「やれやれ!こうも元気なサプライズゲストとはな!」
S11地区後方支援基地内部。
ギルヴァ達が基地外部で悪魔達と激闘を繰り広げている一方で、内部に侵入したブレイクはヘルの上位種「ヘル=バンガード」と激闘を繰り広げていた。
流石に上位種だけの事あってか、一筋縄ではいかない。大鎌の範囲といい魔術を駆使した空間移動からの奇襲攻撃は実に厄介だった。
「そらよっ!」
しかしこの男も負けてなどいない。
振るわれる攻撃に合わせ、リベリオンを振るい上げ攻撃を弾く。
刃がぶつかる度に散る火花。両者一歩も引かぬ状況の最中、後方からある部隊が姿を見せる。
それはS09地区P基地のヤークトフント。彼女達の姿を見たブレイクは攻撃を続けながらも驚きの声を上げた。
「オイ!マジかよ!?遅刻者が居たなんて聞いてねぇぜ!」
「悪いな、空の旅は中止になってな!でもそっちの宴を邪魔をするつもりは――――」
作戦としては彼女達は基地の上から攻め入る予定とブレイクは微かながら頭の端で覚えていた。
それがよりよって此処にいるとは流石に思いもしなかったのだ。彼の言葉に対し、ヤークトフントのメンバー KS-23から事情を聴くと先に行かせるべくブレイクはわざとヘル=バンガードの攻撃を受け止めて、道を作った。
その隙を縫うかの様に動き出そうとした瞬間だった。
「いやあああああああああぁぁぁぁ!!!???」
悲鳴が木霊した。
余りの事にブレイクは良からぬ何かを感じ取り、ヘル=バンガードの腹部目掛け蹴りを叩き込み、距離を開けるとフォルテとアレグロを引き抜き、近づけさせない様に連射し始めた。その隙に後ろで起きている事に頭を動かすとヤークトフントのリーダーであるUSPコンパクトが両手で頭を抱え錯乱しており、KS-23が抑え込み、イングラムが安定剤を投与している様子が映る。同じく他のヤークトフントのメンバー、M21とMG4は敵を近づけぬように制圧射撃を行っていた。突然の事であるが、彼女達の行動は速かった。
そしてブレイクはフォルテとアレグロの連射速度を人間では到底不可能なレベルまで引き上げつつ、ある事を思い出す。
(…仮司令塔でもあの嬢ちゃん、薬を打っていたな。もしかしてとは思ったが…あれほどとなるとなりゃあ…)
もしかすれば限界は来ていたのかも知れない。そして今回の作戦で悪魔を見た事によりトリガーになったのではないかとブレイクは推察する。
彼の後方ではイングラムがリーダーがダウンした事を告げ、撤退を始める事をナデシコに伝えると彼女はブレイクに向かって告げた。
「そういう事だからごめんなさい。P基地は内部攻略に参加できないわね」
その言葉に頷くと、ブレイクは地面を蹴りリベリオンの柄に手を伸ばしヘル=バンガードとの距離を詰める。今までにない位の速さで間合いを詰めると、一撃を浴びせ、そのまま振り上げつつ鋭い突きと共にヘル=バンガードを天井へと串刺しにする。串刺しにされもがくヘル=バンガードに目もくれず彼は単発の威力に秀でたフォルテを最期まで往生際が悪いと言える程もがくそれへと突き付け、引き金を引いた。
吐き出される幾多の鉛弾がヘル=バンガードの体を抉り、貫くそれが止めになる。動く事はなく、霧散する悪夢の最期を見届けてる事はせず、ブレイクはリベリオンを大きく振るって背を収めた。
リーダーがダウンした事により撤退を開始し始めたヤークトフントには、同基地所属のノア、そしてU05基地の面々とH&R社が撤退の支援に来ており、自分まで行く必要がないと判断すると無線機を持ってシーナへと呼びかける。
「シーナの嬢ちゃん。聞こえるか?」
『はい、聞こえています』
「ヤークトフントに問題があって引いたのは知ってるな?」
『はい。今し方報告で。…彼女達の分、お願いしていいですか?』
「オーライ。…任せておけよ」
通信を切るとブレイクは先に行った指揮官排除組の後を追う。
余裕綽々の笑みを浮かべつつも纏う雰囲気を真剣そのもの。赤いコートを揺らめかせ、彼は駆け出していく。
「さぁーて…こっから忙しくなるぜ!」
一方基地外部ではグリフィン側が優勢ありつつあった。
最もその理由としてはギルヴァが敵の半数を絶刀という現実を完全に無視した大技でバラバラに斬り刻んだ事が大きく、現に悪魔達の数も減りつつくあった。しかしまだ油断はできない。戦場に残る緊迫した状況は今でも続いている。
『こちら404。囚われていた戦術人形の保護を完了したわ。第4部隊と共に一旦戦域を離脱。フードゥルとグリフォンには迎撃組として参加させるわ』
『了解』
後方でニーゼル・レーゲンをガトリングガン形態にして群がる悪魔達を蜂の巣へと変えていた代理人の耳に404小隊と第4部隊が囚われていた戦術人形達と共に無事内部から脱出したという報告が入る。無事脱出できた事に安堵の息を漏らすと、彼女は別基地からの協力者たちの援護に入る事にした。ニーゼル・レーゲンを通常形態にし、明らかに重武装に関わらず軽快な動きで走り出すと勢い良く跳躍。その下では防衛線を張り、悪魔達と攻防戦を繰り広げているU05基地のメイド隊の姿があった。
(数は多くありませんが…自爆型に棺桶型が多いですね…)
特に自爆型のヘル=レイスは非常に厄介である。一度自爆を許してしまったのだろう、そこから悪魔達が入らぬ様に防戦に徹している。代理人はシルヴァ・バレトを手に取ると通常弾を装填。そのまま無線でメイド達にへと呼びかける。
「援護致します」
降下しながら29mmという砲弾にも近い弾丸が砲撃音と共にシルヴァ・バレトの銃口から吐き出される。空中という事もあって射撃による反動で若干浮かび上がりそうになるも代理人は気にする事もなくシルヴァ・バレトを次々を放っていく。優先してヘル=レイス達を排除した所でシルヴァ・バレトの弾が尽き、代理人はシルヴァ・バレトの銃身を両手で握ると着地と同時に真下にいたヘル=ラストにへと向かって…。
「寝ていなさいッ!!」
鈍器と化したそれを思い切り顔面にへと叩きつけた。地面へとめり込むヘル=ラスト、舞い上がる土埃。視界不良になるのだが、既に敵の配置は把握している。即座にシルヴァ・バレトに予備弾倉を装填。自身の正面にいたヘル=プライドを殴り飛ばすと、銃を一回転させ本来の持ち方へと変え、そのまま殴り飛ばしたヘル=プライドの腹部に向かって勢い良く銃口を突き刺す。
「吹き飛べ」
シルヴァ・バレトが咆える。その一撃は舞い上がっていた土埃を払い飛ばし、装填されていた徹甲弾が彼女の正面に立っていた悪魔達に大きな風穴を開ける。
硝煙が立ち込め、シルヴァ・バレトから転がり落ちる薬莢。彼女の視線の先に見せるは悪魔達。軽く息を吐くと、背負っていたニーゼル・レーゲンを握り、三連装ロケットランチャー形態へと移行し肩に担ぐと密集している地点にへと放った。同時に三発のロケット弾が発射され、密集していた悪魔達に着弾、爆ぜる。爆発に飲まれた悪魔は消失し、爆風によって悪魔達が宙へと吹き飛ばされる。つかさずガトリングガン形態へと移行し、掃射。宙へと吹き飛ばされた事により何の抵抗も出来ずに悪魔達は次々と霧散。気付けば辺りに居た悪魔達は姿、形も残す事無く一体も残らず消失した。
硝煙が漂い、あれほど派手に動いていたにも関わらず汗一つかかず、汚れも一切なく…代理人はニーゼル・レーゲンを通常形態へにしてから背負い直す。後ろへと振り向き、デビルメイクライに所属してから見せる様になった笑みを浮かべ、カーテシーを掴みつつ作法のある礼を見せ、ギルヴァ達が戦っている基地外部の方を見た。
(あれは…)
ふと彼女は戦場へと向かう一台のバイクを見つける。搭乗者である95式とその後ろに座っているAUGを見つけると、代理人は静かに笑みを浮かべる。
「これではまるで同窓会ですね。…主にギルヴァ関係ですが」
万が一に備え、代理人はこのまま待機する事にし、ニーゼル・レーゲンをレールガン形態にして警戒を続ける。
戦いは…悪夢はまだ終わらない。全てが終わりを告げるまで…。
基地外部。
銃声は鳴り止む事を知らず、未だに鳴り響き続けていた。
そんな中、404小隊と第4部隊と分かれたフードゥルとグリフォンは戦場へと別々に飛び込んでいた。高速移動から繰り出すフードゥルの一撃と変則的かつ遠距離攻撃を繰り出すグリフォン。偶然にもフードゥルが戦場に飛び込んだ先には、義勇兵として参陣していたM16A4とM14が悪魔達相手に暴れており、オリジナルが銃剣を用いて突撃、ダミーが援護。同じくM14もダミーと連携しつつ、積極的に接近戦を繰り広げるM16A4の援護に入っていた。
しかし悪魔達が彼らへと向いているのか、少しだけ苦戦を知られている様にも見えたフードゥルは雷を自身の身に纏うと、駆け出した。纏う金色の雷が流星の如く変則的な動きで悪魔の集団へ攻撃を仕掛ける前にフードゥルはM16A4へと叫んだ。
「貴公!下がれ!」
「!」
突然の声に彼は驚きつつもその場から後退。その瞬間、彼がいた地点に轟音と共に落雷が迸った。
その一撃は周囲にいた悪魔達を巻き込み、痺れさせるどころか一瞬にして真っ黒焦げさせる程の威力を誇る。突如として起きた落雷にM16A4もM14も目を丸くし、雷を纏う白狼を見つめる。その姿は神々しく、勇ましかった。
「貴公らは…M16A4殿にM14殿か」
「あ、ああ…」
フードゥルの問いにM16A4が答える。
雷を纏う狼が居る時点でおかしいのに、それに拍車かけるかの様に狼が喋りだした事もあってか目を丸くする。しかし今は戦闘中という事もあって真剣な表情へと切り替えた。
フードゥルは群がる悪魔達に威嚇する様な声をあげつつ、発生させている雷をある程度まで抑える。自分の後ろに立っている者達は戦術人形なのだ。そして自身の雷は敵と味方と識別する事はできないのだ。つまり落雷を落としたりするのは先程だけにし、後は全て近接攻撃で対処する必要があった。
「我の名はフードゥル。今から貴公らの援護に入る。くれぐれも我に近づくなよ?この状態では何であろうと機能停止にする事は出来るのでな」
「…そっちもこっちの攻撃に当たらないでくれよ?」
「…無論だ。では…いざ推して参るッ!!」
その言葉を合図に攻撃を開始する。銃弾が交える中、雷も戦場に混ざり始める。
暴れまくる二人をM14とダミーたちが援護。息もつかせぬ程の連携は悪魔達を一体、また一体を討っていく。
一方でグリフォンはSO9地区P基地第一部隊の援護に入っていた。喋る猛禽類に驚かれるが、訳の分からない悪魔が居る時点で今更この程度で驚いてはいれない。グリフォンが生み出す電撃を用いて攻撃は敵を一切寄せ付けない。それより一方的な攻撃が展開されていた。
「サービスしとくぜぇッ!!」
生み出される五筋の電撃が奔り、続く様に弾丸が嵐の如く悪魔達に喰らい付く。
最早外部迎撃での戦いは勝敗が見えつつあった。
しかし一方でギルヴァはこの戦場に感じる違和感を拭い切れずにいた。
(未だに感じられる強い魔力に対して敵戦力がこの程度とは到底思えん…)
その事はシーナも感じ取っていたのか、戦況が余りにも上手く行き過ぎている事に違和感を覚えていた。
その疑問を解消するために彼女はギルヴァへと話しかける。
『どう思いますか、ギルヴァさん』
「妙だな。戦力を出し惜しみにしているのか…」
『或いは戦況を覆す何かを有しているのか…いずれにせよ、油断はできませんね…』
「ああ。それにここの協力者も姿を出していない…。無論指揮官もだが、包囲されている状況で逃げ出す事は無理がある」
『敵の狙いは一体…?』
「分からん。それに嫌な予感がしてならん」
魔界の覇王程とは言えなくても未だに感じられる強い魔力は消える事を知らない。
この戦いはまだ中盤を過ぎていない。ギルヴァの中で払拭しきれない何か心の中で重しとなっていた。
このままここで残っていては取り返しのつかない事が起きる。
そしてギルヴァは決心し、シーナへと告げた。
「指揮官、俺も内部に突撃する。指揮官排除に動いてるのは誰だ?」
『…現在動いているのはU05基地の笹木一家の皆さん、SPAR小隊、オサム・アマラキさん、そしてヤークトフントの代わりとしてブレイクさんが行動しています』
「そうか。笹木に伝えてくれ、俺も5分でそっちに向かうとな」
『了解です』
そこで通信が途切れ、ギルヴァは基地内部に入る正面入口にへと駆け出そうとした時、後方から彼の名を呼ぶものがいた。足を止めて振り返るとかつての旅仲間である95式の姿。背にはストックとバレルを切り詰めたウインチェスターM1887を背負っていた。
「95式…!?まさか途中参加するARの戦術人形というのは…」
「はい!私です。あとAUGも途中参加の一人です」
「そうか…。打ち上げでもしてやりたい所だが、今はそれどころではない。悪いが話は後だ。俺は内部に突撃する。95式は第一部隊と合流しろ」
「いえ、私も行きます。戦力は多いに越した事ないでしょう?」
止めるべきだと彼は思った。
だがここで押し問答している余裕はなく、このまま突っ立ていては良い的にしかならない。
同行人が一人増えた事を後で伝えねばな、と内心呟きつつギルヴァは彼女の傍に寄るとそのままお姫様だっこする形で抱きかかえると、その場から勢い良く跳躍し基地内部へと飛び込んだ。
「ギ、ギ、ギルヴァさんッ!?」
「すまんがこの状況でロマンスなど言っていられんぞ。5分以内に向こうに着かなくてはならないのでな。しっかり掴まっていろ」
「!…はい!」
窓を突き破り、廊下に着地すると95式を下ろし共に走り出す。幸いな事に悪魔自体は片付けられていたのか、道中戦闘行う事もなく指揮官排除組との合流を図る。
対象が居る場所はUMP45の情報により教えられている事もあってギルヴァは迷う事無く駆け抜けていきその後を95式が追う。階段を駆け上がり曲がり角を曲がった所で、先を行くブレイクを発見する。どうやら笹木一家、SPAR小隊、オサム・アマラキとも合流していたのか彼らは対象がいる部屋へと目指していた。
「ブレイク!」
「お、速いな。メインイベントに間に合ったみてぇだな」
「この程度サプライズイベントに過ぎん」
「どうだが?…で、そこの嬢ちゃんは?連れかい?」
「彼女は95式。途中参加の戦術人形で、面識がある」
「どういう関係なのか聞きてぇ所だが、それは後回しだ。さっ、とっと行こうぜ」
ブレイクに言われ、ギルヴァも95式も指揮官排除組と交えて対象がいる部屋へと走り出す。
目的地に近づくにつれて、魔の気配が強くなるのをギルヴァもブレイクも感じ取り、ふと同行しているオサム・アマラキが呟いた。
「この気配は…普通ではないな」
「気付くか。…用心した方がいい」
「無論だ」
長い廊下を渡り終え、漸く指揮官が居るであろう部屋の前に到着する彼ら。本来であればそのまま突撃するのが良いのだが、そこにギルヴァとブレイクが待ったをかけた。
ここは俺達が先に行くとブレイクがそう伝えると、ギルヴァと共に扉の前に並び立つ。
「こんな時に言うも何だがよ、中に入った時の台詞は何が良いと思うよ?」
「勝手に言ってろ…!」
無銘の柄に手を添え、目には終えぬ抜刀でドアを切り裂くギルヴァ。
「んじゃ…派手に行くぜ!」
片足を上げドアを思い切り蹴り飛ばすブレイク。
二人が室内に侵入し、続く様に笹木一家とSRAR小隊、オサム・アマラキが室内になだれ込む。己の持つ獲物を構え、部屋の中央にうずくまる指揮官へと突き付ける。
にも関わらず、うずくまる指揮官は狂ったかの様に笑いを上げた。
「感じる…感じるゾ!これが悪魔のチカラッ!!ハハハ…アハハハハハハッ!!!!!」
―不味いぞ!こいつ、悪魔になってやがるぞ!!
「全員この部屋から出ろッ!!!急げッ!!!」
蒼の台詞から対象が今まさに悪魔へと変貌しようとしている事に察知したギルヴァは大きく叫んだ。
普段冷静の彼が大きな声を上げて叫んだという事は相当不味い状況だと感じ取った面々は即座に部屋から飛び出る。その瞬間、轟音と共に破砕音は響き渡った。
舞い上がる土埃、いち早くギルヴァは再度部屋へと飛び込むとそこに居たのは人ではない。異形の悪魔の姿があった。ヘル=バンガードと似ている部分はあれど、その姿は死神に触手やらなにやら混ざった様な正しく悪魔の様な出で立ち。大鎌を両手に持ち、それは彼らに目もくれる事もなく外へと飛び出していった。
外には外部迎撃組が戦っている、放っておけば最悪な事態になる。
「聞き分けの悪い悪い子ちゃんを止めてくる。笹木ん所もオサムの爺さんも急ぎな!」
そう言ってブレイクは変貌した指揮官が空けた壁穴から飛び出し、後を追う。
言われた彼らも急いで外へと走り出し、残ったのはギルヴァと95式だけとなる。
二人しかいない空間で、ギルヴァはそこに誰かが居ると言わんばかりの様子で口を開く。
「隠れてないで出てきたらどうだ」
「…やれやれ。上手くやり過ごせると思ったんだがね」
響いた声。
暗闇から姿を現すはまるで虫が人の形をしたような悪魔の姿。その者こそ、ここ指揮官に協力していた召喚士であり魔工職人である。
「しかしまぁ…上手くいったもんだ。即席とは言えあんな風になるとは」
「ここの指揮官があんな風になったのは自分によるものだと言いたげだな」
「そのまさかさ。召喚した悪魔を媒体にして、増強剤として人間に投与したのさ、まぁあいつも力を望んでいた訳だからね。まぁ…そんな事より」
協力者は二人を睨みつける。
だがその睨みに臆することなく、ギルヴァと95式は睨み返す。
「目撃者は"0"のままここを出なくてはならないんだ。…悪いけどここで消えてもらうよ」
その台詞に対し、95式が銃を構えギルヴァは刀身を突き付ける。
「やれるものならやってみるが良い。消えるのは貴様の方だ」
一方、ブレイクは悪魔へと変貌した指揮官…ヘル=コマンドを追い基地外部へ飛び出していた。
最早自我を失い、悪魔へと化したヘル=コマンドが外部迎撃組に攻撃を仕掛けようと触手を伸ばし襲い掛かろうとした所をブレイクは前へ飛び出し、リベリオンを振り下ろし触手を斬りおとす。
異形と化し、最早人の姿の欠片すらないそれを見ていつもの様な余裕のある笑みを浮かべつつリベリオンを肩に担ぎ挑発を仕掛ける。
「もうハロウィンは終わったぜ?それともその格好はクリスマスパーティー用のコスプレか?」
だが、彼は言葉を続ける。
「そんな格好したってサンタさんからプレゼントは貰えねぇぜ?良い子じゃねぇからな」
その挑発にヘル=コマンドは乗る事はない。無造作に殺気を放ち、ブレイクは睨みつける。
それでも彼は臆する事もない。
「それにセンスは最悪だ、サイズもデカすぎる」
肩に担いだリベリオンを振り下ろし…
「サイズ直ししてやるよ…!」
ヘル=コマンドを睨みつけ、構えの体勢を取る。
「さぁーて…こっからはメインイベントだぜ!」
ブレイク&外部迎撃部隊VSヘル=コマンド。
ギルヴァ&95式VS協力者との戦いという名のメインイベントが今開幕する。
まず謝罪させてください…。
遅くなってしまってほんっっっとうに申し訳ありませんでした!
皆さんにご迷惑をおかけしてしまい、ほんっっっとうに申し訳ありませんでした!
お詫びにうちの面々を自由に使っていいですから…。
あれだな…このコラボ作戦は終わったら、暫くは大型コラボ作戦はしない様にしないと…。
迷惑かけちまう…。
あ、それと友達から95式の水着衣装のフィギュア貰いました。
うん…どこがとは言いませんが…すっげぇ…