ギルヴァやブレイクが謎の敵を倒した一方で、シーナが統べるS10地区前線基地部隊は人権保護団体過激派と激しい銃撃戦を繰り広げていた。幾ら武装した人間とは言え、戦術人形が相手では分が悪い。戦況はS10地区前線基地部隊に優勢へと傾いていた。それも当然であり、最早蹂躙とも差し支えない位に戦力を投入しており、人権保護団体過激派基地が制圧されるのも時間の問題であった。
しかしグリフィンが攻めてきた事に怒りを露わにする過激派。投降する事はせず彼女達へと攻撃仕掛ける。
基地内部通路にてシーナを含めた第一部隊は銃撃戦を展開していた。
vectorとスコーピオンが前に出て弾幕を展開し、FALが援護。正確な射撃、そして時に繰り出される二連射による早撃ちで敵に仕留めていくKar98k。
そして…
「っ!」
奇襲を仕掛けようとしてくる過激派を悉く倒していくシーナ。
感覚が鋭敏になっているのか、迫りくる敵を瞬時に察知。MP5を連射し敵を倒し、接近されてしまった場合は攻撃を受ける前にサイドアームのM92Fで敵の片足を撃ち抜き、倒れた所に頭部へと一発放ち確実に息の根を止める。
情けなどそこには存在しない。敵ならば始末するのみ。只々無表情で冷めた目で相手を見つめながら、機械の様にそれらを繰り返す。
その姿は普段から見るシーナではない。特殊仕様の黒いコートを羽織っているせいか死神の様にも見える。
「クリア。このまま前進。…指揮官、大丈夫かしら?」
「大丈夫、行こう」
第一部隊部隊長のFALにそう返すシーナ。
そのまま移動しようとした時、辛うじて息があったのか過激派の一人であった男がシーナの脚を掴んだ。
足首を掴まれた事により、動きを止められるシーナ。第一部隊も足を止めて反応する。そして男は瀕死ながらも微かな声で言った。
「こ、の…ま…魔女が……」
過激派からすればシーナはそう見えたのだろう。
それに対しシーナは冷ややかな目で見下しながら男へと告げる。
「私からすれば貴方達は悪魔よ」
シーナは手にしていたM92Fで男の頭へと向けて発砲し、男の息の根を止める。
硝煙と血の匂いが漂う中掴まれていた手を振りほどき、シーナは第一部隊と共に先へと向かおうとする。
その時だった。屋上から内部へと攻め入った処刑人から通信が入る。
『おい、宇宙スーツを着た奴に出くわしたら気を付けろ!こいつ、レーザーやらぶっ放すし、タチが悪い事に無茶苦茶固いぞ!』
宇宙スーツを着た奴。それが自分達より先に基地へと攻撃を仕掛けた第三勢力だという事はシーナも気付いていた。そこに別行動中であったブレイクからも通信が入る。
『中身ぶっ壊しても気を抜くんじゃねぇぞ。どういう仕組みか分からねぇが、中身を倒しても動くみてぇだ』
『はぁっ!?どうなってんだよ、そりゃ!?』
『さぁな。倒すなら同時に叩くしかねぇって事位だろう…さ!』
通信越しから響く爆発の様な音。
それはブレイクがマギーから譲り受けた魔具「ルシフェル」によるものだ。爆発する剣を無限に生み出す魔界の装置で、宙に剣を浮かす事が出来る特徴を持つ。
同時にフォルテ&アレグロの連射による銃声も届いていた。つまりブレイクは絶賛第三勢力を戦闘中だと言う事を示していた。
そして処刑人とブレイクから得た情報を元にシーナは指示を飛ばす。
「ギルヴァさん、ブレイクさん、処刑人は出来るだけその第三勢力の相手をお願いします。恐らく三人が持つ武器なら太刀打ちできるかと」
『私もそちらへ動きましょうか?』
そう通信を飛ばしてきたのはフードゥルとグリフォンと共に行動している代理人であった。確かに代理人が使用しているニーゼル・レーゲンのロケットランチャー、レールガン形態やシルヴァ・バレトなら倒せるだろう。他にもヒートパイルといった武器を所持している為、何とかなると思えた。
「お願いしたいのは山々なんだけど、この狭い空間で高火力を誇るそれを使うのは不味いかも。ニーゼル・レーゲンのロケットランチャーやレールガンだと他のメンバーを巻き沿いかねないから」
『了解しました。ならば私達はこのまま敵を倒しつつ、MG4の捜索を続行します。もしこちらにも第三勢力が現れた場合、三人の誰かに援護に来てもらう事にします』
「了解。気を付けてね」
『そちらも無理してはいけませんよ、シーナ』
代理人との通信が切れる。
息を一つ吐き、シーナは第一部隊と共に戦場を駆け抜けるのだった。
「同時に叩く、ね…」
壁に身を潜め、攻撃のタイミングを伺いながらブレイクが言っていた事を呟く処刑人。
今回彼女はギルヴァから返してもらった愛剣…別の姿へと変貌したクイーンを背負っていた。義手は電撃を放つタイプではなく、別タイプの義手を装備していた。
複合式反射炉を内蔵しており衝撃波を放つ事が出来、反動を活かして瞬時な移動を可能とする義手だ。
「さて…どうしたもんか」
同時に仕留めると聞き、処刑人にはある方法を思い付いていた。
だがその作戦を敢行するには、誰かがあの敵の狙いを引き受けてもらう必要があった。
「自分も銃とかもらってくるべきだったぜ。今度マギーに作ってもらうか」
敵から奪った銃は既に弾切れ状態。銃とかもらってくるべきだったと後悔しながらも、今をどうするか処刑人は悩んだ。このまま隠れていたとしても、第三勢力の敵が他へと向かう可能性もある。ここで倒さなければ後々が面倒なものになる。もはや時間の問題と言え、処刑人は何か良い策はないかと考えつつ、壁から少しだけ顔を出して敵の方を見た。無駄弾は撃つ事はせず、処刑人が出てくるの待っているかの様であった。
その時、敵が立っている位置にあるものを見つけた処刑人は勢い良く壁から姿を晒し敵へではなく気付かれる前に別の方向へと走り出した。彼女が走り出した方向は屋上。そこから義手が持つ潜在能力を解放に要する時間を稼ぎつつ、この基地にあった天窓部分へと走り出していく。
その間に処刑人は全員へと通信を飛ばす。
「今からドでかいのぶちかます!お空から光の滝が降ってくるから気を付けろよ!!」
相手の返答を待たずに一方的に通信を切る処刑人。
義手の解放は今すぐにでも出来る状態にある。天窓部分に到達し、その下に敵がいる事を確認すると勢い良く天窓を突き破り、敵へと目掛けて急降下していく。
「悪いな、マギー!けどは今はこうするしかなくてな!」
潜在能力を解放すれば耐久性の問題もあって義手は壊れる。その事を製作者たるマギーから聞いているが故の台詞だった。
硝子の破片が降り注ぎ、その中で処刑人は右腕を後方へ引く。義手は花弁を開く様に展開されていき、複合式反射炉による生み出されたエネルギーが今か今かと解放されるのを待っている。
自身の真下には宇宙スーツを着た敵。お互いの距離がどんどん縮まっていく。そしてその距離が僅かとなった時…。
「良いもんくれてやるよ…おらあッ!!」
右腕を勢い良く前を敵の顔面へと突き出す処刑人。その瞬間、変形した義手から光が勢い良く迸った。
敵の体全てを飲みこむ極太レーザーが迸り、敵の中身もスーツも跡形も残さない様に消失する。それどころかレーザーによる攻撃は処刑人がいる場所から地表まで大きな穴をあける。偶然にも第三部隊と戦闘中であった第三勢力の敵が上から降ってきたレーザーによって飲み込まれており、処刑人が行った対悪魔用戦闘義手「デビルブレイカー」の一つ「ガーベラ」の潜在能力である極太レーザーの照射は敵に大きな損害を与えた。
そしてそれへと拍車かけるかの様に、建物の一部が何かに切り裂かれたかの様にバラバラに吹き飛んだ。それは別区画で戦闘中であったギルヴァは放った技「次元斬 絶」によるもの。当然ながらそこに居る者は姿形も残す事はなく消えていく。
処刑人の義手によるレーザー照射、ギルヴァによる次元斬 絶。それどころでは止まらない。
『ドでかいのは貴女だけではありませんよ、処刑人』
処刑人の無線機に飛び込んだ代理人の声。
次の瞬間、地震が起きたのではないかと思える位に建物が揺れた。ギルヴァと同様に別区画で戦闘を繰り広げていた代理人は最悪な事に宇宙スーツを着た敵と出くわしてしまっていた。フードゥルとグリフォンによるコンビネーションもあって、相手に隙が出来た所にニーゼル・レーゲンをレールガンへと変形させ最大出力状態で敵へと接近。そして零距離で強烈な一撃を叩きこんだのだ。建物が揺れた原因はそれによるものであった。
しかし相手もそれで怖気つく事などない。全力でシーナ達やギルヴァらに攻撃を仕掛けてくる。
『第三部隊、MG5。第二、第四と合流。残っていた過激派のメンバーの始末が完了した。指揮官、そっちは?』
『こっちも第五部隊と合流。こっちの方で残っていた過激派のメンバーの始末は完了。後はMG4と第三勢力だけだね』
だがそれも最早時間の問題と言えた。残っていた人権保護団体過激派のメンバーはシーナとS10部隊と戦闘によって倒され、残るはMG4の捜索と第三勢力のみ。数も多くないが油断は出来ない。残っている第三勢力の対処はギルヴァらに掛かっていた。
『時間をかける気はない。早々に終わらせる』
『やれやれ。もうちょっとパーティーを楽しみたかったんだが』
『いや…パーティーでも何でもねぇだろ、これ』
通信越しに飛び交う悪魔の力を持つ狩人達の声。
この後に代理人のレールガン最大出力零距離射撃に続いて、ギルヴァ、ブレイク、処刑人による第三勢力の残党を倒す為に二回程建物全体を揺らす振動が起きたのは言うまでもない。
ギルヴァらが第三勢力の残党を倒す為に暴れている一方で代理人はフードゥルとグリフォンと共にMG4の捜索に当たっていた。道中で何度か戦闘はあったものの今は敵に遭遇する事無く、長い通路を歩いていた。
『どう、代理人。居たかしら?』
代理人の通信機に届いたのは同じくMG4の捜索に当たっていた404小隊の部隊長 UMP45からであった。
そう聞いてくるあたり、向こうは彼女を見つけられていないのだろうと察しつつ、返答する。
「いえ、こちらでは見当たらず。このまま捜索を続けます」
『了解。こっちも捜索を続けてみるわ。第三勢力はギルヴァ達が対処してるし、過激派のメンバーもほとんど始末されたみたいだけど油断しないようにね』
「はい。そちらもお気をつけて」
通信を終え、歩みを進める代理人。
彼女が歩みを進めた事により、フードゥルとグリフォンも動き出す。その時代理人の近くを飛んでいたグリフォンが口を開く。
「しっかし…何であの嬢ちゃん…MG4だっけ?ここに居たんだろうな?」
「どういう意味です」
「いやよぉ…MG4は警備に出ていて、それで誰かに捕まってここに来てしまった。でも警備する所って基本的人目がつくとこばっかって同じ様に警備で動いている…コンテンダーだったか。そいつからそう聞いたんだよ」
「つまり…意図的に捕まったと言いたいのですか?」
その問いにグリフォンは首を横に振って否定する。すると静かに二人の会話を聞いていたフードゥルがグリフォンが感じている事を代弁した。
「MG4をここへ放り込んだのは過激派ではなく、他の組織が彼女をここへ放り込んだ…そう言いたいのだろう?グリフォンよ」
「ああ。だってよ、第三勢力だって変じゃねぇか。偶然にしちゃ不自然過ぎんだろ。情報を持っていたにしちゃこっちを攻撃してくるしよ。陽動ていうか、攪乱ていうかそこら辺な感じがするんだよ」
それを聞き、フードゥルも不自然に思っていた。
ここに攻め入る事になったのはMG4がここに囚われてしまったと言う事。ではどうやってここにいると分かったのか、そこが疑問に思っていた。自分でも知らない…指揮官や一部の誰かにしか知らないMG4に関する何かあるのではないかと思っていた。だがフードゥルとてそれをシーナに問う気などなかった。
何らかの疑いがあったとしてもMG4はS10地区前線基地に所属する一人。S11地区後方支援基地で辛い思いしていた分、S10地区前線基地で自由に過ごしてほしい。その事は本人に言う事は無いがフードゥルは内心そう思っていた。
「あれは…」
先を進んでいたフードゥルは前方にある一室にいたある人物を見つけるとそこへと駆け出す。
その一室に居たのは服は脱がされてしまったのか、ボロボロの布切れで自身を包み気絶していたMG4であった。倒れているMG4に近寄るとフードゥルは彼女の頬に鼻先をつつき、彼女を起こそうとする。
「大丈夫か、MG4殿。しっかりしろ」
「…っ……んん…フー…ドゥル…?」
「大事なさそうだな。そのままにしていろ、我が運ぶ」
頭を器用に動かしつつ、地面とMG4の体の間へ自身の体を挟み込むとフードゥルはMG4を自身の背に乗せつつ代理人の元へと向かう。
代理人もフードゥルがMG4を発見した事を無線機で全員へと連絡を取っており、謎が残しつつも人権保護団体過激派基地での戦闘は終わりを迎えるのだった。
作戦は終了し、基地の外では意識を取り戻したMG4は温かい毛布に体を包みつつ装甲車内部で休んでいた。
代理人が淹れてくれた温かいコーヒーが入ったマグカップを手にし、それへと口付けている所に訪れる者がいた。
訪れた者へと視線を向け、MG4はその者の名を口にする。
「指揮官…」
「どう?具合は大丈夫?」
「ええ、今は。…ご迷惑をおかけしました」
「気にしないで。何かあったら例え地球の裏側でも飛んで行くつもりだったから」
「…出来ない事は言わない方がいいですよ」
そうかな?と言いつつシーナはMG4の隣に腰掛けると腕を伸ばし、MG4の肩をそっと抱き寄せた。
突然の事に驚きながらも成すがままになるMG4。何故こんな事をしたのか分からない。だがシーナから伝わる体温はとても温かいと感じていた。
「…ごめんね」
シーナが小さく謝罪の言葉を呟くのを耳にしながら。
作戦から数日後。
S10地区の街中でMG4は誰もいない寂れた袋小路にいた。彼女の前に立っているのは青い奇妙なフォルムをしたロボット。顔とも言えるスクリーンにはカウボーイの姿が映されている。
「よお、相棒。無事基地の方に戻れたようだな」
「ええ、指揮官や皆のおかけで。それと前にも言いましたが相棒って呼ぶのやめてください」
「おっと、悪い」
はぁっ…とため息をつきながらもMG4は目の前に立つロボットの方を見る。
また面倒なミッションでも任されるというのだろうか。それとも情報を明け渡せとでも言うのだろうか。
指揮官を裏切り続ける日常は慣れる所まで来てしまっている。もう戻れない所まで来ている事はMG4も実感していた。
(ごめんなさい。指揮官…)
心の内で良くしてくれる指揮官へと謝罪の言葉を呟くMG4。
だからこそ今は気付かなかった。後ろから迫るある人物の姿に。
その者は黒いコートを揺らめかせながら、MG4の後ろから歩み寄る。後ろから誰かが忍びよってきている事に気付いたMG4はすぐさま後ろへと振り向く。そしてそこにいた者を見て彼女は目を見開き、震える声でその者を呼ぶ。
「し、指揮官…?」
「うん。私だよ、MG4」
そこに居たのは黒いコートを羽織り、ニッコリと笑みを浮かべるシーナだった。
以前の作戦でギルヴァからある情報を得たシーナはこの日が来るのを待ち、そして今日MG4の後を追ってここまで来たのだ。
対して何故彼女がここにいるのかMG4は理解出来なかった。ただ分かった事と言えば、自分が犯した罪がこの日をもって指揮官に確実に知られた事であった。
僅かに体を震わせるMG4を見てシーナはそっと手を彼女の頭の上に置くと、そのままMG4と対面していたロボットの方へと歩き出した。
腰に下げていたホルスターからサイドアームとして利用しているM92Fを抜き、笑顔を保ったままそのロボットの前に立った。
「初めましてかな、カウボーイ。私は……言わなくても知ってるんでしょう?」
「ああ、話は聞いているよ。それで何か用かい?そんな物騒なもんを手にしてさ」
「何の用、ね…。よくもまぁ―――」
笑顔から一転。シーナの表情が無表情へと切り替わる。
ロボットのスクリーンに突き付けられるM92F。普段からでは想像できないシーナの姿にMG4は只々驚くほかなかった。
人権保護団体過激派基地で共に戦っていた者なら分かるかも知れないが、今の状態のシーナがどういう状態なのかMG4に分かる筈もなかった。
「そんなセリフが吐けるな」
ただ口調まで変わるのだから、そのキレっぷりは相当キレていると言えた。
「おいおい。そんなもん突き付けられたら怖くて話もできないぜ」
「安心しろ。怖くても強引に吐かせる」
(本当に指揮官なのですか…?)
あれがあのシーナ・ナギサとは思えない。
だが今、ロボットに銃を突き付けている人物こそあのシーナだとMG4は無理にでも理解する事に徹した。
そんな事を他所にシーナは相手へと喋りかける。
「火遊びが過ぎたな。うちの者を巻き込んでまでやるべきではなかった」
「…それで?」
「そちらがうちのMG4を巻き込んだ事は黙っててやる。その代わりに彼女から手を引け。情報を得る為にここに来ているんだろうが、それをせずとも勝手に得ているのだろう?」
「…」
「帰って上にこう伝えろ。何かを果たしたいのであれば自身の手を汚すか、自身の仲間の内で片付けろとな」
当然向こうが決して自身の手を汚さない者ではない事ぐらいは知っている。
あくまでもこれは脅し文句みたいものである、
そしてシーナはこの程度済ませるつもりはなかった。
だと言うのにこの程度で済ませようとしたのか。それはMG4の行いに気付いていながらも行動をしなかった自分にも非があると思っているからだ。その他にも非はある為、この程度で済ませているのだ。
もっと早く行動していればここまでならなかったと思いが彼女の中で残っていたのだ。
「話は以上だ。…早い内に失せろ。このまま残っていたら私もどうするか分からんぞ」
そう言いつつシーナはMG4の手を引きつつ、去っていく。
人気のない袋小路に残ったのは青い奇妙なフォルムをしたロボットだけだった。
MG4の手を引きつつ街中を歩いていくシーナ。
引っ張られるままのMG4は先程まで無言であったが、遂に口を開く。
「何故…何も言わないのですか」
「…私にも非があるからだよ」
足を止めて振り返るシーナ。先程の姿はどこに行ったのか普段通りのシーナがそこにいた。
「MG4にある疑いがある事は以前から聞いていたの。本来であればすぐに行動すべきなのにね…。なのに行動しなかった。だから私にも非があるんだよ、MG4」
握っていた手を離し、そっとMG4の頭に手を乗せ撫でるシーナ。
その撫でる手はMG4にとってはとても心地が良かった。気付けばそっと優しい笑みを浮かべる程に。
それを見過ごさなかったシーナは同じ様に笑みを浮かべ、再度MG4の手を握り歩き出しながらそっと呟く。
「終わらない悪夢はない。…これで本当の意味での悪夢の終焉かな」
「指揮官?」
心配そうに見つめてくるMG4に対し、何でも無いよと返すシーナ。
「帰ったらお茶でもしよっか。折角だしグローザ、スパス、M590、WA2000も呼んで…。あ、そうだ、何か食べたいお菓子とかある?MG4。欲しいのがあれば作るよ!」
「…。ふふっ…そうですね。でしたら、指揮官が一番好きなお菓子を。よかったら私にもお手伝いさせてください」
「お!良いよ!じゃあ急いで帰ろっか」
「ええ。急いで帰りましょう」
この後に基地の執務室で元S11地区後方支援基地メンバーによるお茶会が行われたのは言うまでもない。
そしてシーナのお菓子作りを手伝ったMG4は後日シーナの元へお菓子作りを教えてもらうようになるのはまた今度の機会の話すとしよう。
またこれは余談であるが、人権保護団体過激派基地での作戦ではある名前が名付けられていた。
それはMG4の事情を知っているからこそ、シーナが名付けた名前。その名は…
今回処刑人が装備していた義手ですが、ゲーム基準で行けば貫通&跳弾するレーザーを放つのですが…こちらではあえて照射レーザーにさせて頂きました。
またノーネイムの第二の専用装備「ラヴィーネ」ですが、見た目としてはハイ〇ン・スレイⅡラーとホワイト・〇リントの一部が合わさった感じです。
そして最後で出てきた青い奇妙なフォルムのロボット、スクリーンの部分にはカウボーイ…これは向こうの作者様に許可を頂いた上で出させて頂きました。
激おこぷんぷん丸のシーナちゃんが一方的に言って去っていったけど許してね!(土下座
さて次回はどうしたものかねぇ…