Devils front line   作:白黒モンブラン

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お気に入り登録が増えてて、びっくりしまくっています作者です。

皆、DMC、ヤンデレ…好きなんだね…嬉しいです。

ではAct3どうぞです。



Act3 子猫と戦術人形…そしてバイク

グリフィンの人形部隊の追撃を何とか振り切りながら、放浪の旅を続ける。

あの場所から相当の距離を歩き、今や廃墟の姿はここからは見えない。このまま距離を稼ぎたいのだが…一時的な拠り所にしていた廃墟に休んでいた所である客人が偶然訪れた。

いや…元々ここで済んでいた住人だったのだろう。その住人は可愛らしく迎えてくれた。

 

「にゃー」

 

「ふっ…人懐っこい子猫だな」

 

ふさふさの白い毛並みを堪能しながら、子猫の頭を撫でる。心地よいのか子猫は目を細めて気持ちそうだ。一度撫でるの辞めたら、もっと撫でてと言わんばかりに手に頭をこすりつけてくる。随分と甘えん坊な子猫だ。

しかしこの子猫…ずっとこの場所で暮らしていたのだろうか?そう思うと中々生命力のある猫の様だ。

 

―しかしこいつ、こちらを恐れないとはな。動物って意外と直感で見抜いてくるからな…

 

「そうなのか…。だとすればこの世界において一番強いのはこいつかもな」

 

―ハハッ、■■を恐れないか。かもしれないな。

 

子猫を優しく抱き寄せて、膝の上に乗せる。心地よいのか体を丸めて静かに寝息を立ててしまった。どうやら猫が起きるまでは暫くここで足止めなる訳だが…まぁここの所動き回っていたからな。少しだけ休憩するとしようか。

背を壁に預け、子猫を優しく撫でながら外を眺める。最近は晴れが続いてが…今日は天候が怪しい。もしかすれば雨が降るかもしれないが…まぁそういう日も悪くないか。雨音を聞きながら一日を過ごすのもまた旅だ。

ずぶ濡れなるのは好きじゃないので雨の日は出歩く事はしない様にしている。

 

「少し寝る…。何かあったら起こしてくれ」

 

―分かった

 

目を伏せて、静かに眠りにつく。その直後雨が降り出したのだが、雨音をBGMに雨の一時を過ごすのだった、

 

 

 

―ギルヴァ、起きてくれ

 

「ん…。どうした、蒼」

 

30分位は経っただろうか。雨はとっくに止んでおり、雲の間からは青空が見える。

一緒に寝ていたい子猫も目を覚ましているらしく、尻尾を揺らしながら膝の上でくつろいでいた。

 

―今し方、この場所にお客様だ。数は一。気配からして戦術人形だ。

 

「たった一人で…?」

 

そっと立ち上がり、壁に立て掛けた刀を手に取る。確かに人形の気配があるが…。

 

「にゃっ」

 

こちらが立ち上がったせいで、膝の上から降りる事になってしまった子猫がこちらを見上げている。

元々はここに住んでいたからこれでお別れになる。お別れになるのだが…

 

「一緒に来るか?」

 

「にゃっ!」

 

言葉がわかるのだろうか。行く!と言わんばかりに鳴いて答える子猫。どうやら旅に新しい仲間が…それも可愛らしい仲間が増えるみたいだ。かがんで子猫を掴むと右肩に乗せる。指で猫の頬を撫でて言う。

 

「しっかり掴まっていろ。それと少し静かに頼むぞ」

 

「にゃっ…」

 

静かに鳴いて答える子猫。こいつ、本当に只の猫なのだろうか?

中身は機械でしたなどという事はないと思いたいが。

 

 

休んでいた部屋の階から一階へと静かに降りると、地面に座り込み負傷した戦術人形の姿があった。

息は荒く、纏う服と水色の髪は土埃で汚れている。何者かに追われているのだろうか…。だがこちらもグリフィンの人形部隊に追われており、現在その追っ手を撒いた身。下手に姿を晒せば、仲間に通信を取られる可能性もない訳ではない。なのだが…どうしてたった一人で…?それが気になって仕方ない…。

 

―ギルヴァ。入り口近くを見てみろ…。

 

そう語りかけてきた蒼が言った方へと向くと、全身黒いローブ姿を纏った集団の姿があった、

顔が隠されているので男か女か、それすら分からない。だがその気配は人形だ。しかし何だと言うのだ…この違和感は?俺が知る人形の気配と何かが違う…。

その瞬間だった。ローブ姿の集団が突如として動き出した。手に持つのはサブマシンガン。その形状はどこか似た点があった。まさか……

 

「考えている暇はないか…!」

 

「にゃっ!!」

 

柄に縛り付けていた下諸をほどき、手をかけると地を蹴って集団にへと飛び込む。

突如として現れた第三者に集団の動きが一瞬だけ鈍る。手に持ったサブマシンガンの照準をこちらに合わせようとするが…

 

「遅い」

 

照準が合わさる前に刀を抜刀。前方の一人を斬り伏せ、続け様に後ろに立っていた一人に鞘を投擲。

勢いよく投げられた鞘は相手の腹部に突き刺さり、壁へと吹き飛ばされ動かなくなる。

 

「後ろ!」

 

「!」

 

負傷している戦術人形が叫んで言ってきた様に、自分の後方でサブマシンガンを構える人形の姿が。

振り向きざまに両手のサブマシンガンを斬り落として破壊。これで相手に戦う手段はない。だがあきらめるつもりはないのだろう。こちらへと飛び掛かった来た。

それをしゃがんで、回避。宙を浮かぶ隙だらけの人形の腹部に蹴りを叩きこみ、壁側へと叩きつける。そして接近して跳躍して勢いよく回転。まるで満月を描く様に回転しながら相手の頭部に向かって…

 

「はあぁぁ…はぁッ!!」

 

強烈なかかと落としを叩きつける。今使った体術は「月輪脚」。勢いのある回転から最後には強烈なかかと落としを叩きつけるというもの。流石に刀だけ技を覚える訳にはいかないので、覚えた体術の一つだ。

 

「ふぅ…」

 

息を吐いて、呼吸を整える。

流石に耐えられなかったのか頭は完全に潰れ、人形は動かなくなり地面へと崩れ落ちている。

まさか…鉄血の人形だとはな。それに良く見ると一部に手が加えられた様な痕が残っている。これは一体どういう意味だろうか…良く分からないな…。鉄血の人形の新しいタイプ…なのか?

 

―何だろうな…何か違う気がするな。気のせいか?

 

「いや…俺もそう思っている。何かが違う」

 

反対側の壁に叩きつけれて動かなくなっている人形の腹部から鞘を引き抜き、付いている疑似血液を払ってから刀を納める。にしても気味が悪いな…何がどうとは上手く言えないが、そう思えて仕方ない。

まぁ今はそんな事はどうでもいいのだ。先に気にするべきは負傷している戦術人形の方だ。

そちらへと体を向けると唖然とした表情を浮かべ、止まっていた。

 

「何だろう…これが初めてじゃない気がする…」

 

―のちに起きる事もな?

 

「やれやれ…」

 

「にゃっ」

 

ため息をつきながらもその戦術人形に近づき屈む。見た感じ大きな負傷はしていないみたいだ。負傷と言っても攻撃で服が一部破れている程度か。少しは安心した。人形の怪我は自分ではどうとも出来ないからな。

しかし自分が目の前にいるというのに彼女は啞然としたままだ。どうかしたのだろうか?

自分の知る展開では銃を突きつけられるというお約束が待っている筈なのだが…。

目の前で手を振ってみる。ん…目が動いた。どうやら完全に機能停止している訳ではなさそうだ。良かった…。

 

「大丈夫か?」

 

「え、えぇ…」

 

「そうか。それでどうしてここ「貴方は…」ん?」

 

「一体何者なの…?」

 

成程、そう来たか。

しかし何者、ね…。どう答えたものか…。

取り敢えずこう答えておくか。

 

「戦闘が得意な人間だ」

 

あからさまに嘘だと思われる筈なのだが、彼女は彼女で何とか納得したいのだろう。

今だけはそれを信じ、納得してくれた様子だった。

 

―後で再度説明がいるな、これ。

 

その様だな…。

 

 

 

彼女…HK416を連れて先程居た場所へと向かう。

最初の方はまだ混乱していた様子だったが、元々の住人だった子猫…ニャン丸(命名したのは蒼)が彼女を落ち着かせ、癒す役目を請け負ってくれた為、今はそんな様子は見られない。

今が頃合いかと判断し、彼女に尋ねる。

 

「それで?どうして一人でここに?基本小隊を組んで行動している筈だろう?」

 

「ええ、その通りよ。404小隊…それが私が属している小隊よ」

 

「成る程。で?仲間は?」

 

「作戦中にあいつらに襲撃を受けて、連れ去られたわ…」

 

あいつら…。さっきの奴らか。しかしそう簡単にやられる様な人形には到底思えないな。

とするとあれか?あの鉄血の人形は新しいタイプか?それなら納得は行くんだが…どうも違和感が残る。

 

「一つ聞くが…あの鉄血の人形。どこか違和感はなかったか?」

 

「えぇ、大いにあったわ。普通とは比べ物にならない位のパワー。加えて銃弾なんて喰らいもしなかったわ」

 

まぁそんな連中を貴方は斬り伏せた訳だけど、と彼女はそう締めくくった。

ふむ…こいつはまた嫌な予感しかしないな。下手すればまた鉄血と喧嘩だ。最近は避けたというのに。

だが…どうもというか。あの時を重ねてしまうというのか…何もしないと言う考えが浮かばなかった。ではどうするのかと言うと…。

 

「仲間の居場所は分かっているのか?」

 

「ええ。さっきから仲間からの通信が飛んできているのよ。ここからどの方向に、どこにあるのか判断出来るわ…。それがどうしたというの?」

 

「決まっている。君の仲間を救出するんだが?」

 

「正気?…って言いたい所だけど、一つ問題があるわ」

 

「それは?」

 

「ここから皆が居る場所まで相当距離があるのよ。下手すれば二日はかかるわ」

 

ここから二日。確かに問題だな。

だが解決策は既に講じてある。

 

「それなら問題はない。ついてこい」

 

「え?あ、ちょっと!?」

 

 

あの鉄血の人形の残骸が残る所に行き、部屋の奥にて埃被ったままのシートを被せられた物へと近づく。

それを引きはがし、眠っていた物と対面を果たす。今でも見掛ける事はあったが、このタイプのものはそう見掛ける事はない。第三次世界大戦の影響もあり、あるかどうかさえ怪しいと言われた伝説の一つ。

 

「これって…バイク?でもこのタイプは初めて見たわ」

 

そう。バイクである。だがそれもアメリカンバイクである。正直良く形を保ったまま、眠っていたなと思いたくなる。今でもバイクの生産はされているがこの手のタイプはあまり生産はされていない。どうしてなのかは知らないが…。だが今はそんな事どうでも良いのだ。

 

「こいつ…走るの?」

 

「問題ない」

 

そっと手をバイクに当てる。確かに長い事使われていないので走る事はまずないだろう。

だがそんな事は関係ない。自身の保有する「力」でこいつを起き上がらせる。

手から青いオーラの様なものが流れ、バイクへと注ぎこまれていく。そしてオーラがバイク全体を包み、集約した瞬間、埃だらけで塗装も剥げていたバイクは黒く彩られたボディを輝かせエンジンを唸らせて新品同様な姿へと生まれ変わった。

 

「さて…これで行けるな」

 

「ホント…貴方、何者なの…?」

 

「今はそんな事どうでもいいだろう。行くぞ」

 

バイクにまたがり、416が後ろのシートに跨るのを確認するとエンジンを大きく唸らせて、バイクに走らせる。因みに先程まで肩の上にいたニャン丸は416は胸の中で捕まる事にしたらしい。

 

 

バイクを走らせて風を切っていく。向かうは416の仲間が囚われている場所。

この調子なら今日中に着くと見ていい。バイクは走らせる度に当たる風の心地良さを感じていると…

 

「ねぇ!貴方名前は?」

 

「どうした、突然」

 

「まだ聞いていないと思って」

 

「そうか。…ギルヴァだ」

 

「ギルヴァね。覚えたわ。……ありがとう

 

最後辺りに何か呟いていた気もするが、バイクのエンジン音と風を切る音もあって聞き取れなかった。

その代わりと言っていい位に自身の腰に回された腕の力が少しだけ強くなる感覚があった。




416持ってないけど出したかったんだ…!どんな声とかどんな性格か調べてみたけど上手く表現出来ている気がしない…そこら辺はご容赦を…(震え

次回、ギルヴァ暴れます。めちゃくちゃ暴れます。
新しい技とか多く出すと思います。と言っても大体決まってはいるんですけどね。
でも内容の方は完全に決まった訳ではないので、更新が遅れると思います。

では次回お会いしましょう。ノシノシ
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