Devils front line   作:白黒モンブラン

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―――それは始まりに過ぎない


今回は犬もどき様作「METAL GEAR DOLLS」の大モンハンコラボに参加させていただく事になりました!ほかにも多くの方々参加してますし、派手のパーティーになりそうです。

自分モンハンは多少程度なら分かりますが…何分知識も乏しいので。ご容赦くださいな


Act87-Extra Devil&Monster Ⅰ ☆

「モンスターだぁ?」

 

S10地区前線基地の執務室でシーナに呼び出された処刑人は訝しげな声を上げた。

呼び出されて何事か思えば、これである。彼女がそんな声を上げても決しておかしくなかった。

対するシーナも処刑人の反応は当然と判断していた。彼女もまたその事を聞いて、処刑人の様に訝しげな声を上げていたのだから。

 

「上からの命令でね。情報の出どころは私たちが知らない所みたいだけど、信憑性はあるみたい。それにうちの地区で目撃情報が相次いでいるとなれば信用してもいいと思う。今の所被害報告が上がってはいないけど…民間人や行商人に何かあってからでは遅い。それにうちはほら…悪魔とか相手にしてきた事実があるからね。だからそのモンスターを探し出して討伐して欲しいと思って」

 

「討伐ねぇ…まぁそれは構わねぇけどよ。俺に頼むよりギルヴァやブレイクに頼んだ方が良いんじゃねぇのか?」

 

「私もそうしたんだけど…二人共店に居なくて。45や代理人、グローザに聞いたら出かけてくると言って出ていったみたいで」

 

「ふーん…まぁ分かった。手短に準備して動いてみる。最後に目撃された場所を教えてくれ」

 

二人していないなんて珍しい事もあるもんだなと思いつつも処刑人はそれを承諾。シーナからそのドラゴンとやらが最後に目撃された場所を押してもらうと、自室にてクイーンを背負い、デビルブレイカーの一つであるブリッツを装着。そして借金してまでマギーに製作してもらったリボルバーを左側のホルスターへと差し込む。これはギルヴァが愛用している大型特殊回転弾倉拳銃「レーゾンデートル」を参考に、二つの銃身、12連装特殊弾倉は継承され、ベースがレイジング・ブルとなっている。名は「アニマ」。ラテン語で「息吹」の意を持つ。

代理人に購入して貰った黒いコートを羽織る。ギルヴァやブレイクは羽織るコートよりは着丈が短く、フードが備わっているタイプだ。万全な準備をした後に処刑人はその場所へと向かうのだった。

 

 

「ここか」

 

基地を出て、処刑人はそのモンスターとやらが目撃された場所…木々が鬱蒼と生い茂る森へと来ていた。

以前からあるこの森は普段は人が寄り付かない場所となっている。身を隠すにはうってつけとも言えるここは暴走している鉄血が隠れていてもおかしくない為、基本誰も寄り付かないのだ。ここに訪れる者は余程の命知らずか止む終えずここに通る者位である。

 

「にしてもモンスターか…。まさかそんなのが居るなんてな」

 

辺りを見回しながら処刑人は呟く。

だが目撃された以上は信じるない他、自分達は悪魔というモンスター以上に存在が怪しい者達がいる事を知っている。それぐらい居てもおかしくないと思っていた。

その時木々の間から差し込む陽の光から何かの影が通り去った。

それに気づかない処刑人ではなく、即座に振り向きつつ背負っているクイーンに手を伸ばす。何時でも抜き放てる様に状態を維持しつつ警戒する。

 

「っ!」

 

感じた殺気。後ろから何かが迫ってきている事を感じ取った処刑人はその場から前へと飛び込み、何者からの攻撃を回避する。地面を一回転し、体勢を戻しつつ襲ってきた者へと見やる処刑人。そこに居たのドラゴンと差し支えない程の竜がいた。緑の体表、両翼に、尻尾。先端部には棘の様な物が生えていた。

攻撃を避けられた事に対する苛立ちか、或いはそれ以外の何かか。処刑人へと威嚇する様に咆哮を上げるドラゴン。その咆哮は森全体へ響き渡り、木々に留まっていた鳥たちが一斉に飛び去っていく。

それに対し処刑人はクイーンを引き抜きながら獰猛な笑みを浮かべる。剣先を地面に突き刺し、グリップを捻りながら口を開く。

 

「ご自慢の一撃を避けられてご機嫌斜めってか?悪いな、そう簡単にやられる気はないんでね!」

 

マフラーから吹き出る噴射剤。白熱化する推進剤噴射機構。響き渡るバイクのエンジン音に似た音。それが合図となったのか両者は動き出す。

女王の名をした剣を持つ狩人と陸の女王の異名を持つ竜「リオレイア」との戦いが今始まった。

 

 

一方その頃。

森から離れた場所…昔の建物の残骸が広がる場所にて二人はいた。

一人は大剣を背負った赤いコートの男、もう一人は片手に日本刀を持った青い刺繡が施された黒いコートを羽織る男。二人は悪魔ではない何かを感じ取りここまで訪れていた。

その何かの調査の為に偶然にもバッタリと出会ってしまった二人…ブレイクとギルヴァ。お互いの目的が同じという事もあり共に行動していた。

そして二人は遠くから咆哮の様なものを耳にしており、その先を見つめていた。

 

「あっちからか。しっかしデカい鳴き声だ。鶏でもここまで響かねぇよ」

 

ニヒルな笑みを浮かべ腕を組むブレイク。

対するギルヴァは沈黙を貫いており、その様子を見て茶々を入れるブレイク。

 

「何だよ、怖気ついたのか?」

 

「ぬかせ。…お前も気付いているのだろう」

 

「…まぁな」

 

何かが自分達を背後から襲おうとしている。隠しきれていない殺気と視線にギルヴァもブレイクも気付いていた。

敢えて気づかないふりをして、その相手が姿を見せるまで待っていた。

そしてそれはすぐに姿を見せる事となる。上空から二人へ目掛けて迫りくる何か。その姿は竜であり、今処刑人が相対している竜と共通部分を有しつつも異なる点もある。赤い何かは勢い降下しながら、両足の鋭い爪を広げる。

その狂刃が迫った瞬間、その場に立っていた二人の姿が掻き消えた。

 

「!?」

 

両翼を羽ばたかせ、急減速するそれ。

首を動かし辺りを見回した瞬間、目の前に赤と黒が姿を見せる。

リベリオンを構えるブレイク。鞘から刀身を抜きつつ、体を勢い良く捻るギルヴァ。

 

「そらよッ!」

 

「っ!」

 

頭部へと目掛けて振り下ろされる二振りの刃。その一撃により宙を飛んでいた赤き竜は地面と叩きつけ、土埃と轟音が響き渡る。

地面へと着地し、叩きつけた相手を見つめるギルヴァとブレイク。

ギルヴァは沈黙を保ち、ブレイクはニヤリと口角を吊り上げる。言葉にせずとも二人は確信していた。

この竜こそが自分達が感じた悪魔とは違う妙な気配だと。

払われる土埃。大したダメージを受けていないのか、それは立ち上がり咆哮を上げる。しかしそれに臆する様な二人ではない。

最もドラゴンがこの世にいたという事には多少なりとも驚いているが。

 

「さぁてと…面白い事になりそうだぜ?」

 

「…そのようだな」

 

己の獲物を構え、二人の狩人は立ち向かう。

空の王者「リオレウス」へと。

 

 

 

森林地帯で陸の女王…リオレイアを激闘を繰り広げる処刑人。しかし戦況は処刑人が少し押されていた。

口から吐き出される火球、尻尾を勢い良く振り上げる攻撃や突進。

それもその筈でこういう相手は殆どした事が無いのだ。最早ぶっつけ本番とも言える程。

だがそれで負ける様な処刑人ではない。例えぶっつけ本番であろうと負ける様では到底悪魔に勝てはしない。

その思いが処刑人を奮い立たせ、幾度かクイーンの斬撃をリオレイアに与えており、かなりのダメージを与えている。その証拠にリオレイアの両翼部分に大きな傷が残っていた。

 

「GUOOO!!!」

 

「ったく!叫んでばかりで耳障りだ!」

 

駆け出す処刑人。

右腕を突き出す様にしてデビルブレイカーに備わっているワイヤーを射出。先端のクロー部分がリオレイアの背中に突き刺さり、処刑人はそこへと向かって一気に接近。近寄せないと言わんばかりに体を動かしてそれを振り払おうとするリオレイア。しかし振り払われる前に処刑人が接近。ワイヤーを戻すとリオレイアの体を蹴り跳躍、そのまま頭頂へと突撃しながらブリッツを構える。

 

「いい加減その口を閉じやがれッ!!」

 

展開されるブリッツ。頭頂部を掴み強引地面へ叩きつけると同時に青い電撃が迸る。

響き渡る轟音。叩きつけられ、一瞬の隙を晒したリオレウスの頭にクイーンを突き刺そうとする処刑人。

だがそう簡単にやられる様な相手ではない。リオレイアは勢い立ち上がり、頭の上に載っている処刑人を振り落とそうとする。

 

「ちっ!」

 

足場を揺らされた事により舌打ちしながらも処刑人は振り下ろされる前にその場から飛び退き、距離を取る。つかさず突撃。正面から向かってくる処刑人にリオレイアの口から火球が放たれる。飛んでくる火球と地面の間を滑り込み様にスライディングで回避する処刑人。態勢を元へ戻し駆け出す。

対するその巨体からどうやって出しているのか分からない速さで処刑人へ目掛けて突進してくるリオレイアの姿。

しかし避けれない訳ではない。体の下へと滑り込み脚部へと攻撃を仕掛けようとした時、それを見越していたかの様に突如として飛び上がるリオレイア。体を大きく回転させ、尻尾を処刑人へ叩きつけようとする。

 

「…っ!?」

 

迫りくるそれにうすら寒い何かを感じ取った処刑人。向かってくる尻尾を斬り落とそうという考えを中断し、攻撃が来る前に横へと飛び退く。寸での所で尻尾は彼女の後方で過ぎ去り、地へと降り立つリオレイアは咆哮を上げる。

ふと処刑人はリオレイアの尻尾が抉った地面を見た。ただ抉った後が残っているだけ。しかしそれだけではないと判断していた。

あの様な攻撃を仕掛けてくるという事は尻尾に何かあると分析しつつ、処刑人はクイーンを構える。するとそれに合わせるかの様にリオレイアが突進を開始。

相手が向かってきていると言うのに処刑人はその場で立ち尽くす。そして目前に迫った瞬間、処刑人は動き出した。突き出される右腕と同時に迸る蒼い電撃。そして向かってくるリオレイアに言葉を投げかける。

 

「はしゃぐなよ、のろまがッ!」

 

それが顔面へと叩きつけられた事に弾き飛ばされるリオレイア。巨体が地面を転がり、生えていた木々をなぎ倒していく。対する処刑人もカウンターを仕掛ける様にブリッツの電撃を放った事により少しだけ後ろへと後ずさるがつかさず走り出す。弾き飛ばされたとは言え、距離が空いた事を良い事にゆらゆらと立ち上がりながらも、両翼を広げ羽ばたかせるリオレイア。

この場から逃げ出すつもりだ。瞬時にそれを察した処刑人は近くの木の上を伝って飛び去ろうとするリオレイアへと勢いジャンプしリオレイアの体へと乗っかる。思い切りクイーンを突き刺しグリップを捻り推進剤を燃焼させる。その強烈な痛みに一度は態勢を崩しそうになるリオレイアだが、痛みに耐えながらも体に乗っかっている処刑人を振り落とそうとしながら飛び立つのだった。

 

 

その頃、空の王者 リオレウスと戦闘を開始していたギルヴァとブレイク。

最初こそ様子見ながらも戦闘を繰り広げていたのだが、その後はギルヴァとブレイクによる一方的な攻撃が展開しされていた。突進を繰り出そうすればブレイクの魔力を込めたスティンガーが弾き飛ばされ、空へ飛びあがろうとすればギルヴァによる神速の居合技 次元斬を連発され、幻影刀を複数配置し射出する技「強襲幻影刀」によって封じられる。

満身創痍でありながらも立ち上がるリオレウス。そんな姿を見てブレイクは相手へと言葉を投げかける。

 

「まだやるって感じだな。大したガッツだぜ」

 

リベリオンを構えるブレイク。そしてギルヴァは何故か刀を納め、腕を組んだ。

突然の行動に目を丸くするブレイクはギルヴァは問いかける。

 

「おい、何だよ。降参か?」

 

「そんな訳あるまい。別の客が参加しにくるみたいだぞ」

 

「どういう事だ、そりゃ?」

 

その時だった。別の所から叫びにも似た咆哮が響く。

その方向へと振り向くブレイク。彼の目に映ったのは自分達が相手にしていた敵とは別の敵。しかしどこか似た様な所を有している部分も見受けられ、親戚か?とブレイクは呟いた。

そしてその背に乗り、振り落とされまいクイーンを突き刺し踏ん張る処刑人の姿もあった。

処刑人もギルヴァとブレイクの二人を見つけ、二人と対する様に満身創痍の赤い竜を見つける。

宙で暴れるリオレイア。そして満身創痍のリオレウス。その時、処刑人にある考えが浮かんだ。クイーンを思い切り引き抜き、義手を外し腰の義手専用ホルダーに吊り下げる。

幽体化していたデビルブリンガーが姿を現し、処刑人は駆け出し空へと身を投じる。空中で体を反転させ、右腕を飛ばす処刑人。分身として現れた右腕でリオレイアの脚を掴むと処刑人は勢い引っ張った

手を振り払おうとするリオレイアだが、疲弊していた事もありいとも簡単に引っ張られる。そして処刑人は力を全開にしそのまま満身創痍のリオレウスへと目掛けて…

 

「お散歩の時間は終わりだッ!」

 

リオレイアをぶん投げた。

緑の巨体がリオレウスに直撃し、盛大に土埃が舞い上がり、これまでにない位の破砕音が響き渡る。

モンスターをぶん投げるという派手な事をやってのけた処刑人にブレイクは腹を抱えて笑い、ギルヴァは沈黙を貫いた。そして二人の近くで降り立つ処刑人。クイーンを肩に担ぎながら二人へと声をかける。

 

「出かけてくるって聞いてたけどよ。まさかこれに気付いていたのか?」

 

「妙な気配は感じ取ってたんでね。ギルヴァも気付いていたみたいで、別々行動していた所でここでバッタリ会ってな。一緒に行動していたらあの赤いのに襲われた訳さ」

 

「お前たち二人を襲うって…無謀にも程があんだろ」

 

処刑人は二人の実力を知っている。

それでこそ自分では到底追いつかない位置にいる。

だからだろうか。処刑人はあの赤い竜…リオレウスに少しだけ、ほんの少しだけ同情した。

 

「…まだ来るか」

 

組んでいた腕を解き、前方を見つめるギルヴァ。払われる土埃、二体の竜が怒りを露わにしたかの様に咆哮をあげる。ブレイク、処刑人も構えようとした時、ギルヴァが動き出す。

姿勢を低くし、居合の態勢を作る。完全にとどめを刺すつもりでいるギルヴァ。

それをさせまい動き出すリオレウスとリオレイア。

 

「…っ!」

 

だが既に時遅し。

抜き放たれる一閃から無銘を両手で構え次々と斬撃を繰り出していくギルヴァ。

それら全てが空間を切り裂き、歪みにない真っ直ぐな刀痕が次々と空間を残り、相手の肉質など無視し離れた二体の竜を斬り裂いていく。

そのまま流れる様に一度刀身を鞘へと納めた瞬間、勢いよく抜刀。

鋭い一撃。太い刀痕が空間に刻まれた後、巧みに刀を回転させ刃を鞘に当てた後刀身を納刀。

鍔と鯉口がかち合う音が響いた瞬間、空間が揺れ残っていた最後の刀痕が爆発する。

それが止めとなり、地面に倒れ完全に沈黙するリオレウスとリオレイア。それを見届けたギルヴァは静かに背を向けて歩き出す。

 

「安らかに眠れ」

 

そう小さく呟きながら。

 

 

二体のモンスターを討伐した事を報告する為に基地へと戻っていく三人。

そんな中ギルヴァはずっと感じていた事があった。

二体のモンスターを討伐したというのに、先程から感じている別の気配。

それは遠く、そして強大なものだと感じ取っていた。

 

(これは始まりに過ぎない…。そういう事か)

 

奇しくもそれは当たる事となる。

そしてギルヴァ、ブレイク、処刑人はシーナからある依頼をされるのだが、今の段階で三人がそれを知る由もなかった。




こんな感じでいいのかな…?間違っていたら申し訳ない!
という訳でうちはリオレウスとリオレイアを相手し討伐させて頂きました。
捕獲用の道具なんて持ってないからね!仕方ないね!
ラインナップ戦は終わり。さてお次も参加するぞえ…(戦闘事態には遅れて参加する気です
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