ストライクD×D   作:オタク浪漫

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四ヶ月間投稿できずすみませんでした。仕事に追われる毎日のためになかなか思う道理に執筆できませんでした。こんな作者ですが頑張って作品を続けていきたいと思います。相変わらず下手な文章ですが読んでいただけたら幸いです。


旧校舎のディアボロスⅥ

 君はつくづくお人よしだね。人の身代わりになるなんて

 

 なにも無い空間に声、意識だけが響く。

 

 僕の半身のクセにその体たらく、情けないね

 

 その声は俺に話しかけてくる。俺は答えようとするも声がでない。だが、俺の考えは通じているようだ。その姿は見えないがそこにいるのは解った。

 

 君は僕の後継者なんだから、あんな木偶人形に(やら)れないでほしいよね。まったく・・・・

 

 俺が殲教師(エクソシスト)神器(セイクリッド・ギア)にやられたのが不満のようだ。不機嫌さが伝わってくる。

 

 だいたい、人を庇って死んじゃてるんじゃ世話無いね。君は自殺願望でもあるのかい?だ・け・ど、君は不老不死の真祖になったんだからもう死ぬことができないんだよね~♪残念だったね

 

 人をおちょくる発言に俺はイラッときた。だが、つぎにつむがれた言葉でそれは一変した。

 

 不老不死。・・・・聞こえはイイだろうけどそんなものはただの呪いだとなんで誰も気づかないんだろう。そしてなぜそんなのを求めるのだろうね。理解できないよ・・・・・・・

 

 悲しそうな声だ。その声とともに愁いが伝わってくる。

 

 ・・・・・さて、そろ―ろ目覚め――間だ・・・。君の肉――もすでに復元で――いる本―うはもっ――やく目覚め―――ずだったけど―――ここと現実―――時間は違―――しね

 

 声がとぎれとぎれなっていく。それとともに意識が遠くなっていく。

 

 ――――――――――次は無様な姿を見せないでくれよ。宗司

 

 そして俺の意識が途切れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――――・・・・・此処は・・・」

 

 逢魔宗司は目を覚ます。自分の上に布団が掛けられていた。頭には柔らかい感触、枕もあった。どうやらベットに寝かされているようだ。

 布団と枕の柔らかさと温かさが心地いい。このまま二度寝してしまいたいくらいに。

 

「先輩・・・・・・そろそろ起きてもらえませんか?」

 

 横から声がした。どこか拗ねている明日菜の声だ。

 

「あと・・・五百年」

 

ズバン!

 

「殴りますよ・・・・?」

 

 明日菜の拳が枕の横にめり込む。

 

がばっ。

 

「ハイ!オキマス!スグオキマス!」

 

 明日菜の脅しに屈した宗司はベットから跳ね起きた。

 

「まったく、調子に乗らないでください。こんなことしている場合じゃないんですから」

 

 ベットの横を見るとベットのすぐ傍に自分を見ている少女、明日菜に気づいた。

 

「ひ、姫柊?」

 

「ようやくお目覚めですか、先輩?人をあんなに心配させておいて・・・・・・いい御身分ですね」

 

 明日菜の目元は、泣き腫らしたように真っ赤になっていた。

 その表情を見て、宗司はなにがあったのかを思い出す。

 廃墟で俺は――――――

 

「・・・・俺は死んでたのか」

 

「はい」

 

 そのときの光景を思い出したのか、明日菜は唇を嚙んだ。その顔を泣きそうな顔をしながら。

 

「先輩が死んだあと、しばらくしたら傷が勝手に治りはじめたんです・・・・飛び散った血も、まるで時間を巻き戻すように戻って・・・・・」

 

「そのまましばらく寝てたってわけか」

 

 殲教師(オイスタッハ)にやられたとこを押さえて、宗司は訊いた。制服は破れているが、体には傷が一つも無く、胴体も元どおりにつながっている。

 体と傷の具合を確かめるように体の各部を動かす宗司を、明日菜はキッと睨みつけて、

 

「生き返るなら生き返ると、最初に言って死んでください。私がどれだけ心配したと思っているんですか・・・・・・!」

 

 そう言ってぽかぽかと宗司を握り拳で殴り始める。

 宗司はそれを黙って受け入れた。

 

「心配させて悪かった。俺も知らなかったんだ。アルフレアのやつが言ってたのはこういうことか・・・・・ハァ~~」

 

 宗司はやれやれと溜息をつく。

 

「アルフレア?・・・・もしかして先代の第五真祖ですか・・・?」

 

「ああ・・・・・真祖にとって不老不死は、権能なんかじゃない。ただの呪いだそうだ」

 

「呪い?」

 

「真祖は死ねない。心臓が貫かれようが、頭を潰されても生き続ける。そんなこと言われてもピンとこなかったが、ちょっとわかったような気がするよ。永い時を一人永遠に生き続ける・・・・・。オマケに死にたくても死ねない。呪い以外の何物でのないな」

 

 溜息をのように呟く宗司を、明日菜は黙って見つめていた。

 

 吸血鬼は不老不死と言われているが、完全に不死身というわけでない。太陽光や十字架やニンニクや流水など多くの弱点があるし、心臓は致命的な弱点である。

 そこに深刻なダメージを受ければ、確実に死ぬ。

 だが、第五真祖である宗司の肉体は違う。

 完全に破壊されいた心臓までも再生し、流れ出た血すら、その大半が逆流して戻る。

 それはまるで本当の不死、そのものだ。

 

「だからって、どうして私を庇ったりしたんですか!?その呪いで必ず復活する保証はなかったんですよ!生き返れなかったら、どうする気だったんですか!?」

 

 明日菜が、本気で怒っているような口調で宗司を問い詰める。

 それにたいして、宗司は手で頭をかきながら天井を見上げ思考する。

 

「・・・・・・普通はそう考えるよな~。でもよ、俺はこれでよかったとおもう」

 

「なんでですか!なにがよかったっていううんですか!?」

 

「いや、姫柊が無事だったからさ」

 

 宗司が口にした言葉に、明日菜はへたり込みうつむく。

 

「・・・・・て・・・・・・よかったんです」

 

 俯いている明日菜の口から感情のこもらない言葉が聞こえる。宗司は戸惑ったように首を傾げた。

 

「え?」

 

「先輩は、私を庇ったりしなくてよかったんです。もう忘れてしまったんですか。私がここに来たのは先輩を殺すためなんですよ」

 

 うつむいていた顔をあげた明日菜。その顔は感情をなくしたような無表情だった。

 

「殲教師が言っていたことは本当です。私は使い捨ての道具です。実の両親からお金で売られて、ただ、戦うための道具として育てられてきたんです・・・・・・だから、私が死んでも、誰も悲しまない。でも、先輩は違うじゃないですか・・・・・!先輩が死んだら杏沙さんも悲しむし、リアス先輩や、オカルト研究部の皆さんも悲しみます。なのになんで・・・・・!!」

 

「姫柊・・・・」

 

 泣き出すのをこらえるように再びうつむく明日菜。

 オイスタッハとの戦闘中に明日菜が動揺した理由に宗司はようやく理解した。

 ―――ずっと一人でそんな想いを背負ってきたのか・・・誰かに頼ることもしないで、戦う力を手に入れるために当たり前の日常を捨てて・・・。

 それがどれだけつらいことなのかは宗司には想像できなかった。

 ―――でも、たとえそうだとしても・・・。

 

「姫柊、それは違うぞ」

 

「えっ?」

 

 うつむいていた明日菜が顔をあげる。その瞳は涙で潤んでいた。

 

「おまえが死んだら俺は悲しむし、杏沙や部長、姫島先輩、木場、兵藤、塔城たちも悲しむ。だから、だからそんなことを言うなよ。姫ら・・・ぎ!?」

 

 宗司は布団から起き上がろうとするもバランスをくずして明日菜の上に倒れこんだ。

 

「うおっ」

 

「きゃ!?」

 

 そのまま押し倒すかっこうになり宗司は硬直して固まった。まったくの予想外のことに明日菜も硬直して固まってしまう。

 

「あの・・・何をやっているんですか先輩?」

 

「いや・・・死んだ時の後遺症・・・?」

 

 怒った明日菜の睨みをもらいたじろぐ宗司。いそいで姫柊の上からどいた。

 

「やっぱり変態だったんですね、あなたは・・・」

 

「いや、それは違うから!偶々偶然にああなっちゃっただけで・・・」

 

「先輩は偶然で女の子を押し倒すんですか」

 

「それは・・・・御免なさい!!」

 

「・・・・ハァ、もういいです。先輩は変態なのはまえまえからしっていましたし」

 

 明日菜は疲れたように言う。そんな明日菜を見て宗司は安堵した。

 

「・・・よかった」

 

「? 何がですが」

 

「姫柊がいつもの調子に戻って」

 

「!! い、いきなり何を言うんですか!」

 

「なあ、姫柊。おまえは道具として育てられたって言ってるけどおれにはそうは思えないんだ。たしかに姫柊を育てたのは実の両親じゃなかったかもしれないけど、高神の杜の人たちがおまえのことを大切にしていたのは見て判ったしな。そうじゃなかったらさ、姫柊がそんなに可愛いいわけないし」

 

「な・・・・!また何を言うんですか!?」

 

 明日菜は宗司の発言で顔を真っ赤にした。

 その反応を見て宗司は、姫柊はこうでなくちゃと そう思ったのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで、ここは何処であの後どうなったんだ?」

 

 明日菜が落ち着いたのを見計らい、宗司は自分が死んでいる間のことを聞く。

 

「ここは私の住んでいるマンションの私の部屋です。先輩はあれから丸一日眠っていたんですよ」

 

「丸一日!?」

 

「はい。先ほど言ったとうりに体自体はすぐに治りましたが、先輩はそれからまったく目を覚まさなかったんです」

 

「そっか、面倒掛けちまったな」

 

「いえ、かまいません。話を続けます。先輩を殺した殲教師は私に対してはあれ以上何もせずに去っていきました。雪霞狼の”神格振動波駆動術式(D O E)„を手に入れ、あの状態の私では自分の障害にならないと判断されたんでしょう」

 

「・・・だとすると、あいつは自分の目的を果たすために動くはずだ。・・・・!姫柊、部長たちはどこにいる!?」

 

 宗司は明日菜にリアスたちの居場所を聞いた。

 

「わかりません。私は先輩の看護していて今日は学校に行っていませんでした。それに先ほど部室に式神をおくりましたが皆さんは居ませんでした」

 

「くそっ!あいつの狙いは悪魔(部長たち)だ。今夜あいつは必ず動く。部長たちが危ない・・・!」

 

 宗司は最悪の状況を想像した。オイスタッハは神器(セイクリッド・ギア)の能力で雪霞狼の”神格振動波駆動術式(D O E)„の術式を手に入れている。魔力で戦う悪魔では無力化されてしまう。

 どうすれば・・・・・・・・!そうだ!!

 

「部長たちを見つけられるかもしれない」

 

「えっ?」

 

 宗司はおもいだしたようにズボンを探りだした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ・・・」

 

 その日の夜、浅葱奈織(あさぎなおり)は自宅の自室でベットに寝転んでため息吐いていた。

 

〖よぅ、お嬢。なに辛気臭そうにため息ついてるんだ〗

 

 部屋に備え付けられているパソコンから声がする。奈織は顔をパソコン画面に向ける。そこにはデフォメルキャラが映っていた。

 ”モグワイ„彼女がバイトをしている会社のスーパーコンピューターの現身(アバター)であり、補助人工知能(AI)だ。演算能力では間違いなく世界最高水準の機械(マシン)だがクセがあり扱いづらいと言われている。しかしなぜか奈織とは不思議と気が合っている。

 

〖せっかくの別嬪さんが台無しだぜ〗

 

「・・・・うっさいわね。つまんないお世辞言ってんじゃないわよ。モグワイ」

 

〖クク・・・察するに恋の悩みってとこか?さすがの天才プログラマーちゃんも色恋沙汰は勝手が違うみてーだな〗

 

「ウイルス流すわよ」

 

 奈織は不機嫌だった。原因は解っている。宗司のことだ。

 最近の宗司は転校生と一緒にいるわよね。

 宗司が自分に対して何かを隠しているのは前々から気づいていた。それが何なのかまでは分からないが。宗司自身が相談してこなかったので自分が無理に聞き出さずにしておいたが―――――――

 あの転校生、姫柊明日菜。あの子は宗司の秘密を知っている。

 長い付き合いの自分が知らない宗司の秘密を転校してきたばっかの転校生が知っている。それが奈織は気にいらなかった。

 私には教えないで姫柊明日菜って子には教えるなんて・・・・。宗司の馬鹿!

 ♪~~♪♪~♪~~ 

 スマートフォンから着信音がした。奈織はスマフォをとって相手を確かめた。

 

「! そ、宗司!?」

 

 今考えていた人物からの突然の電話に奈織は驚く。いそいで気持ちを落ち着けると着信ボタンを押して通話した。

 

「もしもし」

 

『奈織か!こんな遅くにかけて悪いな』

 

「別にいいわよ。まだ起きていたし」

 

 奈織は内心ドキドキしているを隠しながらいつもどうりに会話する。

 

『奈織、頼みたいことがあるんだ。至急に部長、グレモリー先輩達、オカルト研究部のメンバーがどこにいるか見つけてくれないか』

 

「え?ちょっといきなり何を言ってんのよ!?」

 

 いきなりの頼みごとに奈織は戸惑った。

 グレモリー先輩達を捜してくれ?いったいどうゆうことよ!?

 奈織は理由を聞こうとするが、それより速く宗司が喋る。

 

『頼む、奈織!おまえしか頼れる相手がいないんだ!』

 

 宗司のいつもと違う真剣な声に奈織は何か事情があると察した。

 

「――――――!・・・・・・はぁ、わかったわよ。グレモリー先輩達を見つけてあげる」

 

『! 本当か!?「た・だ・し」・・なんだよ?』

 

「駅前のケーキバイキングへ一緒に来て私が満足するまでおごりなさいよね!いい?わかった!?」

 

「お・・・おう!ありがとう。奈織」

 

「・・・ふん」

 

 奈織はベットから起き上がり、椅子に座りパソコンを動かした。

 

「モグワイ、アンタも手伝いなさい」

 

〖OKOK、お嬢の恋を実らすために気合入れますか!〗

 

「・・・・マジでウイルス流すわよ」

 

 奈織は一流のピアニストのような指さばきでキーボードを叩き、町中の電子情報や監視カメラの映像を調べた。

 

「・・・・・・・・!見つけたわ!」

 

『どこだ!?』

 

「○○公園の監視カメラから映像にグレモリー先輩と姫島先輩が映っていたわ。でも、急に二人の姿が映像から消えてしまったの。どうゆうこと?」

 

『!・・・わかった。○○公園だな、ありがとう。姫柊、行くぞ』

 

「姫柊!?ちょっと、宗司『わるいまたな!《プツン》-----』・・・・ッ」

 

 電話の向こうで宗司が呼んだ相手について奈織は訊こうとしたがその前に切られてしまった。だが、宗司は姫柊と確かに読んでいた。それは即ち―――――

 

「なんであの子と一緒にいるのよ!宗司の馬鹿!マジで殺す!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 深夜の教会近くの公園。そこでリアスは自分の女王である朱乃と3人の堕天使と対峙していた。公園に入ってすぐに朱乃に結界を頼み逃亡できない状態にして堕天使の前に立った。

 リアスは堕天使たちに「あなた達の目的はなに?」と尋ねる。すると堕天使達はあっさり目的をはいた。顔は余裕の表情だ。人数がこちらより多いのと自分たちを舐めいていためか、冥途の土産のつもりなのだろう。 さらには自分の眷属であるイッセーも馬鹿にし始めた。これには眷属を大事にするリアスの逆鱗に触れた。

 体から膨大な魔力を溢れ出しながらリアスは手を堕天使達に向けた。手からも膨大な魔力、滅びの力を溢れさせて。

 それを見た堕天使達は慌てふためく、舐めきっていた悪魔が自分たちより力が上だったのだから。

 

「あなた達から聞きたいことは聞かせてもらったわ。私の領地で好き勝手するに飽き足らず、私の大切な眷属(イッセー)を侮辱して、ただで済むと思わないことね。堕ちた天使たち、これで終わりにしましょう!」

 

 リアスは手の滅びの力を堕天使に向けて放とうとする。だが、その時異変が起きた。

 足下から突如光が溢れ出した。それと共に地面から魔法陣が出現してそこから光の鎖が飛び出し二人を拘束して魔方陣に縛り付けた。体に魔方陣から出る光と光の鎖によって激痛が襲う。

 

「ッ・・・ぐぅ!!」

 

「! こ、これは!?」

 

 突然の事態にリアスと朱乃は驚きながらもなんとか動こうとする。しかし、体の自由はきかず、光による激痛が続く。

 

「聖光拘束断罪術式、対上級悪魔よう拘束捕縛術式。聖なる光によって作られし断罪の鎖が悪魔を捕らえ動きを封じ、陣から発生する光が鎖とともに悪魔を浄化し続ける上位術式です」

 

 突如声がした。拘束されながらも声の方に顔を向ける。闇夜から誰かが歩いてくる。近づくにつれ魔法陣の光によりその姿がはっきりと見えてくる。

 

「悪魔よ、今宵が貴様らの最後だ」

 

 ロタリンギアの殲教師、カウス・オイスタッハがリアス達の目の前に現れた。

 

「ッ~~~ロタリンギアの・・・殲教師!!」

 

「~~これはあなたの~~仕業ですか・・・!?」

 

 リアスと朱乃は光による苦痛に耐えながらオイスタッハを睨む。

 

「いかにも、堕天使達を使えば必ず貴様らは食いついてくると確信があったのでな」

 

「おい、ちょっと待て!私たちをオトリに使ったのか!?」

 

 堕天使の一人、ミッテルトがオイスタッハに食って掛かる。だがオイスタッハはさも当然のように返事を返した。

 

「なにをいまさら、あなた達は魔女の神器(セイクリッド・ギア)を手に入れるためにこの地の管理悪魔が邪魔だった。そして私は悪魔を滅ぼすために悪魔の居場所が知りたかった。互いが利用し合っていた。ただそれだけの関係だったはず」

 

「! き、キサマ!!」

 

 その言葉聞いてオイスタッハを睨みつける堕天使、ドーナシーク。オイスタッハ自身は堕天使を見向きもしないでリアスと朱乃に近づいていく。

 

「悪魔よ・・・・今宵こそ主の名のもとに断罪してくれる。昨夜滅ぼした・・・・真祖のようにな」

 

「!! ・・・・あなたソージを・・・いえ、ソージとアスナをどうしたの!?」

 

 昨夜に別れてから行方知らずの後輩についてオイスタッハが喋ったため、リアスは驚愕して叫んだ。

 オイスタッハは冷たい目で淡々に答えた。

 

「・・・真祖は私が滅しました。不死身といわれる存在ですがその力の源たる心臓を潰せばば容易いものです」

 

「!? ・・・・よくもソージを・・・・・!!」

 

 オイスタッハを殺気をこめて睨みつけオイスタッハに怒りを向けるリアス。だが、その為にリアスは気づかなかった。隣の朱乃の様子に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――――宗司君・・・・」

 

 朱乃は宗司の死にショック受けて愕然とした。朱乃自身何故か解らないが宗司と出会ったあの時から宗司のことが気になっていた。

 出会い事態は単純なものだった。お互い廊下ですれ違った程度だった。普通ならそれだけなら宗司自身と接点を持たなかっただろう。宗司の異変に自分が気づかなかったら。

 彼は急に立ち止まり、鼻を手で押さえていた。それを見た私は彼に声を掛けた。彼は何でもないと言っていたが、手の隙間から血が流れ出ていた。念の為にも保健室で休ませようと連れて行こうとしたが、彼は走ってその場から去っていった。その後ろ姿を見てデジャヴを感じた。

 いつ頃かは思い出せませんが、前にも見た覚えがあった気がする・・・・。

 次の日、祐斗くんが部長、リアスの命で二人の生徒を連れてきた。一人は最近眷属にした生徒、兵藤一誠君。3年にもその名は伝わってる生徒だ。そしてもう一人が昨日の生徒、逢魔宗司だった。

 リアスは彼らに私たち悪魔と天使、堕天使の三勢力と神器(セイクリッド・ギア)、そして堕天使に殺された一誠君がリアスの眷属に転生して蘇生したことを説明した。それを聞いた二人は驚いていました。普通に生きてきた人が聞けば誰だって驚く内容なためあたり前の反応でしょう。だけど、その後から宗司君から聞かされた彼自身のことに私たちも驚かされしまったのだけれど。

 ”真祖„ 始まりの吸血鬼。すべての吸血鬼の始まりであり、吸血鬼の王にして、父、母とも言われる存在。

 まさか伝説上の存在がこんな身近にいたことにあの時は私も心底驚きましたわ・・・・。とうの本人自身は自分の存在がどれほどのものか理解していませんでしたけど。

 リアスが眷属に勧誘していたが、本人は考える時間が欲しいと言って保留になりました。リアスが彼を眷属に勧誘したのはあの子(・・・)ことも考えてのことなのでしょう・・・・。

 二人が帰ったあと、部長の提案により宗司君に護衛兼監視をつけることになった。昨夜の事で堕天使に目をつけられてしまった彼を守るために。

 それを聞いた私はリアスにその役目を任してもらい、次の日に彼の自宅まで出向き家の前で宗司君が出て来るのを待った。

 玄関から出てきた宗司君は私がいたことに驚いていましたわ。私は笑顔で挨拶して一緒に登校した。その道中で宗司君に理由を説明し、そのさいにちょっとしたイタズラも楽しませてもらいましたけど。

 それから数日、宗司君と行動を共にしながらあの時のデジャヴの正体を探りました。宗司君と一緒なら何か解ると思いましたが結局何もわかりませんでした。それで少し落ち込んでいたいましたら宗司君が心配して声を掛けてくれました。

 

『姫島先輩、元気ないですけど大丈夫ですか?』

 

『ええ・・・ちょっとした考え事ですから・・・』

 

 私がそう言うと、宗司君は何か閃いた顔をして私に言う。

 

『・・・・・姫島先輩、部活動までまだ時間がありますから少し付き合ってくれませんか』

 

『え?』

 

 そう言うと宗司君に強引に学校近くの公園まで連れて行かれました。ベンチに私を座らせると「少し待っててください」と言うとどこかに行ってしまった。

 ベンチに座りながら宗司君が戻ってくるの待ちながら周りを見ると子供たちが遊んでいる姿が見える。元気に遊んでいる姿が可愛らしく、思わず笑顔になってしまう。

 子供たちの輪から女の子が一人外れて公園の出口に走っていく。視線で追うと、出口に一人の女性がいる。おそらく母親であろう。女の子を迎えに来たのだろう。女性はしゃがんで走ってくる女の子を受け止める。その光景に朱乃は幼き日、母と一緒に居た時を思いだす。

 母様・・・・・。

 幼き日に亡くなった優しい母、自分を守る為にその命を奪わられた。その時のことを一度たりも忘れたことがない。いや、忘れない記憶・・・・。

 

『――――ぱい、姫島先輩』

 

『え?・・・―――きゃ!!?』

 

『うぉ!』

 

 私はいきなり声を掛けられ驚く。昔ことを思い出して気づかなかったのか、いつの間にか宗司君がいた。

 

『そ、宗司君・・・・・』

 

『すみません。なにか驚かせちゃったみたいで』

 

『いえ、私の方こそ気づかなくてごめんなさい』

 

『じゃ、おあいこということで、どうぞ』

 

 そう言うと、手に持っていたクレープをさし出してきた。私はそのクレープを受け取り食べる。

 

『美味しい・・・!』

 

『気に入ってくれて好かったです。妹が教えてくれたんですよ。隣、失礼しますね』

 

 宗司君は私にことわりをいれ、スペースを一つ開けてベンチに座り自分の分のクレープを食べだす。

 

『うん、美味い!杏沙(あずさ)の言ったとうりだな』

 

『・・・・宗司君』

 

『はい?』

 

『ありがとうございます。どうやら気を使わせちゃったみたいですね』

 

『ははっ、やっぱわかっちゃいますか』

 

 宗司君は悪戯がばれた子供のように笑いながら頭をかく。

 

『俺には姫島先輩が何に悩んでいるかは分かりませんからこんなことしかできせんけど。少しでも気分転換になればと思ったんです。余計なお世話でしたか?』

 

 宗司君はそう不安げに尋ねてくる。 

 本来なら私が気遣う立場だというのに逆に私が気遣われてしまいましたわ。宗司君だって真祖の体質で悩んでいるのに、自分の事より他の人を心配する優しさ・・・・///

 私はそんな宗司君を愛おしく思えた。

 

『・・・うふふ、そんなことありませんわ。私を気遣ってしてくれたんですもの』

 

『そうですか、よかった』

 

 宗司君は安堵した顔をする。

 うふふ、励ましてくれたお礼をしないといけませんわね。(^^♪

 私は宗司君の腕に抱き付いた。

 

『! なっ、姫島先輩///!?』

 

『うふふ///そろそろ時間ですし、部室に戻りましょう』(^^♪

 

 抱き付かれて顔を真っ赤にしている宗司君。そのまま彼を連れて部室に歩いていく。その間宗司君の顔は真っ赤のままだったけど。

 その日、朱乃は逢魔宗司に――――恋をした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「悪魔たちよ、最後の時です。鋼の巨兵(シュタール・ゴーレム)・・・・!」

 

 オイスタッハは背後から鋼の巨兵(シュタール・ゴーレム)呼び出す。鋼で作られた肉体持った巨人が主の命をおびてオイスタッハの影からその姿を現した。

 

「―――これは・・・・これが神器(あの巨大な手)の正体!?」

 

 廃墟で見た時は腕だけだったためにその正体は判らなかった。初めてその全貌を見てリアスは驚愕する。

 オイスタッハは冷徹な目でリアスと朱乃を見る。そしてゴーレムに命令を下そうそうとしたその時、

 

鋼の巨兵(シュタール・ゴーレム)。神に仇名す悪魔に鉄槌を――――――〈ゴオオオオオオ!〉!!」

 

 自分目がけて飛んでくる火球が見えた。オイスタッハは後ろに跳びぬいて躱す。

 

ズガァアアアアン!!

 

 オイスタッハの居た場所に火球はぶつかり爆発する。その後には焦げついた小規模のクレーターができ小さい炎と煙が燻っている。

 ・・・これは・・・!

 オイスタッハは火球の飛んできた方を警戒して睨みつける。そこにいたのは破れかけた制服を着た少年と銀色の槍を持った少女。

 

「悪いなオッサン・・・今の命令は取り消して(キャンセル)してもらうぜ」

 

 第五真祖――――逢魔宗司が、気怠げな表情で笑っていた。




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