Devils front line   作:白黒モンブラン

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―――Let's lock!baby!


Act89-Extra Devil&Monster Ⅲ ☆

一台のバンが駆け抜けていく。

側面にはDevil May Cryと記されたネオンサインが輝いており、舗装されていない道の上を走っていく。

そして運転を務めている代理人はため息がてら口を開いた。

 

「はぁっ…何とまぁタイミングが悪い」

 

「仕方ねぇだろ?寧ろシーナがその情報を早く教えてくれてなかったら、俺ら全員お陀仏になってかも知れないんだぜ?」

 

そう諭すのは助手席に座っている処刑人。今回の作戦の為、デビルブレイカーは装備しておらず右腕にはデビルブリンガーが露わになっていた。

それに対し分かっていますと答える代理人であったが、珍しく納得がいかないといった表情を浮かべる。

何故彼女達がヘリではなく、バンに乗っているのか。それは基地を飛び去った直後にシーナから通信で伝えられた事が始まりだった。

異常に大きい嵐が発生。危険なので一度帰投し、陸路で向かう様にとそういった指示を受けたのだ。

流石にヘリを嵐の中に突っ込ませる程代理人は馬鹿ではない。一度帰投しいつものバンに乗り換えて向かう事になったのだが、折角の空の旅が台無しになってしまい、残念に思っていたのだ。

しかしいつまでも不貞腐れている訳にもいかないし、それに嵐を過ぎ去るを待ってから動くという考えもない。気持ちを切り替えて代理人は車のスピードを上げる。

その後ろでギルヴァは静かに目を伏せて沈黙を保っていた。ブレイクはソファーに腰掛けて雑誌を没頭しており、グローザは少しでも気分を変えようとジュークボックスの前に立ち、どの曲にしようかと悩んでいた。ノーネイムは淹れたてコーヒーが入ったマグカップを手に過ぎ去っていく景色を眺めていた。そこにUMP45が彼女の傍へと歩み寄り、声を掛けた。

 

「ずっと外を見ているけど、何か気になる事があるの?」

 

「ん?…ああ、母さんか。特に変わりはない。ただこうしていると落ち着くんだ。…あ、コーヒーでも飲むか?」

 

「そうね、一杯貰える?」

 

「分かった」

 

自身が持っていたマグカップを近くの台に置くと、新しいマグカップを棚から持ち出しコーヒーを入れるとそれを45へと差し出すノーネイム。

彼女から差し出されたそれを受け取ると45はコーヒーを一口だけ口に含む。

気分的に今は甘いのを欲していない事もあり、その苦味は彼女にとって丁度良い物だった。

 

「にしてもモンスター、か。悪魔とか見てるからそれなりに耐性が付いているけど、驚くわね」

 

これまで何度も悪魔が関わる事件に関わってきた45もモンスターと聞いた時、それなりに驚いていた。

だが不思議が当たり前なこの世界だ。悪魔が居るのであればモンスターも居ても可笑しくない。

何だかんだ言いながら、自分も染まってきたなと45は思っていた。

 

「私からすれば悪魔もそのモンスターも未だに目にした事がないがな」

 

「そう言えばそうだったわね。モンスターは目に出来るかは分からないけど、悪魔ならいずれ目にする事になるわ。ギルヴァやブレイクの様に悪魔の血を流しながらも心を持った悪魔やこの世界の害悪となる悪魔をね」

 

「…そうだな」

 

未知なる敵。己の内部骨格に施された魔の力。

ノーネイムにとって敵となる悪魔に目にする時が何時になるのか…。それは誰にも分からない。

 

 

「作戦領域に入りましたが…もう作戦始まっているのでしょうか」

 

「どうだろうな。始まってんなら戦闘の音ぐらいは聞こえている筈だ」

 

「でしょうね。…取り敢えず処刑人、ジュークボックスに行って選曲ボタンの一番押してきて下さい」

 

「俺がかよ…。ったく分かったよ」

 

いやいやながらも処刑人は助手席から離れてジュークボックスが置いてある処へと向かって行く。

そこに処刑人とすれ違う様にギルヴァが運転席に座っている代理人の後ろに立つ。

 

「ここまで来ればだいぶ気配が近いな。…そろそろか」

 

「ええ。恐らくもう少しで戦場に飛び込み形になるでしょうね。M4A1と助ける時の様に車両を一回転させてしまうかも知れませんが」

 

「それは勝手にしてくれても構わん。俺たちが降りたら安全な所に避難しろ。良いな?」

 

「了解です」

 

車両は戦場付近まで近づいていた。

するとジュークボックスの前で立っていた処刑人が代理人へと声をかける。

 

「もうそろそろか、代理人!曲をかけるなら今だぜ?」

 

「そうですね…。ええ、お願いします」

 

「よっしゃ!イカれたパーティーの始まりだ!派手に行くぜ!」

 

そう言いながらボタンを押す処刑人。

曲が流れ始まるまでに代理人は無線を開き、全員に届く様にする。

 

「さて…行きましょうか」

 

車両のスピードを更に上げる代理人。

それと同時に彼女のお気に入りの曲が響き渡るのだった。




本来であれば、ヘリからスタイリッシュダイビングをするつもりでしたが、嵐が発生したのでヘリからバンに乗り換えて陸路で。

突如として曲が聞こえたら俺達が来た合図だぜ。

因みに参加する三人の武装ですが…

ギルヴァ:日本刀状魔剣「無銘」、大型特殊拳銃「レーゾンデートル」
ブレイク:大剣「リベリオン」、大型二丁拳銃「フォルテ&アレグロ」、魔装バイク「ヴァーン・ズィニヒ」
処刑人:推進剤噴射機構搭載剣「クイーン」、大型特殊拳銃「アニマ」、悪魔の右腕「デビルブリンガー」、太刀状魔剣「狩人」

てかこの話で100話になるのね。だと言うのにこの短さ!許してね!
まぁ今後ともよろしくお願いいたします。
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