ストライクD×D   作:オタク浪漫

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文才の無いこの身ですが、なんとか書き上げました。花粉がキツイです~~。


旧校舎のディアボロスⅣ

『はぐれ悪魔』 自らの欲望のために己の主を裏切り逃亡した悪魔のことだ。この存在は悪魔にとっても有害な存在なために見つけたらすぐに抹殺するのがきまり。俺たちは部長の領地であるこの町に潜伏しているはぐれ悪魔を討伐するためにそいつの潜む廃墟に向かう。姫柊も俺の監視と言って付いて来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 目的の廃墟に着いた俺たちは早速中に入った。中に入って一番に感じたのは―――――――。

 

「「・・・・・血の匂い」」

 

 俺は服の裾で鼻を覆った。俺と同じように塔城も服の裾で覆っている。どうやら塔城も俺と同じように鼻が良いようだ。廃墟内に蔓延する血の匂い。吸血鬼である俺には本能を誘惑する迷惑な匂いだ。

 廃墟内を探索しながら部長が話し出した。

 

「イッセー、いい機会だから悪魔としての戦いを経験しなさい」

 

「マ、マジっすか!?お、俺、戦力にならないと思いますけど!」

 

 イッセーは自分の無力さを全面的に言った。それを聞いていた俺も心の中で同意する。最近悪魔になった奴がいきなり実戦なんてできるわけないのだから。

 

「そうね。それはまだ無理ね。でも、悪魔の戦闘を見ることはできるわ。今日は私たちの先頭をよく見ておきなさい。それだけでも勉強になるわ。ついでに下僕の特性を説明してあげるわ」

 

 部長の説明が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 部長から悪魔の駒(イーヴィル・ピース)とレーティングゲームの説明が終わったが、イッセーはあることが気になり質問する。

 

「部長、聞きそびれていたんですけど獅子王機関ってなんですか?姫柊さんとなんの関係があるんですか?」

 

 聞かれたリアスは言いづらそうな顔をして、視線だけを姫柊に向けた。向けられた視線に明日菜も気づきリアスに話しかけた。

 

「グレモリー先輩、ここからは私が説明します。・・・・獅子王機関は国家公安委員会に設置されている特務機関です」

 

「こ、国家?特務機関?要するに公務員ってことか?」

 

「はい。大規模な魔導災害や魔導テロや人外対策そして神器(セイクリッド・ギア)保持者の監視や保護の為の情報収集や謀略工作や人外戦闘を行う機関です。もともとは平安時代に宮中を怨霊や妖から護っていた滝口武者が源流(ルーツ)なので、今の日本政府よりも古い組織なんですけど」

 

 イッセーの質問に明日菜はスラスラ答えていく。

 一緒に聞いていた内容から俺は源流(ルーツ)ことはわからなかったが公安警察みたいなものだと理解した。

 俺は説明に出てきた内容が気になり姫柊に質問する。

 

「姫柊、神器(セイクリッド・ギア)保持者の監視や保護ってどゆうことだ?」

 

「・・・神器(セイクリッド・ギア)保持者には中にはその力を悪用したりする者やその力故に暴走させて迫害されたり、悪魔によって無理やり眷属にさせられたり・・・・危険な存在とみなされて堕天使や悪魔に殺害されたりするんです」

 

「「!!」」

 

 姫柊の言葉を聞いて俺は部長たちを見た。みな顔を俯かせいる。それだけでそれが事実だと知る。

 イッセーもそれ聞いてショックを受けていた。イッセーが殺されたのは自分の身に宿る神器(セイクリッド・ギア)を危険視されたためだっただけにショックはおおきかった。

 

「部長、本当なんですか?神器(セイクリッド・ギア)を宿している人を無理やり眷属にしたり殺害することがあるんですか?」

 

「・・・確かに、神器(セイクリッド・ギア)を危険視して相手を殺害することは昔からよくあったわ。でも、私はそんなことはしないわ。ましてや相手の意思を無視して無理やり眷属にすることだけは絶対にしない。だから安心して、イッセー」

 

 イッセーの訪いにリアスは否定した。自分はそんなことをしないと、それを聞いてイッセーはホッとした表情をする。

 それを黙って見ていた明日菜が話し出した。

 

「安心してください。兵藤先輩。そうならないように私たち獅子王機関がいますから。もしそうゆうことをする悪魔がいたら即刻抹殺することになっています」

 

「姫柊、それは部長たちの前で言うことじゃないだろう・・・」

 

 姫柊の言った部長たちにはシャレにならない内容に俺はツッコんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  ある程度廃墟内を探索した俺たちは一つ部屋の前にたどり着いた。ここから一段と濃い血の匂いがする。はぐれ悪魔はここにいるようだ。

 ギャアアアァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!

 突如、中から断末魔が聞こえた。俺たちは中に突入する。そこには全身をバラバラに刻まれた悪魔と巨大な斧を持った男がいた。おそらくこの男が悪魔を殺したのだろう。斧から血が垂れている。

 

「・・・今宵は良き日だ。神に仇名すもの、悪魔をこれほど屠れる機会に恵まれるとわ!」

 

 男が俺たちのほうに振り向く。 金髪を短く刈った外国人だ。左目には金属製の方眼鏡(モノクル)を嵌めている。男は聖職者の法衣ようなものをまとっている。長身で体格もよく軍人みたいだ。法衣の下には金属の鎧を装着している。男が只ものじゃないことはあきらかだ。

 男が俺たちに向かって突っ込んできた。それを迎え撃つ様に木場も前に出た。

 木場はどこからか剣を出して男に振るった。男はそれを斧、戦斧で迎え撃った。剣と戦斧がぶつかる。だが、力で負けたため木場は吹き飛ばされた。

 祐斗が吹き飛ばされると同時に子猫も前に出てその小柄な体を生かして男に接近する。男の懐に入り込むと拳を男の腹にめがけて放った。男は放たれた拳を後ろに下がり回避する。そして拳を放った体制の子猫に向かって戦斧を振り下ろす。避けられないその一撃は子猫に振り下ろされる瞬間―――――。

 

若雷(わかいかずち)!!!」

 

 ドゴ!

 いつの間には男の横に移動していた姫柊が男の横腹部に掌底を放ち男を吹き飛ばす。

 男は吹き飛ばされながらも体制を立て直し着地する。男は明日菜を見据えている。

 男が動かない隙に俺たちは急いで塔城と姫柊の傍に駆け寄った。リアスはいの一番に子猫の傍に駆け寄る。

 

「大丈夫!?子猫!」

 

「・・・はい、姫柊さんのおかげです」

 

「そう。・・・ありがとう。姫柊さん。子猫(この子)を助けてくれて」

 

「明日菜で結構です。グレモリー先輩。私も同級生が殺されるのを黙って見ていられませんでしたから」

 

「!―――ふふふ。私もリアスでいいわ。アスナ」

 

「!――はい!リアス先輩!」 

 

 リアスの礼に明日菜も笑顔で返し男の方を見る。男もこちらの様子を窺っている。

 

「戦闘をやめてください」

 

 明日菜が、睨んで男に警告する。

 男は、そんな明日菜を蔑むように眺め、

 

「・・・・若いですね。この国の退魔師(エクソシスト)のようですが・・・・見たところ悪魔の仲間をしているようですね」

 

 値踏みするような表情で淡々と言う。

 男の体から滲み出る殺気を感じて、明日菜は重心を低くする。

 

「この国では、はぐれ悪魔、および犯罪を犯した悪魔以外の悪魔の虐殺行為は、退魔特別措置法で禁止されています」

 

「・・・・悪魔におもねる背教者たちが定めた法に、私が従う道理があるとでも思ったか?」

 

 男は明日菜の後ろにいるリアスたちに向かって加速した。リアスたちも迎撃のために動いたが、それより速く明日菜が動いた。

 

雪霞狼(せっかろう)―――!」

 

 背負ってままのギターケースを開きなにかを抜き放つ。

 それは冷たく輝く銀色の槍だった。

 柄の部分がスライドして長く伸び、格納されていた主刃が穂先から突き出し、戦闘機の可変翼ように穂先の左右にも副刃が広がった。それは十文字槍に似た形だが、洗練された近代兵器のようだ。

 槍を構えた明日菜も走り出し、男に突っ込む。

 男は自分に向かって来た明日菜に戦斧を振るう。明日菜も槍でそれを迎え撃つ。

 ギイイィィィィィン!

 戦斧と槍がぶつかり合い火花と衝撃が発生した。

 

「ほう・・・・!」

 

 戦斧を弾き飛ばされた男は愉快そうに呟く。後方に飛び退き、明日菜に向き直る。

 

「その槍、七式突撃降魔機槍(シュネーヴァルツァー)ですか!?”神格振動波駆動術式(D O E)„を刻印した、かの『神滅具(ロンギヌス)』にも匹敵する。獅子王機関の秘奥兵器!よもやこのような場で目にする機会あろうとは―――獅子王機関の槍使い・・・ということは”剣巫(けんなぎ)„の称号を持つ者ですね!」

 

 男は歓喜の笑みを浮かべる。それを見た宗司はゾッとした。 

 

「ふふ・・・いいでしょう、獅子王機関の剣巫ならば相手にとって不足なし。娘よ、ロタリンギア殲教師、カウス・オイスタッハが手合わせを願います。そこの悪魔たちの命、見事守護してみなさい」

 

「ロタリンギアの殲教師!?なぜ西欧教会の退魔師がこの極東の国で悪魔狩りを――――!?」

 

「我に答える義務はなし!」

 

 オイスタッハは大地を蹴って猛然と加速して、断頭台ごとき勢いで戦斧を振り下ろし明日菜を襲う。しかし明日菜は、完全に見切り紙一重ですり抜け反撃した。攻撃を終えた直後のオイスタッハの右腕へ、旋回した明日菜の槍が伸びる。

 ギイイィィィィィン!!

 回避不能の攻撃をオイスタッハは鎧で覆われた左腕で受け止めた。

 

「ぬぅぅん!」

 

 バキン!

 魔力を帯びた武器と鎧の激突で青白い閃光が発生し、男の左腕の装甲が砕け散る。その隙をついて明日菜は男から離れて距離を稼いだ。オイスタッハは破壊された左腕の鎧を眺める。

 

「・・・我が聖別装甲の防御結界を一撃で打ち破るとは!さすがは七式突撃降魔機槍(シュネーヴァルツァー)―――実に興味深い術式です。素晴らしい!」

 

 オイスタッハは満足げに笑みを浮かべる。彼の方眼鏡(モノクル)も怪しく点滅している。

 オイスタッハの姿に危険を感じた明日菜は表情を険しくする。

 ―――――この男を野放しにするのは危険だ。後々に災いを必ず起こす存在。

 明日菜の剣巫としての直感がそう告げた。

 

「―――――獅子(しし)神子(みこ)たる高神(たかがみ)剣巫(けんなぎ)が願い(たてまつ)る。破魔(はま)曙光(しょこう)雪霞(せっか)神狼(しんろう)(はがね)神威(しんい)をもちて(われ)悪神百鬼(あくじんひゃっき)を討たせ給え!」

 

「むッ・・・これは―――――」

 

 明日菜が厳かに祝詞を唱え、体内で練り上げた呪力を七式突撃降魔機槍(シュネーヴァルツァー)、雪霞狼が増幅させていく。放たれる強力な呪力の波動、オイスタッハは表情を歪める。

 明日菜は一気に加速してオイスタッハに突っ込み攻撃を仕掛けた。

 ドン!

 

「ぬお・・・・!」

 

 ドガガガガ!ギン!ガギン!!

 閃光の速さで銀槍を放つ。オイスタッハは反応して戦斧で止める。しかし、予想に反して腕に伝わる衝撃はおおきかった。その小柄な体では考えられない力にオイスタッハは驚く。

 しかし、明日菜の攻撃は一撃で終わらず、続けざまに嵐のような猛攻の連撃を至近距離で放つ。そのためにオイスタッハは防戦一方の状態になり、その事実にさらに驚愕する。

 霊視による先見と幼い頃から修練で身につけた高度な武技が明日菜のこの動きを可能としているのだ。

 メキ!バキ!バキン!!

 明日菜の連撃により戦斧にひび割れや破砕ができる。

 

「ふむ、なんというパワー!・・・そしてこの速度!これが獅子王機関の剣巫ですか!いいでしょう、獅子王機関の秘呪、たしかに見させてもらいました。――――次はこちらの番です!」

 

 オイスタッハは背後に跳ぶ、それと同時に男が立っていた地面から巨大な金属のような腕が出現した。鈍色に輝きながら、明日菜を襲う。明日菜は雪霞狼で迎撃する。

 ギイイィィィィィィィィィ。

 巨大な力がぶつかり合い、大気が振動する。

 

「ぐッ!」

 

 ズズ・・・!

 

「―――ほう、耐えきりますか・・・」

 

 激突に勝ったのは明日菜の方だった。銀の槍が鋼の腕少しづつ引き裂いていく。このままイケるとオカルト研究部のメンバーは思った。しかし、

 

「―――ですが甘い」

 

 ズリュ―――。

 

 地面からもう一本の腕が出てきた。おそらく左右一対であったのだろう。まるで蛇のごとく動き、頭上から明日菜を襲ってきた。

 ゴオォ!

 

「しまッ―――」

 

 明日菜の表情が凍りつく。

 振り下ろされる致命的な一撃。騎士(ナイト)である祐斗が助けに走るが、間に合わない。

 剣巫の先見によって明日菜も自分の死を確信する。

 祐斗は諦めず明日菜を助けるためにさらに加速する。だが、その祐斗を追い抜き明日菜の傍に誰かが飛び込んだ。

 

「姫柊ぃーーーーーー!うおおおおおおおぉ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 聞こえた声、それは第五真祖、逢魔宗司のものだった。宗司は明日菜に迫っていた腕を魔力を込めた拳でを殴り飛ばした。

 ドガ!

 巨大な腕はまるで大型トラックに跳ね飛ばされたように吹き飛ぶ。それによって両腕とも光に包まれ消えた。

 

「なにィ!」

 

 その光景にはオイスタッハは驚愕する。

 明日菜はいきなり自分の傍に現れた宗司を惚けて見ている。

 

「先・・・・・・輩・・・?」

 

「大丈夫か?姫柊」

 

「! はい!って、そうじゃありません!先輩!なんで前に出てきたんですか!」

 

「おまえがやられそうなになっていたからに決まってんるだろうが!このバカ!!」

 

「バ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!?」

 

 宗司のバカ発言で固まった明日菜。宗司は言いたいことを言って、男の方を向く。

 

「・・・・まさかこの極東の地で吸血鬼に出会うとは思いもよりませんでしたね。しかし、その魔力はいったい?貴族と同等、いや、それ以上。・・・・・・・・――――――――もしや、真祖!始まりの吸血鬼にして伝説の存在ですか!」

 

 オイスタッハは宗司の正体に気づき驚愕する。そして油断なく宗司を睨みつけた。宗司も殲教師を睨み構えた。後ろにいた明日菜も宗司の横に出て、雪霞狼を男に向ける。

 殲教師が宗司たちに向かって加速した。宗司は身構え、明日菜は迎撃態勢をとる。だが、宗司たちの後ろから祐斗が飛び出し男に剣を振るう。

 

「ハアッ!」

 

 ズバッ!

 ガギィィン!!

 オイスタッハはいきなりのことに反応できず、戦斧で受け止めるも後ろに弾き飛ばされる。オイスタッハは吹き飛ばされながらも体制を立て直し着地する。しかし、

 

「ぐっ―――ッ!」

 

「・・・・お返しです」

 

 ドゴン!

 バキャアァァァン!!

 横から子猫がパンチで追撃する。オイスタッハはなんとか反応して戦斧で防御するが、戦車(ルーク)である子猫のパワーで戦斧は砕け散った。オイスタッハは破壊された戦斧の持ち手の鉄芯を子猫に振るおうとする。だが、自分に迫る雷が見え、急いでその場から飛び退く。飛び退いてすぐに、その場に雷が直撃した。

 ズガアァァァァン!

 

「あらあら、避けられてしまいましたわ」

 

 宗司たちの後ろから片手から雷気をパチパチ迸らせている朱乃とリアスが前にできた。その二人の後ろにはイッセーもいる。

 飛び退いたオイスタッハは周りを見まわす。そして破壊された戦斧を棄てた。

 

「・・・・・・どうやら今宵はここまでのようですね」

 

「あら、ここまでやっておいて無事に帰れると思っているのかしら?」

 

 リアスは手のひらにどす黒い魔力を放出する。朱乃や祐斗や子猫もいつでも動けるよう体制をとる。明日菜は宗司とイッセーを守るように二人の前に立ち雪霞狼をに殲教師に向ける。

 その時、殲教師の背後の地面から再び巨大な腕が出現する。リアスたちは身構えるが、腕はリアスたちでなく天井に向かっていき、

 ズガアアアァァァァァン!!!

 天井を破壊した。それによって破壊された天井が落ちてくる。

 リアスは手のひらの魔力を上に放った。

 ドッシゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!!

 魔力に呑み込まれて降ってくる瓦礫は跡形もなく消し飛んだ。

 その光景に俺と兵藤は唖然とした。あれだけの瓦礫をたやすく消し飛ばした部長の力に。

 これが、上級悪魔の力!

 宗司が部長の力に驚くなか姫柊が周りを見渡し異変に気づく。

 

「! あの殲教師がいません!」

 

 姫柊の声を聞き、俺たちは殲教師がいたところを見ると男の姿は何処にもなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あの夜から二日経った。あの後、周辺を捜したが殲教師(エクソシスト)の姿を見つけることはできなかった。あの男の危険性を警戒した部長は次の日から使い魔を使ってこの町の隅々まで探索して行方を追っているが、今だに発見できていない現状だ。

 俺は家に帰るために帰路についている。勿論、俺の監視で姫柊も一緒にだが。

 

「なあ、姫柊。あの危険なおっさん(エクソシスト)本当にまだこの町にいるのか?もう別の街に移ったんだじゃないのか」

 

「その可能性は確かにありますけど、おそらくまだこの町にいます。あの男から悪魔に対する執念を感じました」

 

「執念?」

 

「はい、とても大きなものでした・・・・」

 

 姫柊の言った相手の執念を考える。

 執念。俺には縁のない言葉だな。それよりあのおっさんがまだ俺たちを狙っていることの方が俺にとっては問題だしな。!、そういえば―――――。

 もう一つの気になることがあったので姫柊に再び聞いた。

 

「姫柊、あいつが出したあの腕(・・・・)、何か解るか?」

 

「・・・あれは神器(じんき)だと思います」

 

神器(セイクリッド・ギア)!?あんなものまであんのかよ」(汗)

 

「はい、二日前に見たとうりならあの神器は凄まじい力をもっています。」

 

 姫柊からの情報に俺は更に問題が大きくなったことを確信する。つまり、殲教師(エクソシスト)の相手だけでわなく正体の解らない神器(セイクリッド・ギア)の相手もしないとならないというわけだ。

 俺は平穏に生きたいだけなのに・・・・・・。

 

「あれ、宗司くん?」

 

 ため息を吐いていた時、いつも聞いている声が聞こえた。振り返るとそこには妹の杏沙(あずさ)がいた。大きな瞳が印象的な表情豊かな少女である。その明るい性格と少女から大人の女性に変わり始めた容姿と相まって塔城と並ぶ人気があるらしい。制服姿で手にはスーパーの袋を持っている。おそらく、帰る途中で夕飯の買い物をしてきたのだろう。

 

杏沙(あずさ)、おまえも帰りの途中か?」

 

「うん。そのついでに夕飯の買い物もね。それよりも宗司くんがなんで明日菜ちゃんと一緒にいるの?」

 

「?杏沙(あずさ)、おまえ姫柊のこと知っているのか?」

 

「知ってるもなにもって、明日菜ちゃんは2日前にうちのクラスに来た転校生なんだよ。ねえ、明日菜ちゃん」

 

「はい、転校してきたばかりの私に杏沙(あずさ)さんが話し掛けてきてくれていろいろ教えてもらっています」

 

 妹の、杏沙(あずさ)の世話焼きは学校でも健在のようだ。家でも朝がキツイ俺を問答無用で叩き起こしてくれるのだから。そのおかげで学校への遅刻は免れているために強く言えないのだけれど。

 

「それで、なんで宗司くんと明日菜ちゃんが一緒にいるの?」

 

「!?いや、それはだな―――」

 

 杏沙の質問に俺は返答に迷う。

 

「実は私の引っ越し先が先輩の家のお隣のマンションなのでこの辺りの案内もかねて一緒に下校していたんです」

 

「ええぇぇ~~~!そうなの!?」

 

「はい。先輩とは部活も同じなので良くしてもらっています」

 

 姫柊の発言に杏沙は驚く。俺も姫柊の発言の内容を聞き別の意味で驚いた。姫柊が俺の家の近くに引っ越してきていたことについてだ。

 やっぱり俺の監視為に家の隣に引っ越してきたんだよな。はぁ~~。

 俺は姫柊の、獅子王機関の俺にたいする対応に心労して又ため息でた。

 

「そうなんだ。早く教えてくれればいいのに。―――!そうだ。明日菜ちゃん!今夜家で晩御飯食べない?明日菜ちゃんの歓迎会をしよう!」

 

「ええぇぇ!?そんな、別にそんなことしてもらわなくても「いいのいいの、お隣さん同士になるんだから親睦を深めるためにもね」~~~~」

 

 杏沙のいきなりの誘いに明日菜は断ろうとするも、杏沙の強引さに明日菜は押し負けてしまう。

 

「いいよね?宗司くん」

 

「っ、ああ、・・・・いいんじゃないか」

 

「先輩!」

 

 味方だと思っていた宗司まで了承するので明日菜は逃げ場を失った。

 

「それじゃ、さっさと家に行こう!」

 

 そう言うと杏沙は先に歩きだした。その後ろを宗司と明日菜が付いて行く。

 

「・・・・先輩、助けてくれてもよかったんじゃないですか」

 

「・・・ああ言い出した杏沙は止められないんだ。悪いな姫柊」

 

「宗司?」

 

「ん?」

 

 姫柊と並んで歩いている最中に後ろから自分を呼ぶ声が聞こえた。振り返るとそこには奈織がいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ、奈織?」

 

「や、偶然ね!」

 

「どうしてここに?おまえ()ってこっちじゃないよな?」

 

「うん・・・バイト帰り。そうしたら宗司を見かけたから声をかけたの」

 

「へぇー、そうなのか。確かプログラムの管理の仕事だっけ?」

 

「そそ、コンピューターの保守管理(メンテナンス)ってやつ。割が良いの♪・・・・ところでさ――・・・その子、誰?」

 

 奈織が俺の後ろにいる姫柊を見て質問してきた。

 

「ああ、姫柊か。ついこの間うちの学校に転校してきたんだ。妹の杏沙と同じクラスに」

 

 俺が紹介すると姫柊も奈織にたいしてお辞儀をする。

 

「へーそうなんだ。・・・・で、なんでその転校生ちゃんと宗司が一緒にいるわけ?」

 

「それは―――・・・そ、そう、さっきも言ったけど杏沙のクラスに転校してきたって言っただろう。それで杏沙が姫柊と友達になってそれで・・・」

 

「あ!、それで紹介してもらったわけ?」

 

「そうそう」

 

「そっか、杏沙ちゃんの、ふーーーん」

 

 そう言い、奈織は姫柊を見まわす。姫柊も自分を見られて少し硬くなっていた。

 

「・・・・・綺麗な子ね!」

 

「・・・そうだよな・・・ハハハ・・」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニコ

 

 奈織は無言で微笑んでいるが、その笑顔からは凄いプレッシャーを感じた。

 

「・・・って杏沙も言ってた」(汗)

 

「そっか。・・・あっ!、もうこんな時間。あたし帰るわね」

 

「! そうか。また明日な」

 

「ええ、また明日」

 

 奈織はそう言うと俺たちとは別方向に行く。だが、途中で振り返ってきた。

 

「バイバイ、転校生ちゃん」ニコ

 

 そう言うと今度こそ奈織は去っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・なんだったんだあいつ?」

 

「すいみません先輩。わたしのせいでなにか誤解されてしまったかも・・・」

 

 何故か姫柊が申し訳ないように言ってくる。

 

「いや、ないない。あいつとはただの友達だ。まぁ、腐れ縁というか、男友達みたいなもんだ」

 

「・・・・先輩・・・」

 

「ん?」

 

「・・・いえなんでもありません」

 

 そう言うと姫柊は先に歩き出した。

 

「・・・・なんだってんだ?」




仕事が忙しくなるのでさらに遅くなると思いますがよろしくお願いします。後2,3話で旧校舎編を纏めたいです。
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