とあるビルの屋上。そこにカメラを携えた重巡洋艦の青葉が望遠鏡を覗いていた。
「むっふふ…大淀さんが実家に帰ってると聞いてから早3日。遂に大淀さんの実家を嗅ぎつけました!鎮守府ではバリバリ仕事の出来るエリートウーマンの裏の顔を激写しちゃいますよぉ〜!」
【何だか目が乾くわねぇ。仕事してるフリしてゲイ動画ばかり見てるからかしら?】
「盗聴器も感度良好!というか、仕事サボって何てもの見てるんですか!?早速大スクープきましたよ!!」
【あ〜…ダメだこれ。目薬さそっと】
そう言って大淀は眼鏡を外す。
眼鏡を外した大淀の目は飛び出ていた。
「……………………………………」
それを見た青葉は無言で望遠鏡から目を外し、タバコを取り出して一服。
「スゥ……フゥーーーー……………
ぶっwwひゃひゃひゃひゃwwwwwwなwwなんちゅう目をしてるんですかwwwwそりゃ目も乾きますよwwwwwまんまシンプソンズじゃないですかwwwwww」
大声で笑い転げる青葉。屋上の鉄柵にガンガン頭を打ち付けながらも笑いが止まらない。
「ひーwwひーwwwあー……笑いすぎた。あんなもんゲイ動画なんて比べ物にならない程のとんでも映像ですよwおっと、撮影に集中集中……」
ひとしきり笑って息を整えた青葉は再び望遠鏡を覗く。
【大淀ー、入るわよ】
【あっ、姉ちゃん】
「あっ、今度は大淀さんのお姉さんが部屋に入ってきますね。というか家族にも大淀って呼ばれてるんですかw」
【大淀、あんた目薬持ってない?なんかもう目が乾いて仕方ないのよ】
部屋に入ってきた大淀の姉の目は大淀の3倍飛び出ていた。
「ぶふっwwが、我慢我慢……」
下唇を思い切り噛んで笑いをこらえる青葉。その間にも目が飛び出た大淀姉妹の会話は続いていく。
【あんたペスの散歩行った?】
【今から行くとこ】
「ペス?飼い犬か何かですかね?」
青葉が望遠鏡を庭に向けると、ペスと書かれた犬小屋がある。そこから犬らしき口が飛び出ているのが見て取れた。
【ハッハッハッ】
犬小屋から出てきた飼い犬ペスの目も飛び出ていた。
「ギャーッハッハッハッハッwwwwwwwwwなんでですかwwお姉さんは分かりますよwww遺伝とかでしょwwwwでもペスはなんでですかwwwww全く関係無いでしょwwwwww」
屋上を縦横無尽に笑い転げる青葉。屋上の扉に思い切りぶつかり悶絶したところでようやく落ち着く。
「うぐえ!?……ハァ……ハァ……い、一生分笑いましたよwヒヒッww収穫が多すぎて明日の新聞はえらいことになりますよこれwさぁとりあえず帰って記事を書かないとですね!」
そう言って帰り支度を始める青葉。だがその途中で何やら違和感を感じる。
「あれ、やけに目が乾きますね?」
その時カメラのレンズに青葉の顔が映り込む。
青葉の目も大淀のように飛び出ていた。
「いやあああああああああ!!!!!!!なにこれええええええええええええ!!!!!!」
何故青葉の目が飛び出たかは知るよしも無い。
だが強いて言うならば、大淀家の呪いに触れてしまったのだろう。
人の秘密に踏み込んでしまえばそう、今見ているあなたにも呪いが降りかかるかもしれない。
このあと青葉が鎮守府に帰ったら衣笠の目も飛び出ていました。
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