何時も通りの業務を始める便利屋「Devil May Cry」。
404小隊を新たな住人として迎えて、何時もの様に過ごすギルヴァ。
今回は短め、許せ…(震え
そして何気なく一日で二話投稿しているというね…。
最も一つは設定集の方ですけどね。
基地制圧戦から三日が経った。
二日掛けて休養を取り、そして今日何時も通りの業務を再開する事になった。
店内には自分、代理人、フードゥル、そして…
「あ、待って。まだ読み切れてない」
膝の上に座り本のページを捲ろうとしたら待ったをかける45。
「あ~…すごいもふもふ…」
―ふふっ。まさか我に臆せず抱き着いてくるとはな。
フードゥルに抱きつき、柔らかい毛並みを全身で感じている9。
「どうぞ」
「ありがとう。……美味しい…」
「ありがとうございます」
ソファーに腰掛けて自分と同じ様に本を読む416に淹れたて紅茶を出す代理人。
「zzzz…」
休みと分かっているのか416の隣で静かな寝息を立てて眠るG11。
何故彼女達がまるで自分の部屋と言わんばかりにうちで寛いでいるのか。
本来であれば基地の、彼女達404小隊に与えられるはずの寮舎が用意される筈なのだ。
では何故か?結論から言おう。
分からない。恐らく主犯である45に尋ねると、彼女は笑顔でこう言ったのだ。
「そこはちょっと…ね?」
そのちょっとが知りたいと追及すると、教える対価が欲しいと笑顔で言ってきた。
頬を赤らめ、若干熱に浮かされた声と吐息を交えながら。
「今からベットに行きましょう…?」
流石にそれは不味いと判断。先程の事は聞かなかった事にしてくれと頼み、この件は無しとなったのだ。
それにあの時、丁度近くに居た代理人の雰囲気は言葉では言い表しづらい何かを放っていた事もあり危険を感じた事もあったが。
好意を抱いてくれるのは嬉しいが、一側飛ばしは如何なものかと思ってしまう。こういうのは順序を踏んでいき、最終的には…というのが正解だと思うのだが違うのだろうか。
―普通はな。だが奥手すぎるのも良くない。そこは予め理解しておけよ?
…分かっている。
何時かその答えを出す必要があるのだろう。
だが迷いはある。…こういう時はどうすればいいのか。
その手に詳しい知り合いでも作っておくべきだったかも知れんと内心後悔した。
「どうしたの?」
「ん?ああ…いや、何でもない。それよりこのページは読んだのか?」
「ええ。次のページめくって?」
「了解した」
45に促され、次のページへと捲る。
誰もがのんびりとした時間を過ごす…午前中の事であった。
昼過ぎ。
フードゥルは散歩へ出かけ、自分はこの建物に元から存在していた倉庫へと来ていた。
とは言っても多くの物を送く事はないので、倉庫というより作業場と化しているが。
明かりを付けて、作業台へと歩み寄る。そこに置かれてあったのは、処刑人が使っていたあの大剣である。
最もその姿はあの時とは幾分か変わっている。処刑人が使っていた時は柄の部分が存在しておらず、まるで鉄パイプを持つ様な感じであった。あの時見つけて振るってみたは良いが、やはり持ちにくいという点があった。
まぁ処刑人の片手が巨大な機械手になっていたので、人間が振るう事などありはしないだろう。
しかし見つけて持ち帰り、今後扱うかも知れないと思うと持ちやすい様に改造する必要があった。故に今、それの改造を手掛けていた。柄を取り付けただけで良かったのだが、面白半分に特殊機構でも取り付けようと考えたのだが…。
「さて…どうしたものか」
自分は技術者ではない。簡易的な事を出来ても、それ以上の事はできないのだ。
戦う事しか能のないのも何かと不便なものである。
「このままでも良いのは分かっているのだがな…」
持ち手を握り、剣先を地面へと立てる。
黒き刀身が明かりに反射し、輝きを見せる。まだまだ施しようがあるとは思うが…。
「まぁ…急ぐ必要はないか」
「何を急ぐ必要がないの?」
ふと、掛けられた声。
聞き覚えのある声。そちらへと顔を向けると笑みを浮かべた45がそこに立っていた。
「どうかしたのか?」
「ここの明かりがついてたから気になって」
「そうか。見れば分かる様にここは作業場だ。元々は倉庫だったがな」
「ふ~ん」
興味深く45は周りを見回す。
まぁ作業場とは言ったものの、作業台と工具ぐらいしか此処に置いてない。
大それた装置や機器を置いている訳でもなく、作業場とは正直言い難いのが事実だ。
周りを見尽くしたのか、彼女の視線は今自分が持っている大剣へと注がれる。
何故ここにあるのか不思議に思ったのか、尋ねてきた。
「それって…あの処刑人のよね?どうしてそれがここに?」
「一度やり合って、空の彼方に吹っ飛ばしてやってな。その際、奴がこれを落としていったから一応持って帰ってきた」
「空の彼方に吹っ飛ばしたって…冷静な所に反して凄い事するのね」
「仕方あるまい。あの時は要救助対象も近くにいた。戦闘が長引けばその者にも被害を受ける可能性もない訳ではなかったからな。早急に片付ける為にもその手段を選ぶしかなかった」
その際使ったのはバットだという事は伏せておく。
それにしても最近はこの辺りで鉄血の動きを耳にしない。戦力が一部に集中しているのか、或いは何かを企んでいるのか。それとも以前の基地制圧戦時に…何らかの手段で悪魔の事を耳にし、警戒しているのか…。
向こうの考えは分からないが、その時は自分が出る必要があるだろう。
核、崩壊液、人形の暴走…それに加えて悪魔。…この世界の明日はどうなってしまうだろうか。
考えるだけでも恐ろしい。いつしか情報共有できる状態も作っておかなければならないかも知れない。
「ギルヴァ?」
「ん?どうした?」
「思い詰めてけど…どうかしたの?」
「いや、特にない。大丈夫だ」
大剣を作業台の上に置き、工具を片付ける。
このまま本を読みながら一日を過ごすというのもあるが…。
これからどうするかと思った矢先、ふと45の顔が視界内に入る。
そう言えば約束をまだ果たせていなかったな。時間もあるから、丁度良いかも知れない。
「45」
「なぁーに?」
笑みを浮かべて抱き着いてくる45。
まだ触れていないと満足ないのだろう。人形であれ、彼女は女性だ。もっと自分の事を大事にして欲しいと思うが…まぁ今はその事にどうこう言うつもりはない。
それにだ。彼女を突き放す様な言動や態度を見せれば、その先がどうなるのか…。予想はできないが、妙な冷や汗が流れる。それに…好意を抱いてくれているのだ…その思いを無下にする事など出来ない。
まぁそれは良い。本題に入るとしよう。
「以前約束した事、覚えているか?」
「約束?何かしてたかしら?」
約束したのもだいぶ前だから。忘れていても可笑しくないか。
思い出させるためにも言っておくとしよう。
「デートするぞ」
「え?」
私は言葉を失った。
それよりも待って。彼、今「デート」と言ったよね?間違いなくデートって言ったよね?
え?待って…私、夢でも見てるのかしら。いや、人形だから夢なんて見る筈はない。
という事は…これは現実…?それに約束って…あ、思い出した。
そう言えばデートの約束取り付けてたわ…ギルヴァはそれを覚えていて…?
「あう…」
「45?」
彼の体に顔をうずめる。
ギルヴァが覚えていてくれた嬉しさとデートに誘ってくれた事が相まって笑みが止まらない。
それに顔上げると…その…あれよ…。
顔を真っ赤にしているから…恥ずかしくて見せられないわ…。
こういう感じの45姉を出した訳だけど…いいよね…?
と言う訳で次回はデート回で二章終了と行きたいと思います。
三章の名前も考えなければ…。
ではノシ