けものフレンズR ~Rebirth~   作:悠希とふ
次の話 >>

1 / 2
けものフレンズ二次創作である『けものフレンズR』を元とした三次創作です。
この0話は前日譚で、1話以降のストーリーを補完する位置付けになります。


0話 ぷろろーぐ 

人工知能の開発が進み、機能に制限を設けながらも、AIを搭載したロボットが世の中を賑わし始めた時代。

試験的に、ジャパリパークでも、パークガイドとしてヒト型アンドロイド、通称ヒューマノイドの開発が行われる運びとなった。

 

パークガイドの象徴である、帽子の左右に取り付けられた赤と青の羽根。

これを模して、右目と左目にはそれぞれ赤と青の異なる色が採用された。

 

記念すべきヒューマノイド型パークガイド第一号の名前は、パークの来場客から一般公募によって募られた。

そこから絞られた候補の中から最終的には職員内での投票により「ともえ」と決まる。

 

稼働が始まり、時の人となったともえに、皆が様々な知識を連日のように与え続ける。

好奇心旺盛なともえはそのどれもに目を輝かせたが、なかでも強い関心を持ったのが「絵」であった。

自分でも描いてみたい。

そう思うまでたいして時間はかからなかった。

 

あの子のトレードマークといえばスケッチブック。

皆が口を揃える程に、いつでも持ち歩いていたのがお気に入りのスケッチブックであった。

パークの行く先々で楽しそうにスケッチする姿は、パークの来場客だけでなく、フレンズ達の心も和ませた。

 

 

だが、幸せな日々にも終わりがやって来る。

急速に拡大を始めたセルリアンによる被害は、もはやパークの運営を断念せざるを得ないレベルに達していた。

職員は避難、パークからの脱出を余儀なくされた。

ともえをパーク外に連れ出すのは不安が残るという判断の下、パーク内研究施設において、スリープモードで保管される事となる。

「必ず帰って来るからね」

研究員のその言葉と共に、ともえの眠るポッドの扉は閉じられた・・。

 

 

時は流れ

 

 

ここ数年でも一際大きい地震が、ジャパリパークに起こった日。

とある地方にある老朽化した研究所、その天上の一部が大きな音を立てて落下した。

天上や壁、相次ぐ崩落の衝撃で、一つのポッドの扉が開かれる。

 

衝撃の影響でどこか頭をぶつけたのだろうか、はたまた想定外の長期にわたる眠りが起こした予期せぬエラーかもしれない、ともえの記憶回路には異常が発生していた。

パークで過ごした記憶の多くは、失われてしまったようだった。

 

目覚めたともえには、ここがどこで、自分が何者かが分からない。

傍らには肩掛けかばん、緑と黄色の表紙のスケッチブック。

気のせいだろうか、何故だかそれらに親しみを感じてしまう。

 

かばんに腕を通し、スケッチブックをしっかり両手に抱き締める。

再び目覚めた機械の少女は、

薄暗く埃っぽい瓦礫の中をおっかなびっくり歩み始める。

光の刺す方へと。

 

 

 

 


感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に
感想を投稿する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。