。
昨日の夜。アーシアとのチラシ配りおえて戻ってきた兵藤はすぐ部長に報告していたが、当の部長はボーっとしていて聞いていなかったし、二回目の呼びかけで兵藤に気づきあわてるなど普段の部長ならみせないものだった。
「姫柊は何か思い当たるか?」
「いえ、わたしは・・・先輩はどうなんです?」
「・・・俺もさっぱりだな。姫島先輩なら知っているかも・・・・ん?」
俺は姫柊の方を見ていた視線を前に向けると部室の扉の前に木場と兵藤がつたっていた。そして、木場は何故か顔を強張らせている。
「?・・・部室の前で何してんだ。なあ、姫柊・・・!」
俺は姫柊の方を見ると姫柊は険しい表情していた。
「姫柊・・・・?」
「ここまで近づくまで気がつきませんでした・・・・・・」
姫柊の様子に俺はただ事ではないことに気づいた。
姫柊は兵藤たちの方へ早足で移動したので俺もその後を追いかけた。
兵藤と木場が近づいてくる俺と姫柊に気づいた。
「明日菜ちゃん。それに宗司」
「俺はついでか」
「宗司君。アスナちゃん」
「祐斗先輩、気づきましたか」
「うん、・・・・ここまで近づいて気づいたんだけどね」
木場と姫柊がなにか話しているが兵藤は普通に部室の扉を開いた。
室内には部長、姫島先輩、塔城、そして―――――。銀髪のメイドがいた。
だれだ?この人?部長の関係者か・・・・?
俺がメイドを見ているとメイドが俺に気づいた。
「お嬢さま、この方が?」
「ええ、彼が逢魔宗司よ」
「・・・・・伝説の存在、真祖の後継者・・・・・」
メイドは俺をまるで異質なものでも見るような目で見つめてくる。
「えと・・・・俺がなにか?」
「いえ、失礼しました。はじめまして。私は、グレモリー家に使えるものです。グレイフィアと申します。以後、お見知りおきを」
「あっ、どうも。俺は逢魔宗司です。部長、グレモリー先輩にお世話になってます」
丁寧にあいさつされたので、俺はおもわずあいさつをかえしてしまった。
そこへ先ほどから黙っていた姫柊がグレイフィアさんに話しかけた。
「・・・グレイフィアさん。質問してもよろしいでしょうか?」
「はい、かまいません。姫柊さまは獅子王機関の剣巫の立場がありますので質問されるのは当然ことかと」
「待って、アスナ。あなたの質問には私が答えるわ。実わね――――」
部長が姫柊に説明をしようとした瞬間だった。部室の床の魔方陣が光りだし、魔方陣の紋様がグレモリーのものから別の紋様に変化した。
なんだ、紋様が変わった?
「―――――フェニックス」
兵藤の近くにいた木場がそう口から漏らしたのが俺は聞こえた。
フェニックス?フェニックスって、あの不死鳥の・・・・!
室内を眩い光が覆い、魔方陣から炎が巻き起こり人影が姿を現す。炎は人影が腕を横に薙ぐと、周囲の炎が振り払われた。
「ふぅ、人間界は久しぶりだな」
そこにいたのは、赤いスーツを着た一人の男だった。見かけから俺はホストみたいな男と認識した。
「会いに来たぜ。愛しのリアス」
部屋を見渡し、部長を捉えたら男が部長にむかってそう言った。
それに兵藤があからさまに動揺していた。部長にいたっては半眼で男を見ていた。それにより俺はこの男が部長に歓迎されていないとすぐ理解した。しかし、男は部長の様子など気にせず近づいていき、
「さて、リアス。さっそくだが、式の会場を見に行こう。日取りも決まっているんだ、早めがいいだろう」
そう言って部長の手をつかんだ。それにたいして部長は、
「・・・・・放してちょうだい、ライザー」
低く迫力ある声で男の手を振り払った。その声だけで部長が怒っているのが判る。男の方は気にせず苦笑していた。
「おい、あんた。部長に対して無礼だぞ。つーか、女の子にその態度はどうよ?」
我慢ができなくなった兵藤が男に突っかかた。
「あ?誰、おまえ?」
「俺はリアス・グレモリーさまの眷属悪魔!『
「ふーん。あっそ」
だが、男は兵藤に興味なさそうな反応だ。その反応に兵藤がコケた。
俺はさっきから気になっていたので男にに尋ねた。
「さっきから気になってたんだけどあんた誰?部長の知り合いみたいだけど・・・・」
「あん?・・・・・おまえ悪魔じゃないな。・・・そこの女も人間だな、何故ここにいる?」
男は俺と姫柊を鋭い視線で見てきたが、部長が助けに入ってくれた。
「ライザー、彼は私の眷属候補よ。そして彼女は獅子王機関の人間よ。今はわけあって協力関係なの、手を出したらどうなるか解っているわよね」
「!―――・・・獅子王機関の人間ね。そいつは怖いな」
男はそう言いながらも姫柊を舐めまわすように見てきた。その視線に姫柊は嫌そうな顔をしていた。それを見た俺は姫柊を庇うために姫柊の前へ出ようとする、しかし、俺より速く兵藤が男と姫柊の間に割って入った。
「おい、なに明日菜ちゃんをじろじろ見てんだよ!宗司も聞いたけどおまえはいったい誰なんだよ」
「・・・・・あら?リアス、俺のこと、下僕に話してないのか?」
「話す必要がないから話していないだけよ」
「あらら、相変わらず手厳しいねぇ、リアスは。ハハハ・・・・・・」
男が苦笑する。その態度に兵藤が男にさらに突っかかろうとした。俺は兵藤を止めようとしたが、そこへグレイフィアさんが介入してきた。
「兵藤一誠さま」
「は、はい」
「この方はライザー・フェニックスさま。純血の上級悪魔であり、古い家柄を持つフェニックス家のご三男であらせられます」
「フェニックス・・・・」
グレイフィアさんが男の紹介をしてくれた。
フェニックス。それは俺でも知っている名前だった。不死鳥、火の鳥とも言われている伝説上の生物だ。
しかし、悪魔にもフェニックスがいるのか。でも、そのフェニックスと部長は知り合いみたいだけど、どう見ても部長は嫌っているよな。どういうことだ?
俺はあれこれ思考している途中、グレイフィアさんが予想を上回る回答を発言した。
「そして、グレモリー家次期当主の婿殿であらせられます」
へっ?・・・・それってもしかして・・・・・
俺は嫌な予想をしてしまった。頭でそれを否定するが、グレイフィアさんが無情にも答えを言う。
「リアスお嬢さまとご婚約されておられるのです」
「えええええええええええええええええええええええええええええええええええええッッ!!」
「やっぱりかああああああああああああああああああああああああああああああああッッ!!」
自分の予想が当たり、おもわず兵藤と同時に驚いてしまった。
◇
「いやー、リアスの『
「痛み入りますわ」
朱乃先輩のお茶を褒めるライザー・フェニックス。朱乃先輩もニコニコしているが、いつもと雰囲気がちがっていた。
ソファに座る部長。隣に座ったライザーが部長の肩を抱いたり、髪や手にも触っていた。そうとう嫌なんだろう、部長はそれを何度も振り払っている。
俺たちは二人から少し離れた席に集まって、二人の様子を見ている。ちなみに俺の両隣に姫柊と朱乃先輩が座っている。他の皆を見ると二隣の兵藤は顔をころころ変えていたりしている。それに俺は呆れていた。そのとき―――
バンッ!
「いい加減にしてちょうだい!」
机を叩く音と激昂した部長の声が室内に響き渡る。
視線を向けるとソファから立ち上がった部長がライザーを鋭く睨みつけていた。睨みつけられている
「ライザー!以前にも言ったはずよ!私はあなたとは結婚しないわ!」
「ああ、以前にも聞いたよ。だが、リアス、そういうわけにもいかにだろう?キミのところの御家事情はは意外に切羽詰っていると思うんだが、違うか・・・?」
「余計なお世話だわ!私が次期当主である以上、相手ぐらい自分で決めるつもりよ!父も兄も一族の者も皆急ぎすぎるわ!当初の話では、私が人間界の大学を出るまでは自由にさせてくれるはずだったのに!」
「・・・仕方のないことさ。キミのご両親もサーゼクス様も御家断絶を危惧されているのさ。先の神、堕天使、悪魔の三つ巴の戦で多くの純血悪魔が犠牲になりその所為で断絶してしまった家も多かった。生き残った名家の純血悪魔が手を取り合い純血種と家を守るのは当然のことだろう?キミも純血の上位悪魔同士の新生児が貴重なことは知っているだろう」
ライザーのはカップの紅茶に口をつけて、話を続けた。真面目な話なだけに部長も鋭い視線でライザーを向けながら黙っていた。
「最近はキミの下僕のような新鋭の転生悪魔が幅を利かせているが、それでは俺たち古い家系である純血悪魔の立場がない。確かに新しい血も必要だろうが純血の悪魔を途絶えさせるわけにはいかないだろう?キミの兄君であるサーゼクス様は家を出られたお方だ、もはやグレモリー家を継ぐ者はリアス、キミしかいない。・・・・『七十二柱』と称された悪魔が次々と潰える中この縁談は悪魔の未来がかかっているだ。それが解らないキミでもないだろう」
『七十二柱』。姫島先輩から聞いたことがあった。大昔は七十二もの爵位持ちの悪魔の一族がいて、一族ごとに何十もの軍勢を率いていたと。しかし、三つ巴の戦争でほとんど消滅してしまった。部長の家、グレモリー家はその戦争で生き残った純血悪魔一族のひとつだそうだ。
この男、ライザーの家、フェニックス家もその生き残った純血悪魔一族なんだろう。
「悪魔の世界も色々大変なんだな」
俺はそんなことを考えていると部長が話し出した。
「・・・・・私は家を潰さないわ婿養子だって迎え入れるつもりよ」
部長の言葉を聞き、ライザーは満面の笑みを浮かべる。
「おおっ、では俺と――――」
「でも、あなたとは結婚しないわ。私は私がよいと思った者と結婚する。古い家柄の悪魔にだって、それぐらいの権利はあるわ」
ライザーの言葉を遮り、部長はハッキリ言った。
それを聞いたライザーは目元を細め、舌打ちをした。
「・・・・・俺もな、リアス。フェニックス家の看板を背負った悪魔だ。この名に泥を塗られるわけにはいかないんだ。キミのためわざわざ人間界まで出向いたきたが俺は人間界があまり好きではない・・・・この世界の炎と風は汚い。炎と風を司る悪魔としては、耐えがたいんだよ!」
ボウッ!
ライザーの周囲を炎が駆け巡る。
「俺はキミの下僕を全部燃やし尽くしてもでもキミを冥界に連れて帰るぞ」
ライザーからでた殺意と敵意が室内に広がる。それを受けた兵藤とアーシアは恐怖で震え、木場と塔城はいつでも臨戦態勢をとれるようにしていた。姫柊もギターケースから
「そこまでです―――――――」
グレイフィアさんの介入により一変した。
「お嬢様、ライザー様落ち着いてください。これ以上やるのでしたら私も黙って見ているわけにもいかなくなります。私もサーゼクス様の名誉のためにも遠慮などしないつもりです。お二人とも、どうしますか・・・・・?」
静かで迫力ある言葉をグレイフィアさんが口にすると部長もライザーも表情を強張らせた。二人ともグレイフィアさんに畏怖しているようだ。
「・・・・最強の『
ライザーはそう言って炎を消した。それを見て部長も魔力を止め、臨戦態勢を解いた。最悪な状況にならずに済んで俺は安堵した。姫柊の方を見ると姫柊も安堵の表情をしていた。
二人の戦意がなくなったことを確認すると、グレイフィアさんが言う。
「こうなる事は、旦那様も予想していました。話し合いで解決しないならば最終手段を取るしかありません」
「最終手段?」
「お嬢様、ご自身の意思を押し通されるのでしら、ライザー様と『レーティングゲーム』にて決着をつけてはいかがでしょう?」
「レーティングゲーム?それってたしか・・・・」
俺は前に部長が説明してくれた事を思いだす。
爵位持ちの悪魔が行う下僕同士を戦わせて競い合うゲームだったはず。それで今回の結婚を決めようというのか?・・・あれ?それってたしか成人した悪魔しか参加できないはずじゃ・・・・
俺は気になりグレイフィアさんに尋ねた。
「グレイフィアさん。部長はまだゲームに参加できないはずですけどいいんですか?」
「はい、かまいません。ご存知の通り公式なレーティングゲームはお嬢様は参加できません。しかし、非公式のゲームでならば、お嬢様でも参加できます。もっともこの場合、多くは―――――」
「身内同士、または御家同士のいがみ合いよね」
グレイフィアさん言葉を嘆息しながら部長が続けた。
「つまり、お父様方は私が拒否する事も考慮して、最終的にゲームで今回の婚約を決めようってハラなのね?・・・・・どこまで私の生き方を弄れば気がすむのかしら・・・・・・!」
「では、お嬢様はゲームを拒否すると?」
「いえ、まさか、こんな好機はないわ。いいわ。ゲームで決着をつけましょう、ライザー」
「へー、受けちゃうの。俺は構わない。ただ、俺はすでに公式のゲームを何度も経験しているし勝ち星の方が多い。それでもやるのか、リアス?」
部長を挑発してくるライザー。部長はその挑発にすぐに返答した。
「やるわ。ライザー、あなたを消し飛ばしてあげる!」
「いいだろう。そちらが勝てば好きにするがいい。俺が勝てばリアスは俺と即結婚してもらう」
「お二人のご意志は私グレイフィアが確認させていただきました。両家の立会人として私がこのゲームを取り仕切らせていただきます。よろしいですね?」
「ええ」
「ああ」
グレイフィアさんの問いに部長とライザーが同意した。
「わかりました。ご両家の皆様には私からお伝えします」
確認したグレイフィアさんが頭を下げた。
ライザーが俺達に視線を向けてきた。その視線が兵藤にいくと嘲笑を浮かべた。
「なあ、リアス。まさか、そこの獅子王機関の人間とそいつ以外の面子がキミの下僕全員なのか?」
「だとしたらどうなの?」
「そうか・・・ッ、ハハハ!これじゃ話にならないんじゃないか?キミの
そう言ってライザーは指を鳴らすと、魔方陣が光りだした。それとともに魔方陣から続々と人影が出現していく。
「これが俺のかわいい下僕たちだ!」
堂々と言うライザーの周囲を総勢15名の眷属悪魔が集結した。
鎧を着た『
おいおい、これってまさか・・・ハーレム?・・・・マジか!?
ライザーが自慢する眷属一同を見て俺は驚いた。まさか本物のハーレムをこの目にするとは思わなかったためだ。
驚いている最中隣から歯ぎしりの音が聞こえてきた。隣を見ると兵藤が号泣していた。
そこまで羨ましいのか
「お、おい、リアス・・・・、この下僕君、俺を見て大号泣しているんだが、どうしたんだ?」
ライザーは号泣している兵藤を見て引いている表情していた。
「その子ハーレムが夢なの。きっと、ライザーの下僕悪魔たちを見て感動したんだと思うわ」
いや、部長。兵藤は感動じゃなくて羨ましがっているだけだから絶対。
心の中で俺はそう突っこむ。
「きも~い」
「ライザーさま~、このヒト、気持ち悪~い」
「まあそう言うな、上流階級の者が羨望の眼差しで見られるのは世の常だ。とくに下賤な輩にはな。・・・・・!そうだ・・・」
そう言うと、ライザーは眷属の女の子とキスをしだした。しかもネットリと。
それを見て部長は呆れた顔している。
「はぅはぅはぅぅぅぅ・・・・!?!?」
「!!?な、っ~~~~~~~~~」
姫柊とアーシアは顔を赤面としている。アーシアにいたっては頭がパンクさせていた。
「どうだ、おまえじゃこんなこと一生できまい。下級悪魔くん」
「ちくしょう!ブーステッド・ギア!!」
「おい、兵藤!」
ライザーはキスを終えると余裕の表情をして兵藤を挑発してきた。それに兵藤は怒り神器を出した。これはマズイと思った俺は兵藤を止めようとしたが、兵藤は制止を振り払いライザーにむかって言った。
「おまえみたいな奴は部長と不釣合いだ!」
「は?もう一度言ってみろ、下級悪魔くん」
「何度でも言ってやる、おまえには部長はに似合わね!第一おまえ、部長がいるのにそんなに女の子をはべらせてどういうつもりだ!」
「それがどうした。英雄、色を好む。
「何が英雄だ!おまえなんか、種まき鳥、いや、焼き鳥で十分だ!」
「焼き鳥・・・・プッ!」
俺は兵藤の焼き鳥発言におもわず笑ってしまったが、言われたライザーの方は憤怒していた。
「焼き鳥だと!?下級悪魔風情がぁぁぁぁ!フェニックスである俺を焼き鳥呼ばわりしやがって!リアス、下僕に如何ゆう教育してるんだ!?」
ライザーの問いに部長はそっぽを向けていた。
「ゲームなんか必要ねぇ!俺が
『
兵藤は
「ミラ。やれ」
「はい、ライザーさま」
ライザーの命令をうけて塔城と同じくらい小柄な女の子が棍持って兵藤の前にでてきた。女の子は棍を起用に回して、兵藤に向けて構えた。俺はその構えを見ては気づく。
あの構え方、姫柊の構え方に似ている。だとしたら・・・・・・!
兵藤に目の前の女の子が兵藤より実力があると気づいた俺は兵藤にそのことを教えようとした瞬間だった、女の子は一瞬にして兵藤の腹に棍を叩き込んだ。叩き込まれた兵藤はその勢いで吹き飛びデスクと衝突した。
「ガハッ!」
「兵藤!」
「兵藤先輩!」
「イッセーさん!」
俺と姫柊そしてアーシアは兵藤のもとに駆け寄った。アーシアは兵藤の腹部に手を当てて自分の持つ癒しの
「弱いな、おまえ」
「「!」」
後ろから聞こえたライザーの言葉に俺と姫柊は後ろに振り返る。ライザーはこちらをいや、正確には兵藤を見ていた。おそらく今の言葉は兵藤に向けた言葉なのだろう。
「さっき戦ったのは俺の『
ライザーはこっちに歩いて来る。俺と姫柊を素通りして倒れている兵藤の前に来て嘲笑った。
「
「先輩!?」
俺はライザーの態度に我慢できなくなり兵藤を嘲笑っていたライザーを焼き鳥呼ばわりした。それを聞いて再び憤怒したライザーが俺の方に振り返った。
「俺を焼き鳥とはおまえもいい度胸だな・・・・ミラ!」
「はい、ライザーさま」
「そいつにも身の程を教えてやれ!」
「わかりました」
ライザーの命令を受けて兵藤を倒した『
あの殲教師に比べればこれぐらいの速さなら余裕で躱せる。
真祖である俺はその並外れた身体能力の御蔭で女の子の動きが見え対応できた。迫ってくる棍を横に移動して避けるため動こうとしたその時、自分の後ろに姫柊がいることを思いだした。
! ッ、マズイ。俺が躱すと棍が姫柊に・・・・・!
後ろの姫柊を守るために俺は避けることを止め、腹部に迫ってくる棍に俺は咄嗟に手刀を打ちつけた。
シュカッ!
え?
カラン・・・。
ブシャァァァァァァァァ!
ドシャ。
手刀を打ちつけた棍が先端から綺麗に切れた。そして棍の切れた先端が地面に落ちた瞬間、棍を打ち込んできた女の子の胴体に大きな切り傷が発生してそこから大量の血が噴き出し女の子はそのまま前のめりで倒れた。
いったい何が起きたんだ?
目の前の惨状におれは只呆然となっていた。
来年もよろしくお願いいたします!