鎮守府外出録テイトク   作:ていん?が〜

16 / 16
お久しぶりです。
近々本編8話も作成次第、投稿します。
また、今回のお話はモンキーチョップ先生作、浪速任侠道第12話をベースにしています。


眠りの摩耶

鎮守府の重巡洋艦寮内の談話室。そこに愛宕と摩耶がいた。

 

「はぁ?催眠術ぅ…?」

 

「うん、最近ハマっちゃったの!摩耶ちゃんでちょっと試していい?」

 

「バッカwそんなのにかかるかよ(笑)だいたいテレビとかでやってる催眠術ってヤラセばっかだろ?アタシは絶対にかかんねーから(笑)」

 

最近催眠術を覚えたという愛宕に対して、摩耶は催眠術を全く信じていないのか小馬鹿にしたように突き返す。

 

「む〜!言ったわねぇ〜〜!それじゃあ私が『3・2・1…ハイ!』って言ったら摩耶ちゃんは眠ります」

 

「本気かよ姉貴(笑)こんなの時間の無駄だって(笑)」

 

摩耶の言葉に少しカチンときた愛宕は催眠術が本物であることを証明するために摩耶に催眠術をかけようとする。

 

「3・2・1…ハイ!」

 

「……………………」

 

愛宕が3秒数えて手を叩いた瞬間、摩耶はガクッとうなだれそのまま動かなくなった。

 

「えっ、もしかして…摩耶ちゃん寝た?」

 

愛宕は摩耶の前で手を振るが摩耶は一切反応しない。

 

「うそっ!?本当に寝たの!!やった!大成功よ!!摩耶ちゃん起きて!」

 

催眠術が簡単に成功したことに愛宕はピョンピョン跳ねながら大喜びする。

 

「催眠術ってスゴイわ!摩耶ちゃん起きて!ねぇ起きて!」

 

「………………………」

 

「……摩耶ちゃん?」

 

 

【重巡洋艦高雄型3番艦摩耶[本名:鈴木恵子(享年24)]】

 

 

「ま、摩耶ちゃああああああああああああああん!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2時間後

 

「はぁー?アタシが催眠術にかかって寝てたって?」

 

「いや、寝てたというか、永眠してたというか……心臓マッサージやAEDを総動員して何とか蘇生できたけど」

 

「いやいやww作り話にしても設定が雑すぎるだろ(笑)」

 

疲れ切った愛宕の横にはAEDが無造作に置かれている。だが蘇生した摩耶は催眠術同様全く信じていない。

 

「まっ、いいや。姉貴、催眠術もう一回かけてくんね?」

 

「は?いや、何言ってるの…?もうやめた方が……」

 

「姉貴のバカ!アタシが催眠術なんかに負けるわけねえだろ!!」

 

R-18同人誌のお決まり負けフラグを打ち込む摩耶に愛宕は唖然とするが、渋々催眠術をかけることにした。

 

「え〜…わかったわよぉ。それじゃあ私が『3・2・1…ハイ!』って言ったら………」

 

「……………………………」

 

 

【重巡洋艦高雄型3番艦摩耶[本名:鈴木恵子(享年24)]】

 

 

「説明のところでいったあああああああああああ!!!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2時間後

 

「えっ、アタシまた眠ってたの?」

 

「うん…しかも説明のところで催眠にかかってた……」

 

キョトンとする摩耶に対して愛宕は息を切らしながらAEDにもたれかかっている。

 

「えっと、摩耶ちゃん…もう一回やる…?」

 

「んー……いや、他のにしてくんない?」

 

「え…でもそれって負けたことになるんじゃ……」

 

「うるせええええええええ!!!!!負けたって思ってないからセーフなんですーーー!!!ギブアップしてないから負けじゃありませーーーん!!!」

 

「えぇ……」

 

みっともなく喚き散らす摩耶に愛宕は疲れ切った顔で見ることしか出来なかった。仕方ないので愛宕は他の催眠術の準備をした。

 

「えぇと、それじゃあ…この5円玉をよぉく見て下さい」

 

「あん?こんなもん見てどうなるんだよ?」

 

「あなたはだんだんウルトラマンにな〜る、ウルトラマンにな〜る……」

 

「はぁ?ウルトラマンだぁ?バカバカしい」

 

5円玉にくくりつけた糸を振り子のように振る愛宕に対してまたしても小馬鹿にする摩耶。しかし内心は焦っていた。

 

(ふざけんな!これ以上催眠にかかってたまるかぁ!!ウルトラマンには絶対なんねーぞ!!)

 

「あなたはだんだんウルトラマンにな〜る、ウルトラマンにな〜る……」

 

「…………………………」

 

しかし摩耶の目はトロンと虚になり黙り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3分後

 

摩耶にこれといった変化はなかった。

 

「アッハッハ!!どーよ!?これが摩耶様の実力だぁ!!」

 

「わっ、すごい摩耶ちゃん!!」

 

勝ち誇ったかのように高笑いする摩耶。先程までいとも簡単に催眠にかかってた摩耶に愛宕は驚愕していた。

 

「まっ、でも面白かったぜ。そんじゃあ、ちょっくら出かけてくるわ」

 

そう言いながら談話室の窓を開け放つ摩耶。

 

「デュワッ!!」

 

いきなり掛け声を出したかと思えば、摩耶は腕を前に突き出して窓から飛び立った。

 

「ま、摩耶ちゃあああああああああああああん!!!!!!!!」

 

愛宕が駆け寄った時には遅かった。摩耶はウルトラマンポーズで空高くまで飛んでいき、やがて雲の向こうに消えたのだった。




後日発見された摩耶は身長40m、胸に点滅するカプセルがついていた。

よろしければ読んだ感想をお願いします。

  • とても面白かった
  • 面白かった
  • 普通
  • つまらない
  • とてもつまらない
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。